JT(2914)の配当や株主優待に興味があるけど、遂に減配したと聞きました…。株価はどこまで下がるんだろう?
今後の見通しについて知りたいです。JT(日本たばこ産業)の最近の業績や株価の推移(チャート)も知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- JT(日本たばこ産業)の株価推移(チャート)と株価の下落について
- JT(2914)の株価はどこまで下がる?チャートから分析
- JTの株価が下落し続けている3つの理由とは?
- JTの最近の業績は?
- 株価下落によりJT株は買いか?今後の見通しは?
投資歴20年のかいまるです。日本株を中心に1千万円以上の資産を運用しています。配当目的でJT株も保有中です。
JT(日本たばこ産業)は、国内で唯一、たばこの製造を許可されている”独占企業”ですね。安定的な業績と高配当を期待できる銘柄として個人投資家からの人気が極めて高く、雑誌やネットでも取り上げられることが多いです。
他方、JTの株価が下落し続けていて、2015年から2016年ごろに4000円を超えていた株価は半値以下にまで落ち込んでいます。
そして国内事業の業績悪化の影響で2021年の配当予想は遂に減配…。
もちろんコロナショックの影響もあるでしょうが、世界的なたばこ離れと「ESG投資」拡大に伴う外国人投資家離れが主な要因。世界の主要たばこメーカーと比べて加熱式たばこの出遅れも響いています。
今回の記事では、JT(日本たばこ産業)の業績などから、株価がどこまで下がるか、JT株は買い時なのかどうかについて分析します。
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目次
JTが遂に減配…株価はどこまで下落する?
業績悪化に苦しんでいたJTが遂に上場来初の減配を発表しました。
JTは2021年12月期の配当予想を中間配当65円、期末配当65円の計130円とするとしました。154円からで15%余りの減配となります。
2020年の売上収益は2兆925億円で前年比3.8%減、営業利益は4690億円で6.6%減、純利益は3102億円で10.9%減。かなり苦しいですね。
これまでの配当推移は以下の通りで、16年連続で増配を続けていたんですが、2020年に増配がストップ。

今回の減配はJTによる配当方針の見直しがあったためで「利益成長と株主還元のバランスを重視し、配当性向75%を目安とする方針」に変更されました。
これまで配当を最重視し業績が悪化しても高い配当を維持してきましたが、”利益が伸びないなら増配もなしよ”ということです。
コロナショック以降2000円の大台はなんとかキープしてきたJTの株価。
しかし、今回の減配発表で2000円割れ必至の状況です。過去10年間の最安値である1865円ぐらいまで下落してもおかしくない状況ですね。
JT(日本たばこ産業)の株価の状況は?
JTは、日本たばこ産業株式会社法に基づき設置された、たばこ、医薬品並びに食品などを製造・販売を行う会社。たばこ事業の世界展開にも積極的で、世界シェアは第4位、年間の売上高が2兆円を超える規模の企業ですね。
JTに関しては、法律で3分の1以上を日本国政府が株を保有しなければならないことになっています。たばこ製造の独占権が認められており、国内で唯一たばこを製造しています。
そんな、JT(日本たばこ産業)の株価データ(2021年2月9日現在)を簡単にまとめました。

株価の指標はかなり良いですね。正直言ってここまで株が売られるのが不思議なぐらいです。注目すべきは配当利回りの高さで、6%近いということもあり、日本株の中では圧倒的な高配当株といえます。
もっとも年間配当は前期比24円減の130円に減配する前は、配当利回りが8%近い超高配当銘柄でした…
自己資本比率も50%近くあり、ROEも10%超えています。財務面も強くや経営効率も高いということですね。
JTの長期的な株価の推移(チャート)は?
次に、JTの長期的な株価推移をみていきますね。以下のチャートは過去10年の株価推移です。
2011年後半に1500円程度であった株価は、アベノミクスの影響で株価は大きく伸びたのがわかりますね。2015年後半から2016年にかけて4,800円程度まで株価は上昇していました。しかし、その後は株価の下落傾向が続いています。
2018年中ごろに3,000台で踏みとどまっていましたが、最近では2,000円台前半まで下げ、またコロナショックにより2000円を割り込む水準にまで急落していますね。
業績が安定している高配当のディフェンシブ株は底堅いイメージがありますが、JTの株価に関しては、まったく下げ止まらない状況ですね。
このように、株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。そういう方は1株価からの少額投資から初めてみてはどうでしょう?少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。

高配当ディフェンシブ銘柄の代表格JT。なぜここまで株価は下落するのでしょうか?以下、その理由について見ていきます。
JTの株価が下落する3つの理由とは?
JTの業績自体は悪くないんですが、株価は下落し続けているんですね。これは、
- 世界的なたばこ離れ(喫煙率の低下)
- ESG投資の浸透(外国人投資家離れ)
- 加熱式たばこの出遅れ
であるため。以下、詳細に見ていきます。
理由1:世界的なたばこ離れ(喫煙率の低下)
先進国全体に言えることですが、健康志向の高まりにより喫煙率が年々下がってきています。
以下の図は、日本国内の「性別・年代別喫煙率の推移」ですが、全体的に喫煙率が大幅に下落傾向であることがわかると思います。

出典:JT全国喫煙者率調査より
2018年の成人男性の平均喫煙率は27.8%で、ピーク時(昭和41年)の 83.7%と比較すると、約50年間で56ポイント減少したことになります。
喫煙率は減少し続けていて、現在約1,500~1,600万人程度が喫煙していると推定されています。自分の職場でも、20年前に比べて、たばこを吸う人がだいぶ減ってきていますね。
この減少傾向というのは変わらないのではないでしょうか。
また、世界保健機構(WHO)は世界の喫煙率と今後の見込みについて調査を行っており、その結果以下となっています。

出典:WHO報告書より
世界全体の喫煙率は、2000年26.9%から2015年20.2%まで減少していますね。
2025年には17.3%まで減ることを予想していますから、喫煙率の低下は世界的な傾向と言えるのでしょう。
理由2:ESG投資の浸透(外国人投資家離れ)
2016年を境に株価の下落傾向が続いているJTですが、株主の構成に占める外国人の比率が下がっていることも要因と考えられます。
以下がJTの資料から、株主の構成比を抜粋したもの。
個人 | 法人 | 外国 | 金融 | |
---|---|---|---|---|
2014年 | 13.7 | 1.3 | 33.6 | 15.9 |
2015年 | 14 | 0.6 | 32.1 | 17.2 |
2016年 | 14.8 | 0.8 | 30.9 | 17.3 |
2017年 | 16.3 | 1.0 | 27.4 | 18.6 |
2018年 | 22.4 | 1.1 | 20.0 | 19.9 |
出典:JT有価証券報告書より
外国人の比率が、2014年の33.6%から2018年20.0%まで落ちてますね。
外国人投資家が海外の機関投資家がJT株を売りまくっているのがわかります。
この要因としては、外国人投資家や海外機関投資家にESG投資が浸透していることがあげられます。
ESG投資とは(GPIFより)
ESGは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉です。投資するために企業の価値を測る材料として、これまではキャッシュフローや利益率などの定量的な財務情報が主に使われてきました。それに加え、非財務情報であるESG要素を考慮する投資を「ESG投資」といいます。
なので、たばこ、アルコールやカジノなどの企業には資金が流れづらくなっているということですね。
この流れは今後も続くでしょうから、業績にかかわらずJTなどのたばこ企業の株は売られやすくなっているということです。
理由3:加熱式たばこ市場への出遅れ
煙がほとんど出ない加熱式たばこの分野では、フィリップモリスのアイコスが大きく先行していて、JTは大きく出遅れています。
ちょっと古いデータですが、野村証券の推計によると、日本国内の加熱式たばこのシェア(2018年)は
- フィリップモリス(アイコス):71.8%、
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(グロー):20.1%、
- JT(プルーム・テック):8.1%
と推計されています。
JTはプルーム・テックで追い上げていますが、シェアは10%にも満たない状況です。今後、世界的にも加熱式たばこや電子たばこなどのシェアは伸びていくと考えられているので、この出遅れは手痛いですね。
ちなみに、2021年2月の決算で、九州工場(福岡県筑紫野市)の閉鎖や人員削減を柱とするたばこ事業の再編策を発表し、加熱式たばこに経営資源を集中する方針を発表しました。
株価の下落が続くJT。最近の業績は?
株価の下落が続いているJT。他方、2018年の業績は増益となっているんですね。ここでは、
- JTの業績推移
- 国内たばこ事業の状況
- 海外たばこ事業の状況
についてクイックに見ていきますね。
JTの業績推移
JTの業績推移は以下のとおりとなっています。2019年も営業利益が13.4%も減少するなどパッとしないですね

売上高も営業利益も年々減少傾向で、回復の兆しすら見えない状況ですね。
実は、プルームテックなどの加熱式たばこの売り上げや紙タバコの国内需要が減少していることもあり、利益が伸びない状況です。
ちなみに2020年1〜3月期の決算は、前期に計上した医薬品事業の一時金収入がなくなったため純利益は29%減となりましたが売上高は海外事業が好調だったこともあり、プラス3%と伸びていたんですけどね。
新型コロナ感染拡大を背景にたばこの販売数量が減少しているんですね。ロシアルーブルなど新興国通貨の下落も重荷となっています。
国内たばこ事業の推移
JTの国内事業は特に厳しいですね。2016年をピークに売り上げの減少が止まらない状況です。

2019年10月からたばこ1箱あたり10円値上げしたこともあり利益上昇要因となりましたが、紙たばこの販売数量と加熱式たばこのデバイス販売台数が減少したこともあり、苦しいですね。
国内の紙たばこ市場は頭打ちなので、JTの国内業績は、プルームテックの売上げがどこまで伸びるかですね。
海外たばこ事業
国内たばこ事業と比較すると海外事業はわりと堅調ですね。ただ2020年の見通しはルーブル安により海外事業の業績も悪化しています。

株価下落によりJT株は買いか?今後の見通しは?
JTの株価は下落を続けており2015年の最高値4,800円から半値以上まで下げていることもあり、ちょっと売られすぎですね。
今回業績悪化で減配があったこともあり、しばらく株価は下落すると考えられます。
たばこ株は不人気銘柄の代表ですので、値上がり益を狙うのではなく配当目的で長期保有を前提とするのであれば、下がったところで”買い”を検討しても良いと考えます。
- 世界的にたばこ離れが進んでいる中、業績が堅調
- たばこ売上げ減を値上げで補填
- 高配当利回りと着実な増配
上記のとおり。以下、クイックに見ていきますね。
理由①:海外事業の業績が堅調
日本国内も含め先進国を中心にたばこ離れは急激に進んでいる中、海外事業が堅調なJTの業績は意外と落ちていないですね。
2020年も為替調整後の営業利益(海外事業)は5.5%増と国内事業に比べて堅調です。
確かに日本の人口は今後増えていきませんが、
・世界的には人口が増えることは確実
・発展途上国の経済発展で貧困層⇒中間層が増える
ということ。2019年は為替差益の影響で海外事業の業績が落ちましたが、売り上げ自体は伸びています。
JTの事業の6割近くは海外の売り上げが占めていることもあり、今後の業績は底堅いと予想します。
理由②:高配当利回りと着実な増配
これは細かい説明不要ですね。現時点で配当利回りは6%超え。
配当実績ですが15年連続で増配していましたが、今期は前年同の1株あたり154円→130円となりました。減配したものの、安定高配当株として魅力的な銘柄といえるでしょう。
理由③:たばこ売上げ減を値上げで補填
以下は、JTの主力銘柄メビウス(旧マイルドセブン)1箱の価格推移ですが、ここ10年程度で1.5倍以上値上がりしているのがわかります。
価格 | |
---|---|
2006年7月 | 300円 |
2010年10月 | 410円 |
2014年4月 | 430円 |
2016年4月 | 440円 |
2018年10月 | 480円 |
2020年10月 | 540円 |
増税の影響で値上がりしていると思っていましたが、下図のとおりたばこ税の値上り幅はここ10年で130円程度。増税分以上に値上げしているのがわかりますね。
たばこは依存性の高い商品ですから、一度吸い始めると止めるのが難しくて、一生吸い続ける人も珍しくありません。
なので、商品価格を値上げしても大幅に収益が下がらないというのがたばこ会社の強みと言えます。

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「JTの株価が下落…減配で今後の見通しは?」まとめ
今回は、JTの株価が下落し続けているということで、減配の背景と最近の業績、JT株は買いかについて述べてきました。
高配当増配銘柄として日本株の中では圧倒的な人気を誇ったJTも、遂に減配。今後は利益成長とのバランスをとるということで、配当金は業績次第ということになります。
今のところJTの海外展開は国内事業に比べてうまくいっていると言えますので、世界的な人口増や途上国の中間層の厚みが増してくれば、喫煙率が落ちたとしても、喫煙者数そのものはそれほど影響をうけないと考えます。
まだ紙たばこの売上げがメインですが、今後、途上国も含めて健康影響の少ない加熱式たばこや電子タバコの売上げ比率が伸びていくのは間違いありません。
JTの将来的な業績は、世界展開がうまくいくか、加熱式たばこや電子たばこなどの新製品の売り上げを伸ばせるかにかかっていると言えるでしょう。
銘柄分析にはマネックス証券の銘柄スカウターが秀逸!
今回の記事は、マネックス証券の銘柄スカウターを用いて分析を行いました。
株で収益をあげるには銘柄分析は必須。主な特徴をまとめると、
- 過去10年間の売上高や利益を通期並びに四半期毎にグラフ化
- キャッシュフロー等の財務指標も過去10年分グラフ化
- PER・PBR・配当利回りといった指標の過去推移を可視化
- 業績ニュースや適時開示を一覧表示
- 複数銘柄を一覧で比較可能
ということです。
正直言って、これだけの機能を無料で利用できるのは驚きだし、他の主要証券会社と比較しても明らかに優れています。
自分も、とあるサイトの有料情報を活用していたこともありますが、それと比較しても銘柄スカウターの機能の方が使いやすいです。
この銘柄スカウター。マネックス証券に口座を開設していれば無料で活用できるんですよね。
詳細は以下の記事にまとめています。ぜひご覧ください。

最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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