株式への長期投資は本当に儲かるのか?




株や投資信託に長期投資すれば本当に儲かるんですか?

積立NISAの利用であれ、Idecoの活用であれ、投資を考えている人は誰しも持つ疑問です。

金融工学や現代ポートフォリオ理論などについて、数式を活用して証明すれば、おそらく長期的にプラスになることは間違いないし、そうなることを示すことはできると思います。

ただ、自分にはこれらの理論を完全に説明する能力はないし、仮に説明できたとしても、大部分の者は理解できないと思います。

なので、冒頭の質問に対しては「過去の経験上、儲かる可能性が高い」という回答になります。ちょっと曖昧ですね。

そこで、今回は株式への長期投資が本当に儲かるのかという素朴な疑問に対し、儲かる可能性が高い理由について述べていきたいと思います。

過去のデータからわかること

理由1:投資期間が長くなればプラスに収束する

過去の投資データから、投資期間が長期になれば収益がプラスに収束してくるのが示されています(下図参照)。

この図は、1900年~2000年までの米国の株式市場を保有期間(1年~25年)ごとに、株式・債券・キャッシュの収益率を示したものです。

出典:「敗者のゲーム」チャールズ・エリス著

この図を見ると、株式は長期で保有すればするほどプラスのリターンに収束することが過去のデータから示されています。

ただ、安全資産と言われる債券やキャッシュは、インフレを考慮すると長期保有してもマイナスになる場合がありますね。

また、短期保有は収益率のばらつきが大きくなると言えます

例えば、保有期間1年では、株式の収益が過去の100年間で最悪:-37.4%、最高:+53.4%(年率)となっています。大きく収益を伸ばせる可能性はあるけど、大きく損失を被るリスクも高いと言えます。なので、短期投資で儲けることは不確実性が高いということが言えます。

保有期間を長くしていくと、収益率の規則性が増していきます。すなわち、図を右に見ていくとプラスのリターンに収束し、保有期間20年では最悪の場合でもプラスになっており、損失が発生していません。

したがって、過去のデータから、運用期間を長くすればするほど、短期的なリターンのブレをなくし、株が本来持つ収益率に収束していくのです。

日本の株式市場でもプラスに収束

上記の例は米国市場のものですが、実は日本の株式市場でも投資期間が長くなれば株式はプラスに収束します。下の図は、過去40年間について東京証券取引所の一部上場銘柄全体の投資の収益率を投資期間別に見たものです。

1年間では、最高で72.1%、最低で-24.8%ですから、開きは非常に大きくなっています。

しかし、図を右に見ていくと10年投資から20年投資の間で、最低でもプラスに収束。

30年保有では、最高12.8%、最低6.8%となっており、長期になればなるほど、収益が安定します。

投資期間別にみた株式投資の年平均収益率

出典:一般社団法人投資信託協会HPより

(注)インフレ率を調整する前のものと考えられるため収益率が米国の株式市場よりも大きくなっています。

理由2:株式は長期保有と相性が良い

過去のデータから、株式は他の金融商品に比べてリターンが突出しています。

下図は、1801年に1ドル投資していたと仮定した場合のリターン推移を示しています。

出典:「株式投資」ジェレミー・シーゲル著

金や債券といった金融商品は、安全資産よく名前にあがりますが、株式に比べてこれらの商品は、滑らかな値動きをしていますので、短期的な価格変動をマイルドにしてくれます。

他方、株式の方が短期的には荒い値動きですが、長期保有の収益は他の商品に比べてダントツです。長期的な収益率は、債券よりも高いです。株式は、長期保有と相性が良いことがわかります。

資本主義社会である限り株は上昇する

そもそも株の値上り(儲け)の源泉とはなんでしょうか?

株は、企業活動に対して投資するものですから、株の値上りというものは、企業の収益の拡大ということに他なりません。

ウォーレン・バフェットも「長期的な株主が獲得する利益の総額は、必然的に会社の事業利益と合致しなければならない」と述べています。

豊かな生活をおくりたいという人間の欲望により、資本主義社会は拡大を続けるし、世界経済は成長し続けます。

商品供給、売買、物流、あるはITサービスの提供など、経済活動は企業が中心になって行うことになりますので、経済成長を取り込み、株の値上りが期待できるということです。

株に投資するという基本は、「お金がお金を生む」という資本主義の法則を信じることとも言えます。

まとめ

「株や投資信託に長期投資すれば本当に儲かるんですか?」という冒頭の質問。

これまで見てきたように、株は、過去のデータによれば長期保有により儲かることが分かります。株が本来持つ収益率は6%~7%というのも、裏付けとなっているのは過去のデータと考えられます。

したがって、「必ず儲かるか」と聞かれれば、「確実に儲かる」と断言はできなくて、「儲かる可能性が極めて高い」ということまでです。

ただ、少子高齢化の人口減で苦しんでいるのは、日本や韓国ぐらいで、世界的には向こう30年間人口は増え続けます。特に、アジア諸国や中南米では、消費の中心である中間所得層が爆発的に増加することが見込まれています。

これらの人たちの「豊かになりたい」という願望が、資本主義の源泉であり、経済成長につながることになります。

なので、自分は、その成長を支える企業の株というのは、値上がりしていくと確信しています。

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