日本製鉄(5401)の最近発表された決算は赤字になるぐらい不振でしたが、その内容とこのような不振が続く理由について知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。今回は、2020年2月7日に発表された日本製鉄の2020年3月期第3四半期決算を振り返ります。
投資歴20年のかいまるです。日本製鉄の赤字決算に関して以下のツイートをしました。
厳しい経営環境が続く日本製鉄。
7日発表の3Q決算で呉製鉄所の閉鎖を含む生産ライン停止などで4900億円の巨額損失を計上。
400億円の黒字を予想していた今期最終利益を4400億円の赤字に下方修正で、配当も前年度80円から10円に減配…
鉄鋼株はちょっと手が出せないですね。https://t.co/XxWM3YtCxc— かいまる (@leverage_toushi) February 10, 2020
厳しい経営環境が続く日本製鉄。
7日発表の3Q決算で呉製鉄所の閉鎖を含む生産ライン停止などで4900億円の巨額損失を計上。
400億円の黒字を予想していた今期最終利益を4400億円の赤字に下方修正で、配当も前年度80円から10円に減配…
鉄鋼株はちょっと手が出せないですね。
上記を深掘りします。
日本製鉄といえば、日本最大手の鉄鋼メーカーで新日本製鐵と住友金属工業が2012年に合併して新日鉄住金となり、さらに2019年4月1日に名称変更して誕生しました。
鉄の生産ではアルセロール・ミッタル、中国宝武鋼鉄集団に次ぐ世界第3位の規模ですね。
日本製鉄の株価は、以下の記事にもまとめていますが、世界的な鉄鋼の過剰生産や中国の景気減速懸念などによる低迷が続いています。
参考記事 >>
日本製鉄(新日鉄住金)の株価が暴落!世界的な鉄鋼の供給過剰で長期低迷?
今回はそんな日本製鉄の直近決算を取り上げます。このままでは赤字となってしまうのか分析です。
日本製鉄の業績は赤字…。3Q決算の結果は?
早速ですが日本製鉄の2020年3月期第3四半期決算の結果を見ていきましょう。
2019年4月〜12月までの業績となりますが、かなりひどい状況で完全に業績が落ちてますね。以下が2020年2月7日に日本製鉄が発表した業績の概況です。

ポイントをまとめると、
・売 上 高 :4兆4760億円(前年同期比2.2%減)
・営業利益:−3725億円(赤字)
・純 利 益 :−3856億円(赤字)
という内容。もともと純利益は今期400億円の黒字を見込んでいましたが、一転して過去最大の赤字となりました。
日本製鉄が、このような赤字決算となった理由はなぜなのか。次に決算資料を見ていきます。
日本製鉄が赤字決算となった理由とは?
この赤字決算は、
・呉製鉄所を23年9月末を目途に閉鎖
・鹿島製鉄所などその他事業所の高炉や生産ラインを休止
など、一連の生産設備の停止・集約に伴い大幅な減損損失を計上したためです。苦しい状況ではありましたが、随分と思い切りましたね。
より具体的には以下のとおり。呉製鉄所の閉鎖が注目されていますが、鹿島製鉄所や名古屋製鉄所などの生産ラインの再編などに伴う損失の方が大きくなっているんですね。

日本製鉄によると「生産能力が大きすぎる」として製鉄所を再編して生産ラインの休止に踏み切ったもの。7日の決算で発表した生産ラインの休止で、日本製鉄の生産量の約1割にあたる年間500万トンの粗鋼生産能力を減らすとのこと。
今回の減損損失は、
・製鉄所再編:3966億円
・その他の事業損失:934億円
となっていて合計で4900億円という巨額損失となっています。
日本製鉄の通期業績予想を下方修正、減配へ…
日本製鉄は、3Q決算を受けて通期業績予想を下方修正しました。

もともと純利益は400億円の黒字を見込んでいましたが、今回の大幅減損処理に伴い通期で4400億円の巨額赤字予想となっています。
日本製鉄が発表した下方修正の理由を見ても、
国内外の鉄鋼需要については、世界経済の動向に伴って、各分野において下振れリスクが高まっていま す。市況については、海外は先行きが不透明であり、国内と合わせて、今後の動向を引き続き注視してい く必要があります。
としていて、今後も厳しい経営環境が続くことを示唆しています。
この厳しい業績予想を受けて未定であった期末配当は見送り。年間配当は10円となり、前年度の80円から大幅な減配が確定しました。

「日本製鉄の業績は?」まとめ
今回は、日本製鉄の業績はと言うことで、日本製鉄の3Q決算の概要、業績の下方修正、配当減配などについて述べてきました。
今回の決算内容は通期で4400億円の赤字、期末配当見送りなど、悪いデータばかりで全く良いところがありません。
生産能力が過剰ということで思い切ったリストラを行ったということですが、中国経済の減速感が高まっていて、鉄鋼需要が伸びない現状の中、今後の業績も厳しいことが予想されます。
それでは。
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