ヤクルト本社(2267)の株価の推移(チャート)や配当について知りたいです。ヤクルトの株価は上昇していたものの、最近は下落傾向なようです。その理由はなんですか?
今後の株価の予想や、株主優待などについても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
・ヤクルト本社(2267)の株価の状況は?
・ヤクルトの配当と株主優待は?
・ヤクルトの株価の推移(チャート)はどうなる?上昇していた理由とは?
・ヤクルトの株は買い時?今後のヤクルト株の展望は?
ヤクルトの株価がイマイチな理由に関して以下のツイートをしました。
乳酸菌飲料トップのヤクルト。
業績も堅調で株価が上昇傾向でしたが、
・競合他社が乳酸菌飲料に力を入れ出した
・好調だった海外事業が人件費増で収益圧迫
により、最近の株価は1年で40%近く下落するなど調整局面です。
配当利回りも1%に満たないこともあり、積極的に欲しい銘柄ではないですね。— かいまる (@leverage_toushi) October 22, 2019
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乳酸菌飲料トップのヤクルト。
業績も堅調で株価が上昇傾向でしたが、
・競合他社が乳酸菌飲料に力を入れ出した
・好調だった海外事業が人件費増で収益圧迫
により、最近の株価は1年で40%近く下落するなど調整局面です。
配当利回りも1%に満たないこともあり、積極的に欲しい銘柄ではないですね。
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上記を深掘りします。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に1,000万円以上の資産を運用しています。今回は、これらの経験も踏まえて記事を書きました。
目次
ヤクルト本社(2267)はどんな会社なの?
ヤクルトといえば商品名にもなっている乳酸菌飲料”ヤクルト”があまりにも有名ですね。乳酸菌飲料メーカーの中では国内最大手。
国内中心と思いきや国外売上比率は意外と高くて約4割を占めています。海外では39カ国・地域に進出しているんですね(2019年8月時点)。

プロ野球チーム「東京ヤクルトスワローズ」の親会社で、知名度も抜群な飲料メーカーです。
今回は飲料メーカー最大手のひとつヤクルトを取り上げます。
ヤクルトの株価の状況は?
では早速ですがの株価データ(2019年10月21日現在)を見て行きましょう。
- 株 価: 6090円
- P E R : 26.7倍(予想)
- P B R : 2,72倍(実績)
- R O E : 10.20%(予想)
- 配当利回り:0.75%
株価の指標に関しては、パッと見た感じ”あまり良くないな”というのが率直な感想。特に配当利回りが低いですね。
配当利回りは0.75%で、日本株の中でも低い水準ですね。
PERの目安は13~15倍ぐらいですから 26.7倍というのはかなり割安な水準ですね。
他の食品メーカーのPERと比較してみると、
- 明治HD: 16.6倍
- 森永:18.5倍
- グリコ:19.7倍
となっていて、同業と比べてもヤクルトのPERは割高といえますね。
ヤクルトの配当実績は?
続いて配当実績を見ていきますね。
以下がヤクルトの配当金の実績です。

2016年3月期は記念配当20円が加算されているため、普通配当は30円となっています。
なのでヤクルトは過去5年間で普通配当の減配は一度もないということですね。
2015年25円→2019年44円と75%以上の増配となっており、なかなかのパフォーマンスです。
配当性向も2015年度以外は、過去5年で16%〜23%程度と余力十分。全く無理がありません。
ヤクルトの配当方針を見ると、
より高いレベルで安定的な配当を実施していくことを最優先とするため、配当金額のベースを年額30円とし、そのうえで、将来の事業拡大や収益向上を図るための資金需要および財政状況ならびに当期の業績等を総合的に勘案して、配当金額を決定
としているので、30円がベースとなっているとのこと。
ただ現在の配当性向が20%台前半なのでもう少し上昇余地はありそうです。
安定的な業績や余力十分な配当性向を考えると減配される可能性は低いと考えます。
ヤクルトの株主優待は?
乳酸菌飲料メーカートップのヤクルト。株主優待はどうなっているのでしょうか?
やはり自社サービスや商品の優待が改悪されるリスクが少なくて良いですよね。
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コメダの株価と株主優待は?高配当で業績好調|隠れ株主優待?もあるんです。
株主優待の内容
ヤクルトの株主優待はもらってうれしい商品の詰め合わせとヤクルトスワローズ公式戦の入場券がもらえます。
保有株式が1000株を超えると内容がグレードアップです。
<3月>
・ 100株:商品詰め合わせ8品目
・1000株:商品詰め合わせ11品目
<9月>
ヤクルトスワローズ公式戦「入場券引き換えID・パスワード」の提供

長期保有株主向け優待制度
3年以上継続して100株以上保有する株主には”リベシィ”という乳酸菌由来の基礎化粧品がもらえます。
女性にはうれしい内容となってますね。
・ 100株:リベシィセット1週間おためし体感
・1000株:リベシィ ローション

ヤクルトの株価の推移(チャート)は?株の展望は?
続いてチャートを確認していきましょう。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去10年の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
ヤクルトの長期チャート
以下は過去10年のチャートです。
2018年以降は調整局面ですが、長期的に株価がしっかりと伸びていますね。
2012年ごろまで2000円程度だった株価が、アベノミクスもあり2015年ごろに8000円程度の水準まで上昇していますね。
3年程度で株価4倍ですから十分すぎるパフォーマンスといえるでしょう。
その後2015年以降は、いったん調整して5000円をきる水準まで下落。2016年半ばごろから再び上昇し、再度8000円を超える水準まで株価は上昇しているのがわかります。
ヤクルトの2年チャート
以下が直近2年間のチャートです。

短期的な株価は、下落傾向ですね。
・2018年9月28日:9450円
・2019年10月4日:5680円
となっていて、1年程度で40%近い下落となっています。結構大きな調整ですね。
チャート的にはサポートラインとなっていた7000円を明確に割り込んで、6000円のところでなんとか踏ん張っている状況です。
この水準を抜けてしまうと2016年8月に付けた4500円を目指して下落していく可能性がありますね。
この状況はしばらく続くのか?次にヤクルトの業績を見ていきます。
ヤクルトの業績は?
続いてヤクルトの業績を見ていきます。以下が過去5年の売上高、経常利益、純利益の推移です。
売上高 | 営業利益 | 純利益 | |
---|---|---|---|
2014年度 | 3,679.8 | 349.0 | 250.6 |
2015年度 | 3,904.1 | 400.6 | 288.4 |
2016年度 | 3,783.1 | 372.8 | 301.5 |
2017年度 | 4,015.7 | 434.6 | 340.6 |
2018年度 | 4,070.2 | 458.5 | 349.4 |
2016年度の業績が多少落ち込んでいるものの、しっかりと増収増益を重ねています。
ヤクルトの国内事業は苦戦しているものの、中国やインドネシアなどのアジア諸国を中心に国際事業の売れ行きが好調なんですね。
株価が上昇していた理由も、海外事業が堅調という業績に裏打ちされていたということですね。
話が横道にそれてしまいますが、ヤクルトは営業利益が1000億円に到達していないこともありけっこう規模の小さい会社なんですね。ちょっと意外でした。
この規模でプロ野球の球団が持つことができるのだから、ホリエモンやZOZOの前澤社長も球団経営に興味を持つ理由もわかります。
ソフトバンク、楽天、DeNaもプロ野球に参入してから明らかに知名度が全国区になりましたよね。宣伝効果は計り知れません。
2019年度1Q決算は減収現役!
海外事業が好調のヤクルト。2019年1Q決算はちょっと苦戦ですね。
純利益が前年同期比13.9%減の86.3億円となっています。決算短信の抜粋は以下のとおりです。

国内では競合が乳飲料を強化して競争が激しくなっていて売り上げを落としています。
また、好調だった海外事業も中国やベトナムでの人件費増により収益が圧迫。
通期の純利益予想は365億円(前期比5%増)と据え置かれました。この後の業績次第ですね。
参考記事:ヤクルト本社、純利益14%減 4~6月 海外で人件費増(日経新聞)
株価が上昇から調整局面のヤクルト。株は買い時?
最近の業績が苦戦しているヤクルト。株は買い時でしょうか?
結論としては、ヤクルト株の購入は様子見と考えています。
好調だった海外事業が中国やベトナムの人件費増で業績を落としていることもあり、この影響が一時的なものかを見極めたいですね。
ヤクルトの強みは乳酸菌飲料ですが、国内事業はかなり苦戦しています。競合も厳しくなっているし、乳酸菌以外の食品事業への展開が必ずしもうまくいっているとは言えないですね。
配当利回りも1%に満たないなど、株主優待を考慮したとしても積極的に買いたいと感じる銘柄ではありません。
株価は最近の調整局面を持ってもPERが高く、割高水準と言えます。
なのでヤクルト株購入は、堅調な業績が今年度も維持されるかどうか確認してからでも遅くないと考えます。
「ヤクルトの株価が上昇する理由」まとめ
今回はヤクルトの株価分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
海外事業好調で乳酸菌飲料トップのヤクルト。しかし、その海外事業も中国やベトナムの工場の人件費増により収益が圧迫されています。
国内事業も競合他社が乳酸菌飲料を強化していることもあり、”乳酸菌一本足”の経営では苦戦しているということでしょう。
株主優待は魅力的なものの配当利回りは1%に満たなく、業績にも陰りが見えていることから、ヤクルト株は積極的に購入したいと考える銘柄ではないですね。
最近の業績悪化が一時的なものなのかどうか、ここら辺を見極めてから購入を検討しても遅くはないと考えます。
それでは。
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