新興国の債券にまるっと投資できるETF VWOBはどんな特徴があるんですかね?株価やチャートの特徴について知りたいです。
他にも高利回り債権に連動するETFなど高配当なETFはありますが、これらに比べてVWOBに投資するメリットは何でしょうか?配当実績についても知りたいです。
今回はこういった疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- VWOB:株価の基本データと特徴は?
- VWOBの発行元構成比と投資適格度別比率は?
- VWOBのチャートとリターンは?コロナからも完全回復!
- VWOBの配当実績と増配率は?
高い利回りの新興国債券に興味はあるけど、政治・経済が不安定でトルコやブラジルなど、特定の国の債券を購入は大丈夫なの?と考えてる方、多いと思います。
その点、VWOBは約70の新興国に投資されているので、リスクをある程度分散して投資されているんですね。
今回は、米ドル建て新興国政府債券のETFのVWOBについて特徴や株価の推移などを分析していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、米国株や米国ETFを中心に1500万円以上の資産を運用しています。これらの経験を踏まえて記事を書きました。
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目次
VWOBの株価と特徴とは?
VWOBは、バンガード社が提供している新興国の債権ETFです。
ブルームバーグ・バークレイズ米ドル建て新興市場政府債RIC基準インデックスへの連動する、新興国債券ETFです。
基本データは以下のとおり(2024年3月現在)。
銘柄数 | 約700 |
株価52週レンジ | 57.18 〜 64.31ドル |
分配金利回り | 5.62% |
経費率 | 0.20% |
設定日 | 2013年6月4日 |
運用会社 | Vanguard |
(出典:Bloomberg.co.jp)
経費率は0.20%となっていて、米国全債券ETFのBNDが0.04%ということを考えると若干割高感があります。
が、これ一本で新興国債券にまるっと投資できることを考えると適正な範囲かと思います。複数国の債券を持つのって個人だと資金的にも難しいです。
米ドル建ての新興国債券に連動する投資信託もありますが、最も信託報酬が低いものでも0.6%程度となっておりVWOBの方がコスト的に割安ですね。
日本の証券会社でも、リラやレアル建の新興国債券を買うことができますが、リスク高めでちょっと手が出ないんですよね。その点、VWOBであれば複数の新興国債券に分散して投資することになります。
なお、債券の特徴とおすすめの債券ETFについては以下の記事にまとめています。株急落に備えるには、なぜ債券が優れているのか?
ぜひご覧ください。
VWOBの発行元構成比と投資適格度別比率は?
VWOBの格付け構成比率
VWOBの発行元別構成比(2023年1月31日現在)は以下の表のとおりです。
一般的に格付けがBBB未満の債券は投資不適格債、いわゆるジャンク債に分類されますが、VWOBでは40%以上もの割合となっています。
VWOBの分配金利回りが高い理由がジャンク債の割合が高いからなんですね。債券の格付けの構成を踏まえると、かなりリスクの高いETFと言えます。
他方、ジャンク債は、分配金が支払われないという債務不履行の可能性が高い分、高い利回りが設定されています。
VWOBの投資先国別国債比率
続いて投資先国別国債比率です。
約70の国や地域の新興国債券に分散して構成されています。
サウジ、カタール、UAE、コロンビアと上位構成国の半分は産油国ですね。
VWOBの株価の推移(パフォーマンス実績)
直近10年の分配金も含めたトータルリターンの推移を示したのが以下のチャートとなります。
参考に全米の債券市場に連動するBNDのチャートも掲載します。
赤:VWOB 青:BND
VWOBの5年間パフォーマンスはマイナス18%となっています。米国における格付けの高いETFで構成されているBNDと比べると、やはり値動きが大きくなっています。
債券は金利が上昇すると、価格が下がるとういう特徴がありますが、コロナショックのあった2020年と金利が上昇している2022年以降、VWOBの価格は急落していることがわかります。
高い分配金が期待できる分、値動きが大きくリスクも高いということです。
他方、新興国債券というと債務不履行のリスク高いというイメージがありますが、平常時であれば分散が効いている分、値動きはわりと安定していますね。
なおジャンク債を集めたHYGも高いインカムが狙える人気の債券ETFです。
コロナショック時のVWOBのパフォーマンスは?
コロナショック前後の値動きを見るために直近2年のチャートをもう少し詳細に見ていきましょう。
緑:VWOB 青:BNDX
2020年3月のコロナショックに対し、VWOBも25%以上の暴落となっていますね。全世界債券のBNDXと比べると下落幅はかなり大きいです。
新興国債権は、経済危機や社会不安が大きくなるとデフォルトの可能性が高い分、売られやすい特徴があるということです。
高配当なのはいいのですが、株と同じ動きをするのではヘッジにならないので、債権ETFとしていまひとつの、価格の変動といえます。
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なお、オックスフォードインカムレターの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。
VWOBのこれまでの配当実績は?
VWOBの過去の配当実績を見てみます。
VWOBの分配金は、毎月支払われます。多少のデコボコはありますが、わりと分配金額は安定していますね。
なお、債券ETFも安定配当を期待できますが、米国株に投資する魅力は高配当で長期間連続増配している個別銘柄が多いこと。
中には7%を超える銘柄や60年以上連続増配している銘柄も。おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。
「米ドル建て新興国債券ETF VWOB」のまとめ
今回は、米ドル建て新興国債券ETFのVWOBの特徴、株価の推移、分配金実績などについて見てきました。
新興国債券はデフォルトのリスクが高いことから、特定の国のものを購入するのはちょっとハードルが高いこともあり、新興国債券にまるっと投資できるVWOBの投資価値は高いのではないでしょうか?
VWOBは、新興国政府の債権を地理的にも分散して、産油国や高成長国をうまく分散して、高配当を実現しています。
地理的に複数の国の債券に投資して、かつ高配当なETFを探している人にお勧めの一本です。
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