米国増配ETF VIGの株価やチャートの特徴について知りたいです。
高配当ETFやS&P500に連動するETFもありますが、これらに比べてVIGに投資するメリットは何ですか?配当実績についても知りたいです。
今回は、このような疑問を持つ方にむけて記事を書いています。
- VIG:株価の基本データと特徴は?
- VIGの構成銘柄とセクター比率は?
- VIGのチャートとリターンは?
- VIGの配当実績と増配率は?
VIGの株価やチャートの特徴に関して、以下のツイートをしました。
米国ETFのVIGは10年以上の連続増配実績を持つ銘柄のみで構成されているETF。
その特徴は
・値上益はS&P500と同等
・VYMより高いリターン
・ディフェンシブ銘柄中心
ということ。
日本ではVYMがメジャーですが取扱総額はVIGの方が大きいです。米国では高配当よりも増配実績が重視される傾向のようです。— かいまる (@leverage_toushi) September 4, 2019
米国ETFのVIGは10年以上の連続増配実績を持つ銘柄のみで構成されているETF。
その特徴は
・値上益はS&P500と同等
・VYMより高いリターン
・ディフェンシブ銘柄中心
ということ。
日本ではVYMがメジャーですが取扱総額はVIGの方が大きいです。米国では高配当よりも増配実績が重視される傾向のようです。
上記を掘り下げます。
自分は、20年以上投資を続けていて米国ETFも保有しています。今回は、この経験も踏まえ記事を書きました。
※米国株取引手数料0円の証券会社という選択
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目次
米国ETF VIG:株価の基本データは?
VIGはバンガード・米国増配株式ETFという名称。
10年以上増配の実績のある大型株を中心に構成されているインデックスと同じ投資成果を目指すETFです。
構成銘柄は定期的に見直され、増配の可能性が低い銘柄は除外されます。
- インデックス:NASDAQ US ディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス
- 信 託 手 数 料 : 0.06%
- 配 当 利 回 り : 1.88%
- 配 当 実 績 : 2.40ドル
- 組 入 銘 柄 数 : 214銘柄
- 設 定 日:2006年4月21日
VIGは手数料の低い良質なETFを取り扱うバンガード社のETFですね。
日本では高配当ETFであるVYMの方がメジャーですが、取扱総額はVIGの方が多いんですよね。
VIGの方が古いETFということもありますが、米国では現時点で高配当というよりは増配率の方を重視している投資家が多いということでしょう。
構成銘柄数は214銘柄。10年連続増配銘柄という条件だと、おのずと対象となる銘柄が限られるということでしょう。
VIGの構成銘柄とセクター比率は?
VIGの構成銘柄
構成銘柄上位10社(2019年7月31日現在)は以下の表のとおりです。

VIGは10年連続増配銘柄で構成されていることもあり、どちらかというと業績が好調の成熟企業が多くなります。Top10は日本でもおなじみの企業ばかりですね。
マイクロソフト、J&J、P&G、ウォルマートあたりはTop10の常連ですね。
今をときめくアップル、グーグル、アマゾン、フェイスブックのいわゆる”GAFA”は入っていません。
アップル以外は無配ですから今後しばらく入ることもないでしょう。
定期的に銘柄が見直され売買回転率15%程度とちょっと高い値になっています。それだけ増配を続けるというのは難しいということ。
なお資産総額に占める上位10社の割合は約35%となっていて、かなりの割合を占めています。
VIGのセクター比率
続いてセクター比率です。

製造業を中心に構成されている資本財やウォルマート、マクドルドなどの消費サービスの比率が50%近くを占めていますね。
これらのセクター着実に売上や利益をあげることができ、増配を行なっている企業が多いということなのでしょう。
一方、現在の米国市場で圧倒的な時価総額を持つテクノロジーや金融の構成比率が低いことがわかります。
銘柄の構成が現在の米国市場と大きく異なっている点が、VIGの大きな特徴です。
VIGのチャートとリターンは?
VIGの長期チャート
以下はVIGの設定来チャートです。比較のためにS&P500に連動するSPYも載せています。

赤:VIG 青:S&P500
綺麗な右肩あがりですね。パフォーマンス的にはS&P500と大きく変わりません。
増配によるインカムの伸びを期待しつつ値上がり益も得ることができるということでしょう。
ただリーマンショックのあった2008年ごろを比べてみるとVIGの方が下落率が低いことがわかりますね。
構成銘柄に景気に影響されづらい成熟企業が多く含まれることによるものですね。
ちなみに米国の高配当株で構成されたVYMの直近5年チャートを比較したのが以下の図。よく高配当ETFとどっちが良いのか聞かれるんですよね。
赤:VIG 緑:VYM
これをみると明らかにVIGの方がパフォーマンスが良くなってます。増配期待の高い銘柄の方が投資家からの人気を集めやすいということなのでしょう。
「高配当ETF VYMの特徴とは?」で解説したとおりVYMは高配当が売りのETF。
なのでインカム的にはVYMに軍配が上がリますが、値上がり益も含めたトータルリターンはVIGの方が良いですね。
なのでVIGは長期的な配当金の伸びだけでなく値上がり益も期待できるETFと言えます。
VIGのリターン
VIGの配当金も含めたトータルリターン(2019年8月31日現在)は以下のとおりです。

リーマンショック前に設定されたETFにもかかわらず設定来リターンは年率9%台となっていてかなり高いですね。
株式の期待リターンはインフレ率を抜いて7%程度ということを考えれば、十分すぎる結果といえます。
なお、米国株のパフォーマンスが長期的に優れている点については、多くの本でも解説されています。以下の記事に、おすすめの本をまとめています。

VIGのこれまでの配当実績と増配率は?
VIGは他の多くのETFと同様に四半期に一度配当金が分配されます。配当実績は以下のとおり。

さすが増配ETFというだけあって、配当の伸びは右肩上がりですね。
VIG配当利回りは1.8%とそれほど高いわけではありませんが、順調に配当金が伸びていることが分かりますね。
ただ5年平均の増配率を主要ETFと比較すると、
- VOO:7.25%
- QQQ:7.74%
- VYM:7.58%
- VIG:4.98%
となっていてVIGはそれほど高い増配率ではないんですね。情報技術などの成長セクターの比率が低いことが要因と考えられます。
なお、米国ETFも魅力的な商品ですが、米国株の魅力は高配当でかつ連続増配を続けている個別銘柄が多いことです。
お宝銘柄を保有し続けるのも投資の醍醐味ですね。おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。

VIGへの投資:ちょっとだけ考察
増配率の結果を見ちゃうと、ちょっと意外なんですよね。
配当利回りも増配率もS&P500やナスダックより劣っているんです。
成熟企業を中心に構成されているので増配率が低いという見方もできるかもですが、この増配率を見るとあえてVIGに投資する意味があるのか?ってこと。
やはりVIGが優れいている点は金融やITの構成比率が低いことから、景気後退や金融危機などに強いことですね。
チャートのパフォーマンスも長期的にはS&P500と変わらない。
VIGはポートフォリオの主力になりえるETFですか、よりディフェンシブなポートフォリオにしたい時に活用するといった使い方になるかと思います。
なお、今から米国株や米国ETFの投資を考えている方には”取引手数料ゼロ”のDMM株が圧倒的にお得でおすすめです。
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日本株の売買手数料よりも、かなり割高な状態なんですよね。
その点、DMM株なら取引手数料ゼロで米国株を購入することが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。

「米国ETF VIGの株価」まとめ
今回は、米国増配ETF VIGの株価とチャートということで、その特徴と株価の推移(チャート)、配当金の推移等について見てきました。
VIGの特徴をまとめると、
・10年以上増配実績のある大型株中心に構成
・過去10年間で3倍のパフォーマンス
・過去10年で12%超えの高いリターン
・インカムの伸びだけじゃなく値上がり益も期待
ということですね。
配当の伸びも値上がり益も期待できる非常に優秀なETFであることには間違いありません。
情報技術や金融などの比率が低いこともあり、ポートフォリオ全体をよりディフェンシブにするために購入するETFと言えます。
最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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