タイETF THDの特徴や構成銘柄、配当推移について知りたいです。
高配当ETFやS&P500に連動するETFもありますが、これらに比べてタイETF THDに投資するメリットは何ですか?配当実績についても知りたいです。
今回は、このような疑問を持つ方にむけて記事を書いています。
- タイETF:株価の基本データと特徴は?
- THDの構成銘柄とセクター比率は?
- タイETFのチャートとリターンは?
- THDの配当実績と増配率は?
高い経済成長を続ける”微笑みの国”タイのマーケット。首都の国際都市バンコクは東南アジア最大となっていて、国内の経済活動も非常に活発です。
若年人口の割合が高いのが大きな魅力であり、好調な製造業を背景に1人あたりのGDPも右肩上がりに上昇しています。
そんな経済発展著しいタイへの投資が年々注目を集めています。自分の周りでも、タイに魅了されて移住を考えている人も多いですね。
今回は、そんな経済発展いちじるしいタイにマルっと投資できるETF THDについて特徴や過去のパフォーマンスを紹介していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、20年以上投資を続けていて米国ETFも保有しています。今回は、この経験も踏まえ記事を書きました。
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目次
タイが注目される理由とは?
”ほほ笑みの国”といわれるタイは、日本人に友好的なイメージがある国です。
多くの日本企業が進出しているだけでなく、旅行先や移住先としてもかなり人気があります。
2020年に経済の成長率がマイナスに陥ったものの、2015年から2019年の経済成長率は3%前後と堅実に成長しています。
そんなタイに投資する魅力をまとめると
- GDPの約30%が製造業
- 不動産市場の活発化
- 経済活動の活性化
ということ。クイックに見ていきましょう。
魅力①:GDPの約30%が製造業
タイは、GDPの約30%が製造業で今後の経済成長に期待できる点が魅力です。
国民の約30%の就業者が農業に従事しているものの、GDPの割合は10%未満。一方で製造業に就いている就業者は全体の15%程度ですがGDPは約30%を占めているんですね。
特に自動車やオートバイの製造業が盛んで、強みを持っているためタイは「東洋のデトロイト」ともいわれています。
四輪車生産台数は2020年には143万台と多く、アジアで5位の生産数。ASEANの人口は拡大していることを考えると、今後も自動車産業の発展による経済成長に期待ができます。
魅力②:不動産市場の活発化
タイでは、駅が急増しており周辺の住宅需要が増大しています。
タイ政府では2010年にバンコク首都圏都市鉄道マスタープラン(M-MAP)を策定。現在、この計画のもと、鉄道は2029年までに、2016年時点の約6倍となる全長500㎞以上整備されることになります。
高架鉄道(BTS)や地下鉄(MRT)の拡張も含まれた計画で新駅も含めると312駅となっていて、道路の渋滞緩和や通勤通学の利便性向上が期待されているんですね。
新しい駅の周辺では住宅の需要も増加しており、不動産市況の活性化により長期的な経済成長に期待できます。
魅力③:経済活動の活性化
タイの経済成長率は、新型コロナウイルス感染症拡大により、2020年にマイナス6.1に陥りました。
一方、新型コロナ感染が落ち着いてききた2021年には+1.5%と持ち直し、その後も3四半期連続で+2%以上の成長率となっています。
2019年以降の実質GDPの推移を見ても、2020年に落ち込みがあったものの、緩やかに上昇しており、今後も経済活動の安定と活発化が期待できると考えられています。
そんな将来性十分のタイの株式市場にマルっと投資できるタイETF THDの基本データを見ていきましょう。
タイETF THD:株価の基本データは?
THDは正式名称iシェアーズ MSCI タイ ETFという名称で、米国の資産運用会社最大手の一つブラック・ロック社が運用するETFです。
タイの企業全体で構成されている指数への連動を目指しています。このタイETF THDの株価データは以下のとおりです(2023年12月現在)。
- インデックス:MSCI タイ IMI 25-50 Index
- 株価(52週レンジ): 58.90 〜 80.79ドル
- 経 費 率 : 0.58%
- 分配金利回り : 2.98%
- 配 当 実 績 : 1.79ドル
- 組 入 銘 柄 数 : 約135銘柄
経費率が0.58%となっていて米国株に投資するETF VTIやVOOの0.03%に比べてかなり高くなっていますね。コスト的に長期保有を躊躇してしまう水準です。
ただ製造業に強い新興国タイの企業に投資するのはハードルは高いことや、タイの将来性を考えると妥当な水準といえるかもです。
THDはタイ企業にまるっと投資できるETFですが、先進国や新興国にマルっと1本で投資できるタイプのETFも人気があります。
特徴や魅力についてまとめていますので、ぜひご覧ください。
タイETF THDの構成銘柄とセクター比率は?
ここではタイETF THDの
- 構成銘柄と構成比率
- セクター比率
を見ていきましょう。
THDの構成銘柄
構成銘柄上位10社(2022年12月22日現在)は以下の表のとおりです。
Top10に入っている企業は、タイを中心に活動をしているということもあり、あまり聞いたことのない銘柄ばかりですね。
いくつか主要な企業をピックアップしていきましょう。
構成比率1位の”チャロン・ポカパン(CP)グループ”は、従業員約30万、グループ総売上7兆円を誇るタイ最大の財閥企業(コングロマリット)です。タイ人では知らない人はいないほど。
事業は多角化されていて、冷凍肉やエビなどの食品事業、小売業、そして携帯通信事業が大きな柱となっています。
構成比率2位のPTT公開株式会社は、タイで天然ガス事業や石油事業を展開するエネルギー関連企業で、もともとは国直轄の公社でしたが2001年に株式上場。現在でも約7割を政府が出資する国有企業です。
上位10社で構成比率の40%を占めていて、比較的割合が大きくなっています。
THDのセクター比率
続いてセクター比率です。エネルギーがTOPですが保有比率は13%程度であり、次いで生活必需品、公益事業、金融と続きます。
セクターの分散という点で考えると、偏りがなくしっかりと分散されていると言えるでしょう。
参考URL:ブラック・ロック社公式HP
THDのチャートとリターンは?
ここではタイETF THDの
- 株価推移(チャート)
- 年率リターン
を見ていきましょう。
長期チャート
以下は THDの10年チャートです(2022年12月現在)。比較のためにS&P500も載せています。
赤: THD 水色:S&P500
このチャートを見てしまうと、過去10年はタイの株式市場よりも米国のS&P500の方がパフォーマンスが高かったことがわかります。
S&P500がプラス170%超えにもかかわらずEPHEはマイナス2%。配当金を入れればもう少しマシになるレベルですかね。
パフォーマンス比較では、短期チャートを見ても変わらないですね。
赤: THD 水色:S&P500
パフォーマンスは長期でも短期でも米国の株価指数S&P500よりも、THDはかなり劣る状況ですね。
将来的にタイ経済の成長力が高いことは間違いありませんが、GAFAMのような巨大ハイテク企業などが含まれる米国株の方が投資家の評価が高いということです。
THDのリターン
分配金も含めたトータルリターン(2022年11月30日現在)は以下のとおりです。
22年は世界的な株式市場の調整局面ということもあり、短期的にもリターンはマイナスになっています。
分配金利回りが2%を超えていることもあり、過去10年の年率リターンはプラス。パフォーマンス的には物足りないですが、これからに期待したいですね。
タイETFのこれまでの配当実績と増配率は?
THDは他の多くのETFと同様に分配金が分配されます。ちょっと見づらいですが、分配金実績は以下のとおり。
分配金利回り2.5%超えと悪くないものの、分配金はあまり伸びていないですね。増配する年もありますが、過去10年で見ると分配金額は横ばい傾向です。
新型コロナ収束で、経済活動が本格化してくることもあり、今後に期待といったところですね。
THDの配当はイマイチ期待できませんが、米国株の魅力は連続増配銘柄が多いことですね。個別銘柄の中にも素晴らしい銘柄が米国にはたくさんあります。
以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
THDへの投資:ちょっとだけ考察
投資先としてTHDを考えた時に、ちょっと引っかかってしまうのは
・パフォーマンスは米国株より劣る
・分配金は微増。
・経費率(コスト)が高い
ということ。
製造業の強いタイ経済はかなり今後の成長を期待できますが、株価は長期的に米国株よりも劣っています。
タイだけではなく新興国の株価パフォーマンスは、長期的に米国や先進国と比較してアンダーパフォームしています。
新興国の経済発展は、現地の企業だけではなく、米国や先進国企業にも大きな恩恵を与えるということなんですね。
コスト的にも経費率0.58%であり、分配金が安定していないことを考えると、パフォーマンスの劣るTHDは投資のコアとしては使えないですね。
ただ将来的にタイ経済が大きく成長することは間違い無いので、株価は今後も期待できると思います。
なので、地域の分散の観点から新興国は東南アジアのタイを中心に投資したいという方には、検討に値するETFと言えそうです。
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「タイETF THDの株価」まとめ
今回は、タイETF THDの株価とチャートということで、その特徴と株価の推移(チャート)、配当金の推移等について見てきました。
THDの特徴をまとめると、
・タイで事業を展開する企業にマルっと投資
・過去10年間でリターンは微妙にプラス
・経費率0.58%と高コスト
ということですね。
将来的にも大きな成長が期待できる微笑みの国タイ。新型コロナ拡大によるコロナショック以降もタイ経済の成長は続いています。
S&P500よりも長期的にパフォーマンスが劣っていますが、今後の人口増加を考えると、今後の株価上昇はかなり期待できそうです。
ただ、分配金が伸びていないことやコストが高いことを考えると、投資のコアとしてではなく、サテライト的に活用して国や地域の分散を図る目的での投資が良いかと思います。
他の国よりもタイの将来性が著しく高いと考える方には適したETFと言えそうです。
最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
S&P500や米国株にレバレッジ取引
株価指数、外国株、金、原油…などなど。いろんな商品に気軽に投資ができるCFD。最大の魅力はFXのようにレバレッジをかけて取引できること。
特に株価指数CFDはレバレッジをかけたインデックス投資なので、長期的に高いリターンが期待できます。
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- 少額資金で5〜20倍の投資が可能
- Apple、Teslaなどの個別株にもレバレッジ
- 金、原油、コーンなどの商品にも投資可能
米国株式市場は長期的に右肩上がり。
なので、S&P500CFDやナスダックCFDを長期保有することで少ない資金でも大きなリターンが期待できます。
GMOクリック証券の特徴・評判・口コミについては、姉妹サイトの記事でまとめています。ぜひご覧ください。
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なお米国株や資産運用に関連するお得な情報について、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
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