株価指数CFDのくりっく株365が上場廃止なるって本当?今後、新商品が上場したみたいだけど、どんな特徴があるの?
今後、店頭CFDに移行すべきですか?
このような疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- くりっく365株の上場廃止と新商品上場。どうなるの?
- くりっく株365の商品内容変更の影響について
- くりっく365上場廃止を踏まえた対応をどうするか
投資歴20年のかいまるです。株式を中心に1000万円を超える資産を運用していて、くりっく株365などのCFDにも投資しています。
自分は、くりっく365株の上場廃止との一報を聞き、以下ツイートしました。
現行のくりっく365株は2021年3月で上場廃止となり、新商品に移行されるとのこと。実質的な改悪で年に一度、持ち玉の強制決済が行われる模様。メリットの一つであった含み益の繰り延べ効果がなくなります。買い替える時のスプレッド差も大きなコスト増。店頭CFDかSPXLへの移管を考えないとだめですね。
— かいまる (@leverage_toushi) 2019年5月26日
現行のくりっく365株は2021年3月で上場廃止となり、新商品に移行されるとのこと。実質的な改悪で年に一度、持ち玉の強制決済が行われる模様。
メリットの一つであった含み益の繰り延べ効果がなくなります。買い替える時のスプレッド差も大きなコスト増。店頭CFDかSPXLへの移管を考えないとだめですね。
上記を深掘りします。正直行って、残念の一言ですね。
日経平均(日経225)やNYダウなど、世界の株価指数にレバレッジをかけて投資できると人気のCFD「くりっく株365」。これまで決済期限がないことから、配当金相当額を狙った長期保有に適した商品でした。
しかし、2020年9月目途に新たに上場される商品は、年に1回強制的に決済。決済期限がないという大きな魅力が失われることになります。
今回は、くりっく株365の上場廃止の内容と、どのような対応をしていくべきかについて見ていきます。
CFDってそもそも何?という方は、以下の記事にわかりやすく解説していますので、まずはコチラからどうぞ。
PayPay証券ならスマホで気軽にCFD取引!
1,000円の少額から日本株や米国株に投資できるPayPay証券、スマホアプリで日経平均株価やS&P500のCFD取引ができます。
このPayPay証券10倍CFDは、証拠金1万円からCFDを利用する事が出来ます。
少ない元手で証拠金の10倍までレバレッジ取引が行えるので、まずは試してみたいという方におすすめです!
日本や米国の個別株を1,000円から楽しみつつ、スマホで手軽にCFDも取引できる。
これを機会にPayPay証券に口座開設して、スマホアプリでCFD取引を開始してみてはいかがでしょうか?
▼スマホで気軽に取引▼
※最短5分で申し込み完了
くりっく365株の上場廃止し新たな商品へ。どうなるの?
2020年10月にくりっく365に新たな商品が生まれ変わりました。
ポイントは、
- 現行くりっく株365を2021年3月で上場廃止
- 2021年12月リセット付き新商品の上場
です。以下、詳細見ていきますね。
ポイント①:旧来のくりっく株365が上場廃止
旧来のNYダウ、FTSE100、DAX、日経225の4つの株価指数CFDは上場廃止となります。
旧来のものは保有期限がないというのが大きな特徴でした。
上場廃止の理由としては、東京金融取引所のプレスリリースを引用すると、
「くりっく株365」は、需給や相場状況等を背景に2017年後半ごろから、想定を超える規模の建玉が長期間にわたり一方向に積み上がり、現物株価指数との価格乖離幅の拡大を伴いながら、市場流動性が枯渇する事象が発生しました。
とのこと。
2017年といえば、トランプ大統領の減税効果もあり株式市場全体が好調だった年ですね。米国市場だでなく、欧州市場や日本市場も好調でした。
なので「買い」需要に対し「売り」が追い付かなかったために、実際の指数と大きな乖離が発生するなど、いろいろ不都合が生じたということですね。
ポイント②:くりっく365株の新商品が新たに上場
東京金融取引所のプレスリリースによると、2020年10月にNYダウ、FTSE100、DAX、日経225の株価指数の「2021年12月リセット付き新商品」を上場しました。
この商品は、流動性を確保するため15ヶ月に1度、保有している未決済のCFDを強制決済されることになります。
スケジュールは以下を参照。
出典:東京金融取引所HP(リセット日を12月とした場合の事例)
くりっく365株の新商品の特徴とは?
2020年9月に取扱いが開始されるという新商品はどのようなものなんでしょうか。現行のくりっく365株と比べて新商品のポイントをまとめると、
- 取引の期限:無期限 ⇒ 最長15ヶ月
- 配当相当額、金利相当額 ⇒ 変更なし
- 円建て取引 ⇒ 変更なし
となっています。東京金融取引所のQ&Aをそのまま引用すると、
新商品は限日取引であることには変わりなく、リセット日までの期間(最長で1年強)において、現行商品と同様に建玉をロールオーバーすることができます。また、配当相当額や金利相当額があること、円建てであること等、現行商品の特性は変更しない予定です。
となっています。
商品の特徴には変更がないけれども、無期限の保有ができなくなり15ヶ月に1回強制的に決済されるということが大きな変更点ということですね。
NYダウの取引単位が10分の1へ
新しい、2020年9月に上場されるリセット付証拠金取引のNYダウについては、取引単位が現行商品の「株価指数×100円」から「株価指数×10円」になります。
現行商品の10分の1のサイズとなる耐え、最低必要証拠金が少なくなり、少額から取引がしやすくなるということです。
金・原油ETF商品の上場
新商品の上場に合わせて、株式会社東京証券取引所に上場する金ETFおよび原油ETFを原資産とする「金ETFリセット付証拠金取引」および「原油ETFリセット付証拠金取引」が上場されます。
先物取引でも人気の高い金と原油を取引できるということで、ユーザーの選択肢が広がりますね。
参考:株価指数リセット付証拠金取引および金・原油ETFリセット付証拠金取引の上場について(くりっく株365 HP)
くりっく株365の上場廃止、商品内容変更の影響は?
考えられる影響は、以下の3つですかね。
- 新商品への乗り換えは自分で行う必要がある
- 乗り換えの手数料等のコスト負担が生じる
- 配当金や含み益に対する非課税運用ができなくなる
上記のとおり。詳細に見ていきます。
影響①:新商品への乗り換えは自分で行う必要がある
現行のくりっく株365から新商品への乗り換えは、自動では行われないので、自分で実施することが必要です。現行商品は決済されることになり、含み益については、引き継がれません。
ちなみに、新商品上場に伴って、新たに口座を開設する必要はないですね。証拠金もそのまま引き継がれます。
影響②:乗り換えの手数料等のコスト負担が生じる
乗り換えに必要なコストは利用者が負担することになります。具体的に考えられるのは以下のとおり。
1.乗り換え時の売買手数料
2.現行商品の「売値」と新商品の「買値」とのスプレッド差
手数料は確実に負担しないとだめですね。証券会社によって違いがありますが、SBI証券の場合は、新商品の手数料が同じと仮定すると片道153円×2=306円です。
スプレッド差は、ピンとこないかもですが現行のくりっく365株でも「買値」「売値」に差はでています。以下の図はは、2020年5月28日の価格を例にするとNYダウの場合
- 買い:25,635円 売り:25,624円
- スプレッド差:11円×100=1,100円
となります。FTSE100の場合はスプレッド幅が大きくなっているので、現時点で51円×100円=5,100円となっています。
なので、現行商品と新商品の「売値」と「買値」が同額でない限りは、スプレッド差に相当するコスト負担が発生します。
ちょっとだけ補足ですが、今後、新商品から新商品の乗り換え時に手数料がかかるのかについては、プレス発表や証券会社のHPからではわかりません。
ただ、限月設定のある商品先物取引の場合、ロール・オーバー(買い換え)に伴う手数料やスプレッド差は自己負担なので、普通に考えると利用者が負担することになると考えられます。
影響③:配当金や含み益に対する非課税運用ができなくなる
この影響が一番大きいですね。これまで、配当金や含み益について決済しない限りは課税対象にならなかったため、いわゆる税の繰り延べ効果が期待できました。
新商品の場合は、年1回強制決済されますので、その時点で生じた配当利益及び売買利益については、課税対象ということになります。
この売買益は雑所得に分類されますが、これらについては源泉徴収されません。なので、年間の雑所得が20万円を超える場合には確定申告が必要ということになります。
店頭CFDの移管を検討すべきか?
結論から言うと自分は店頭CFDでの取引に移行することにしました。
理由をたんてきにまとめると、
・15ヶ月の取引期限
・非課税運用ができなくなる
・乗り換えや強制決済に伴うコスト増
ということ。
先物や信用取引と比べてCFDの最大のメリットは、取引期限がないことですから、この魅力がなくなった新商品はちょっと魅力を感じないですね。
自分は長期投資目的でCFDを運用しているため、1年に1回の強制決済は間違いなく影響が出ることになります。
15ヶ月に1回決済することになり、配当金も含めて非課税運用ができなくなるのは、かなり手痛いです。買い換えに伴うコスト増もばかにならないですね。
GMOクリック証券やDMM証券で、株価指数に連動するCFDを取り扱っていて、期限がないことに加えて、これらの商品には価格調整額という配当に相当するものもあります。商品性は店頭CFDの方が優れていますね。
店頭CFDを扱う会社については、以下の記事にまとめていたますので、よろしければご覧ください。
「くりっく365上場廃止」まとめ
今回は、株価指数CFDであるくりっく365株の上場廃止に伴う、新商品の上場、その影響及び今後の対応について述べてきました。
非課税運用できることもありましたが、円建てかつ配当金も得ることができるという非常に優れた商品であったので、今回の上場廃止決定は本当に残念です。
新商品は15ヶ月に1回強制決済されることになります。今後は、買い換えに対するコスト増なども踏まえて、店頭CFDへの移行も含め検討すべきだと思います。
なお、自分はGMOクリック証券の株価指数CFDを活用しています。
どこのCFDにするか迷うなら国内シェア80%のGMOクリック証券で間違いはないと思います。
総合点 | |
---|---|
コスト | CFD取引にかかる手数料は無料!スプレッドも最安で余計なコストがかかりません。 |
商品数 | 取扱銘柄138種類と圧倒的。アマゾンやアップルなどの優良米国株にもレバレッジをかけて投資できます。 |
取引ツール | スマホアプリで簡単に取引が可能です。 |
国内No1のCFD会社で、シェアはなんと80%超え!
スプレッドも業界最狭で、もちろん取引手数料はかかりません。
取り扱っている銘柄数も138種類あるので、初心者だけでなく中級者や上級者でも十分すぎるぐらいですね。
以下の写真を見てもわかるとおり、スマホアプリも直感的でわかりやすいので、初めてでも十分に使いこなせます。
CFDの会社をどこにするか、迷うなら、まずはGMOクリック証券を選んでおけば問題ありません。
総合点 | |
---|---|
コスト | 取引手数料は無料。スプレッドも業界最狭水準! |
商品数 | シンプルに7銘柄。日経、ダウ、原油など人気銘柄が取引可能。 |
取引ツール | スマホで簡単に取引できます。 |
関連記事・おすすめ記事
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。
この記事を読まれた方は、以下に紹介する記事もご覧になっています。読まれている方に少しでも役に立つよう、CFDに関連するトピックについて解説しています。ぜひご覧ください。
CFDは、レバレッジ取引ということで短期売買中心と思われがちですが、株価指数CFDは配当金相当額が支払われることから長期保有に向いています。詳細を以下の記事で解説しています。
レバレッジ取引ということで先物も人気の商品ですね。CFDとどちらが良いか徹底比較してみました。ぜひご覧ください。
なお、CFDに関するお役立ち情報は以下の関連記事にまとめています。こちらもぜひご覧ください。
関連記事