日本株

ソフトバンクグループが”1兆円の巨額赤字”も孫社長が強気な理由とは?

ソフトバンクグループ(SBG)の第2四半期決算が発表されましたが1兆円規模の損失が出るなど赤字だったようです。SBGの決算内容についてポイントを知りたいです。

このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。今回は、2019年11月6日に発表されたソフトバンクグループ(9984)の第2四半期決算を振り返ります。

ソフトバンクグループの業績悪化と赤字決算に関して以下のツイートをしました。

[box class=”blue_box”]

7000億円の赤字を出したソフトバンクグループ。
WeWork社への投資失敗で昨日発表の2Q決算は”創業以来の大赤字”でした。ただ
・投資先企業の含み益が3ヶ月で2兆円上昇
・SVFの投資成果が好調
であることから孫社長の業績見通しは強気。
今回の赤字はWeWorkの影響が大きく業績悪化は一時的と考えます

[/box05]

上記を深掘りします。

携帯通信事業やヤフーの親会社であるソフトバンクグループ(SBG)。2018年末に主力事業であった携帯通信事業を”ソフトバンク”として東証に上場させ話題となりました。

米国の大手携帯事業会社であるスプリントの買収や英国の半導体設計事業のアーム社の3兆円買収、企業規模を急拡大。

最近ではサウジアラビアからの出資を受けて、いわゆる”10兆円ファンド”を創設。米国配車サービスのUberや中国の巨大Eコマース事業を手がけるアリババに出資するなど投資会社としての性質を色濃くしています。

主力の携帯事業が大きな成長が見込めなくなる中、この”10兆円ファンド”を活用してAI関連企業に投資を進めるなど、今では利益の大半が、このファンドの含み益によるものです。

参考記事 >>ソフトバンクグループ(SBG)の 株価は安すぎる?株主優待廃止で今後の業績見通しは。

しかし WeWork社への投資の失敗や、Uber社の大幅な株価下落による損失などが報じられソフトバンクグループの経営は危機的状況におちいっていると指摘する人も出てきています。

今回は、そんなのソフトバンクグループの直近決算を取り上げます。本当に経営が破綻する恐れがあるのか分析です。

15年ぶりの赤字!ソフトバンクグループ(SBG)の第2四半期決算の結果は?

早速ですがソフトバンクグループの決算結果を見ていきましょう。

2019年4月〜9月までの業績となりますが、孫社長が「真っ赤っかの大赤字」と述べるほとひどい内容でしたね。

以下が11月6日に発表された決算短信の概況です。

出典:ソフトバンクグループHP IRより

ポイントをまとめると、

ソフトバンクグループの2Q(上半期)決算のポイント

・売 上 高 :4兆6517億円(前年同期比で横ばい)

・営業利益: 🔺155億円(赤字転落)

・純 利 益 :   4215億円(🔺50%

・7月〜9月で7000億円の最終赤字

という内容。

どう見ても悪い決算内容です。ただ7月〜9月の3ヶ月間で7000億円の赤字を出した割には、上半期で見るとそれほどひどくはないですね。

売上高も対前年比で同程度、最近の株高もあり”10兆円ファンド”の含み益が出ているので純利益はプラスを維持しています。

ソフトバンク創業以来の赤字決算となった要因は何なのか?詳細に見ていきます。

ソフトバンクグループの赤字決算の要因は?

売上高横ばいも営業損益は156億円の赤字(前年同期は1兆4207億円黒字)に転落した大きな要因は、WeWorkの影響により10兆円ファンドであるソフトバンクビジョナリファンド(SVF)が巨額の損失を出したことでしょう。

以下が18年度上期との比較。携帯通信事業が前年同レベルの利益を出すなか、SVF事業が大きく落ち込んでいることがわかります。

孫社長も説明会で、

売り上げは変わらないが、営業利益はこれまでけん引役だったソフトバンクビジョンファンド事業が真っ逆さまに落ち、昨年の利益(6324億円の黒字)と同等額の損失(5726億円の赤字)を出した。We社の影響が大きい。

と説明し、巨額損失の要因はWeWork出資にかかる損失であるとしています。

WeWorkの影響とは?

WeWork社は、世界約30カ国でシェアオフィスを展開するユニコーン(時価総額1000億円以上の未上場企業)企業。今年の8月に米国市場にIPO(新規株式公開)を申請しました。

しかし、19年上半期に約9億400万ドル(約979億円)の純損失を計上していることが発覚。創業者であるアダム・ニューマン氏の自己取引疑惑、薬物使用疑惑も浮かび上がりCEOを辞任。

WeWork社はIPO申請を撤回しましたが、これを受けて同社の価値が大幅に下落。これまで1兆円近く出資していたソフトバンクグループも大きな損失を出しました。

参考記事 >>WeWork支援 ソフトバンクGがやめられないワケ(日経新聞)

以下が決算説明会の資料。ワラントなどの金融取引が絡んで正確にどの程度の損失が出たか分かりずらいですが、1兆円近い損失が出ていますね。

孫社長も「既に投資している株式価値が高すぎたと反省している」として、投資判断が間違っていたことを率直に認めていますね。

ただ、WeWork社の事業自体は強気ですね。赤字が年々急拡大しているなか、シンプルに粗利を上げ、経費を下げることで立て直せると豪語しています。

今後も業績悪化は続くのか?

今回の決算では巨額の損失を出しましたが、WeWork社という特殊要因があったことを考慮すると、業績悪化は一時的であると考えます。

孫社長は今回の「決算内容はボロボロ」と言っているものの、

[box class=”yellow_box”]

・投資先企業の含み益が上昇

・SVFの投資成果が好調

[/box05]

であり、今後の業績には強気の姿勢を見せています。

投資先企業の含み益が上昇

やはり最近の株高で投資している企業の株価が上昇しており、今回の損失を考慮したとしても含み益が1.4兆円も増えていることが大きいですね。孫社長に言わせると”株主価値は向上”しているということです。

SVFの投資成果も好調

さらに、以下の図のようにソフトバンクビジョンファンドの投資成果も1.2兆円もプラスになっています。

孫社長に言わせると、「ファンドビジネスで10勝0敗はありえない」ということで、WeWorkの失敗はあるものの、全体としての投資は現時点でうまく行っているということ。

投資に失敗は付きものですが、AI関係のベンチャービジネスを中心に投資しているにもかかわらず評価益を出している企業が6割程度。結構な勝率といえますね。

「ソフトバンクグループの赤字」まとめ

今回は、ソフトバンクグループの第2四半期決算の概況ということで、赤字の要因や今後も業績悪化が続くのかについて述べてきました。

今回の決算発表では、投資会社であるソフトバンクグループが抱えるリスクというのが端的に現れましたね。それは、投資先の企業価値や株価が減少することによって大きな損失を出すということです。

確かに孫社長の言う通り、投資先企業の業績や株価は上昇しており、SVFの投資成果も好調と言えます。しかし、これらはあくまでも好調な株式市場を背景にした含み益である点については注意が必要です。

AI関連企業を中心に投資するソフトバンクグループには大きな期待が持てる一方、その業績は株式市況に大きく影響されると言えます。

それでは。

ABOUT ME
kaimaru41
高配当の日本株・米国株の長期投資に、レバレッジETF、FX、CFDを組み合わせて早期のセミリタイアを目指します。