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丸紅の株価はなぜ下落する?ガビロン社の巨額買収が完全誤算に…。

丸紅(8002)の株価の推移や配当について知りたいです。ガビロン社の不正会計処理の問題もあり株価が下落しているようですがチャートはどんな感じですか?

このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。

今回の記事の内容

・丸紅の株価はなぜ下落?米ガビロン社買収の誤算…

・丸紅(8002)の株価の状況は?

・丸紅の配当と株主優待は?

・丸紅の株価の推移(チャート)はどうなる?

・丸紅の株は買い時?

投資歴20年のかいまるです。日本株を中心に1,000万円以上の資産を運用しています。

丸紅の株価やガビロン社に関して以下のツイートをしました。

丸紅の株価分析です。資源市況低迷で2015年度減収減益も、その後業績がV字回復。しかし直近決算で純利益が同期比26%減になるなど株価は下落傾向です。
要因は2013年巨額買収した米国穀物会社ガビロンの業績悪化。自分なら三菱商事か伊藤忠を買いますね。

上記を深掘りします。

丸紅の株価はなぜ下落?ガビロン買収の誤算…

丸紅の株価が下落している要因の一つは、2019年に入っての丸紅の業績は振るわないことですね。純利益が前年同期比26%減の1117億円。

この減益は、米穀物子会社ガビロンにおける不適切な会計処理に関連して損失を計上したことによるもの。このガビロン社ですが、明らかに丸紅のお荷物となっていて、2013年の巨額買収以降、米国での干ばつや商品価格が下落により同社の業績が悪化しています。

丸紅は否定していますが、米ガビロンを複数の商社に売却を打診しているとの報道もあり、早く手放したいようですね。

参考記事:丸紅、傘下の米ガビロン売却を複数の買い手候補に打診 (Bloomberg)

米穀物会社ガビロンの巨額買収が明らかに失敗した丸紅。株価や業績の状況はどうなっているのでしょうか?以下、詳細に見ていきます。

丸紅(8002)の株価の状況は?

丸紅は、言わずと知れた総合商社大手の一つですね。

特に強みを持つのが穀物事業。総合商社の中でトップの取扱量である6700万トンを誇ります。次いで農業資材や輸送機関連事業(航空機・船舶・自動車等)などが主な収益源となっています。

非資源に強みを持つという意味では伊藤忠商事に似ているといえますね。それもそのはずで、創業者は伊藤忠兵衛という人で、丸紅と伊藤忠商事はもともと一つの会社だったんですね。

では早速ですがの株価データ(2019年12月30日現在)を見て行きましょう。

丸紅の株価データ
  • 株 価:  810.6円
  • P E R :   5.6倍(予想)
  • P B R :   0.72倍(実績)
  • R O E  :    12.40%(予想)
  • 配当利回り: 4.31%

株価の指標に関しては、パッと見た感じ”かなり良いな”というのが率直な感想。配当利回りは4.31%で日本株の中では結構な高配当で、他の総合商社と遜色のない水準です。

PERの目安は13~15倍ぐらいですから5.6倍というのはかなり割安な水準ですね。

ただ同業他者のPERと比較してみると、

  • 三井物産:7.1倍
  • 三菱商事:6.9倍
  • 伊藤忠商事:6.8倍
  • 住友商事:5.4倍

となっていて、丸紅のPERは他の総合商社と比較しても低い水準であると言えるでしょう。

総合商社は売上高や営業利益は堅調ですが、大きなイノベーションや成長が見込めない成熟した業種。利益に対して株価が低く推移しているのでしょう。

丸紅の配当実績は?

続いて配当実績を見ていきますね。以下が丸紅の配当金の実績です。

資源の割合の低い丸紅も2015年の資源価格の暴落の影響もあり2015年3月期に減配していますね。この時期は累進配当を宣言している三菱商事でも減配しているので、商社にとって厳しい時期だったということですね。

ただその後は、2016年3月期21円→2019年3月期34円と60%以上の増配となってて、まあまあのパフォーマンスです。

配当性向も業績の悪化した2015年、2016年以外は、過去5年で21%〜25%程度と余力はありますね。無理のない範囲と言えます。

丸紅の配当方針を見ると、

2020年3月期から2022年3月期までの中期経営戦略期間における配当につきましては、各期の業績に連動させる考え方に基づき、連結配当性向25%以上、かつ各年度の期初に公表する予想配当金を下限とすることを基本方針といたします。

としていて、配当性向25%以上。期初に公表する予想配当金を下限にするというのは結構ユニークな配当方針ですね。

最近の業績も回復していて、配当性向も25%程度で余力十分。減配される可能性は低いと考えます。

丸紅の株主優待は?

配当金の減配を発表した住友商事。株主優待はどうなっているのでしょうか?

やはり自社サービスや商品の優待が改悪されるリスクが少なくて良いですよね。

関連記事:
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しかし現在のところ、

丸紅は株主優待を実施していません。残念です…。

他の総合商社も株主優待を実施しているところはないんですよね。株主還元は配当や自社株買いを中心に行うということなんでしょう。

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丸紅の株価の推移(チャート)は?10年&短期チャート

続いてチャートを確認していきましょう。

穀物事業に強みを持つ丸紅ですが、これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?

ここでは過去10年の長期チャートと短期チャートを見ていきます。

丸紅の長期チャート

以下は過去10年のチャートです。

チャート画像

2018年末ごろから株価は調整気味ですが、この10年間であまり株価が伸びてない印象ですね。

2012年末まで600円程度だった株価が、2015年ごろに750円程度の水準まで上昇していますね。他の総合商社がアベノミクスで大きく株価が伸ばした中、丸紅のパフォーマンスはイマイチな感じですね。

その後2015年以降は、資源価格の下落やチャイナショックもあり株価は450円程度まで下落。

しかし2016年半ばごろから再び上昇し、1000円を超える水準まで株価は上昇しているのがわかります。

丸紅の2年チャート

以下が直近2年間のチャートです。

他の総合商社もそう何ですけど、日米貿易摩擦の影響を受けて2018年末から株価が大幅に下落していますね。

・2018年10月:1072円

・2019年 8月: 640円

となっていて1年程度で40%減と結構な下げ幅になっています。

商社の株価は、企業などに資源や食糧などを売るという業種ですから景気の動向に影響を受けやすい。2018年以降は、世界経済の減速懸念が根強かったですから他の総合商社と同様に株価も上がりずらいといったところなんでしょう。

短期的には株価は反発して、800円あたりをブレイクして上昇傾向ですね。

丸紅の業績は?

続いて丸紅の業績を見ていきます。以下が過去5年の売上高、営業利益、純利益の推移(単位:10億円)。

2015年度までは減収となっていましたが、業績は回復傾向ですね。

特に2015年度の業績の落ち込みはひどく、純利益が40%近く減益となっています。原油価格が急落したことに加えて、2013年に2900億円で過去最大の買収案件となった米穀物会社ガビロン社の業績が振るわなかったことが要因。

あとでふれますが、この丸紅傘下の米ガビロンが経営上の重しとなっているんですよね。

一方、非資源分野に強い伊藤忠商事はエネルギー市況低迷の影響をそれほど受けなかったため、2015年度に業界首位に踊り出ました。

参考記事:業界に走る衝撃…伊藤忠が商社首位へ “岡藤流”の攻めで躍進、死角はあるか(Sankei BIz)

最近の業績も株価も伊藤忠商事は絶好調。非資源に強みを持つこともあり、資源価格に影響を受けずらい業績が魅力ということです。

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丸紅も、エネルギー市況に左右されない非資源への移行や国内事業の強化で2015年度以降の利益は大幅に改善。

その後は、売上高も利益も順調に伸びており、米ガビロン社の不振があるものの、堅調な内容といえるでしょう。

 

丸紅の株は買い時?

2019年上半期の業績が減益となっている丸紅。株は買い時でしょうか?

配当利回りも高く、業績も底堅くはありますが自分なら丸紅は買わないですね。

理由を端的に言えば、

・強みの穀物事業で米ガビロン社の業績不振

・三菱商事の方が累進配当を宣言し増配する方針を明確化

ということですね。要は、投資するなら丸紅ではなく三菱商事にするということです。

丸紅も三菱商事も、2015年ごろに業績が悪化しましたが、その後資源エネルギーから非資源分野へ業務の重心をずらし業績がV字回復しました。

その後両者の業績は堅調で、最近は増収増益となっています。

ただ三菱商事の方が、減配しないで増配を目指す累進配当方針を明確化しており、配当金の伸びが良いですよね。

参考記事 >>三菱商事の株価が超期待できる理由とは?配当金の増配方針を宣言中⁉︎ 

2021年に配当金を125円から200円にする計画も打ち出していて、今後の増配にも期待が持てます。

どちらも業績鉄板で配当利回り4%超えの優良銘柄ではありますが、三菱商事の方が今後の配当金の伸びに安心感があります。

「丸紅の株価が下落」まとめ

今回は丸紅の株価分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。

日本を代表する総合商社である丸紅。資源エネルギー分野の市況の落ち込みにより苦戦していましたが、国内事業や非資源分野の強化により業績がV字回復しました。

他方、強みの穀物事業で傘下の米ガビロン社の不適切な会計処理に関連して損失を計上もあり、2019年上半期の業績は減収減益。株価が上がらない要因となっています。

丸紅株の購入に当たっては、他の商社株と比較した上で検討したいところです。

それでは。

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