化粧品株への投資を考えてますが、長期保有に向くのでしょうか?特徴や化粧品関連株でおすすめの銘柄についても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
・化粧品事業の事業の特徴とは?
・化粧品株の特徴は?長期保有に向くのか?
・化粧品株のおすすめ銘柄3選!
投資歴20年のかいまるです。日本株を中心に1千万円以上を運用しています。
化粧品市場は訪日外国人のインバウンド需要に強く支えられており、関連の銘柄は2020年の東京オリンピックによってさらに売り上げが伸びることが期待されています。
さらにアンチエイジングや男性化粧品、高齢者向けの化粧品などの売り上げが伸びており、人口減少している日本において、今後も成長が期待できる分野ですね。
最近は中国人観光客による爆買いが一服したこともあり株価が伸び悩んでいますが、将来の需要が底堅いことを考えると、化粧品株は十分に長期保有できる銘柄と言えます。
今回は、そんな化粧品株の特徴やおすすめ銘柄は何なのか分析です。
目次
化粧品事業の特徴とは?
化粧品事業の特徴を端的にまとめると、
- インバウンド消費に支えられる国内市場
- 他業界からの参入
ということですね。クイックに見ていきます。
特徴1:インバウンド消費に支えられる国内市場
消費不況が叫ばれている日本の中で、唯一と言って良いほど活況を見せているのが化粧品市場です。その要因は、右肩上がりで伸びている訪日外国人によるインバウンド消費の拡大です。
日本の化粧品は品質が高いことで、アジアを中心とした訪日外国人からの人気が極めて高く、家電などとともにインバウンド消費を牽引しているんですね。
ちょっと古いデータになりますが、観光庁がまとめている「訪日外国人の消費動向」によると、2015年の訪日外国人数のうち、42.4パーセントが化粧品や香水を購入しており、その平均購入額は一人当たり2万9446円とのこと。
インバウンド消費の伸びにより、国内化粧品市場規模は順調に拡大していて、2018年で2兆6千億円の規模となっています。

出典:矢野経済研究所
訪日外国人の数については政府の旗振りのもと訪日する外国人が増加傾向にあるので、今後もインバウンド需要の継続的な獲得が期待できます。さらに、日本で化粧品を購入した外国人に対する越境ECなどアウトバウンド需要も今後進むことが期待されています。
特徴2:他業界からの参入が多い
インバウンド需要の強い化粧品業界では、ほかの業種からの新規参入が活発化しています。最も多いのは、自社で開発した技術や化学成分を化粧品に応用し、新商品を生み出すケースですね。
例えば、カメラや写真のフィルムで知られる富士フイルムは、スキンケア商品のブランド「アスタリフト」を立ち上げ、化粧品事業に力を入れています。写真の色あせを防ぐ「抗酸化技術」が肌のシミ・シワ対策に役立つなど、化粧品づくりと相性が良かったんですね。
その他「うま味調味料」で知られる食品事業の味の素も、化粧品販売を行なっています。うま味調味料で利用する「アミノ酸」は、肌の保湿に役立つ「天然うるおい成分」。このアミノ酸を活用したスキンケアブランド「JINO(ジーノ)」で多くの商品を販売しています。
またここ数年では、ドラッグストアが独自ブランドで化粧品を販売したり、大手スーパーマーケットなどの流通業から参入するケースもあり、拡大する国内需要を狙い競争が激化することが予想されます。
化粧品株は株主優待が人気!その特徴は?
インバウンド需要で国内売り上げが底堅い化粧品事業。株式という観点で見たときの化粧品株の特徴は、
- 化粧品株は高PERと低い配当利回り
- 爆買い需要一服で最近の株価は伸び悩み
- 株主優待が人気
ということ。詳細に見ていきます。
特徴①:化粧品株は高PERと低い配当利回り
化粧品株の大手3社を比較してみました。
資生堂 | コーセー | ファンケル | |
---|---|---|---|
営業利益率 | 9.9 | 15.7 | 10.1 |
PER | 35.7 | 23.5 | 33.7 |
配当利回り | 0.82% | 1.24% | 1.18% |
※2020年1月28日現在
営業利益率が10%〜15%程度ということで悪くない水準と言えそうです。今後のインバウンド消費への期待、アンチエイジング市場、男性化粧品の伸びなど、投資家の期待が非常に高いことからPERは押し並べて高いですね。
株価が大きく値上がりしていることもあり、配当利回りは1%付近と、あまり魅力的な水準ではないですね。
株価の指標からは、化粧品株は、長期的な値上がり益を期待して購入する銘柄と言えそうです。
特徴②:爆買い需要一服で最近の株価は伸び悩み
化粧品株は、景気が悪くなると訪日客の減少や購買数や単価が落ちることになるため、株価は景気に敏感な銘柄と言えますね。
アンチエイジング製品や男性化粧品などで国内市場の伸びが期待されているものの、最も業績に影響するのは外国人訪日客のインバウンド需要であることは間違いありません。
以下は資生堂の5年チャートですが、中国人観光客の”爆買い”が話題となっていた2017年頃における株価の伸びは凄まじいですね。
他方、2018年の後半に入って、中国人観光客の爆買いが一服したのと、中国経済の減速感が強まっていることもあり株価が伸び悩んでいることがわかります。
最近でもコロナウイルスにより新型肺炎により、2019年1月27日だけで資生堂の株価は5.5%減となるなど、大きく影響を受けていますね。
特徴③:自社製品の株主優待が人気
化粧品株といえば、自社製品を株主優待としている企業が多いということですね。主要どころでも、
・資生堂:自社製品
・コーセー:自社製品(4000円相当)
・ファンケル:自社製品(3000円相当)
となっていて、優待目当てで投資しているかたも多いです。自社サービスや商品の優待が改悪されるリスクが少なくて良いですよね。
化粧品株のおすすめ銘柄3選!
さて、これまで化粧品事業と化粧品株の特徴を見てきましたが、おすすめの化粧品関連株3選をあげると、
- ファンケル
- 資生堂
- 花王
となります。どれも定番の銘柄ですが、特徴をクイックに見ていきます。
おすすめ①:ファンケル
おすすめNo1はファンケル。以下のツイートのとおりです。
ファンケルの株価は絶好調です。
2017年以降の株価はなんと3倍!理由としては、
・業績が堅調
・インバウンド需要
・サプリメント事業が好調
配当金も5年で倍増見込みとなっているので申し分ないですね。
日本人の健康志向が高まっており、長期的にもサプリメント事業の伸びが期待できる銘柄です。— かいまる (@leverage_toushi) September 26, 2019
ファンケルの強みは、自然化粧品が売れていることだけじゃなく、サプリメント事業が伸びていること。日本人の健康志向というのは高齢者だけじゃなく若い世代にも広がりつつありますから、将来的にもサプリメント事業を持つファンケルの成長には期待が持てます。
さらに、キリンが2019年8月にファンケルの筆頭株主となり、今後の業務提携にも期待です。

おすすめ②:資生堂
以下のツイートのとおり化粧品業界最大手の資生堂は外せません。
資生堂の株価が2019年に入ってから40%以上上昇。好調の理由としては、
・業績が堅調
・インバウンド需要
・中国事業が好調
配当金も3年で3倍以上となっているので申し分ないですね。
人口減が見込まれる日本だけじゃなく、海外売り上げが半分以上。長期的にも期待できる銘柄といえそうです。— かいまる (@leverage_toushi) September 24, 2019
化粧品業界最大手の資生堂。特徴を一言で言えば海外の売り上げ比率が5割りを超えていることでしょう。
今後拡大が見込まれる国内市場だけでなく、人口が増大する世界市場でも存在感を示していることは将来的な成長の面からも非常に期待できます。
https://leverage-investment.com/2019/09/25/shiseido-stockprice-future/
番外編:花王
純粋な化粧品メーカーという訳ではありませんが、花王も化粧品事業に2008年にカネボウを完全子会社化するなど、化粧品事業を手がけています。
洗剤などの家庭用品最大手の花王。株価は長期的に上昇傾向です。理由としては
・30年連続増配
・業績鉄板ディフェンシブ銘柄
・5年連続増収中
ということ。欠点は人気がありすぎて株価が高止まりしていることですかね。
長期保有前提で、ポートフォリオの主力として是非とも欲しい銘柄の一つです。— かいまる (@leverage_toushi) October 4, 2019
業績の安定感、30年連続増配中と申し分ありません。あえてデメリットをあげるとすれば株主優待を実施していないことぐらいです。
化粧品株は景気敏感銘柄なので、手堅い運用を行いたいという方は、花王がおすすめですね。

「化粧品株のおすすめは?」まとめ
今回は、化粧品株のおすすめは?ということで、化粧品関連株の特徴とおすすめ3選を見ていきました。
化粧品株最大の魅力は、インバウンド消費などで国内市場でも成長が期待できることです。さらに消費不況が叫ばれる日本において、アンチエイジングや男性化粧品、高齢者向け化粧品の需要増大など、数少ない市場が拡大している分野です。
最近は、インバウンド需要の一服や中国経済の減速感から株価は伸び悩んでいるものの、今後も化粧品市場の拡大が期待されており、化粧品株の長期保有はありかなと考えています。
それでは。
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