プレナス(9945)は、業績悪化により「ほっともっと」を大量閉店すると聞きました。株価も大きく下落していますが、これまでの株価の推移(チャート)と暴落の理由について知りたいです。株は買いですか?
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
・プレナス業績悪化で「ほっともっと」大量閉店
・ 2019年業績も下方修正
・プレナスの株価は?暴落しているの?
・プレナスの株価が暴落している理由とは?
・プレナスの株は買いか?
プレナスの株価について以下のツイートをしました。
プレナスがほっともっとの大量閉店を発表、合わせて2019年業績も下方修正しました。
配当利回り3%超えで食事券がもらえる株主優待で人気ですが、人件費・材料費の高騰で業績がかなり悪化しています。
今期純利益も赤字予想となっており、配当や優待などの株主還元の水準が維持できるのか正念場です。— かいまる (@leverage_toushi) August 9, 2019
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プレナスがほっともっとの大量閉店を発表、合わせて2019年業績も下方修正しました。
配当利回り3%超えで食事券がもらえる株主優待で人気ですが、人件費・材料費の高騰で業績がかなり悪化しています。
今期純利益も赤字予想となっており、配当や優待などの株主還元の水準が維持できるのか正念場です。
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上記を深掘りします。自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に一千万円以上の資産を運用しています。今回は、これらの経験も踏まえて記事を書きました。
目次
プレナス(9945)業績悪化でほっともっと大量閉店
ほっともっとを運営するプレナスが、直営店190店舗を閉店することを発表しました。人件費の高騰により業績が悪化したことが原因です。
弁当店「ほっともっと」などを運営するプレナスは9日、ほっともっとの直営190店舗を9月以降に閉店すると発表した。閉店に伴う原状回復費用などが響き、2020年2月期の連結純損益は8億3000万円の赤字となる。
同社は直営店についてフランチャイズチェーン(FC)加盟店への移管を進めているが、人件費を含む店舗運営コストの上昇の影響で、移管が見込めない直営店については閉店することにした。その分を他店の営業強化に振り向けて経営資源の集中を進める。国内のほっともっとの店舗数は7月末で約2700店、直営店は約900店。
参考記事:「ほっともっと」直営190店舗を閉店へ(2019.8.10 日経新聞)
プレナスは1月にも2018年の業績を下方修正していて、利益も赤字になるなど最近の業績はパッとしません。ここに来て店舗閉鎖となると結構インパクトが大きいですよね。
外食産業は、人件費と材料費の高騰で業績を落としている企業が多いので「ほっともっと」や「やよい軒」を運営するプレナスも例外ではなかったということでしょう。
2019年の業績も下方修正
ほっともっとの大量閉店の発表と同時に、2019年3月から2020年2月までの業績を、以下の表のように下方修正しました。
理由は店舗退店に伴う原状回復費用を形状したため。かろうじて営業利益はプラス予想ですが、純利益は8.3億円の赤字ですね。

プレナスは配当利回りが比較的高いし、やよい軒やほっともっとで利用できる食事券が株主優待としてもらえるので人気の銘柄。
ただ、純利益の見込みがこれだけ悪いとなると今後、株主還元の水準が維持できるのかちょっと心配になります。
大量閉店のプレナス|株価の状況は?
プレナス(9945)の株価データ(2019年8月9日現在)を簡単にまとめました。
- 株 価: 1,792円
- P E R : 285.8倍(予想)
- P B R : 1.16倍(実績)
- R O E : 0.40倍(予想)
- 利回り: 3.34%(予想)
PERが285.8倍と非常に高い水準にありますね。PERの目安は13~15倍ぐらいですから、業績の悪化により売上げに比べて株価がかなり割高であるということです。
食事券の優待を出している外食銘柄のPERは人気があることから高い傾向にありますが、
- クリエイト・レストラン:45.6倍
- すかいらーく:34.3倍
- リンガーハット:63.9倍
と、同業他社と比べてもプレナスのPERは高いことがわかります。
利回りは3.34%と外食銘柄にしては高い水準になっています。最近の株価下落によるものですね。
プレナスの株価の推移(チャート)は?暴落はあるの?
次にプレナスの株価推移を見ていきますね。以下のチャートは過去5年の株価推移です。
株価はこの5年で全然上がってないですね。1,700円〜2,500円程度のレンジで推移していますね。
2014年ごろは2,500円程度あった株価は、2016年中ごろにかけて1,700円付近まで大幅に下落。
2017年頃には2,500円まで回復しましたが、2018年にかけて半年程度で1,700円程度まで株価が暴落していますね。
プレナスの株価が暴落している要因とは?
プレナスの株価が暴落してる要因は、何と言っても業績が悪化しているからです。ここでは、プレナスの業績についてクイックに見ていきます。
2019年2月期決算は29億円の赤字
プレナスの2018年3月から2019年2月の業績は増収減益で、
・営業収益:1,539.1億円(+82.1億円)
・営業利益: −5.0億円(−54.8億円)
・純 利 益 : −29.3億円(−52.8億円)
となっています(対前年比)。前年度に比べて50億円以上、利益が減っているんですね。
「ほっともっと」と「やよい軒」の売り上げ自体は伸びているんですけど、他の外食企業と同様に材料費と人件費の高騰が経営を圧迫しました。
決算資料によると、
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・売上原価: 765.0億円(+87.6億円)
・販 売 費 : 779.1億円(+49.3億円)
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となっています。
ざっくり言うと売上原価は材料費、販売費は人件費に相当するので、これが約140億円も増えてしまうと利益は出ないですね。
2020年2月期の会社予想
プレナスが発表した2019年3月から2020年2月の業績予想は、
- 営業収益:1,592.5億円(+54.3億円)
- 営業利益: 21.3億円(+26.3億円)
- 売上原価: 794.0億円(+29.0億円)
- 販 売 費 : 777.1億円(−1.9億円)
となっていて営業利益の黒字を見込んでいます。売上原価は29億円増えているので、2019年も引き続き材料費は上昇すると見込んでいるようです。
他方、人件費に相当する販売費は前年に比べて約2億円減らす計画です。業務効率化によって人件費などを抑える計画。
ただ、既に8月の段階で下方修正したことを考えると、ちょっと楽観的すぎましたね。
株価の暴落もあるけど、プレナスの株は買い?
高い配当利回りと株主優待は魅力的ですが、現在の業績を踏まえるとプレナスの株は買えないですね。
理由としては、
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・純利益が赤字 → 減配リスク増
・株価は割高(高PER)
・株主優待の改悪もあり得る
・人件費・材料費高騰
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ということ。
実はプレナスは今年の1月にも業績見込みの下方修正を行っていて、売り上げや利益予想が非常に甘いんですよね。
もちろん吉野家などの牛丼チェーンの業績が回復して来ているので、今回の店舗閉鎖などによって利益が回復する可能性はあるけれども人件費や材料費の高騰を補えるほどの効果は疑問です。
外食チェーンの売り上げは店舗数と客単価に依存するので、「ほっともっと」の大量閉店により確実に売り上げが落ちることになるからです。
なのでプレナス株の購入は、利益を黒字化できる見込みが立つまで様子見で良いと思います。
「プレナスの株価が暴落」まとめ
今回は、プレナスの株価が暴落した理由ということで、「ほっともっと」の店舗閉鎖、株価の推移(チャート)、株は買いかなどについて述べてきました。
ほっともっとの大量閉店や純利益の赤字など、プレナスは他の外食企業と同様に人件費と材料費の高騰に苦しんでいます。
現状、ほっともっとの売り上げは順調に伸びているものの、これらの費用を補えるほどの材料が見当たらないですね。
外食産業全体が業績不振ということもあり、しばらくは業績回復は難しいと予想されます。
いずれにせよ、プレナス株の購入は様子見ですね。
それでは。
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