米国株

アマゾンの株価の見通しを徹底分析。10年後の業績は厳しいと予想する理由とは。

アマゾン(Amazon)の今後の株価見通しについて知りたいです。インターネット通販がメインですけど、クラウド事業も絶好調ですよね。株価の見通しも悪くないと思いますが、10年後の業績って盤石ですかね?

今回は、このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。

今回の記事の内容

・アマゾンの株価の見通し、事業展開は?

・アマゾンの業績推移とその特徴とは?

・アマゾンの業績懸念は?10年後は大丈夫?

・アマゾンの今後の株価の見通しは?10年後は?

アマゾンの株価の見通しに関して、以下のツイートをしました。

IT銘柄の成長株として人気のアマゾンですが、最近はクラウド事業の世界シェア1位の座をMSに譲るなど、懸念材料も出て来ています。

業績は絶好調ですが、株価のPERは100倍(注)を超えており、ちょっと手が出しずらい水準。配当金も未だにゼロということもあり、購入候補には入らないですね。

(注)現在は80倍程度です。訂正します。

上記を深掘りします。

アマゾンの業績推移や事業シェアなどから、10年後の株価の見通しについて簡単に予想していきたいと思います。

自分は、投資歴20年を超えており、現在米国株を中心に1,000万円以上の資産を運用しています。今回は、この経験を踏まえて記事を書いています。

アマゾンの株価の見通し、事業展開は?

アマゾンの過去20年で驚異的に株価が上昇

アマゾンの株価は、ITバブルの崩壊やリーマンショックでの大幅下落などを経て、過去20年間で最大400倍程度にまで株価が上昇しています。

インターネットなどの技術が、この20年で広く家庭や個人にまで行きわたって、誰でも手軽に利用できるようになりました。

これに伴ってアマゾンの業績や株価も急上昇したということですね。株価推移に関しては、以下の記事にまとめていますので、よろしければどうぞご覧ください。

参考記事 >> 20年でなんと400倍!?アマゾンの株価推移を徹底分析。チャート的に買い?

あのウォーレンバフェットも、アマゾンについて「ずっとファンだった。株式を購入しないできたのは愚かだった」と述べて、アマゾン株を購入しています。

参考記事 >> バフェット氏、アマゾン株を940億円取得(日経新聞)

アマゾンの主要事業はEコマースとクラウドサービス

アマゾンは、言わずと知れた世界最大のEコマースサイトを運営している巨大IT企業。北米、日本、欧州を中心に世界15カ国でサイトを運営しています。

世界各地でいろんな事業を展開していますが、主要なものは、

アマゾンの主要事業
  • Amazon.com … Eコマースサイト
  • AWS … クラウドサービス
  • kindle … 電子書籍
  • Amazon プライム … 会員制定額サービスなど

ですかね。おそらくほとんどの方は、最低でも一度ぐらいはAmazon.comを利用したことがあるのでは。

最近では米国の高級スーパーであるホールフーズの買収やAmazon Goの事業展開など、実店舗での販売にも力を入れていますね。

次に売上高や利益の推移を見ていきます。

アマゾンの最近の業績と事業別の売上げは?

ここでは、

・アマゾンの売上高と純利益(2018年)

・アマゾンの事業別の売上高

について、簡単に見ていきます。

アマゾンの売上高と純利益(2018年)

アマゾンの2018年の業績は、

・総売上高:2328億8700万ドル(+30.9%増)

・純 利 益 :100億7300万ドル(3倍超え)

となっています。

総売上高が25兆円と巨額ですが、前年比で30%以上売り上げを伸ばしており、規模の拡大を続けながら高い成長を維持しているといえますね。

アマゾンの事業別の売上げ高(2018年)

アマゾンの売上げの内訳は以下のとおり。Amazon.comによる製品売上げや第三者の出品手数料の売上げなどのEコマースが全体の7割以上を占めています。

他方、製品売上げの伸びは13%程度ですが、クラウド事業、Amazonプライムや実店舗売上げが大きく伸びています。

後で説明しますが、Eコマース事業は莫大な投資が必要となり利益率が低いため、これらの事業の伸びがアマゾンの命運を握っていると言っても過言ではありません。

2018年売上高の内訳

・製品売上: 1229億8700万ドル(13.5%増)

・第三者販売サービス売上など:427億4500万ドル(同34.1%)

・AWS : 256億5500万ドル(46.9%増)

・定期購入売上(Amazon プライム会員費など):141億6800万ドル(45.7%増)

・実店舗売上:172億2400万ドル(197.1%増)

アマゾンの業績推移とその特徴とは?

アマゾンの売上げの特徴は、

・売上高は右肩上がりだが営業利益率は低い

・AWS(クラウドサービス)の利益が全体の50%以上

ということ。

アマゾンの今後の株価見通しや10年後の業績を予想するうえで、重要なパートですので、詳細に見ていきますね。

売上高は右肩上がりだが営業利益率は低い

アマゾンの売上高は毎年大きく伸びていますが、利益を物流インフラなどの設備投資や開発費にほとんど回しているため、ほとんど上がっていないです。

以下はアマゾンの業績推移ですが、赤いグラフの売上高は綺麗に右肩上がりである反面、営業利益がほとんど出てないですね。

営業利益率がプラスになったのは、2002年になってからで営業利益率も0~7%程度で推移しています。

出典:StockClipより

AWS(クラウドサービス)の利益が全体の50%以上

英語の資料で申し訳ないですが、以下はアマゾンのセグメント別の売上高と営業利益をまとめたものです。

これを見ると、Eコマース事業の利益率が極端に低いことが分かりますね。北米事業で営業利益率は5%程度だし、他の地域にいたっては営業利益はマイナスです。

他方、AWS(クラウドサービス)の売上高(Net sales)は全体の15%程度しかないにもかかわらず、営業利益の半分以上を叩きだしていますね。

AWSの営業利益率も20%を超えていて成長率も40%を超えていることから、アマゾンの事業における稼ぎ頭であるといえます。

アマゾンの業績懸念は?10年後は大丈夫?

年間売上25兆円を超えて業績も絶好調のアマゾンですが、今後の株価や業績の見通しに対する懸念は、

・新興国でのEコマース事業の苦戦

・アマゾンの事業や提供しているプライムサービスの競争激化

・クラウドサービスの世界シェア首位陥落

ですかね。以下、ざっと順番に見ていきますね。

Eコマース事業の苦戦

北米、欧州、日本では圧倒的な強さを誇るアマゾンのEコマース事業ですが、アジア諸国等などへの世界展開は必ずしもうまくいっていません

例えば、中国はアリババなどの同業他社が大きなシェア占めていて、アマゾンのシェアは1%未満。Bloombergの報道によると、アマゾンは、2019年4月に中国のEコマース事業からの撤退を表明しました。

参考記事:アマゾン、中国EC撤退 現地勢に苦戦 シェア1%未満打開ならず

これは中国だけじゃなくて、東南アジアでもかなり苦戦している状況。地元の小売事業者や企業が、既にEコマース事業によるサービスを提供しているんですよね。

日本でもインターネットを利用した通信販売って普通になったし、ほとんどの店舗でサービスを提供していますよね。自分は、電化製品を買う際はアマゾンではなく家電量販店のサイトを使います。価格が安いし、保証や設置サービスなどを考えると満足度が高いです。

このように、インターネット勃興期においては、アマゾンは圧倒的に強かったけど、技術が普及してくると、Eコマース事業の参入障壁自体は高くないので、競争が激しくなってくるということですね。

アマゾンの事業や提供しているプライムサービスの競争激化

アマゾン事業の競争激化に関して、以下のツイートをしました。

ITの巨人アマゾン。業績は絶好調ですが、実は主要事業の競合相手は小売り、IT、通信、娯楽の巨人ばかりです。

例えば
・クラウド ⇒ マイクロソフト
・Eコマース ⇒ ウォルマート、アリババ
・プライムビデオ ⇒ Netflix,Disney,AT&T,Apple

株価もPER100倍近くで無配当。長期保有目的で手を出しづらいですね。

上記のとおり。

こうしてみるとアマゾンが参入している事業分野って、本当に競争の激しい分野が多いんですよね。しかも競争相手はみんな小売り、IT、通信や娯楽産業の巨人ばかり。

音楽配信サービスも人気ですが、SpotifyやGoogle、日本だとLINE Musicなど、参入障壁が低くいんですね。

この競争に勝ち抜いて10年後でも高い成長を維持できるか、厳しい戦いとなりそうです。

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クラウドサービスの世界シェア首位陥落

アマゾンの利益の半分以上をたたき出しているAWSですが、その先行きは厳しいと考えられます。

AWSは、クラウド事業で圧倒的なシェアを誇っていますが、最近の報道で2018年の世界市場シェアトップの座をマイクロソフトのAzureに奪われたことが判明しました。

さらに米国国防省の1兆円を超える規模のクラウドサービス契約も、当初アマゾンのAWSが有利と見られていたにもかかわらず、マイクロソフトのAzureが受注してしまいました。

参考記事 >> 米国防クラウド大型案件、AmazonでなくMicrosoft受注(日経新聞)

そもそもAWSは、Eコマースで活用していたサーバーの有効活用のために始まった事業で、先行者利益を十分に享受してきました。

他方、この分野は競争が年々激しくなり、IT企業の本家ともいえるマイクロソフトの方が、OfficeやWindowsとの親和性が高いこともあり、今後有利になってくると予想されます。

クラウドは、GoogleやIBMなどのIT企業も参入している事業。この分野での競争も厳しくなると考えられます。

アマゾンの今後の株価の見通しは?10年後は?

以下はアマゾンの過去20年の株価チャートです。

綺麗な右肩上がりを示していますが、上記に示した競争の激化により今後はこのような高い成長は難しいのではないかと考えます。

特に収益をクラウド事業であるAWSが半分を占めている状況で、マイクロソフト、Google、IBMなどのIT企業の本家ともいえるような企業と今後、厳しい競争を強いられます。

アマゾンの高成長や株価が急上昇の要因は、主力事業であるEコマースの拡大はいうまでもありませんが、世界的に大きなシェアを奪うに至ったクラウド事業の成功に他なりません。

Eコマース事業は拡大していますが、利益率は低いんですよね。北米事業を除くと営業利益はマイナスです。決して盤石とはいえない状況です。

なので、アマゾンの株価の見通しは、結構厳しいと考えていて、高成長が期待できるクラウド事業やAmazonプライムなどに依存するってことですね。

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「アマゾンの株価の見通し、10年後は?」まとめ

今回は、アマゾンの株価の見通し、10年後はどうなるかということで、事業の概要や業績などについて述べてきました。

アマゾンイフェクトなどとも言われて、既存の小売店や企業を倒産に追い込んできたアマゾンですが、こうしてみると競争相手が、IT企業のガリバーなど、みんな強すぎですよね。

営業利益率の低さやクラウド事業への依存などを考えると、今後10年の業績や株価は厳しいものがあるのではないかというのが、この記事で言いたかったことです。

それでは。

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