マネックスグループ(マネックス証券)の株価が下落する理由を知りたいです。 コインチェックを買収して株価大幅に上昇しましたよね。
これまでの株価の推移(チャート)や今後の株価の予想についてはどうですか?配当金や株主優待の状況についても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。【2019年11月2日更新】
・マネックスグループ(マネックス証券)の株価が下落|株価の状況は?
・マネックス証券の配当と株主優待は?
・マネックス証券の株価の推移(チャート)は?
・マネックス証券の株価は下落する理由?
・マネックス証券の業績の見通しや株価を予想は?株は買い?
マネックス証券の株価がなぜ下落するのか以下のツイートをしました。
主要ネット証券の一角、マネックスグループの株価が冴えないです。
昨年4月にコインチェックを36億円で買収した時は2倍近くまで株価は高騰しましたが、その後急落。また300円台水準に戻ってしまいました。
仮装通貨バブル崩壊も手痛く、コインチェックが収益に貢献できるのは時間がかかりそうです。— かいまる (@leverage_toushi) September 12, 2019
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主要ネット証券の一角、マネックスグループの株価が冴えないです。
昨年4月にコインチェックを36億円で買収した時は2倍近くまで株価は高騰しましたが、その後急落。また300円台水準に戻ってしまいました。
仮装通貨バブル崩壊も手痛く、コインチェックが収益に貢献できるのは時間がかかりそうです。
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上記を深掘りします。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に 1,000万円以上の資産を運用しています。今回は、これらの経験も踏まえて記事を書きました。
目次
マネックス証券の株価が下落|株価の状況は?
まずはマネックス証券の株価の状況を確認していきましょう。
株価データ(2019年11月1日現在)を以下に簡単にまとめました。
- 株 価: 267円
- P E R : 22.7倍(予想)
- P B R : 0.89倍(実績)
- R O E : 3.90%(予想)
- 配当利回り:2.02%
株価の指標的には配当利回りが2.02%程度と金融関係の銘柄としては少し低い水準ですかね。
PERの目安は13~15倍ぐらいですから、22.7倍というのはかなり割高な水準です。
他の証券銘柄と比べて見ても、
- 野村證券:10.4倍
- 大和証券:11.3倍
- 松井証券:21.3倍
となっていて、やはり高い水準ですね。株価はかなり下落していますが、まだまだ市場平均に比べて割高感があります。
マネックス証券の配当実績と株主優待は?
配当金の実績
次に配当金の実績を見ていきましょう。以下がマネックス証券の配当金の実績です。
決算年 | 1株配当 |
---|---|
2015年 | 8.2円 |
2016年 | 9.6円 |
2017年 | 5.2円 |
2018年 | 10.0円 |
2019年 | 5.4円 |
配当金は、全体的に言ってあまり増えていないですね。
2018年は前年比で2倍程度に大幅に増えたんですけど、また5円台に戻ってます。ちょっと苦しいですね。
配当性向は2019年で100%を超えている(⁉︎)ので減配の可能性があると言えそうです。
マネックス証券の株主優待
マネックス証券の株主優待は、証券口座を持っている株主に対して売買手数料に応じて以下のマネックスポイントが付与されるものですね。

参照:マネックスグループHPより
ポイントの下限が設定されているので、現物株式の売買を行えば必ずポイントはもらえるということですね。
例えば100株保有をしていてマネックスの口座で売買すれば50ポイントもらえるます。
1000株保有していれば最低でも500ポイントで、売買回数が増えて手数料が多くなれば付与されるポイント数も多くなりますね。
このポイントは1ポイント=1円に相当して売買手数料として利用できますから、実質キャッシュバックに相当します。
マネックス証券の口座で頻繁に売買する人にとっては魅力的な株主優待ではないでしょうか?
マネックス証券の株価の推移(チャート)は?
続いてマネックス証券のチャートを見ていきますね。
マネックス証券の長期チャート
まずは長期チャートということで、過去5年のチャートを確認します。
2015年から2017年末まで、株価は完全に停滞していましたね。250円から380円のレンジで推移していました
日経平均株価がアベノミクスによって上昇していましたから、その流れに全く乗れてなかったということでしょう。
ただ2018年4月に仮想通貨取引のコインチェックを買収するとの報道を受けて株価が大幅に上昇します。
380円台だった株価が、わずか1ヶ月で600円を超える水準に。
しかし、その後は完全に株価は下落傾向。最近では大台であった300円台を割ってしまいました。
コインチェック買収に伴う成長期待がはげ落ちてしまったということでしょう。
マネックス証券の短期チャート
次に、マネックス証券の2019年に入ってからのチャートを見てみましょう。

ところどころで反発しているものの株価の下限が切り下がっていて、短期的にも完全な下落傾向。
75日移動平均線に株価が到達すると跳ね返されていて、教科書通りの下落です。
チャート的には300円の大台も割っていることもあり反転の兆しが見えないですね。
2015年と2016年に付けた安値の230円あたりの水準が当面の下値めどといえそうです。
SBI証券、楽天証券と並び国内の3大ネット証券の一角を占めるマネックス証券。
なぜ株価がこれほど下落するのか、以下詳細にみていきます。
マネックス証券の株価が下落する理由とは?
マネックス証券の株価が下落するのは、
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・営業収益や利益が増えていない
・仮想通貨バブルの崩壊
・売買手数料無料化の流れ
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です。以下、詳細にに見ていきます。
営業収益や利益が増えていない
営業収益、経常利益、当期利益の推移は以下のとおり(単位:億円)。
営業収益 | 経常利益 | 当期利益 | |
---|---|---|---|
2014年度 | 509.8 | 61.2 | 34.9 |
2015年度 | 542.7 | 51.0 | 35.5 |
2016年度 | 458.3 | 10.7 | 3.0 |
2017年度 | 536.4 | 86.3 | 67.3 |
2018年度 | 521.8 | 17.9 | 11.8 |
営業収益、利益とも5年間であまり増えていませんね。
営業収益は500億円程度で完全に横ばいの状態です。営業収益も2017年度に80億円を超えましたが翌年度は18億円にまで減少。
ネット証券の株式売買手数料は、証券会社間での競争が非常に激しいですよね。
マネックス証券が先鞭をつけて米国株の取引手数料を下げても、SBI証券や楽天証券がすぐに追随してくる。
参考記事:【米国株手数料】マネックス証券に続いて楽天証券も引き下げへ!SBI証券は?
競争が激しく、営業収益が横ばいから抜け出せないところに株価低迷の理由があると言えます。
仮想通貨バブルの崩壊
2018年にコインチェックを買収することで仮想通貨事業に進出しましたが、ちょうど”仮想通貨バブル”が弾けるタイミング。
大規模の資金流出を起こしたコインチェックを36億円で買収。
期待感から、わずか1ヶ月でマネックス証券の株は買われて380円台から600円台に急騰しました。
ただ買収後、システム開発費や人件費などのなどのコストがかさんでコインチェックの業績は悪化。
仮想通貨バブルの崩壊もあり、2018年度は思うように収益をあげることができなかったんですよね。
以下がビットコインのチャートですが2018年に入ってからの下落が凄まじいですよね。

最近は仮想通貨の価格が上昇してきていますので、コインチェックの買収がマネックスの業績に反映されるのはまだ先の話になりそうです。
株式の売買手数料無料化の流れ
米国の証券会社は株式のオンライン売買手数料の無料化競争が進んでいて、日本にもその流れが波及しています。
ネット証券業界の雄SBI証券は「3カ年計画で手数料の完全無料化をめざす」ことを宣言していて証券業界に激震が走っています。
日経新聞によると、証券会社の18年度の委託手数料収入は5130億円となっていて、すでに99年度比で6割強も減っているんですよね。
証券会社に取って投資家からの売買手数料は収益の柱。今後、体力のない証券会社の経営はますます厳しくなることが予想されます。
ネット証券3強の一角であるマネックス証券。株式売買手数料の自由化で勝ち組とされてきましたが、経営環境は一段と厳しくなりそうです。
参考記事 >> 迫る手数料ゼロ、証券会社に試練 自由化から20年(日経新聞)
マネックス証券の2020年3月期第2四半期決算の結果は?
早速ですがマネックスグループの決算結果を見ていきましょう。
2019年4月〜9月までの業績となりますが、結果は良くなかったですね。相変わらずパッとしない状況が続いています。
ポイントをまとめると、
・対前年同期比で減収減益
・営業収益:260億円(前年同期比🔺1.4%)
・純利益:16億円(前年同期比🔺3.8%減)
というもの。コインチェックの買収効果は現れたのか、決算詳細は以下の記事にまとめています。
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株価が下落しているマネックス証券の株は買い?
マネックス株の購入は様子見ですね。
買収したコインチェックの仮想通貨事業が軌道に乗るかどうかを見極めてからでも良いと考えます。
証券会社間での競争が激しいため日本株や米国株の手数料収入はなかなか伸びない上、日本株市場の取引総額が1日あたり2兆円を割り込んで低迷する日が多くなっています。
マネックス証券では仮想通貨事業の将来に期待してコインチェックを買収したものの、大きな収益アップにはつながっていない状況。
やはり2018年のバブル崩壊により、個人投資家が仮想通貨市場から一旦距離を置いているのが手痛いです。
とはいえ、仮想通貨が将来性のある事業であることは間違いないし、最近仮想通貨の価格も上がってきていることから、将来性がある事業であることは間違いないですよね。
マネックスグループも仮想通貨事業を収益の柱として考えているんで、この事業が軌道に乗るかどうかはもう少し様子をみる必要があります。
「マネックスの株価が下落」まとめ
今回は、マネックスの株価が下落する理由ということで、株価の推移(チャート)、配当実績や株主優待、株は買いかなどについて述べてきました。
証券株は基本的には景気敏感株。なので世界経済の減速が懸念される現状では、マネックスの株価が上がりづらい状況ですね。
株式の手数料収入が伸び悩み、東証の株式市場も盛り上がりを欠いている状況なので、証券会社全体が厳しい状況であることは間違いないですね。
昨年買収した仮想通貨事業がどの程度成長するか、マネックスの収益改善につながるかについては、もう少し見極める必要がありそうです。
それでは。
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