米国ETF

HYGの株価やチャートの特徴を解説。高配当も実はリスクが低いの?

HYGは配当利回りの高いETFですけれども、株価の推移(チャート)や特徴はどうなっていますか?

S&P500などに連動するETFと比べて、HYGに投資するメリットは何ですか?配当実績についても知りたいです。

このような疑問を持つ方にむけて記事を書いています。

今回の記事の内容

・HYG:株価の基本データと特徴は?

・HYGの構成銘柄とセクター比率は?

・HYGの株価推移(チャート)とリターンは?

・HYGの配当実績と増配率は?

HYGの株価やチャートに関して、以下のツイートをしました。

HYGはハイ・イールド社債を集めた米国ETFですが、その特徴は
・配当利回り5.29%と高配当
・平常時の値動きが安定
ということ。
デュレーションは2.88年なので金利1%変動しても2.88%しか値動きしないということ。
AGG5.3年と比べても安定してますね。インカム目的としては面白いETFと言えそうです。

上記を掘り下げます。

自分は、20年以上投資を続けていて米国ETFも保有しています。今回は、この経験も踏まえ記事を書きました。

HYG:株価の基本データは?

HYGは”iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF”という名称で、米ドル建ての高利回り社債で構成される指数と同等水準の投資成果を目指したETFです。

HYGの株価基本データ
  • インデックス:Markit iBoxx米ドル建てリキッド ハイイールド指数
  • 信 託 報 酬   : 0.49%
  • 配 当 利 回 り : 5.18%(直近12ヶ月)
  • デュレーション : 2.88年
  • ベータ値    : 0.32
  • 組 入 銘 柄 数 : 994銘柄
  • 設 定 日:2007年4月4日

このHYGはハイイールド債の集めたETFということですね。この”ハイイールド債”とは、

ハイ・イールド債とは、利回りが高く信用格付が低い債券のことで、ジャンク債などともいわれます。イールド(yield)とは、直訳すると、収益、利回りという意味となります。
具体的には、格付会社などで信用格付がBB(ダブルビー)以下の評価をされている債券で、信用度が低い分、格付の高い債券より金利が高く設定されています。

※SMBC日興證券HPより

というもの。

信用格付けが低いぶんリスクが高い代わりに金利が高く設定されているものですね。

リスクを多少とっても配当金を多くもらいたいという投資家にとっては、このハイイールド債に投資した方がメリットがあるということです。

HYGの株価の特徴とは?

ハイイールド債に連動するHYG。その特徴をまとめると、

  1. 株式よりも値動きが安定
  2. 他の債券ETFに比べて配当利回りが高い
  3. 信託報酬がわりと高め

ということ。クイックに見ていきましょう。

特徴その1:株式よりも値動きが安定

ジャンク債とはいえ債券ですので株式よりも値動きが大きくないという特徴があります。

S&P500をの値動きを比較したベータ値は0.32。このベータ値はS&P500の値動きを1としたものですから、HYGの値動きは3分の1程度ということです。

またデュレーション2.88年ということは金利が1%上下しても、2.88%しか値動きしないということ。

さらに言えば、安定した米国債券を集めたBNDですらデュレーションが6年程度ですから、最近のHYGの値動きは極めて安定しているということです。

特徴その2:他のETFに比べて配当利回りが高い

HYGに投資する一番の目的は配当金による安定インカムを得ることです。現時点で配当利回りは5.18%!ETFではあまり見られないレベルの利回りです。

最近は政策金利が下落傾向により、高利回りが期待できるHYGに買いが入っていますので利回りが若干低くなっているんですよね。

HYGを購入するタイミングによっては、5.5%近い利回りを得ることもできます。

特徴その3:信託報酬がわりと高い

ハイイールド債という特殊な商品を扱っているのでしょうがない面もありますが、信託報酬0.49%というのは米国ETFの中では比較的高めです。

なので長期投資を考えるときに、この信託報酬がリターンを押し下げてしまいます。

まあ日本のアクティブ型投信よりはずっと良心的なんですけどね・・・・。

HYGの構成銘柄とセクター比率

HYGの構成銘柄

構成銘柄上位10社は以下の表のとおりです。

(2019年11月27日現在)

格付けの低い企業の社債ということもあり、なじみのない会社ばかりですね。

唯一日本でも有名なのは通信のSPRINTぐらいでしょうか。ソフトバンクグループが親会社なんですが、財務状況の格付けが低いんですね…。

HYGのセクター比率

続いてセクター比率です。

(2019年11月27日現在)

通信やエネルギー、資本財の比率が高いですね。

これらはインフラ整備に莫大な費用が必要になるので、借入金や社債の発行が多くなるため自己資本比率が低くなる傾向があります。

なのでこれらのセクターは、格付けが低くなり社債の金利も高くなるということでしょう。

HYG:株価の推移(チャート)とリターンは?

HYGの長期チャート

以下はHYGが設定された2007年からのチャートです。

このチャートを見てわかることは、

・リーマンショック時に大幅に下落している

・2015年のチャイナショック、2018年末のアップルショックの時の下落幅が大きい

・平常時の株価は株式に比べて安定している

ということ。リーマンショック時は2007年からの1年程度で株価が、

・105ドル → 62ドル

と40%近く落ち込みました。2015年ごろのチャイナショックの際も1年程度で20%近く値下がりしていますね。

なので債券とはいえジャンク債ですので、金融危機などが発生すると金融機関や投資家からの売りが入って値下がりしやすいということです。

HYGの株価自体は全く上がっていませんが、配当金が毎月支払われるので実際のリターンは大きくなります。

こう見ると、米国の債券市場全体に連動するBNDよりも値動きが激しいのがわかりますね。安定性を求めて購入する債券ETFではないということです。

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S&P500とPFFとの比較

次にS&P500と配当金の高い優先株を集めたETFであるPFFと比較します。そのチャートが以下です。

緑:HYG 赤:PFF 青:S&P500 

この比較でわかることは、

・株式に比べて値動きが安定している

・リーマンショック時の落ち込みが一番小さい

ということです。HYGは、ジャンク債と言っても債券なので株式よりも値動きは安定していますね。

またPFFは6%近い高配当で人気のETFで値動きがHYGに似ていますが、金融銘柄の比率が80%近いこともあり、リーマンショックなどの金融ショックの際には最も値下がりしていますね。

なお、このチャートには配当金が含まれていないので、HYGとPFFの実際のリターンはもう少しS&P500に近づくことになります。

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HYGのリターン

じゃあ実際にどれくらい儲かるの?というのが気になるところですね。HYGの配当金も含めたトータルリターンは以下のとおりです。

10年で113%と2倍以上のリターンを得られた計算になりますね。投資先としては十分なパフォーマンスと言えるのではないでしょうか。

インカムだけじゃなく値上がり益も得られるという点では、長期米国債に連動する債券ETFのTLTの特徴に近いものがあります。

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ちょっと気になるのがインデックスとの乖離の大きさですね。10年で8%近く劣後しています。ETFが優秀かどうかについては、乖離幅で評価されることになります。

なのでHYGは、ハイイールド債を取り扱うという特殊性があって仕方ない面はありますが、ETFとしては若干評価が低いといえますね。

HYGの配当金がもらえるのはいつ?配当実績と増配率は?

安定した値動きで高い配当利回りが特徴のHYGですが、配当金は毎月振り込まれます

正確には年末年始の関係で1月は配当金は振り込まれず、12月に2回の振り込みですね。

またHYGが設定された2007年からの配当実績は以下のとおりです。

リーマンショック以降は配当金が低下傾向ですね。これは景気刺激のためにFRBの政策金利が下がったことによるものと考えられます。

2017年から2018年ごろはFRBの政策が金融引き締めとなり金利が引き上げられる局面でしたから、若干配当金が上がってますね。

いずれにせよ過去の実績からは、他の債券ETFと同様に増配はあまり期待できないということがわかります。

「HYGの株価とチャート」まとめ

今回は格付けの低い債券であるハイイールド社債を集めたETF HYGの株価とチャートということで、その特徴と株価の推移(チャート)、配当金の推移等について見てきました。

HYGは格付けの低い債券を優先株を集めたETFであるという性質上、

・金融危機などの際は売りが集中して値下がりする

・信託報酬が高い

・金利低下局面で配当金が減少する

というデメリットはありますが他のETFよりも配当利回りが極めて高く、平常時の値動きは非常に安定しています。

なので純粋にインカム目的で利回りが出来るだけ高い商品に投資したいというのであれば、HYGは最適なETFの一つと言えます

それでは。

 

関連記事です。米国債券ETFの特徴をまとめました。HYGは配当利回りが高いことに特徴がありますが、値動きの安定を求めるものや値上がり益を求めるものなど、色々な特徴のETFがあります。

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