米国株のコカ・コーラ(KO)への投資を考えています。新型コロナの影響で業績が悪化しているようですが…売上への影響はどの程度ですか?
売り上げや業績の推移についても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- 新型コロナ拡大の影響で売上減・業績悪化…
- コカ・コーラ(KO)の業績の推移は?
- コカ・コーラの業績悪化の理由は?
- コカ・コーラの業績の懸念は?
- コカ・コーラの株価推移は?
投資歴20年のかいまるです。米国株を中心に1,500万円以上の資産を運用していて、コカ・コーラ(KO)も主力銘柄として保有中です。
日本でも知らない人はいないぐらい知名度の高いコカ・コーラ。英語名称は”The Coca-Coka Company”。創立1892年で、100年以上の歴史と200を超える国や地域に展開していて、世界中でコカコーラを販売している、グローバル巨大企業です。
不景気時にも売り上げが落ちないディフェンシブ銘柄の代表格ですが、最近では先進国を中心に健康意識の高まりから砂糖入り清涼飲料水の売り上げが落ち込み、一時業績が不安視され株価も伸び悩みました。
しかし、結論から言うとコカ・コーラ株は、
・売上高の減少は収益構造の転換のため
・砂糖入り清涼飲料水以外の商品に重点化
ということで、業績が改善してきています。2019年は営業利益率が大幅に上昇するなど再び成長軌道に乗りつつあるといえます。
他方、新型コロナ拡大による外出制限で、レストランなどの外食、映画館などの娯楽施設での売り上げが激減。2020年業績はかなり悪化しました。
今回は、そんなコカ・コーラの業績に関して見ていきます。
なお米国株や資産運用に関連するお得な情報について、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
※米国株取引手数料0円の証券会社という選択
米国株の取引手数料は日本株に比べて実は割高…。できるだけコストをかけずに取引したいならDMM株が良いかも。DMM株は米国株そして米国ETFの取引手数料0円なので、お得に取引するのもありですね。
目次
新型コロナ直撃で売上減・業績悪化…
2020年のコカ・コーラの業績が悪化しています。2020年4Q決算を見ると、
- 売上高:86.11億ドル(前年同期比5.0%減)
- 純利益:14.56億ドル(同28.7%減)
となっています。
未だ世界中で新型コロナの感染拡大が続いていて、レストランやバーなどの外食、映画館・野球場などの娯楽施設など外出時のドリンク販売が落ち込んでいるからです。
コカ・コーラの業績は、為替の影響などを除いたオーガニックセールスという売上成長率(前年同期比)を見ると調子が良いかの判断材料になります。
この数字が新型コロナの影響で2020年は大きく落ち込んでいるんですね。
- 2019年4Q : 7%
- 2020年1Q : 0%
- 2020年2Q : −26%
- 2020年3Q : −6%
- 2020年4Q : −3%
特に2Q(4〜6月)のオーガニックセールは26%も落ち込んでおり影響の大きさが半端なかったことが伺えます。
ただ4Qは−3%までセールが回復している点は朗報といえるでしょう。
2021年はワクチン接種でコロナ収束が期待されることから、外出制限の解除と共に売り上げの回復が見込まれます。
2021年業績見通しは保守的
2021年の業績見通しについても4Q決算の際に併せて発表されましたが、本業での増収率を1桁台後半という保守的なものになっています。
コロナウイルス収束に時間がかかった場合にも備えて、保守的な内容の業績見通しを発表したのでしょう。
米国などの先進国では2021年に入ってワクチン接種が始まっていますが、世界的に見るとまだこれからの国が多いですからね。
2021年のコカ・コーラの業績はコロナの状況次第といえるでしょう。
コカ・コーラの業績の推移は?
早速ですが、コカ・コーラの業績をみていきます。ここでは、
以下のグラフは、売上高、営業利益、純利益、営業利益率の推移となっています。

圧倒的なブランド力で業績鉄板と思われていたコカ・コーラですが、2018年の売上高は約318億ドル(約3.5兆円)と2012年をピークに右肩下がりで、3分の2まで落ち込んでいます。
しかし、よくよく見ると営業利益は売上高ほど減少していなくて、2018年の営業利益率が30%超えと大幅に改善していることがわかります。
これには理由があります。
コカ・コーラの業績悪化の理由は?
コカ・コーラの売上高が減少している理由は、製品を製造する事業を縮小するという収益構造の転換を推し進めているためなんですね。
そもそも清涼飲料を販売するまでの事業は大きく
・濃縮事業:飲料の濃縮原液の製造・販売
・製品事業:原液を炭酸等で薄めてボトル詰めして販売
の2つに分かれます。
濃縮事業を簡単に言えば、濃縮液をボトラーと呼ばれる会社とフランチャイズ契約して販売し、収益を得るというもの。製品事業は、この濃縮液を甘味料や水、炭酸水等と組み合わせるなどして、商品を製造・販売しています。
この製品事業は、基本的にボトラーが担っていますが、コカ・コーラ本社でも少なからず行っています。しかし、この事業は製造・流通という労働力が必要となるため、どうしても営業利益率は低くなってしまうんですよね。
その反面、濃縮事業は世界各地にあるフランチャイズに原液が確実に売れるため在庫リスクがなく、原液なので配送コストも低い。そのため、利益率が製造事業よりも圧倒的に高いんですね。
そこでコカ・コーラは売上高の減少覚悟で、本社の製品事業の縮小という収益構造の転換を進めているんです。
2018・2019年は、この収益構造の転換が奏功して、営業利益率が上昇するなど業績が改善。これに伴い株価も大幅に上昇しています。
なお、以下の記事にまとめてますがコカ・コーラのライバルであるペプシコはコロナ拡大の状況でもスナック菓子の売り上げ好調で業績も堅調です。
https://leverage-investment.com/2021/03/25/pep-stockprice-future/
コカ・コーラの長期的な業績の懸念は?
ビジネスモデルが非常にうまくいっているコカ・コーラ社も、新型コロナ拡大という短期的な問題に加え、長期的には以下のような懸念点があります。
懸念①:健康志向の高まり
一つが健康志向の高まりですね。先進国を中心に砂糖のたくさん入った清涼飲料水の売上が伸びない状況が続いています。
さらに、米国を中心に砂糖の入った清涼飲料水に税金をかける動きが広がっていて、コカ・コーラが非常に知名度の高いブランドなので標的にされやすい。
なので、コカ・コーラは、ここ最近の動きとして
- コカ・コーラゼロシュガー
- コカ・コーラ製のエナジードリンク
- 英国コーヒーチェーンのコスタ買収
なで脱・砂糖入り飲料事業を進めています。
特に米国ではローシュガー(低糖質)やノーシュガー(糖質ゼロ)商品に力を入れているます。
2018年1月、コカ・コーラは『ダイエット・コーク』のブランドを刷新しました。ダイエット・コークに新しいフレーバーを追加して、スリムなデザインに変更しています。

日本でもレモンチューハイ”檸檬堂”などの酒類販売に乗り出すなどの取り組みを行ってますよね。
先進国を中心に砂糖が大量に入った清涼飲料水が売れない状況は続くでしょうから、今後の業績はこれらの取り組みがうまくいくかにかかっていますね。
懸念②:プライベートブランドの勢い
もう一つの懸念点がプライベートブランドの質が良くなってきていることです。
例えば、自分はイオンのトップバリューブランドのコーラを飲む機会がありますが、味はそんなに変わらないんですよね。
以前なら口に入る飲み物なので少しぐらい高くても知名度の高いブランドが購入されましたが、最近はネットや口コミなどで評価が確認できる。
なのでコカコーラの圧倒的なブランド力が維持できるのかは注視することが必要ですね。
コカ・コーラの株価の推移は?
以下が、過去5年のチャートです。比較のためにS&P500も掲載しています。

赤:KO 水色:S&P500
コカ・コーラの株価は、2018年までは株価が下値を切り上げて、ゆっくりと値上がりはしていましたが微増です。コカ・コーラでは収益構造の転換を進めていて、この時期の業績は減収していた影響もあります。
ただ2019年に入って、収益構造の転換が奏功し、営業利益率の改善が確認されてから一気に盛り返してきていて、S&P500と比べても遜色ないパフォーマンスとなっています。
他方、新型コロナ拡大による外出制限の影響でコロナショックからの回復がS&P500に比べて遅いですね。2021年に入っても暴落前の水準に戻していません。
業績の本格回復はワクチンが普及する2021年半ば以降ですので、それまでは株価が上昇しづらい状況が続きそうです。
取引手数料ゼロの証券会社
コカ・コーラも含めて米国株への投資を考えている方には”取引手数料ゼロ”のDMM株が圧倒的にお得でおすすめです。
米国株は、大手のネット証券であるSBI証券、楽天証券、マネックス証券で購入することが可能ですが、手数料は3社横並びで約定代金の0.45%(最大20ドル)。
日本株の売買手数料よりも、かなり割高な状態なんですよね。
その点、DMM株なら取引手数料ゼロで米国株を購入することが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。

「コカ・コーラの業績」まとめ
今回は、コカ・コーラの株価ということで、業績と業績悪化の要因、懸念事項について述べてきました。
収益構造の改善が奏功して、売上高は大幅に減少しているものの、営業利益率が大幅に伸びているコカ・コーラ。
先進国を中心に健康意識が高まり、砂糖入り清涼飲料水の売り上げが伸びていませんが、ゼロシュガーコーラやエナジードリンクの販売、コーヒチェーンの買収などの取り組みを進めています。
他方、新型コロナ拡大の影響により2020年の業績は悪化。本格的な業績回復はワクチンが普及する2021年半ば以降と見られています。
圧倒的ブランド力と収益構造の強化。コロナ収束・景気回復で売り上げ回復が期待できるコカ・コーラはまさに長期保有に向いた銘柄といえるでしょう。
最後に米国株やETFに賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
米国株に関する情報を効率よく収集するには?
日本ではアクセスしずらい米国株の情報を日本語で配信するモトリーフール。メールアドレスを登録するだけで鮮度の高い情報が無料で送られてきます。
自分も登録してみたところ、おなじみのバフェット銘柄に関する内容や、業績良好な医薬品株・機械株に関する内容などがタイムリーに送られてきます。モトリーフールの情報はエコノミスト誌のような海外メディアからも高い評価を受けているんですよね。
米国株の情報はどうしても乏しくなりがちなので、この機会に登録してみるとよいです。登録は無料です。
なお、モトリーフールの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。

米国株に1000円の少額から投資するには?
「米国株に興味あるけど、ちょっと難しそう」とか「米国株を始めてみたいけれどお金がない…」という方はPayPay証券(旧ワンタップバイ)で1000円の少額から米国株を始めるのもありかと。
例えば、人気の米国銘柄Amazon。2020年11月20日現在の株価は3099ドルにまで上昇しているので株を購入するには30万円以上の資金が必要ということになります。
これだと資金の少ない方は、複数の銘柄に分散投資したい人にはちょっとハードルが高いですよね。
しかしPayPay証券なら1000円の少額から投資可能。専用アプリを利用すれば米国株の積立投資を行うこともできます。
自分も活用していますが、口座開設から買付まですべてスマホで完結するので本当に便利ですね。手軽に米国株投資を楽しむことができます。
詳しくは以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

なお資産運用に役立つ情報について以下にまとめました。役に立つ情報ばかりですので、ぜひご覧ください!
関連ページ
・ロボアドで全自動の資産運用
・1万円からの不動産投資
・ソーシャルレンディングで年率5%の資産運用
・手数料月額20円の証券会社で日本株投資
・取引手数料ゼロの証券会社で米国株投資
・1000円の少額から米国株投資
関連記事・おすすめ記事
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。
この記事を読まれた方は、以下に紹介する記事もご覧になっています。皆さんに少しでも役に立つよう、米国株の個別銘柄に関連するトピックについて解説しています。ぜひご覧ください。
高配当・連続増配の定番中の定番、コカ・コーラの銘柄分析です。業績鉄板のコカ・コーラも2012年以降の売り上げが大幅に落ち込んでいます。その理由について分析です。

カード決済で圧倒的なシェアを誇るビザ(VISA)の銘柄分析です。営業利益率が驚異の60%超えとなるなど業績鉄板。強さの秘密に迫ります。

マイクロソフトの株価や配当の推移などに関しては以下の記事にまとめています。今後の株価の見通しは?

グーグルの親会社アルファベットの銘柄分析です。新型コロナ拡大で企業からの広告収入が減少することが見込まれますが、今後の株価について分析です。

圧倒的なブランド力を持つアップルの銘柄分析です。新型コロナ拡大で1〜3月期の売り上げ未達となるなど業績への影響が懸念されるところ。今後の株価の見通しについて分析です。

洗剤や化粧品などの一般消費財で世界最大の売り上げを誇るP&Gの銘柄分析です。63年連続増配など業績鉄板。今後の株価の見込みについて分析です。

ヘルスケア最大手のJNJの銘柄分析です。コロナ拡大でも医薬品や日用品の売り上げ好調で、58年連続の増配を発表。今後の株価の見込みについて分析です。

米国株を取引するにあたり、日本株に比べて割高な手数料が気になるところです。主要ネット証券会社の手数料を比較。オススメの証券会社はどこか?

ソーシャルレンディングの中でも特に注目されているのがFunds。株のように値動きがないので相場の動きが気になりません。
銀行預金にほとんど利息がつかない中、投資先として有力な選択肢。投資するファンドにもよりますがの年率1.5〜3%程度のリターンが期待できます!
なので、こんな方に特にオススメです。
- 日々の相場の動きを気にしないで投資したい
- 銀行の預金金利は低すぎて使えないと感じている
- 定期預金感覚で高い利回りを得たい
詳しくは以下をクリック!