米国株のビザ(V)への投資を考えています。VISAの株価の見通しや予想を知りたいです。新型コロナ拡大の影響で株価は下落しているようですが…。
株価の推移やチャートの特徴はどんな感じですか?ビザの株は買いですか?
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- コロナショックでビザ(V)の株価急落!
- ビザ(VISA)って何の会社?
- ビザの株価の推移(チャート)と特徴は?
- ビザの配当金の推移は?
- ビザの今後の予想は?成長期待で株は買いか?
投資歴20年のかいまるです。米国株を中心に1,000万円以上の資産を運用しています。
結論から言うとビザ(Visa)株は、
・世界経済の成長で事業拡大
・圧倒的なブランド力と市場の寡占化
・新型コロナ拡大による業績悪化は一時的
・5年平均増配率(年率)が20%超え
ということもあり、今後の成長も期待できつつ配当も伸びているため、長期保有には向いた銘柄といえます。今回は、そんなビザについて銘柄分析です。
なお米国株に関連するページについて、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
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・米国株の情報を効率よく収集する方法
・米国株の買い方
・米国株のおすすめ投資本
・米国ETFを手間をかけず自動運用する方法
・相場を気にしない年率5%程度の投資法
目次
コロナショックでビザ(V)の株価急落!
新型コロナウイルスの拡大による、経済への影響によって世界同時株安が進行。いわゆる”コロナショック”により米国株式市場も大暴落となり、ダウ平均株価も2週間程度で37%も下落する異常事態となりました。
そのような状況の中、以下のチャートのようにVisaの株価も大きく下落。

2月19日の直近高値からわずか1ヶ月程度で
・2月19日:213.31ドル
・3月23日:135.74ドル(🔻36.4%)
となり、30%以上の急落となりました。ダウ平均株価の下落幅は37%程度ですから、それと同じレベルで下落したということです。
株価は3月23日にの安値を付けてから一旦反発しており4月の段階で160ドル台まで回復しているものの、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で世界各国で海外渡航の制限されていることもあり、旅行に伴うクレジットカードの利用が激減しています。
もともと2020年1〜3月期は増収を予想していましたが、3月上旬の段階でこの増収予想を下方修正しています。業績への悪影響はさらに深掘りされると予想されます。
新型コロナ拡大によって、株価が急落し、今後の業績にも悪影響が出ているビザですが、今後に期待できるのでしょうか。以下、ビザの会社概要、株価の状況、業績などを見ていきます。
ビザ(Visa)ってどんな会社?

ビザ(Visa)は、クレジットカードなどによる決済サービス提供する会社で、カード決済取引額のシェアが54%にのぼるなど世界最大の規模を誇ります。日本でもおなじみの会社ですね。日々の日用品の購入、公共料金や海外旅行での支払いなどクレジットカードを利用する機会は増えていると思います。
クレジットカードを複数枚保有している方であれば、そのうち最低1枚はVisaなのではないでしょうか。楽天カード、イオンカード、三井住友カードなどなど利用されている場合でも、決済システムはVisaであることが多いと思います。
ビザの収益はクレジットカードの決済手数料やライセンス利用料で安定的に稼ぐというビジネスモデル。クレジットカードの発行や支払いの取り立てなどは個別のカード会社が行うんですよね。
カード利用に伴う金利収入や年会費は得られませんが、カード利用者が支払いを行わないなどの貸し倒れリスクを回避できます。
ちなみにビザは、クレジットカード決済の世界シェアNo1!世界全体の約55%を占めています。続くマスターカードが約25%、3位のUnion Pay(銀聯)が約13%で他社を圧倒していますね。
Union Payは主に中国国内や中国人の利用であることを考えると、世界的にカード決済はVisaとMasterCardの2社で寡占されていると言って良いですね。
次に株価や最近の動向について見ていきます。
ビザ(Visa)の株価の状況は?
では早速ですが、ビザの株価の状況をみていきましょう。ここでは株価データと銘柄の特徴について取り上げます。
ビザの株価データ(2020年4月17日現在)を簡単にまとめました。
- 株価: 169.54ドル
- PER: 29.6倍
- 配当金: 1.20ドル
- 配当利回り:0.74%
ビザはお金の決済サービスを提供する会社ということで金融セクターと思われがちですが、実は情報技術セクターの企業なんですね。ITを利用した決済システムの開発・サービスを提供する会社ということなんです。
情報技術セクターの中では、PERそれほど高くないですね。米国株の平均レベルより少し高い程度で、マイクロソフトが28倍なので、この数値と比較しても同じぐらいの数値です。
配当利回りは1%以下とそれほど高くないです。まあ、コロナショックによる株価下落もあって若干ですが配当利回りは上昇しています。
ビザの株価の推移(チャート)は?
次にビザ(Visa)の長期チャート(10年)を見ていきます。以下が過去10年のチャートで、比較のためにS&P500も掲載しています。

赤:Visa 緑:S&P500
コロナショックでビザの株価が大幅下落しましたが、10年間で株価は8倍程度に上昇しおり、S&P500と比べても圧倒的に大きく伸びていることがわかります。これにプラスして配当も出ていることを考えると、文句なしのパフォーマンス!本当にすごいですね。
2018年末のアップルショック、2020年のコロナショックの際は大きく下落していますが、それ以外の時期はほぼ一本調子で上昇しています。
ビザは自社株買いも積極的であり、高い収益性と他社の参入障壁が高い事業ということから、投資家からの人気も高いということです。
ビザの配当実績は?
次に配当実績をみていきましょう。
ビザの上場は2008年。それ以降は連続増配となっているので12年連続の増配ということになります。

ビザの配当金は、
・連続増配:12年
・5年平均増配率:20.14%
となっています。これほどの大企業で5年平均増配率が20%を超えているというは本当にすごいです。事業も大きく成長しているということです。
配当性向は20%程度と余力十分で、クレジットカードが利用されるだけで手数料収入という莫大なキャッシュが見込めますから減配の心配はほとんどないですね。
配当利回りは1%を下回っていて、それほど高くありませんが、これは自社株買いに力をいれてるのと、株価が急上昇していることも要因。
AmazonやGoogleのように情報技術関連の成長企業は配当を出さないところも多いことを考えると、十分価値のある水準と言えそうです。
ちなみに米国株の魅力は高配当でかつ連続増配を続けている個別銘柄が多いことです。お宝銘柄を保有し続けるのも投資の醍醐味ですね。おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。

ビザの売上高や利益は?
次にビザの業績をみていきます。以下のグラフは、売上高、営業利益、純利益、営業利益率の推移となっています。

業績は綺麗な右肩上がりですね。売上高は10年間で3倍近く伸びていて、高い成長を示しているのがわかります。
特筆すべきは営業利益率が60%を超えという驚異的な水準であることですね。カードの決済事業は、在庫を抱えるリスクもなく人件費や設備投資もそれほど必要としませんし、決済システムというプラットフォームを提供するだけで、長期間継続的に手数料を稼ぐことができるんですね。
実質的にカード決済システムは寡占化されていて、決済事業のコストが圧倒的に低いことにより、利益率がめちゃめちゃ高い状態になっています。
今後、世界的にキャッシュレス化が普及するのは間違いありませんから、引き続きビザの事業が拡大し続ける可能性は高いですね。
ビザの株価の予想は?

新型コロナ拡大の経済影響が未だ見通せない状況ですが、ビザの株価は今後もかなり期待できると予想します。
というのは、MacbookやiPhoneなどのハード製品の価格が高くても売れるという圧倒的ブランド力に加え、最近ではサブスクリプションや決済などのサービス事業などでもしっかりと稼げるようになっています。
これらについて、詳しく見ていきます。
株価が期待できる理由①:世界経済の成長
日本は既に少子高齢化で人口減少社会となっていますが、世界の人口は今後も増加することが確実。世界経済も持続的に成長することが予想されています。
人口が増えれば、それだけカードの利用する人が増えるということですから決済システムを寡占化しているビザの事業は必然的に拡大することになります。
さらに世界経済が成長するということは、人々が豊かになり物やサービスを購入するお金が増えることです。先進国だけでなく発展途上国も経済発展により消費額がどんどん増えることになるでしょう。
世界経済の成長の恩恵を、ビザは十分に受けることができるということです。
株価が期待できる理由②:ブランド力と事業の寡占化
カード決済の市場は、すでにVisaとMasterCardで実質的に寡占化されていて、参入障壁が極めて高く、新規参入するのはもはや不可能に近いですね。
ビザのブランドイメージや信頼性・安全性はすでに強固なものになっており、そう簡単に崩れるものではありません。
最近はやりのスマホ決済や仮想通貨といっても、多くの場合は既存のカード決済システムを活用しているケースが多いですね。あのアップルですら、Apple Payの決済システムはMasterCardのものを利用しています。
なお、ビザを含め米国株への投資を考えている方には”取引手数料ゼロ”のDMM株が圧倒的にお得でおすすめです。
米国株は、大手のネット証券であるSBI証券、楽天証券、マネックス証券で購入することが可能ですが、手数料は3社横並びで約定代金の0.45%(最大20ドル)。
日本株の売買手数料よりも、かなり割高な状態なんですよね。
その点、DMM株なら取引手数料ゼロで米国株を購入することが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。

ビザの株は買いか?まとめ
今回は、ビザ(Visa)の銘柄分析ということで、株価の推移(チャート)や特徴、株は買いかについて述べてきました。
カード決済で圧倒的シェアを誇るビザ(Visa)。新型コロナの影響で一時的に業績が落ちることは避けられないでしょうが、クレジットカードの利用そのものがなくなるわけではありません。これらの影響が収束すれば、売り上げの回復はほぼ確実でしょう。
なので株価が下落しているこのタイミングこそがビザ株を購入するチャンスと言えるかもです。
他方、あえて懸念をあげるとすれば、
・各国政府による寡占事業への規制
・新しい決済システムの誕生
の2点だと思います。
今は個人情報保護や市場独占などの観点などからGAFAに対する規制に注目が集まっていますが、今後各国政府が紙幣から仮想通貨(キャッシュレス化)に移行していくのは確実。既に決済システムを確立しているVisaやMasterの規制が強くなる可能性があります。
さらに既存の決済システムを使わない技術が開発・普及することも十分考えられます。
最後に賢く米国株やETFに投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
米国株に関する情報を効率よく収集するには?
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米国株の情報はどうしても乏しくなりがちなので、この機会に登録してみるとよいです。登録は無料です。
なお、モトリーフールの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。

米国ETFに手間をかけずに自動運用する方法とは?
株式への資産運用が最もパフォーマンスが良いことは、過去のデータから明らかですが、コロナショックのように短期間で大暴落することも。
やはり資産運用の基本は、米国株、日本株を保有しつつ、債券や金、不動産などに資産を分散して長期運用するというのが合理的な手法です。
自分でポートフォリオを作って運用するのも良いですが、WealthNavi(ウェルスナビ)を活用して長期投資すれば、ロボアドバイザーが世界中の市場の株、債券、金、不動産などの米国ETFに分散投資してくれます。
自分も活用していますが、口座にお金を振り込めば基本的に何もしなくても良いんですよね。特に投資初心者の方で、かつロボバイザーも初めて利用するような方には、WealthNaviが圧倒的におすすめです。
詳しくは以下の記事にまとめています。

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