ユーグレナ(2931)の本決算で赤字幅が拡大、業績が悪化しているようです。なぜこのような赤字経営が続くのか理由を知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。今回は、2019年11月8日に発表されたユーグレナの2019年9月期本決算を振り返ります。
ユーグレナの業績が悪化していることに関して以下のツイートをしました。
ユーグレナの業績が悪化しています。
8日発表の本決算、バイオ燃料開発のため68億円の赤字見込みでしたが、健康食品事業の不調で75億円まで赤字幅が拡大。翌日株価も終値−11%安…。
バイオ燃料の供給開始時期も遅延見込み。もはやユーグレナへの投資は博打に近いですね。https://t.co/COnVr8taJa— かいまる (@leverage_toushi) November 11, 2019
ユーグレナの業績が悪化しています。
8日発表の本決算、バイオ燃料開発のため68億円の赤字見込みでしたが、健康食品事業の不調で75億円まで赤字幅が拡大。翌日株価も終値−11%安…。
バイオ燃料の供給開始時期も遅延見込み。もはやユーグレナへの投資は博打に近いですね。
上記を深掘りします。
ユーグレナといえばミドリムシの大量培養に成功した企業。実はこのミドリムシ、食料、エネルギー、環境などの世界的な問題を解決するカギになることが期待されているんです。
ユーグレナはミドリムシを使った青汁やら化粧品、さらには健康食品などを販売しながら、ミドリムシを活用したバイオジェット燃料の実用化に向けた研究開発を行っているという非常におもしろい企業です。
しかし、食品や化粧品事業で利益をあげているものの、多額の研究開発費やバイオ燃料事業の収益化が遅れていることから業績が悪化しており、遂に昨年は利益がマイナスになる赤字決算。2012年の上場以降、株価は下落し続けています。
参考記事 >> ユーグレナの株価はなぜ上がらない?下落の要因はミドリムシに期待しすぎ?
今期業績も、ジェットエンジンの実証プラントを建設するとして通期の業績予想を赤字と見積もっていましたが、当初の見込みより業績が悪化しています。
今回は、そんなユーグレナの2019年本決算の状況と業績悪化した要因について分析です。
自分は投資歴20年を超えており日本株を中心に1千万以上を運用しています。これらの経験も踏まえて記事を書きました。
ユーグレナの2019年9月期の業績は?
早速ですがユーグレナの2019年9月期本決算の結果を見ていきましょう。
2018年10月〜2019年9月までとなりますが、業績予想から赤字幅が大幅に拡大していますね。以下が11月8日に発表された業績の概況です。

出典:ユーグレナ説明会資料より
もともとユーグレナは今期、バイオジェット実証プラントの建設関連費用64億円を一括費用計上していたことから利益がマイナスとなることを想定していました。
ポイントをまとめると、
・売上高は創業以来初となる減収(約8%)
・営業利益:🔺74.6億円(赤字)→通期予想を下回る
・純 利 益 :🔺97.9億円(赤字)→赤字幅拡大
という内容。売上高が150億円にもかかわらず64億円の建設費を一括計上しているわけですから、そりゃあ赤字にもなりますよね。
今回衝撃だったのが売上高が減収していること。もともとミドリムシの健康食品事業で収益をあげているうちに、バイオジェット事業の収益化を図るというのは同社の戦略なんですよね。
なので売上高が落ちたということは、現在の主力事業が不調だったことに他ならないわけで、将来期待されているバイオジェット事業の研究開発にも支障がでるということです。
なお、当然といえば当然ですが決算発表翌日のユーグレナの株価は急落。終値で前日比94円安の772円と約11%減となりました。
この減収となった要因はなんなのか。決算資料を見ていきます。
ユーグレナの業績が悪化した要因とは?
ユーグレナは、将来莫大な利益を産むであろうバイオジェット燃料事業の収益化を目指し研究開発に取り組んでいますが、足元で利益を出しているのは青汁などの健康食品や化粧品などのヘルスケア事業。
なので今期の決算で売上高が減収となったのは、このヘルスケア事業の売り上げが落ちたことによるものですね。
ユーグレナの決算説明資料からデータを見ていきましょう。
以下の図を見ると減収の要因は食品事業が大幅に売り上げを落としたからというのがわかりますね。昨年比で12.7億円の減収となっています。

他方、化粧品事業は非常に堅調で4.3億円の増収となっています。ユーグレナは今期減収となったヘルスケア事業について、
・広告宣伝費の抑制により売上・定期顧客数ともに対前期末で純減
・化粧品を中心に売上減少ペースは鈍化するも反転成長には至らず
・緑汁のドラッグストア展開は店頭での販売拡大に至らず
というもの。
ヘルスケア事業は、売上高が100億円を超えていて健康食品事業としては間違いなく大手といえます。今期の減収が続くようだと、ジェット燃料事業の研究開発にも支障が出ることが予想されます。
ちなみに純利益も赤字幅が拡大していますが、これは連結子会社の固定資産につき23.8億円の特別損失(減損)を出したことによるもの。まあ、今年限りに特殊要因ですね。
ユーグレナの業績の見込みは?
稼ぎ頭だったヘルスケア事業の売り上げが落ちているユーグレナ。
2020年9月期の業績予想もジェット燃料事業の研究開発費がかかることから利益が赤字になることを見込んでいます。

気になるのが、実証プラントの一括費用計上を抜いた売上高の減収と営業利益が減益となること。研究開発費がかかるとはいえ、ここまで堂々と赤字見込みを計上してくるあたり、収益を追求しなければならない企業としての将来性に不安を感じてしまいますね。
実証プラントでのバイオ燃料供給開始時期も遅延する見込みも合わせて発表されており、本当にジェット燃料事業の収益が図れるのかどうか疑問ですね。
「ユーグレナの業績が悪化」まとめ
今回は、ユーグレナの業績が悪化ということで、赤字決算の概要や要因などについて述べてきました。
これまで堅調な売り上げだった健康食品事業に陰りが出てきたユーグレナ。将来を期待するジェット燃料事業の収益化も遅れており、業績悪化が続いています。
時期の業績も赤字が見込まれており、売上高の減収や営業利益の減益することが予想されていて経営状況は更に悪化することが予想されます。
ミドリムシを使ったバイオ燃料ということで、非常に夢のある事業を展開していますが、ユーグレナへの投資はもはや博打に近いとい印象です。
それでは。
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