セブン&アイ ホールディングス(3382)の業績が好調のようですが、第2四半期決算の内容についてポイントを知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。今回は、2019年10月10日に発表されたセブン&アイの第2四半期決算をまとめてみました。
セブン&アイの業績と決算に関して以下のツイートをしました。
セブン&アイの株価が上昇。直近1ヶ月で+20%近いです。
3~8月期の2Q決算は営業利益が過去最高。コンビニ24時間営業問題やセブンペイ廃止などの影響が限定的だったことや同時に発表されたリストラ策が好感されています。
ただ、通期業績は下方修正されており、この勢いは長くは続かないかもです。— かいまる (@leverage_toushi) October 16, 2019
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セブン&アイの株価が上昇。直近1ヶ月で+20%近いです。
3~8月期の2Q決算は営業利益が過去最高。コンビニ24時間営業問題やセブンペイ廃止などの影響が限定的だったことや同時に発表されたリストラ策が好感されています。
ただ、通期業績は下方修正されており、この勢いは長くは続かないかもです。
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上記を深掘りします。
24時間営業をめぐる加盟店との対立や独自キャッシュレスサービス「セブンペイ」の失敗など、何かと失点続きのセブン&アイホールディングス。
参考記事 >> セブンペイ(7Pay)終了の影響?セブンイレブン7月の売上高減少へ
これらの影響が業績に悪影響を及ぼしたのかどうか、直近の決算結果を見ていきます。
目次
セブン&アイ・ホールディングスの第2四半期決算(3月〜8月)の結果は?
早速ですがセブン&アイの決算結果を見ていきましょう。
以下が10月10日に発表された決算結果の概況です。

ポイントとしては、
・営業収益は微減(🔺0.9%)も、営業利益と純利益は過去最高
・コンビニ事業は客足が伸びずロイヤルティー収入が微増
・広告宣伝費などの伸びを抑えることで営業利益を確保
ということ。決算の内容自体は好調そのものでした。
以下がセグメント別の営業利益増減です。

イトーヨーカ堂や百貨店などの小売事業は相変わらず不調だったもののセブン・イレブンの国内・海外事業が引き続き営業利益を伸ばしており、全体的な業績を押し上げているのがわかります。
セブンペイ失敗などの問題があっても、国内・海外共にコンビニ事業への影響はほとんどなかったということ。
決算内容よりも注目されたのが、2Q決算と同時に発表セブン&アイのリストラ策ですね。主なものは、
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・2022年度末までに百貨店と総合スーパー事業の人員の2割に当たる3千人を削減
・そごう川口店(埼玉県川口市)など百貨店5店を閉鎖
・フランチャイズ加盟店との利益配分を見直す
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というもの。
アマゾンや楽天などのインターネット通販の普及や慢性的な人手不足などによる人件費増によりスーパーや百貨店事業の苦境が鮮明になりましたね。
参考記事:セブン&アイ、3000人削減 そごう・西武5店閉鎖(日経新聞)
次にセグメント別の業績を見ていきます。
セブン&アイの主要セグメント別の業績は?
次に主要セグメントの結果をクイックに見ていきましょう。
国内コンビニエンスストア事業
既存店売上は天候影響などにより前年を下回りましたが、
・営業利益:1,324 億 25 百万円(前年同期比 3.9%増)
と好調でしたね。今年7月に、セブンイレブンは全国で最後の出店エリアとなる沖縄県への店舗展開をスタートさせました。
これで47都道府県全てにセブン‐イレブン店舗の出店を達成したことになります。
なので既存店売上げは落ちていることを考えると沖縄進出による店舗数の拡大が国内コンビニ事業の業績を押し上げた要因といえそうです。
海外コンビニエンスストア事業
北米のセブンイレブン事業は好調そのもので、
・営業利益:504 億 93 百万円(前年同期比 11.8%増)
でしたね。収益性の低い既存店舗の閉店を進めたこと、ファスト・フードやプライベートブランド「セブンセレクト」の商品売上げが良かったことが業績を伸ばした要因です。
スーパーストア事業
イトーヨーカ堂は新規店舗のオープンなど事業拡大を進めているものの、
・営業利益: 5 億 6 百万円(前年同期比 72.7%減)
となっており、ほとんど稼げてないですね。
ただ、食品スーパーであるヨークベニマルは、既存店売上は前年を下回ったものの、
・営業利益:62億53百万円(同 11.1%増)
でしたね。小型の小売店は業務効率化を進めやすい反面、イトーヨーカ堂のような総合スーパーは苦戦が続いているということですね。
百貨店事業
百貨店のそごうと西武ですね。
首都圏大型店舗へ経営資源を集中させる戦略を推進する一方で、 西武所沢店のような郊外型店舗のリニューアルを行っているものの、
・営業損失:10億78百万円(🔺7億85百万円)
となり赤字決算ですね。
金融関連事業
セブン銀行におけるATM設置台数は25,325 台と増えているものの、1日あたりの平均利用件数が減少傾向です。
また「7pay(セブンペイ)」サービス廃止に関する費用を計上したこともあり、
・営業収益:271億円 (🔺4.4%)
と前年同期比を下回りましたね。
セブン&アイの今後の業績見込みは?
セブン&アイホールディングスは、通期の業績予想を下方修正しました。

営業収益が530億円減と、わりと大きな修正ですね。
海外事業は好調をキープできそうですが、国内事業の売上げが想定以上に悪くなっていることが影響しています。
セブン&アイの株価は?
セブン&アイの株価が最近の業績を受けて上昇しています!
以下がその短期チャートです。

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・8月26日:3609円
・10月16日:4485円(+876円)
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となっていて、1ヶ月月ちょっとで24%も上昇していますね。ちょっと過熱感があるかも…。
24時間営業に対するオーナーとの軋轢やセブンペイの失敗などで株価が大幅に下落していたこともあり、2Q決算で業績への影響がそれほど大きくないことが確認され、株価が反発しているのでしょう。
ただ営業収益を下方修正したことでもわかるように、国内事業の業績予想は落ちているんですよね。国内コンビニ事業の業績拡大も沖縄県への出店があったことによるもの。
今後は、既存店売上げが減少傾向の中国内コンビニの出店余地も限られることもあり、これまでのような収益拡大は見込めないのではと考えます。
セブン&アイの株価は「セブン&アイ・ホールディングス 株価が急落!」でもまとめているように長期的にも停滞傾向。
株価上昇の勢いが今後も続くかは疑問ですね。
「セブン&アイの決算」まとめ
今回はセブン&アイの2020年2月期2Q決算ということで、決算のポイント、セグメント別の売り上げ、株価が上昇していることについて取り上げてきました。
セブンイレブンの24時間営業問題やセブンペイのサービス廃止など失点が続いてきましたが、2Q決算により業績にそれほど影響がないことが確認されました。
一方、国内コンビニの既存店売上高が落ちていること、FCオーナーへのロイヤリティ見直し、百貨店の店舗閉鎖など厳しい状況は続きそうです。
直近の株価は、悪材料が出尽くして決算が好調だったことから大きく反発していますが、国内コンビニ事業や百貨店事業の苦境を叶えると、この勢いは長くは続かないと予想します。
それでは。
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