スイスでは、ベーシックインカムの導入について国民投票の結果否決されたけれど、なぜ支持されなかったの?
最近、ベーシックインカムの試験的に導入されると聞いたけど、その結果は?
今回は、このような疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- スイスでベーシックインカムの国民投票が実施された背景とは?
- スイスで提案されたベーシックインカムの内容とは?
- スイスで実施されたベーシックインカム国民投票結果は?
- スイスにおけるベーシックインカムに関する新たな動きとは?
ベーシックインカムの導入は多くの国や地域で導入に向けた検討が行われています。
最も実現に近づいたのがスイスで、2016年にベーシックインカム導入について国民投票が実施されたものの、否決されてしまいました。
一律にお金が支給されるのだから、普通に考えれば賛成する人が多いはず。何故否決されてしまったのでしょうか?
自分は10年ほど前に大学で公共政策を専攻しましたが、当時から新しい社会保障制度として注目されていました。その時学んだ内容も踏まえ、記事を書いています。
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目次
スイスで国民投票が実施された背景とは?
スイスと言えば、永世中立国で自然が豊かであると共に、プライベートバンクや国際機関が設立されていたりと、非常に豊かな国というイメージがありますよね。
そんな国で、なんでベーシックインカム導入に向けた国民投票が実施されたんですかね?
始まりは推進派の署名活動
ベーシックインカムの導入を求める署名活動が2012年~2013年にわたって行われ、12万5千人の署名が集まりました。
スイスでは、有権者10万人の署名が集まったら、政府に対し新たな制度の検討を提案することができ、最終的に国民投票を実施して判断する制度があるためです。
潜在的にスイス国民の間で、ベーシックインカムに対する期待が高いということでしょう。
世論調査も実施を後押し
国民投票を前に実施された世論調査で、ベーシックインカムが支給されたとしても仕事を辞めると回答した国民はわずか2%。
ベーシックインカムが支給されると国民が働かなくなるという懸念は強いですが、世論調査の結果により、その懸念が払拭できたってことですね。
スイスで国民投票に付された内容とは?
国民投票の際に提案されたベーシックインカムの内容は生活保護費などをもとに決められ、
- 成 人:2,500スイスフラン(約27万円)
- 未成年: 625スイスフラン(約6万8千円)
を毎月支給すること。
ただし、収入が月額2500スイスフラン以上ある人はベーシックインカムがもらえず、また収入が月額2500スイスフラン未満でも就労収入がある人はベーシックインカムが減額。詳細な制度設計は、賛成された後に政府が行うこと。
なので、夫婦2人+子供2人の家庭で約68万円ですか。十分過ぎる内容ですね。
スイス議会や政府は「年間2,080億スイスフラン(約22兆7千億円)超」の巨額費用がかかるため、反対の立場を表明。まあ、当然といえば当然ですね。
ベーシックインカム国民投票結果は?
結果2016年6月に実施された国民投票結果は、
- 賛成23.1%
- 反対76.9%
のトリプルスコアで反対多数(投票率46.3%)で否決されました。
どうして否決されたの?
いろいろ理由はあるようですが、まとめると
・理由1:ベーシックインカムの財源
・理由2:新しい社会保障制度の具体的な枠組みが示せなかったこと
・理由3:ベーシックインカムを求めて移民の大量流入を招くことへの懸念
から支持が広がらなかったためと言われています。結局ベーシックインカム導入案は反対多数で否決されてしまいました。
ベーシックインカムの財源
これは、ベーシックインカムを議論する中では必ず出てくる問題ですよね。
スイスの国民も、国の財政を極端に圧迫させてまでベーシックインカムの導入を求めなかったということ。
新しい社会保障制度の形を示せず
スイスの年金支給額(個人差はあるようですが)は生活保護受給費よりも高いので、年金を廃止する代わりにベーシックインカムという提案は、高齢世帯に受け入れられずらいものでした。
年金受給者にとっては減額される可能性があるし、もうすぐ年金を貰う世代の人達からすれば年金の方がお得ということになれば、支持が広がらなくて当然ですね。
移民の問題
就業意欲の無い人間がベーシックインカム目当てに多数移住したり、働かない人間が増えれば税収が減り財源はすぐに底を尽いてしまいます。
日本は島国なので、あまりイメージが付きにくいですが、途上国が近隣にある欧米諸国では大きな社会問題になってますね。
日本でも最近外国人労働者の受け入れ問題の関連で、社会保障制度の適用に関する議論もでてきているので、いずれは社会問題になるかもです。
スイスにおけるベーシックインカムに関する新たな動き
国民投票でベーシックインカム導入が否決されてしまったスイスですが、まだ導入に向けた火は消えていませんでした。最近の動きを以下にまとめました。
ベーシックインカムの試験的導入の提案
2018年に映画制作者であるレベッカ・パニアン氏が、人口約1,300人のライナウ(Rheinau)村でベーシックインカムの試験的な導入を行う計画が発表されました。
支給額については国民投票の際に提案された内容に概ね沿った内容になっていて、収入がある場合は減額、2,500フランを超えた部分について返還しなければなりません。
この収入には給与以外に年金、社会保障なども含まれてます。もともと予定されていた期間は、2019年1月から12月末までの1年間。
ベーシックインカム試験導入の特徴
必要な資金は、クラウドファンディングを利用して調達しようとしたところに特徴がありますね。
住民の約半数に当たるおよそ半分にあたる600人~700人の参加者を予定していました。参加できるのはすでに同村に住んでいる人のみ。
パニアン氏は、支給に併せてドキュメンタリー映画を作成する意向を示していました。
その結果は?
残念ながら、実施に必要な資金をクラウドファンディングで集めることができなかったため計画の中止が発表されました。
ちょっとだけ考察
実現を求める署名が集まったものの、支持が広がらなかった背景には、やはり既存の年金受給者や公務員などの既得権をもった者対し支持が広がらなかったことが大きかったですよね。
当然税源の問題はあるにせよ、手厚い年金を受給している人とか、ベーシックインカムが導入されることで不利益を受ける人も出てきますからね。
実は、ベーシックインカムが導入されると労働者の解雇が容易になるので、公務員や労働組合の人達にも反対論者が多いんです。
国民投票が実施されたスイスは、間違いなくベーシックインカムの導入に最も近づいた国ですから、これらの人たちが納得するような提案があれば、また導入に向けた動きが活発化するかもです。
自分の力で”ベーシックインカム”を
ベーシックインカム導入に向けた実験や議論は始まったばかりであり、本格的な導入はまだまだ先になりそうです。
フィンランドの実験結果を見ると、規模が小さかったことも要因の一つかもしれませんが、雇用の促進や幸福度への寄与の面では効果は限定的。
将来的にはAIやロボットなどが人間の雇用を奪うと指摘する専門家も多く、ベーシックインカムの導入の議論は今後も続きそうですが、
- 財政的に導入の難易度が高い
- 国民の理解には時間がかかる
ことから、ベーシックインカムの導入はまだまだ先の話と言えそうです。
当面はベーシックインカムを期待せず、資産運用を淡々と進めるなどして自分で将来的なインカムを増やしていくことが現実的と考えます。
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まとめ
今回は、スイスで実施されたベーシックインカムに関する国民投票の結果と最近の動きについて述べてきました。
フィンランドの導入実験に関する記事にも書きましたが、ベーシックインカムの導入には、財源や労働意欲維持、既得権益を持つ者からの根強い反対等々があり、ハードルはとてつもなく高いですね。
しかし、いずれはAIやロボットの進化で雇用が奪われ、賃金格差が大きくなると予想される中、新たな社会保障対策としてベーシックインカムの議論は、ますます活発化していくと考えています。
最後に、資産運用に役立つ情報について以下にまとめました。役に立つ情報ばかりですので、ぜひご覧ください!
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