決算・業績

ソフトバンクグループが1.35兆円の巨額赤字…破綻危機の可能性は?

ソフトバンクグループ(SBG)が、市場環境の悪化で今期1.35兆円の赤字になると発表しました。その内容について知りたいです。SBGが破綻危機におちいる可能性はあるのでしょうか?

このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。

今回の記事の内容
  • ソフトバンクグループ(SBG)が巨額赤字公表…その内容は?
  • そもそも上半期もSBGは赤字…なぜ?
  • SBGの経営破綻の可能性はあるのか?

コロナショックによる株式市場の大暴落により、ソフトバンクグループ(SBG)が1.35兆円の巨額赤字を発表しました。

携帯通信事業やヤフーの親会社であるSBG。2018年末に主力事業であった携帯通信事業を”ソフトバンク”として東証に上場させ話題となりました。米国の大手携帯事業会社であるスプリントの買収や英国の半導体設計事業のアーム社の3兆円買収、企業規模を急拡大。

最近ではサウジアラビアからの出資を受けて、いわゆる”10兆円ファンド”のソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)を創設。米国配車サービスのUberや中国の巨大Eコマース事業を手がけるアリババに出資するなど投資会社としての性質を色濃くしています。

参考記事 >>ソフトバンクグループ(SBG)の 株価は安すぎる?株主優待廃止で今後の業績見通しは。

今回の巨額赤字は、これまで含み益となっていたSVFの利益が、株価下落によりマイナスに転じたためです。さらに、WeWork社への投資の失敗による損失計上も含まれ、SBGが経営破綻するのではと懸念する声も…。

しかし、傘下の通信事業や半導体設計事業、アリババの事業は堅調で、屋台骨はしっかりしており経営破綻の可能性は高くないと考えます。

今回は、そんなのソフトバンクグループの直近発表を取り上げるとともに、本当に経営が破綻する可能性があるのか分析です。

ソフトバンクグループが1兆3500億円の巨額赤字へ…

ソフトバンクグループ(SBG)は、市場環境の悪化を受けて営業利益が1兆3500億円の赤字になるなどの見通しを発表しました。ポイントは、

SBG発表のポイント

売上高:6.15兆円(前期:9.60兆円)

営業利益:🔺1兆3500億円(前期:2.35兆円)

純利益:🔺7500億円(前期:1.41兆円)

というもの。ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)で約1兆8000億円の投資損失となるほか、米ウィーワークや通信衛星ベンチャーのワンウェブなどファンド以外の投資先でも8000億円の損失計上を受けたものです。

2018年度(前期)の営業利益の内訳を見てみると、SBGの利益の半分以上はSVF事業によって生み出されていたことがわかります。

しかし、SVF事業の営業利益は、まだ売っていない株の含み益が利益として計上されていたもの。コロナショックによる株式市場の大幅下落によりSVFは1.8兆円の投資損失、営業利益は巨額赤字となったという訳です。

しかし発表を受けた翌日の株価は5.2%上昇となり、既に今回の巨額赤字を折込済みだったということですね。

SVF2号ファンドの凍結や資産の売却による負債返済と自社株買いが発表されていることもあり、経営危機になる可能性は低いと市場は判断している模様です。

そもそもSBGの上半期決算も赤字…その内容は?

もともと今期のソフトバンクグループ(SBG)の上半期決算も赤字でしたね。2019年4月〜9月までの業績となりますが、孫社長が「真っ赤っかの大赤字」と述べるほとひどい内容。

以下が11月6日に発表された決算短信の概況です。

出典:ソフトバンクグループHP IRより

ポイントをまとめると、

ソフトバンクグループの2Q(上半期)決算のポイント
  • 売 上 高 :4兆6517億円(前年同期比で横ばい)
  • 営業利益: 🔺155億円(赤字転落)
  • 純 利 益 :   4215億円(🔺50%
  • 7月〜9月で7000億円の最終赤字

という内容。

どう見ても悪い決算内容です。ただ7月〜9月の3ヶ月間で7000億円の赤字を出した割には、上半期で見るとそれほどひどくはないですね。

売上高も対前年比で同程度、この時は株高もあり”10兆円ファンド”の含み益が出ているので純利益はプラスを維持していました。

ソフトバンク創業以来の赤字決算となった要因は何なのか?詳細に見ていきます。

ソフトバンクグループの赤字決算の要因は?

売上高横ばいも営業損益は156億円の赤字(前年同期は1兆4207億円黒字)に転落した大きな要因は、WeWorkの影響により10兆円ファンドであるソフトバンクビジョナリファンド(SVF)が巨額の損失を出したことでしょう。

以下が18年度上期との比較。携帯通信事業が前年同レベルの利益を出すなか、SVF事業が大きく落ち込んでいることがわかります。

孫社長も説明会で、

売り上げは変わらないが、営業利益はこれまでけん引役だったソフトバンクビジョンファンド事業が真っ逆さまに落ち、昨年の利益(6324億円の黒字)と同等額の損失(5726億円の赤字)を出した。We社の影響が大きい。

と説明し、巨額損失の要因はWeWork出資にかかる損失であるとしています。

WeWorkの影響とは?

WeWork社は、世界約30カ国でシェアオフィスを展開するユニコーン(時価総額1000億円以上の未上場企業)企業。今年の8月に米国市場にIPO(新規株式公開)を申請しました。

しかし、19年上半期に約9億400万ドル(約979億円)の純損失を計上していることが発覚。創業者であるアダム・ニューマン氏の自己取引疑惑、薬物使用疑惑も浮かび上がりCEOを辞任。

WeWork社はIPO申請を撤回しましたが、これを受けて同社の価値が大幅に下落。これまで1兆円近く出資していたソフトバンクグループも大きな損失を出しました。

参考記事 >>WeWork支援 ソフトバンクGがやめられないワケ(日経新聞)

以下が決算説明会の資料。ワラントなどの金融取引が絡んで正確にどの程度の損失が出たか分かりずらいですが、1兆円近い損失が出ていますね。

孫社長も「既に投資している株式価値が高すぎたと反省している」として、投資判断が間違っていたことを率直に認めていますね。

WeWork社の事業自体は強気ですね。赤字が年々急拡大しているなか、シンプルに粗利を上げ、経費を下げることで立て直せると豪語していましたが、新型コロナ拡大を受けて利用者が激減している中、どうなるでしょうか?

ソフトバンクグループの経営破綻はあるのか?

今期は1.35兆円の巨額損失見込みのSBG。しかし、この損失はWeWork社という特殊要因とコロナショックの影響であったことを考慮すると経営破綻の可能性は低いと考えます。

というのは、SBGの”屋台骨”とも言える中国Eコマース最大手のアリババ、通信インフラ事業のソフトバンクとスプリント、半導体設計のアーム社は新型コロナウイルス拡大の影響を直接受けないため、これら事業の業績は堅調であると予想できます。

2019年9月段階で保有株式は27.9兆円の価値があったんですよね。コロナショックによる株式暴落を考慮しても、現金化した資産も含めて現時点で20兆円以上の価値はあると考えられます。

SBG全体の有利子負債は15.7兆円と巨額なものですが、資産全体の価値に比べると、これら負債は小さいといえます。

ただし、2019年9月段階で以下の図のようにソフトバンクビジョンファンドの投資成果も1.2兆円もプラスになっていたものが、今回1.8兆円の投資損失を出したということは、当然ながら含み益がマイナスになったということでしょう。

孫社長に言わせると、「ファンドビジネスで10勝0敗はありえない」ということですが、今後の投資先の企業が破綻することも十分に考えられるため、SVFが経営の不安定要因になることは間違いないですね。

「ソフトバンクグループの赤字で経営破綻?」まとめ

今回は、ソフトバンクグループ(SBG)の巨額赤字で経営破綻はあるか?ということで、赤字の内容や今後も業績悪化が続くのかについて述べてきました。

今回の巨額損失で、投資会社SBGが抱えるリスクというのが端的に現れましたね。それは、投資先の企業価値や株価が減少することによって大きな損失を出すということです。

これまで孫社長は、投資先企業の業績や株価は上昇しておりSVFの投資成果も好調と言ってましたが、これらはあくまでも好調な株式市場を背景にした含み益であったということです。

他方、SBGの屋台骨である通信事業や中国Eコマースの巨人アリババの事業などについては、新型コロナウイルス拡大の影響は軽微であり、今後も利益を生み出すことは確実。経営破綻の可能性は高くないと考えます。

今回の巨額損失発表後、SBGの株価は上昇しており、今後の業績に対しては市場はポジティブに受け止めているようです。

それでは。

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