中外製薬(4519)の株価の推移(チャート)や特徴、株主優待、配当実績について知りたいです。2019年第3四半期決算が好調だったようですが、その内容はどうだったんですか?
また株価が大幅に上昇していますが、その理由についても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- 中外製薬 2019年第3四半期決算結果は?
- 中外製薬(4519)の株価の状況は?
- 中外製薬の配当と株主優待は?
- 中外製薬の株価の推移(チャート)は?
- 中外製薬の株は買い時?
中外製薬の株価が上昇する理由に関して以下のツイートをしました。
がん製薬に強みを持つ中外製薬。
昨日発表された3Q決算は純利益+67%の大幅増益。通期予想も上方修整、増配される見込みです。
株価も上場来高値を更新し続けており、1年半程度で65%以上も上昇するなど絶好調。
欲しい銘柄ですが、配当利回り1%台で過熱感が出ていることから、少し様子見ですね。— かいまる (@leverage_toushi) October 24, 2019
がん製薬に強みを持つ中外製薬。
昨日発表された3Q決算は純利益+67%の大幅増益。通期予想も上方修整、増配される見込みです。
株価も上場来高値を更新し続けており、1年半程度で65%以上も上昇するなど絶好調。
欲しい銘柄ですが、配当利回り1%台で過熱感が出ていることから、少し様子見ですね。
上記を深掘りします。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に 1,000万円以上の資産を運用しています。今回は、これらの経験も踏まえて記事を書きました。
また、日本株への投資や資産運用に関連するお得でお役立ち情報のページについて、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
目次
中外製薬の2019年第3四半期決算の結果は?
好業績で株価が上場来高値を更新中の中外製薬、10月24日に発表された決算も本当に強い内容でした。
内容としては、
・2019年1〜9月期決算は増収増益。純利益67%増!
・通期業績予想を上方修整!配当も増配へ
というもの。以下、クイックに見ていきます。
2019年第3四半期決算は増収増益。純利益67%増!
10月24日に発表された、中外製薬の第3四半期決算は純利益が67%も上昇するなど、売上収益、営業利益、純利益利益のいずれも第3四半期として過去最高でした。
決算の結果は以下のとおり。

今期もがん製薬の売り上げが好調でしたね。
国内向けに販売している、がん免疫薬「テセントリク」や乳がん治療薬「パージェタ」などの販売が好調で営業利益を447億円押し上げました。
さらに、親会社のスイス製薬大手ロシュ向けには主力の抗がん剤「アレセンサ」のほか、自社開発の血友病向け新薬「ヘムライブラ」のロイヤルティー収入が伸びたことにより営業利益が307億円も伸びてますね。
参考記事:中外薬の今期、コア営業益67%増に上振れ がん治療薬など好調(日経新聞)
通期業績予想を上方修整!配当も増配へ
今回の好決算を受けて、中外製薬は通期業績予想を大きく上方修正しました!
もともと10%の増益を見込んでいた営業利益を+750億円(67%増)に上方修整するというもの。以下がその内容。

さらに48円としていた期末配当を「未定」と修整しました。中外薬は「収益構造が大きく変化している」ためとのこと。
中外製薬は1株利益(EPS)に対して50%の配当性向を目安にしているんですよね。
なのでEPSが約1.5倍にまで上方修正されましたから、単純に計算すると年間配当は従来計画の96円から150円ぐらいにまで増えることになります。
中外製薬の強みは自社開発したがん製薬。オブシーボを持つ小野薬品もそうですが、強い製薬を持つ会社の業績は好調ということですね。
参考記事 >>
小野薬品の株価が下落する理由とは?オプジーボで業績急拡大なのに何故…
直近決算も上方修整の中外製薬。直近の株価も上場来高値を更新しています。なぜこんなにも好調なのか?
以下、株価の状況や業績について見ていきます。
中外製薬の株価の状況は?
中外製薬は、言わずと知れた医薬品の開発・製造・販売を行う大手医薬品メーカーですね。
2002年にスイスの大手医薬品メーカーであるロシュ社に買収され、その傘下に入っています。世界トップクラスの規模を誇るロシュ社との提携により、海外売り上げ比率も25%と非常に高いものとなっています。
では早速ですが中外制約の株価データ(2019年10月24日現在)を見て行きましょう。
- 株 価: 8490円
- P E R : 48.9倍(予想)
- P B R : 5.86倍(実績)
- R O E : 12.00%(予想)
- 配当利回り:1.13%
株価の指標に関しては、パッと見た感じ”あまり良くないな”というのが率直な感想。
配当利回りは1.13%で、日本株の平均よりもかなり低いですね。
PERの目安は13~15倍ぐらいですから48.9倍というのは割高な水準ですね。
ちなみに同業他者のPERは、
- アステラス製薬:15.8倍
- 第一三共:58.4倍
- エーザイ:22.0倍
となっていて、あまり方向感がないですね。
製薬会社は新薬の開発や薬価の改定などで売り上げや利益が変動しやすいので、PERは参考にならないです。
中外製薬の配当実績は?
続いて配当実績を見ていきますね。以下が中外製薬の配当金の実績です。

配当金は増配傾向ですね。
配当利回りは1%台と低いものの2013年45円→2019年140円と約3倍に増配しており、なかなかのパフォーマンスです。
特別配当を除けば減配がないですね。配当性向も44%〜51%程度と無理のない範囲と言えそうです。
中外製薬の配当方針を見ると、
戦略的な投資資金需要や業績見通しを勘案した上で、Core EPS対比平均して50%の配当性向を目処に、株主の皆様へ安定的な配当を行うことを目標
としていて、50%の配当性向を目途ということですね。
最近の配当性向は、上限である50%にほぼ到達していることもあり、今後の増配ペースは落ちてくるかもですね。
過去の実績を考えると減配はないと思いますが、業績次第ということでしょうね。
中外製薬の株主優待は?
配当利回りは1%台と低いものの増配傾向の中外製薬。株主優待はどうなっているのでしょうか?
やはり自社サービスや商品の優待が改悪されるリスクが少なくて良いですよね。しかし現在のところ、中外製薬は株主優待を実施していません。残念です…。
さすがに自社製品を優待にするわけにもいかないでしょうから、株主還元は配当金を中心に行うということなのでしょう。
なお、株主優待目的で日本株に投資しようと思っても、どんな優待銘柄を買えば良いか迷うこともあるかと思います。以下の記事で、優待銘柄を検討する時に本当に役に立つおすすめ本3選と雑誌を紹介しています。ぜひご覧ください。

中外薬品の株価の推移(チャート)は?10年&短期チャート
続いてチャートを確認していきましょう。
がん製薬に強みをもつ中外製薬ですが、これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去10年の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
中外薬品の長期チャート
以下は過去10年のチャートです。
綺麗な右肩上がりですね。この10年で大きく株価が伸びています。
2012年ごろに1200円程度だった株価が、アベノミクスもあり2015年半ばに4800円程度の水準まで上昇していますね。
3年ちょっとで株価4倍ですから圧倒的なパフォーマンスといえます。
その後は、2017年にかけて3800円程度で株価が下落していますが調整らしい調整はこのときぐらい。
すぐに株価は上昇に転じて、2018年には7000円を超える水準まで達していますね。
中外製薬の2年チャート
以下が直近2年間のチャートです。

短期的にも綺麗な上昇傾向ですね。26週移動平均線をサポートラインにして教科書どうりに株価が上昇しています。
2017年末ごろまで順調に株価が上昇してきましたが、2018年に入って短期的には結構大きく株価が下落しています。
・2018年3月 2日 :5080円
・2019年10月24日:8530円
となっていて3500円以上も上昇していますね。1年半で65%以上の上昇とかなり良いパフォーマンスです。
チャート的にも抵抗線だった8000円の水準を明確にブレイクして、最高値を更新していますね。
海外の売り上げ比率の高い中外製薬。ここまで株価が上昇するのはどうしてなんですかね?
次に中外製薬の業績を見ていきます。
中外製薬の業績は?株価が上昇している理由とは?
業績は好調そのものですね。株が上昇している理由も業績が大幅に伸びているからといえるでしょう
過去5年の売上高、営業利益、純利益の推移は以下のとおり(単位:億円)。
売上高 | 営業利益 | 純利益 | |
---|---|---|---|
2014年 | 4,611.1 | 758.6 | 509.8 |
2015年 | 4,988.4 | 867.8 | 611.3 |
2016年 | 4,917.8 | 768.8 | 535.9 |
2017年 | 5,342.0 | 989.3 | 727.1 |
2018年 | 5,797.9 | 1243.2 | 924.9 |
2014年決算から売り上げも利益も大幅に伸びてますね。純利益は510億円→925億円と2倍近くまで上昇しています。
中外製薬は、がん製薬の売り上げとスイスのロシュ社を通じたロイヤリティー収入が大きな収益源となっていて、これらが好調に推移しているということです。
強みのある製薬を持っている製薬会社の業績は強いということ。対象的なのが製薬業界のガリバー武田製薬ですね。新薬の開発にうまく言っておらず、業績が落ち込んでいます。
参考記事 >>
武田薬品工業の株価が下落!高配当も7兆円巨額買収で財務悪化。減配は…?
株価が大幅に上昇している中外製薬。株は買い時?
業績好調で株価が大幅に上昇している中外製薬。株は買い時でしょうか?
個人的な好みも入っていますが、中外製薬の株は様子見と考えています。
理由を端的に言えば、
・配当利回りが低い。株主優待がない!
・直近の株価は上場来高値を更新中。手が出しずらい。
の2点に集約されますかね。
今回の好決算や業績の上方修整で、おそらく株価はさらに跳ね上がりますね。配当も1.5倍程度にまで増配するでしょうからね。
しかし株価が上場来高値を更新していることもあり、ちょっと過熱気味かな。手を出しずらいです。
がん製薬とスイスのロシュ社を通じた海外販売に強みを持つ中外製薬は、魅力的な銘柄であることは間違いありません。製薬会社の中では欲しい銘柄の筆頭ですね。
なので自分としては、当面様子見をして、もう少し下落した段階で購入を検討するのが良いのではと考えます。
なお、少額からリスク控えめに投資したいなら、SBIネオモバイル証券で1株から少額投資を活用すると良いです。ネオモバなら格安な月額定額手数料で1株から何度でも売買できるからです。
日本株の通常の取引単位は100株(1単元)。例えば、中外製薬の株価は12,850円(2020/5/1終値)で、通常は約130万円くらいの資金が必要。失敗したときのダメージが大きくなるし、そもそも投資資金が豊富でないと買えないんですよね。
ネオモバは2019年4月に営業開始した新興ネット証券。しかし、ネット証券最大手のSBI証券とCCC(TSUTAYAやTポイントの運営会社)の合弁会社で、信頼感もあり安心して利用することができます。
詳細は以下の記事にまとめています。

「中外製薬の株価が上昇する理由」まとめ
今回は中外製薬の株価が上昇する理由ということで、2019年3Q決算、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
がん製薬と海外販売網に強みを持つ中外薬品。直近の2019年3Q決算も絶好調で、通期業績上方修正で配当も増配されることが濃厚です。
製薬業界の業績は新薬を持つかどうかに依存しますから、独自開発したがん製薬を持つ中外製薬の業績は今後も期待できると考えます。
株価は上場来高値を更新中でちょっと過熱感も出ていますね。少し様子見で、落ち着いてから中外製薬株の購入を検討するのがベストかと思います。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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