EDCは、新興国全体に投資できるレバレッジ型ETFと聞いたけど、株価の推移と特徴は?
新興国は、先進国に比べて高い成長性を期待できるけどEDCは長期投資に向いているの?
このような疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- 米国ETF EDCの株価と特徴
- 米国ETF EDCの株価推移(パフォーマンス)
- 米国ETF EDCの2つの活用法
自分は、新興国株への投資に関して以下のツイートをしました。
自分は米国株と日本株を中心に投資していますが、分散を図る観点からも成長性の高い新興国への投資は面白いと思う。もちろん政治経済が不安定で値動き激しいので、主力にはなり得ないですけどね。
なのでレバレッジ型の新興国株etfのEDCあたりを少量、長期保有するのは、資金効率の点でありだと思う。— かいまる (@leverage_toushi) 2019年6月19日
自分は米国株と日本株を中心に投資していますが、分散を図る観点からも成長性の高い新興国への投資は面白いと思う。
もちろん政治経済が不安定で値動き激しいので、主力にはなり得ないですけどね。なのでレバレッジ型の新興国株etfのEDCあたりを少量、長期保有するのは、資金効率の点でありだと思う。
上記を深掘りします。
自分は、投資歴20年でレバレッジ型ETFであるSPXLやCUREを保有して資産運用を行っています。その経験を踏まえて記事を書いています。
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目次
米国ETF EDCの株価と特徴

EDCの正式名称は、Direxionデイリー新興国株ブル3倍ETFです。
新興国の株で構成されるMSCIエマージング・マーケット・インデックスのパフォーマンスの3倍となる成果を目指すレバレッジ型の米国ETFです。
マネックス証券、楽天証券、SBI証券などの外国株証券口座で取引可能で、NISA口座での保有することができるので、わりと購入しやすいETFです。
ただ経費率は1.28%。同じ新興国の株式に連動するVWOの経費率が0.08%と比較するとかなり高いですね。
レバレッジETFという特徴を考えると妥当なコストですが、長期保有をするにはちょっと割高に感じる方も多いかと思います。
ちなみに、EDC以外にも米国ETFには魅力的なレバレッジタイプのETFが存在します。
主要ネット証券で購入することができるレバレッジETFをまとめいるので、ぜひご覧ください。

EDCの構成銘柄と構成国は?
EDCの構成銘柄(2023年1月現在)
保有上位銘柄(Top10)は以下のようになっています。新興国の企業で構成されているので、上位は中国や台湾企業が多いですね。

1位の台湾セミコンダクターは、世界の半導体受託生産の5割以上を占めている巨大企業です。高い技術力で市場を席巻していて、AppleのM1チップもこの企業で製造されています。
2位のテンセントや4位アリババは、世界時価総額ランキングでもトップ10に入り、アップルやマイクロソフトと肩を並べる巨大企業となっています。
3位は、日本でもおなじみの韓国企業サムソンです。
こうして見ると米国だけでなく、新興国においてもIT・ハイテク企業が大きく伸びているんですね。
日本の企業は、トヨタがやっと時価総額47位に入るぐらい。新興国株のETFといっても構成銘柄トップは世界的な巨大企業が入っているということです。
EDCの構成国
国別の保有比率が以下のとおりです。アジアだけでなく、ブラジル、南アフリカ、ロシアなどが上位に入っていますね(22年9月末現在)。

中国が30%超えでTopとなっていますす。2016年の段階では25%程度でしたから、最近の中国の経済成長は他の新興国と比べても頭一つ抜け出しているということです。
3位に入っている韓国が新興国かというのは議論が分かれるところですね。経済成長率がそれほど高くないことから、もはや新興国には当てはまらないという意見もあります。
ETFの運用会社でも、ここの部分は考え方に差が出ていて、例えばバンガード社の新興国株ETFのVWOは、韓国が構成国に入っていない新興国インデックスを用いています。
参考記事⏬
新興国株ETF VWOは買うべきか?
米国ETF EDCの株価推移
次にEDCの株価推移を見ていきます。
株価の値動きを比較するため、S&P500と新興国ETFのEEMについても掲載しています。
EDCの株価の推移:長期(5年)
長期5年の株価推移です。コロナショックのあった2020年そして世界的な金利上昇でドル高が進んでいる2021年末ごろに株価が大きく下落しています。

赤:EDC 青:EEM 緑:S&P500
2021年に中国政府の企業活動への介入もあって、中国株が下落していることも新興国株急落の要因となっています。
この過去5年の長期チャートから、
・値動きが非常に激しい
・新興国株ETFであるEEMと良く連動した値動きになっている
直近5年のEDCの値動きは、米中貿易摩擦やコロナショックの影響もあり、株価が乱高下していますね。
EDCの株価の推移:短期(6ヶ月)
次に短期(6ヶ月)の株価推移です。
22年以降、株価が急落していることもありEDCの値動きはすさまじいですね。9〜10月まで、わずか1ヶ月程度で30%以上下落しています。
良くも悪くもレバレッジ3倍型ETFの特徴が、よく出ていますね。

赤:EDC 青:EEM 緑:S&P500
この値動きを見ると、新興国株ETFのEEMに連動してほぼ3倍近い値動きを示しているということがわかるのではないでしょうか。
EEMが上がればEDCも上がるし、逆に下がればEDCも下がっています。値動きが概ね3倍程度といえます。
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なお、オックスフォードインカムレターの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。

米国ETF EDCの配当実績

EDCの直近の配当実績は以下のとおり。
レバレッジETFは、値上がり益を期待するETFですから、あまり配当には期待できないですね。

米国ETF EDCの年率リターンは?
EDCの年率リターン
次にEDCの年率リターンを見ていきましょう(2023年1月現在)。

2020年3月のコロナショック以降の株価は好調でしたが、21年に入って新興国株は軟調で特に中国株が冴えないですね。短期の年率リターンは非常に低いものとなっています。
2008年からの設定来リターンもマイナス0.5%程度と長期で保有するには、ちょっと物足りない結果となっています。
(参照URL:Direxion社HP)
注意点:時間と共に指数から乖離する
EDCは新興国株の株価3倍の収益を目指すものですが、綺麗に3倍を示していません。あくまでも1日の値動きについて3倍になるようにしているもので、期間が長くなると完全に乖離しています。
日本取引所グループHPに、レバレッジ型ETFの特徴について解説がありましたので、以下に引用します。 ざっくり言うと、
- 投資期間が長くなればなるほど、指標と乖離する。
- レンジ相場になると指標に比べてパフォーマンスが悪くなる。
ということです。
レバレッジ型指標は、相場の下落局面においては原指標よりも大きく下落していきますが、2営業日以上離れた日と比較した場合は、想定した変動率とは異なる下落率となってしまう点、そして、投資期間が長期になればなるほど、原指標の変動率とレバレッジ型指標の変動率の乖離が大きくなる可能性が高まる点に留意が必要となります。
相場の方向感が定まらず、原指標が上昇や下落を相互に繰り返した場合、レバレッジ型指標は複利効果によって、原指標と比較してパフォーマンスが逓減して行くという特性がありますので留意が必要です。
出典:日本取引所グループHP
米国ETF EDCの株価推移を踏まえた2つの活用法とは
これまで見てきたEDCの株価推移や特徴を踏まえた活用法は、
- 長期保有ではなく短期取引で大きな値幅を狙う
- サテライト的に少量保有する
と考えます。以下、簡単にみていきますね。
長期保有ではなく短期取引で大きな値幅を狙う
EDC株価推移で見てきたとおり、5年間の長期で見ると値動きが非常に荒い一方、半年の短期でみると概ねEEMの3倍の値動きを示しています。
新興国株はレンジ相場であったため、長期的には指数に乖離しやすいというレバレッジ型ETFのデメリットが顕著に出てしまいましたね。
これは、長期的にも右肩上がりのS&P500の値動きの3倍に連動するSPXLが、長期的に大きく値上がりしていることからも明らかですね。
なので、EDCは過去の株価推移をみる限りは、短期トレード向きのETFであるといえます。
レバレッジ型ETFは、株価の値動きが激しいリスクの高い金融商品です。そのため、短期トレードにより大きな損失が発生することが十分にありえるため、おススメできません。特に初心者は手を出すべきではありません。
サテライト的に少量保有する
株価的には新興国はさえませんが、成長性は先進国より大きいので、将来的な株価上昇の期待は高いと言えます。
先進国の成長率は、平均して2%程度ですが、新興国は5%程度と倍以上。主力の中国は6%以上の成長率です。
新興国は先進国に比べて政治・経済が安定せず、景気後退期には資金が流出しやすいためポートフォリオの主力にはなりえませんが、分散の観点から新興国株への投資はありえますね。
EDCは、乖離はあるものの新興国株ETFのEEMと値動きは連動していますから、
・ポートフォリオの主力として先進国株は現物で保有
・新興国株はサテライト的にEDCで少量保有する
という活用の仕方は、資金効率が高くなるので有用だと思います。
S&P500や米国株にレバレッジ取引
株価指数、外国株、金、原油…などなど。いろんな商品に気軽に投資ができるCFD。最大の魅力はFXのようにレバレッジをかけて取引できること。
特に株価指数CFDはレバレッジをかけたインデックス投資なので、長期的に高いリターンが期待できます。
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- 少額資金で5〜20倍の投資が可能
- Apple、Teslaなどの個別株にもレバレッジ
- 金、原油、コーンなどの商品にも投資可能
米国株式市場は長期的に右肩上がり。
なので、S&P500CFDやナスダックCFDを長期保有することで少ない資金でも大きなリターンが期待できます。
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米国ETF EDCの株価推移などまとめ
今回は、新興国株に連動するレバレッジ型ETF EDCの特徴と株価推移(パフォーマンス)や年率リターンについて見ていくと共に、活用法について述べてきました。
株価推移を見て分かるとおり、EDCは長期的に値動きが荒いものの、新興国株全体には連動しています。
ポートフォリオの主力として長期保有するという使い方はおススメできないものの、新興国の成長性は先進国より高いことは明らかなので、今後の長期的な値上がりは期待できると思います。
地域の分散を図る観点から、少量保有するという活用の仕方は有用と考えます。
なお資産運用に役立つ情報について以下にまとめました。役に立つ情報ばかりですので、ぜひご覧ください!
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