先進国ETF VEAの株価やチャートの特徴について知りたいです。
高配当ETFやS&P500に連動するETFもありますが、これらに比べてVEAに投資するメリットは何ですか?配当実績についても知りたいです。
今回は、このような疑問を持つ方にむけて記事を書いています。
- VEA:株価の基本データと特徴は?
- VEAの構成銘柄とセクター比率は?
- VEAのチャートとリターンは?
- VEAの配当実績と増配率は?
VEAの株価やチャートの特徴に関して、以下のツイートをしました。
米国を除く先進国に投資するETF VEA。
米国と比較してしまうとパフォーマンスは格段に落ちますが
・過去10年年率リターン7%超
・配当利回り3%超
と悪くありません。
米国市場がリーマン後、結果的にたまたま調子が良かったと言えるわけで、投資の基本である分散のためにVEAを保有するのはありかと。— かいまる (@leverage_toushi) October 6, 2019
米国を除く先進国に投資するETF VEA。
米国と比較してしまうとパフォーマンスは格段に落ちますが
・過去10年年率リターン7%超
・配当利回り3%超
と悪くありません。
米国市場がリーマン後、結果的にたまたま調子が良かったと言えるわけで、投資の基本である分散のためにVEAを保有するのはありかと。
上記を掘り下げます。
自分は、20年以上投資を続けていて米国ETFも保有しています。今回は、この経験も踏まえ記事を書きました。
※米国株取引手数料0円の証券会社という選択
米国株の取引手数料は日本株に比べて実は割高…。できるだけコストをかけずに取引したいならDMM株が良いかも。DMM株は米国株そして米国ETFの取引手数料0円なので、お得に取引するのもありですね。
目次
米国ETF VEA:株価の基本データは?
VEAはバンガードFTSE先進国市場(除く米国)ETFという名称。
米国以外の先進国の株式インデックスと同じ投資成果を目指すETFです。大型株だけではなく中型株や小型株にも投資されます。
米国株を中心に投資しているけど地域の分散を図りたい場合や、米国を含んだ先進国ETFにVEAを組み合わせることで他の地域の比重をあげるといった使い方ですね。
早速ですが、米国を除く先進国株式に連動するETF VEAの株価データを見ていきましょう。
- インデックス:FTSE先進国 オールキャップ(除く米国) インデックス
- 信 託 手 数 料 : 0.05%
- 配 当 利 回 り : 2.15%
- 配 当 実 績 : 0.88ドル
- 組 入 銘 柄 数 : 約4000銘柄
- 設 定 日:2007年7月20日
手数料が0.05%とVTIやVOOの0.03%に比べてちょっと高くなっていますね。
ただ日本やカナダ、欧州各国の市場に投資していることを考えれば、十分に低い手数料といえます。
VEAの構成銘柄とセクター比率は?
VEAの構成銘柄
構成銘柄上位10社(2020年8月31日現在)は以下の表のとおりです。

Top10に入っている企業は、やはり世界的にも有名な優良銘柄ばかりですね。
構成比率が1位のネスレは、スイスに本社をおく世界最大の食品飲料メーカー。インスタントコーヒーやチョコレート、乳製品などなど日本でもおなじみですね。
日本からはトヨタの1社のみ。米国企業が除外されていても、世界的な巨大企業が日本には少ないということ。
その他、エ韓国最大の総合家電・電子部品メーカーのサムソン電子、ソフトウェア大手のSAPあたりが有名どころですかね。
昨年の8月には英国エネルギーメジャーのロイヤルダッチシェルや金融大手のHSBCがTop10に入っていたのですが、コロナ拡大による株価下落で圏外に…。
なお資産総額に占める上位10社の割合は約10%程度となっていて、構成銘柄が多いので、あまり高くないですね。
VEAのセクター比率
続いてセクター比率です。

金融セクターの比率がトップになっていますが、あらゆるセクターが隔たりなく入っているといった印象ですね。
米国市場と比べると、GAFAがない分、テクノロジーの比率が低くなっています。
地域構成と構成国の比率
次に地域構成と構成国の比率を見ていきましょう

米国を除く先進国ということで欧州の比率が50%を超えています。
国別の構成を見るとなんと日本がトップになります。比率的に2割以上を占めているんですね。
Top10に入っているのはトヨタだけですが、大型株を中心に日本企業が多く構成銘柄に採用されているということでしょう。

VEAのチャートとリターンは?
VEAの長期チャート
以下はVEAの設定来チャートです。比較のためにS&P500に連動するSPYも載せています。

赤:VEA 水色:S&P500
このチャートを見てしまうと、米国市場一人勝ちの状態が明確になっちゃいますね。
米国がプラス100%を超えているにもかかわらずVEAは−13%とマイナス圏。配当金を入れれば何とかプラスになるレベルですかね。
VEAが設定された2007年直後にリーマンショックがあって大幅に落ち込みましたが、12年たっても株価が回復していないのがわかります。
この傾向は、コロナショック前後のチャートを見ても変わらないですね。

赤:VEA 水色:S&P500
コロナショックからの回復もS&P500よりも遅いですね。
VEAの構成銘柄Top10を見ると昔からある企業が大半ですから、GAFAMのような成長力のある巨大企業が含まれていないということ。
米国市場との勢いの差は明らかですね。
VEAのリターン
VEAの配当金も含めたトータルリターン(2019年6月30日現在)は以下のとおりです。

リーマンショック直前に設定されたETFなので設定来のリターンは1%台と非常に低くなっています。
ただ直近10年のリターンだと6%台とまずまずの結果といえますね。
なお、米国ETFへの投資を考えている方には”取引手数料ゼロ”のDMM株が圧倒的にお得でおすすめです。
米国株は、大手のネット証券であるSBI証券、楽天証券、マネックス証券で購入することが可能ですが、手数料は3社横並びで約定代金の0.45%(最大20ドル)。
日本株の売買手数料よりも、かなり割高な状態なんですよね。
その点、DMM株なら取引手数料ゼロで米国株を購入することが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。

VEAのこれまでの配当実績と増配率は?
VEAは他の多くのETFと同様に四半期に一度配当金が分配されます。配当実績は以下のとおり。

配当金は、
・リーマンショック後の2008年、2009年
・チャイナショックのあった2015年
に結構落ち込んでいますね。この時期以外は基本的には増配傾向といえますね。
米国市場ほどではないにしても、値上がり益だけじゃなくインカムを期待できるETFといえるでしょう。
VEAの配当も期待できますが、米国株の魅力は連続増配銘柄が多いことですね。個別銘柄の中にも素晴らしい銘柄が米国にはたくさんあります。
以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

VEAへの投資:ちょっとだけ考察
投資先としてVEAを考えた時に、ちょっと引っかかってしまうのは
・成長力の低い先進国への投資
・日本の比率が20%以上
ということ。
GAFAMのような成長力のある企業やAIなどのイノベーションは基本的に米国発なんですよね。
先進国は多かれ少なかれ人口が増えず、高齢化に苦しんでいますから経済の成長見通しの点では米国に大きく水を開けられています。
さらにVEAは日本の比率が高い。わざわざドル転してETFの形で日本企業に投資する意味があるのかどうか。
なのでパフォーマンスとしては悪くないVEAですが、投資のコアとしては使えないですね。
ただリーマンショック後、たまたま米国市場が好調だったということにすぎないので、将来的に米国市場が没落し、他の先進国市場が好調となることも可能性的にはありえます。
なので地域の分散を図る観点から、米国株の比率が大きくなりすぎて、米国の比率を下げたい時にサテライト的に保有する、そんな使い方になると考えます。
「先進国ETF VEAの株価」まとめ
今回は、先進国ETF VEAの株価とチャートということで、その特徴と株価の推移(チャート)、配当金の推移等について見てきました。
VEAの特徴をまとめると、
・米国以外の先進国の銘柄で構成
・過去10年間で年率6%超えのリターン
・配当利回り2%程度
ということですね。
配当の伸びも値上がり益も期待できる優秀なETFであることには間違いありません。
が、やっぱり米国市場と比較してしまうと物足りなさを感じてしまいますね。
なのでVEAは投資のコアとしてではなく、サテライト的に米国株の比率を下げたい時に活用するETFと言えそうです。
最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
米国株に関する情報を効率よく収集するには?
日本ではアクセスしずらい米国株の情報を日本語で配信するモトリーフール。メールアドレスを登録するだけで鮮度の高い情報が無料で送られてきます。
自分も登録してみたところ、おなじみのバフェット銘柄に関する内容や、業績良好な医薬品株・機械株に関する内容などがタイムリーに送られてきます。モトリーフールの情報はエコノミスト誌のような海外メディアからも高い評価を受けているんですよね。
米国株の情報はどうしても乏しくなりがちなので、この機会に登録してみるとよいです。登録は無料です。
なお、モトリーフールの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。

米国ETFに手間をかけずに自動運用する方法とは?
株式への資産運用が最もパフォーマンスが良いことは、過去のデータから明らかですが、コロナショックのように短期間で大暴落することも。
やはり資産運用の基本は、米国株、日本株を保有しつつ、債券や金、不動産などに資産を分散して長期運用するというのが合理的な手法です。
自分でポートフォリオを作って運用するのも良いですが、WealthNavi(ウェルスナビ)を活用して長期投資すれば、ロボアドバイザーが世界中の市場の株、債券、金、不動産などの米国ETFに分散投資してくれます。
自分も活用していますが、口座にお金を振り込めば基本的に何もしなくても良いんですよね。特に投資初心者の方で、かつロボバイザーも初めて利用するような方には、WealthNaviが圧倒的におすすめです。
詳しくは以下の記事にまとめています。

関連記事・おすすめ記事
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。
この記事を読まれた方は、以下に紹介する記事もご覧になっています。皆さんに少しでも役に立つよう、米国株や米国ETFに関連するトピックについて解説しています。ぜひご覧ください。
米国株式市場全体に投資するETFであるVTI。その魅力は株価の上昇率だけに留まりません。このETFが極めて秀逸な理由とは?

世界で最も巨大な新興市場ナスダック。その指数に連動するQQQについてまとめた記事です。このETFが極めて秀逸な理由とは何か?

減配や業績悪化などの個別株リスクを回避したい場合は、高配当の米国株ETFに投資するという方法もあります。詳しくは以下の記事にまとめています。

米国ETFの中で自分がおすすめするETFをまとめました。株価指数に連動するETFは、鉄板商品ですが長期的に見て大きなリターンが期待できます。

米国ETFの中でおすすめのセクターETFについてまとめました。S&P500に比べてパフォーマンスの良いセクターもあるんですね。必見です。

米国株を取引する際のおすすめ証券会社を比較してみました。横並びだった米国の売買手数料にも変化が出てきています。おすすめの証券会社はどこなのか解説しています。

米国株や資産運用に関連するお得な情報について、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
関連ページ
・米国株取引手数料ゼロの証券会社
・米国株の情報を効率よく収集する方法
・米国株の買い方
・米国株のおすすめ投資本
・米国ETFを手間をかけず自動運用する方法
・相場を気にしない年率5%程度の投資法
ウェルスナビは「長期・積立・分散」の資産運用を全自動でお任せできる資産運用サービス。手数料は1%のみで、国際分散投資を自動運用します。
▼ロボアドバイザーの自動運用で、時間も手間もかかりません
投資の学習、投資商品の選定、資産配分、運用、リバランス、全てロボアドバイザーにおまかせ。
▼安全資産の債券や金にも投資
株が大幅に暴落した際には、安全資産の債券や金が上昇するのが一般的。リスク許容度に応じてより安全な運用も可能です。
▼国際分散投資を自動運用
約50カ国11,000銘柄以上に国際分散投資を行うことで、世界経済の成長を資産に取り入れます。
▼手数料は預かり資産の1%のみの中立な資産運用
手数料は預かり資産の1%のみ。
▼世界水準の金融アルゴリズムでポートフォリオを構築
ノーベル賞受賞の理論をベースとした世界の富裕層や機関投資家が利用する資産運用アルゴリズムで運用。
詳細は以下をクリック!