海外で注目されている「ベーシックインカム」が日本に導入されることを期待していますが、実現の可能性があるのか知りたいです。
導入されるとすると、いつぐらいになるでしょうか?
このような疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- 日本に導入可能?ベーシックインカムの特徴とは?
- ベーシックインカムのメリットとは?
- ベーシックインカムを日本へ導入することは可能か?
かいまるです。米国の大学で公共政策を学びましたが、ベーシックインカムは新しい社会保障制度として注目されていました。
全ての者の最低限の生活が保証されるベーシックインカム。実は決して夢物語ではなく、多くの国で導入に向けた検討がなされています。
例えばフィンランドでは、ベーシックインカムの効果を検証するために、2000人に支給し、その効果を検証する大規模な実証実験が行われ、一定の効果があることが確認されています。
参考記事:フィンランドのベーシックインカム導入実験の結果は?
日本でも、ベーシックインカム制度の導入について政党の公約になるなど、将来的な導入は今後検討されるかもしれませんが、やはり財源の問題など、実際の導入にあたっては大きな課題があるのも事実です。
仮に導入されるとしても、フィンランドでの実証実験の結果が十分に検証され、国民の間で十分に理解が得られてからということでしょうね。
他方、仮にベーシックインカムが日本に導入されれば、仕事への価値観は間違いなく変化するはずです。実際、ベーシックインカムの制度を導入することは可能なのか、以下見ていきたいと思います。
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目次
いつ導入可能?ベーシックインカムの特徴とは?
ベーシックインカムとは、「全ての人間が生活に必要な最低限の所得を条件無しに受けとる権利がある」との考えの下、年齢、所得、性別に関係なく、全ての人に一定額支給する制度のことです。
これらが最近注目をあびているのには、どのような背景があるのでしょうか。
ベーシックインカムが議論される背景
日本を例にとると、生活が困窮している者には生活保護、職を失った人には失業保険の給付、定年を迎えた者には年金を支給する等、様々な社会保障制度があります。
(参考記事>> ベーシックインカム導入で生活保護はなくなる?)
これらの制度は、仕事により所得が増えた場合には給付金額が少なくなったり、打ち切られたりすることがあります。
実際の給付の際には当局による厳しい審査があったりするため、本当に必要とされている人に十分な給付が行きわたっていないのでは、との問題点が指摘されています。
そのため、ベーシックインカムの一律支給により、これらの問題点が解消されることが期待されています。
人工知能やデジタル化の普及による失業者増の懸念
最近では人口知能(AI)やデジタル化の普及・導入により、人間の仕事がどんどん奪われてしまうのではないかという懸念もベーシックインカム導入の議論の背景にあります。
自動車を例にとれば、自動運転技術が広く普及することによりタクシーの運転手や遠距離トラックの運転手は必要なくなります。また、企業の会計についてもAIが得意とする分野なので、会計士や経理を担当している者の職も失われるでしょう。
最近の例でも、デジタル化の進展により、お金のやり取りがWeb上でできるため、銀行の窓口業務の縮小が余儀なくされており、大手銀行では採用者を大幅に減らしました。
もちろん、AIを使って仕事ができる人やデジタル化に強い人材などは仕事を失うことはないでしょうが、そうでない人との収入格差はますます進むことは間違いありません。
そのため、これらの失業者や収入の格差を是正する観点からもベーシックインカムの導入が注目されているのです。
ちなみに、ベーシックインカムの導入はフィンランドやスイスなどの福祉国家で真剣に検討されています。
実現されるのか記事をまとめていますので、ぜひご覧ください。
ベーシックインカムのメリットとは?
いろいろメリットがあると考えれてますが、メリットを集約すると、
- 最低限の生活の保障(貧困対策)
- 行政コストの削減(制度が簡略化)
- 働く意欲を持ちやすくなる
- 労働環境が改善する
- 新しいことにチャレンジしやすくなる
ということになります。以下、詳細を見ていきましょう。
最低限の生活の保障(貧困対策)
ベーシックインカムは「あらゆる人に無条件で一定額を支給する」制度ですから、申請の手間がかからず、また審査で却下されることもないので、真に貧困で苦しんでいる者への対策可能となります。
さらに、大人だけでなく子供にも一律に支給されることになるので、子供が多い世帯の収入が増えることになり、少子化対策になることも期待されています。
行政コストの削減(社会保障制度の簡略化)
ベーシックインカムにより、それぞれの社会保障制度を担当している人員やコストを削減することができます。
例えば、生活保護費や失業保険の給付に関しては、申請を受け、当局の審査や定期的な確認が行われていますが、ベーシックインカムが導入されれば、これらの審査や確認が不要となります。
行政手続きが簡略化されるということは、給付を受ける側にとってみても、面倒で複雑な申請書の作成や定期的な状況報告が不要となり、恩恵は大きいと言えます。
このように、行政の効率化が図られることにより、個人レベルでも複雑な手続きが必要なくなるのです。
労働意欲の向上
ベーシックインカムは、生活保護や年金のように収入が一定以上あると減額されたり、打ち切られるということはありません。
働いて収入が増えれば、自由に使えるお金も増えることになりますから、労働意欲が向上することが期待されています。ここが社会主義と違うところですね。
生活保護を受けている者が、職を求めやすくなるため、労働者不足の解消にもつながります。
労働環境の改善
ベーシックインカムが導入されれば、ブラック企業は撲滅されますね。
最低限の生活が給付された現金によって保障されるのだから、待遇面で不満があった場合、無理をしてまで働く必要はなくなります。
今は、会社側から理不尽はサービス残業の要求があったとしても生活のため、家族のため我慢して働く必要がありますが、ベーシックインカムの支給で生活ができるのなら、速攻で辞めることができるわけです。
なので、従業員の要望を踏まえつつ待遇面の改善を行っていく必要が出てきます。
新しいことにチャレンジしやすくなる
Facebookの創業者であるザッカーバーグ氏は、チャレンジができる社会にするために、ベーシックインカムの導入が必要と主張しています。
例えば、今は高校や大学を卒業しても、会社に就職しないで、ベンチャーを立ち上げたり、あるいは音楽などの芸術分野にチャレンジしやすくなるでしょう。
また、現在働いている人も、会社を辞めて、新しい会社を立ち上げたり、転職をするということも選択しやすくなります。更に言えば、会社を辞めて大学に入り直して、違う分野に進むこともできるでしょう。
このように、最低限の生活が保障されることにより、新しい分野へのチャレンジが容易になると考えられます。
ベーシックインカムの導入でどのような影響がでるか?
実際にベーシックインカムが導入されると、サラリーマンにどのような影響が出るのでしょうか。
雇用の流動化が激しくなる
これが、サラリーマンにとって一番影響が出るところでしょうね。
最低限の生活費を政府が保証してくれるのであれば、社員にとっても辞めやすくなるし、企業側でも必要がなくなった社員を解雇しやすくなります。
企業は、法律によって雇用を維持する役割も担っていますので、よっぽどのことがない限りは正社員を解雇できません。
しかし、最低限の生活を政府がベーシックインカムで保証することになれば、法律で制限されている解雇規制が大幅に緩和されることになると考えられます。
セミリタイアしやすくなる
これは、セミリタイアを目指している者にとってみればこれが最大のメリットですね。
無条件で給付を受けられる訳ですが、生活のためだけの仕事から解放されるということです。
特に若い世代に取ってみれば、生活の不安がなくなることになるので、研究や学問への道、芸術家や音楽家に挑戦するハードルが下がることになります。
さすがに、全てをベーシックインカムだけで賄うことは難しいと思いますが、短時間のパートやバイトをすればある程度の収入確保は可能です。
なので、セミリタイアへのハードルは間違いなく下がります。
ベーシックインカムを日本に導入できる?いつ?
導入できるどうかについては、大きな視点が2つあると考えます。
大幅な増税に耐えられるか
一番のネックは増税ですね。財源の問題です。
現在の税収を前提にした場合、楽天証券経済研究所の山崎元氏によると、日本の失業保険とか年金とかを支給している社会保障給付費から、ベーシックインカムの支給可能額を計算すると一人当たり46,000円になるそうです。
この額だと、正直言って生活は厳しいですから、現在の生活保護の支給額である1人7~8万円(生活費)を前提とすると、あと3万円程度確保する必要がでてきます。
また、ベーシックインカムの実証試験を実施したフィンランドは高負担高福祉の国として知られていますが、その分税金が高く、消費税にあたる賦課課税は24%あります。
収入から税金や社会保障費がどれだけ引かれているかを示す国民負担率は日本の1.5倍にあたるんですね。
なので、本気に導入するとすれば、最低でもフィンランド並みの負担がもとめられるので、国民がこの負担を容認できるかですね。
フィンランドではベーシックインカムの実証実験を行なっており、その結果の分析が進んでいます。その結果がどうだったのか以下の記事で解説しています。
人口知能やデジタル化の進展による失業の深刻度
学者の間でも意見が分かれていますが、人口知能やデジタル化の進展によって、人間の仕事が大幅に奪われるのであれば、ベーシックインカムは導入せざるを得ないと思います。
なぜなら、政府の最も重要な役割の一つは雇用の安定ですが、人工知能がそもそもの雇用機会を奪ってしまうのだから、対策の打ちようがなくなってしまいます。
タクシー運転手は雇用のセーフティネットと呼ばれていて、不景気の時にリストラされた人の転職先になっています。だけど、AIを導入した自動運転車が普及すれば運転手は必要ないので、失業者の受け皿がなくなってしまう。
そうなってくると、AIの導入率に応じて税金を聴取して、ベーシックインカムの支給によって富の再配分を進める、といった対応が必要になってきます。
日本に導入されるのはいつ?
これまで見てきたように、ベーシックインカムの導入に関しては、検討しなければならない課題が非常多く、超えなければならないハードルが高いですね。
現に、スイスでは導入の是非を巡って国民投票を行なったものの、否決されています。
こうしたことからも、日本国民の理解が得られることが大前提ですよね。仮に導入されるとしても、かなりの時間がかかると思います。
フィンランドなどで行われている実証実験の結果などを十分に分析され、十分な議論が行われた後になると考えられます。
「ベーシックインカムの日本への導入はいつ?」まとめ
今回は、最近話題のベーシックインカムについて、その特徴と導入された場合の影響について述べてきました。
財源の問題とかを考えると、日本での導入は難しいと思うけれども、生活保護の不正受給とか貧困の問題の解決策としてベーシックインカムは有力な方法かもです。
人工知能が雇用を奪うことだって、将来的にはあり得ますからね。
自分の力で”ベーシックインカム”を
ベーシックインカム導入に向けた実験や議論は始まったばかりであり、本格的な導入はまだまだ先になりそうです。
フィンランドの実験結果を見ると、規模が小さかったことも要因の一つかもしれませんが、雇用の促進や幸福度への寄与の面では効果は限定的。
将来的にはAIやロボットなどが人間の雇用を奪うと指摘する専門家も多く、ベーシックインカムの導入の議論は今後も続きそうですが、
- 財政的に導入の難易度が高い
- 国民の理解には時間がかかる
ことから、ベーシックインカムの導入はまだまだ先の話と言えそうです。
当面はベーシックインカムを期待せず、資産運用を淡々と進めるなどして自分で将来的なインカムを増やしていくことが現実的と考えます。
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