ハイ・イールド債に投資をする債券ETF JNKの特徴について知りたいです。配当の高い”ジャンク債”はやばいという声もあるようですが…
株式の高配当ETFやS&P500に連動するETFもありますが、これらに比べてJNKに投資するメリットは何ですか?
今回は、このような疑問を持つ方にむけて記事を書いています。
- ハイ・イールドETF JNKとはは?
- JNKの構成銘柄とセクター比率は?
- JNKのチャートは?
- JNKはやばい?過去のリターンは?
投資歴20年のかいまるです。米国株を中心に1500万円以上の資産を運用しています。最近では、インカムを期待して債券ETFにも投資しています。
JNKの特徴をザクッとまとめると、
- 米国市場のジャンク債に分散投資
- 5%近い分配金利回りで毎月分配
- 過去10年で年率4%のリターン
- 平時の値動きは安定も、〇〇ショックがあると大幅下落
ということですね。
特に、利回りの高い債券ETFへ投資をして定期的な分配金が欲しいという方や、資産全体の分配金利回りを高めたいという用途には、JNKが選択肢に入ってくるかと思います。
今回は高い分配金利回りを期待できるハイ・イールド債への連動を目指したETF JNKの特徴についてわかりやすく解説です。
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
ハイ・イールドETF JNKとは?
JNKはSPDRブルームバーグ・バークレイズ・ハイ・イールド債券ETFという名称で、スパイダー社のハイ・イールド債(ジャンク債)ETFです。
ティッカーもJNKとなっていて、覚えやすいですね。ちなみにハイ・イールド債とは
ハイ・イールド債とは、利回りが高く信用格付が低い債券のことで、ジャンク債などともいわれます。イールド(yield)とは、直訳すると、収益、利回りという意味となります。
具体的には、格付会社などで信用格付がBB(ダブルビー)以下の評価をされている債券で、信用度が低い分、格付の高い債券より金利が高く設定されています。SMBC 日興証券HPより
というもの。
信用力の低い会社(=財務が安定せず倒産リスクが高い)債券なので、その分高い金利を設定されているものということです。
ちなみに債券は信用格付けによって、
- 投資適格債
- 投資不適格債
に分類されます。
通常、以下の図のようにBB以下の格付けとなるとリスクが高い投資不適格債、ようするにハイ・イールド債になるというわけです。
日本だと、ソフトバンクやオリックスが債券を発行してたりしますね。利回りは預金よりもはるかに高いですが、もしこれらの会社が倒産したら債券は文字どおり紙切れになります。
なのでハイ・イールド債というのは、信用力の低い会社が発行する債券ということで、紙切れになるリスクが高いということ。その代わり分配金の利回りが超絶に高いんですね。
参考記事⏬
米国債券ETFの特徴とおすすめは?
JNKの基本データ
このハイ・イールド債にまるっと投資できるのが米国ETFのJNKです。
日本ではあまり知名度の高くないETFかもですが、総資産総額1兆円を超えていて、投資家からの人気も高いETFですね。
早速ですが、JNKの株価データを見ていきましょう(24年1月現在)。
- インデックス:Bloomberg Barclays High Yield Very Liquid Index
- 価格(52週):87.80 〜 95.59ドル
- 組入銘柄数 :約1,200
- 経 費 率 : 0.40%
- 分配金利回り: 6.36%
- 配 当 実 績 : 6.05ドル
- 平均残存年数: 6.2年
- 設 定 日:2007年11月28日
JNKの経費率は0.40%となっていて若干高く感じるかも。ただ日本から米国のハイ・イールド債に投資できることを考えると打倒なところかと思います。
分配金利回りは6%を超えており、ジャンク債に投資するETFだけあってかなり高い水準です。HYGやPFFなど、他の高配当債券ETFや優先株ETFと比較しても遜色ありません。
なお、JNKも高い分配金を期待できますが、米国株に投資する魅力は高配当で長期間連続増配している個別銘柄が多いこと。中には7%を超える銘柄や60年以上連続増配している銘柄も。おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。
JNKの構成銘柄とセクター比率は?
JNKの構成銘柄
構成銘柄上位10社(2024年1月26日現在)は以下の表のとおりです。
さすがに米国でも格付けが低い会社ばかりということで、全く聞いたことのない会社ばかりです。唯一、アメリカン航空ぐらいは聞いたことがありますかね。
ただ最も比率の高い銘柄でも保有比率は0.4%。JNK全体で約1200の債券で構成されていることもあり投資不適格のジャンク債を集めたETFといってもリスクはかなり分散されています。
JNKの格付け別構成比
続いてJNKの格付け別構成比率です。
格付けがBやCCCの社債を購入するのはさすがにためらってしまうレベルですが、数百以上の銘柄で構成されているのでリスクが分散されています。
ちなみにJNKは1〜7年の債券が7割以上を占めていて、比較的短期の債券が大きな割合を占めています。
参考URL:ステート・ストリート社HP
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なお、オックスフォードインカムレターの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。
JNKの株価推移(チャート)は?
以下はJNKの5年チャートです。比較のためにS&P500と米国の全債券ETF BNDも載せています。
赤:JNK 青:S&P500 緑:BND
21年末ごろから金利上昇により債券価格は大きく下落しています。米国でインフレが急速に進んでいる米国の中央銀行であるFRBが政策金利を引き上げていることが要因です。
他にも、JNKは2020年のコロナショックで大きく下落。〇〇ショックのような、企業業績が悪化するのではないかとの懸念が大きくなる局面ではジャンク債が売られやすいということですね。
また、平常時はチャートが横ばいということもあり大きな値上がり益を期待して保有するというETFではなく、長期で保有して分配金を期待して投資するETFといえます。
「BNDの安定感がスゴイ!」でも書いたとおりBNDの株価は安定していますね。JNKもBNDに比べると値動きは激しいですが、S&P500と比較するとボラティリティは低く、平時の値動きがあまりないですね。
BNDの利回りは2%程度ですから、高いインカムを期待できる点ではJNKは魅力的であるといえそうです。
このように、個別銘柄やETFの特徴をしっかりと把握して投資することで、投資の勝率を高めることにつながります。おすすめの米国株投資本については、以下の記事にまとめていますのでぜひご覧下さい。
JNKはやばい?過去のリターンは?
JNKの配当金も含めたトータルリターン(2023年12月31日現在)は以下のとおりです。
直近10年のリターンだと約3.27%。
リーマンショック、チャイナショック、コロナショックをはさんだ設定来リターンで約4.7%のリターンは債券ETFということを考えると、まずまずの結果といえるでしょう。
株式でも期待リターンは7%程度ですからね。
ちなみに先ほどのチャートは配当金が除かれたものとなっていますが、全債券ETFのBNDよりもJNKの方が分配金利回りが高くなっています。
ということで過去5年間でBNDとJNKの分配金を再投資した場合で2015年からバックテストを行ってみた結果が以下の図です。
緑:JNK 青:BND
この5年の間にチャイナショック、コロナショックがあったこともあり、JNKのリターンはBNDと同じくらいですね。5年間で+20%程度となっています。
コロナ前は緑のJNKの方がリターンが高くなっています。値動きの安定している期間であればJNKの方がリターンを期待できそうです。
「ハイ・イールドETF JNKの株価」まとめ
今回は、ハイ・イールドETF JNKの株価ということで、その特徴と株価の推移(チャート)、配当金の推移等について見てきました。
JNKの特徴をまとめると、
・米国市場のジャンク債に分散投資
・過去10年で年率4%のリターン
・平時の値動きは安定も、〇〇ショックがあると大幅下落
・金利が上昇する局面で下落する
ということですね。
JNKは債券ETFに分類されますが、金融危機などで株価が大きく下落する局面や金利が上昇する局面ではハイ・イールド債も投資家から売られることもあり、株式並みに下落するということ。
一方、平常時の値動きは安定しており、年率5%超える高いインカムを期待できるETFとして十分に活用できそうです。
なので資産全体の配当利回りを上げたい、インカムを増やしたいという方は、サテライト的にJNKを保有するといった使い方がおすすめできます。
最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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