株式は値動きが激しいので、BNDへの投資を考えています。株価やチャートの特徴は?高いリターンを得たいけど、損はしたくありません。
配当(分配金)の実績や利回りも知りたいです。BNDの有効な活用法はありますか?
今回はこういった疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- 債券ETF BNDの株価と特徴とは?
- BNDの株価推移(チャート)とリターンは?
- BNDの配当(分配金)と利回りは?
- 長期投資の視点からBNDをどのように活用するか?
自分は、BNDの株価とチャートに関して以下ツイートをしました。
やはり債券は持つべきですね。NYダウは767ドル安と今年最大の下げ幅を記録しました一方、債券etfであるBNDは+0.43%と教科書通りの逆相関の動きでした。債券のメリットは、
・ポートフォリオの値動きが安定
・安定した分配金を期待できる
ということ。
金利引き下げ曲面での上昇も期待出来ます。— かいまる (@leverage_toushi) August 6, 2019
やはり債券は持つべきですね。NYダウは767ドル安と今年最大の下げ幅を記録しました一方、債券etfであるBNDは+0.43%と教科書通りの逆相関の動きでした。債券のメリットは、
・ポートフォリオの値動きが安定
・安定した分配金を期待できる
ということ。
金利引き下げ曲面での上昇も期待出来ます。
上記を深掘りします。
自分は、20年以上投資経験がありますが、株式だけではなくBLVなどの債券ETFも保有しています。今回の記事は、この経験も踏まえて書いています。
なお、米国株や米国ETFの運用に関するお得な情報や役に立つ情報のページについて、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
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・米国株取引手数料ゼロの証券会社
・米国株の情報を効率よく収集する方法
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・米国ETFを手間をかけず自動運用する方法
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目次
コロナショック!債券ETF BNDは安定感抜群
2020年2月の米国株式市場は新型コロナ拡大の懸念から暴落。いわゆるコロナショックで株価が1ヶ月で35%程度も下落しました。
しかし債券ETFであるBNDは一時的に10%程度下落したものの、その後株価は上昇。
以下のチャートはコロナショック前後ののBNDとS&P500の株価推移を比較したもの。株式が大きく値崩れした際もBNDの株価は安定しているのがわかりますね。

赤:BND 水色:S&P500
むしろコロナショック直後では債券ETFであるBNDの方がパフォーマンスがよかったことになります。
このように株式に比べて値動きが安定しているというのが債券ETFの大きな特徴の一つです。
債券ETF BNDはバンガード社が発行していて、VTIやVYMと並んで日本でも人気の高いETFですね。以下、その特徴と株価推移や配当実績などについて、詳細に見ていきます。
米国の債券ETF BNDの株価と特徴とは?
債券ETF BNDは米国の債券市場全体と連動したETF
株式に比べてリスクの低い良質な米国債券に幅広く投資しているETFということですね。マネックス証券、楽天証券、SBI証券等々の外国株証券口座で利用可能で、NISA口座でも取引することができます。
以下がBNDのデータです。
- 経 費 率 : 0.04%
- 分配金利回り : 2.38%
- 分 配 金 月: 毎月
- デュレーション: 6.0年
- インデックス : バークレイズ総合不動調整インデックス
経費率は0.04%と極めて低いです。経費率の低さはバンガード社の特徴と言えます。
分配金利回りは2.3%台前半ということで、目を引くほど高くはありませんが安定したインカムを毎月提供してくれます。
債券ETF BNDの株価の動きについて
BNDは米国の債券全体をバランスよく組み込んだETFであるので、過去の実績を見ると1年間で±5%程度と安定した値動きに特徴があります。
デュレーションは6.0年ですので、債券の金利が1%動くと6.0%値動きすることになります。
なので、米国FRBの政策金利を0.25%引き下げると、単純計算でBNDの株価は1.5%値上がりすることになります。
実際の投資にあたってはETFの特徴を理解することが大事。しっかりとした投資理論を身に着けることが勝率を高める上で重要です。
以下の記事では、初心者向けのものから古典まで、おすすめの米国株投資本を紹介しています。

債券ETF BNDの構成とは?
BNDは約8400銘柄の債券で構成されています。以下が構成比率ですが、中長期の債券を中心に運用していることがわかります。

債券の発行体は、米国政府と信用格付けの高い機関ですね。米国外の債券も含まれていますが、実質的に米国の政府系債券ということです。
債券に投資する際には、米国債や日本国債、ソフトバンクやオリックスなどの社債など生債券を直接買うという方法もあります。
他方、ETFであるBNDの方が広く分散されており、流動性が高い(現金化しやすい)というメリットがありますね。
8400銘柄に分散投資されているので、リスクはかなり低減されてますね。さらに売却しようと思えば米国の株式市場で簡単に売却することができます。
債券ETF BNDの株価の推移
ここではBNDの株価の推移(チャート)を見ていきます。同じ債券ETFである、
- TLT(米国の20年超え長期国債と連動)
と比較していきたいと思います。
BNDの株価の推移(チャート)
1年の株価推移を示したのが以下のチャートとなります。

赤:BND 緑:TLT
1年間のパフォーマンスは約4.6%ですが、配当金が年間2.5%程度支払われていることを考えれば十分すぎる結果ですね。
そもそもBNDは値上がり益を期待するETFではなく、インカム目的で保有するものですからね。
BNDの最大の特徴は値動きの安定
この1年チャートを見てBNDの特筆すべき点は値動きの安定と言えるでしょう。コロナショックの時を除いて±5%程度の範囲で収まっています。
債券ETFは、米国の中央銀行であるFRBの政策金利の動向に非常に影響を受けやすいという特徴があります。債券価格が市場の金利に影響を受けやすいからですね。
2020年はFRBの政策金利引き下げ、いわゆるゼロ金利政策導入があり、債券市場が大きく動いた時期でした。
なので20年を超える長期債券で構成されるTLTも大きく上昇しています。
一方BNDは債券ETFらしく値動きが安定+5%程度です。これは長期債券だけでなく償還期間の短い短期債券も含まれているためですね。
ちなみにリーマンショックのあった2008年ごろもBNDは−5%程度しか値下がりせず、金利の引き下げとともにすぐに値上がりに転じたんですよね。
この値動きの安定性こそがBNDの大きな特徴であり、保有するメリットとなります。
債券ETF BNDの株価リターンは?
次に分配金も含めたBNDのリターンを見ていきましょう。

5年間で年率4.33%、2007年4月の設定以来4.5%を超えています。
債券ETFということを考えれば悪くない数字ですね。株式の期待リターンが6~7%ということを考えれば、十分なリターンといえます。
債券ETF BNDの配当実績は?
BNDの分配金は毎月支給されます。以下のグラフが過去の配当金実績です。

リーマンショック後の2009年以降は、金利が大幅に下がったタイミングですので配当金も減少傾向だったことがわかります。
逆にFRBが金利を引き上げる局面だった2017年、2018年ごろは配当金が増加していますよね。
なのでBNDは短期債券が含まれていることもあり、米国の政策金利の動向に大きく影響を受けるということです。
なお、BNDの配当金は2%台ですが、米国株には高配当でしかも連続増配を続けている企業があります。中には7%を超える銘柄や60年以上連続増配している銘柄も。おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。

長期投資の視点からBNDをどのように活用するか
BNDの株価推移、リターンなどをみてきましたが、活用法として
- BNDの長期保有で安定的なインカムを期待
- BNDと株式と組み合わせて保有
ということです。以下、詳細みていきますね。
BNDの長期保有で安定的なインカムを期待
BNDの特徴は、
・2%台と安定的な配当利回りが見込める
・値動きが非常に安定している
という2点です。なのでBNDへの投資は、大きな値上がり益を期待するものではなく安定的なインカム目的ということです。
運用資金が少なく、長期的に資産を大きく増やしたいのであれば株式や長期債券の方がトータルリターンが高いです。
他方、運用資産が大きくなり値動きよりも安定したインカムを得たいというのであればBNDを保有して値動きを気にせずに定期的に配当金を受け取ると行った運用法はありだと思います。
BNDは株式と組み合わせて保有
BND単体でも悪くありませんが、株式と組み合わせて保有することにより、ポートフォリオ全体の値動きをマイルドにしつつ、より高いリターンを期待できます。
冒頭に触れた通り、債券と株式は逆相関の関係ですから株式市場が軟調であった時には、債券市場に資金が集まり債券ETFであるBNDの価格は上がります。
2018年末のアップルショックで株式が大きく値下がりした状況でも、BNDはしっかりと値上りしていますね。
株式の方が長期的にみてリターンが高いですから、BNDに米国株式ETFであるVTIやVOOを組み合わせで保有することで、資産全体の値動きを抑えつつ長期的に高いリターンを狙えます。
米国株が取引手数料ゼロの証券会社
なお、米国株や米国ETFへの投資を考えている方には”取引手数料ゼロ”のDMM株が圧倒的にお得でおすすめです。
米国株は、大手のネット証券であるSBI証券、楽天証券、マネックス証券で購入することが可能ですが、手数料は3社横並びで約定代金の0.45%(最大20ドル)。
日本株の売買手数料よりも、かなり割高な状態なんですよね。
その点、DMM株なら取引手数料ゼロで米国株を購入することが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。

「米国の債券ETF BNDの株価」まとめ
今回は債券ETFであるBNDの株価推移と特徴にについて述べるとともに、長期投資の観点からどう活用するかについてまとめました。
BNDは債券ETFの特性上、値上がり益を狙った投資には向かないものの値動きが非常に安定していて、かつ配当金を安定的に受け取ることができます。
逆相関の値動きをする株式と組み合わせることで、資産全体の値動きをマイルドにすることができますので、より効果的な運用が可能となりますね。
さらに、BNDは米国株ETFになるのでNISA口座で取引可能。分配金や値上り益に日本の税金が課税されないというメリットもあります。
最後に米国株や米国ETFを賢く運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
米国株に関する情報を効率よく収集するには?
日本ではアクセスしずらい米国株の情報を日本語で配信するモトリーフール。メールアドレスを登録するだけで鮮度の高い情報が無料で送られてきます。
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なお、モトリーフールの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。

米国ETFに手間をかけずに自動運用する方法とは?
株式への資産運用が最もパフォーマンスが良いことは、過去のデータから明らかですが、コロナショックのように短期間で大暴落することも。
やはり資産運用の基本は、米国株、日本株を保有しつつ、債券や金、不動産などに資産を分散して長期運用するというのが合理的な手法です。
自分でポートフォリオを作って運用するのも良いですが、ウェルスナビを活用して長期投資すれば、ロボアドバイザーが世界中の市場の株、債券、金、不動産などの米国ETFに分散投資してくれます。
自分も活用していますが、口座にお金を振り込めば基本的に何もしなくても良いんですよね。忙しい会社員や主婦の方に特におすすめです。詳しくは以下の記事にまとめています。

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