米国レバレッジ型ETF

TMFの株価はコロナ直撃も好調!レバレッジ型債券ETFの特徴は?

TMFはレバレッジ型の債券ETFと聞きましたが、株価の動き(チャート)や特徴について知りたいです。コロナショックの影響はどんな感じだったんですかね?

株式のレバレッジ型ETFは値動きが激しいので債券タイプに興味があります。

こういった疑問を持つ方に向けて記事を書きました。

本記事の内容

・20年超米国債ブル3倍ETFのTMFの株価推移と特徴

・レバレッジ型ETFであるTMFの活用法

結論を先に言うと、株と組み合わせてTMFに投資することにより、資金効率を高めた運用を行うことが可能。

債券には、株式に比べて値動きがなだらかで、かつ株が下がったときには値上がりするという逆相関の性質があるからですね。

自分は、20年以上投資経験がありますが、資金効率を高めるため、最近ではSPXLなどのレバレッジ型ETFへの投資も積極的に進めています。今回の記事は、この経験も踏まえて書いています。

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コロナショックでTMFの株価はどうなった?

新型コロナウイルスの拡大による、経済への影響によって世界同時株安が進行。いわゆる”コロナショック”により米国株式市場も大暴落となり、ダウ平均株価も2週間程度で37%も下落する異常事態となりました。

そのような状況の中、以下のチャートのようにTMFの株価は大きく乱高下しました。

株式市場が大きく下落した2月下旬頃から3月上旬までは、TMFの株価は大きく上昇。しかし、新型コロナ拡大で市場の動揺が広がる中、安全性の高い債券などの金融資産も換金売りされたことから3月中旬から下旬にかけて大きく下落しています。

株式市場が上昇局面に入った4月以降のTMFの株価は安定していますね。

レバレッジ型ETFであるので値動きが大きいのは当然としても、わずか1週間程度で57ドルから27ドルまで急落していることを考えると、債券ETFとはいえハイリスク・ハイリターン商品であることがわかります。

レバレッジETF TMFの株価と特徴とは?

ここでは、レバレッジ型の債券ETFであるTMFの特徴について見ていきます。

TMFは米国長期国債(20年超)の3倍の収益を目指すETF

Direxion デイリー20年超米国債ブル3倍ETF(TMF)は、20年を超える米国長期国債の日々の値動きの3倍を目指すレバレッジ型の米国ETFです。

基本データ
  • 分配金利回り :2.98%
  • デュレーション:18.70年
  • 過去1年の株価幅:20.91〜47.17
  • 経費率:1.05%

経費率はちょっと高いですね。20年超の米国長期国債に連動するETFであるiシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(TLT)の経費率が0.15%ですから、これと比較すれば高いかもしれません。

ただ、レバレッジ商品ということを考えれば妥当なところだと思います。

TMFの株価の動きについて

長期国債は、利回りが高くなるため市場の動きにも反応しやすく値動きが大きくなります。

デュレーションが18.7年ということなので、理論上は国債の金利が1%動くだけで18.70%も動くことになります。

もちろんTMFは3倍のレバレッジがかかっていますので、実際にはこの数値以上の値動きをすることになります。

国債の残存期間比率

国債の残存期間比率は以下のようになっています。24年以上の国債の保有率が高くなっているのが分かります。

保有率
27~30年 36.70%
24~27年 34.03%
20~24年 29.27%

TMFの株価の推移(チャート)とは?

ここでは、レバレッジ型ETF TMFのコロナショック前の過去5年長期チャートと3ヶ月短期チャート、そしてコロナショック時のチャートを見ていきます。

TMFの株価の推移(長期チャート)

TMF、ダウ工業平均株価、iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(TLT)のパフォーマンスを単純に比較したのが以下のチャートとなります。

‐チャート(過去5年)

赤:TMF 水色:TLT 緑:ダウ

TLTは、債券ETFらしくなだらかな値動きですが、TMFは、2009年4月の設定以降、節目節目で激しく上下しているのが分かります。ダウと遜色ない値動きですね。

特に、2016年中ごろにFRBの政策金利引き上げが本格化した時期に、数カ月で半値近くまで値を下げています。

またコロナショックがあり金利が低下した局面では長期国債ETF TLTの上昇ともにTMFも大きく上昇していますね。一方、2020年末からはコロナ収束で景気回復やインフレ懸念もあり長期金利が上昇。TMFも大きく下落しています。

ここ数年金利が良く動いているので、債券に連動するTMFですがレバレッジがかかっていることもあり値動きが荒いことがわかります。値動きの安定を求めるETFではないということですね。

なお、米国の長期国債ETF TLTについては以下の記事に特徴をまとめていますので、是非ご覧ください。

米国債券ETF TLTとは?買うべき?長期国債の活用法を解説!株式は値動きが激しいので、米国の債券ETF TLTへ投資することを考えているのだけど…。構成銘柄、株価の推移や特徴を知りたいです。 ...

TMFの短期チャート(3ヶ月)

ちなみにコロナショック前の6ヶ月のTMFとTLT、NYダウの比較が以下の図になります。

赤:TMF 水色:TLT 緑:ダウ

良くも悪くも指数の3倍の値動きを行うTMFの特徴を良く表しているのではないでしょうか。

2021年に入っても長期金利が上昇傾向ということもあり、債券価格が下落。長期国債の3倍に連動するTMFの株価は大幅に下落しているのがわかります。

債券は金利が上昇すると、価格は下落するのでTMFの株価は大きな影響を受けているんですね。

このように、レバレッジが効いているというのは債券ETFとはいえ短期的に大きく値動きするということです。

コロナショック時のチャート比較

以下のチャートは2020年年初来の比較となりますが、コロナショックでS&P500が暴落している中、TMFは大幅に上昇しているのがわかります。

赤:TMF 水色:S&P500 緑:TLT

株式が下落する局面では、安全資産といわれる債券が買われる傾向にあるので、今回のコロナショックでも教科書通りの値動きをしたということですね。

TMF単体で見たときの短期的な値動きは半端ないですけど、株式と債券は短期的な株価の上昇と下落を補完してくれるので、株価と一緒にTMFを少量保有するといった利用の仕方はありですね。

ちなみに、今回比較したS&P500ですが、この指数に連動するETFのVOOの特徴については以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

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TMFの分配金の実績は?

TMFは債券ETFということもあり分配金がしっかりと出るんですね。以下のグラフがその実績になります。

利回りは0.6%程度で、あまり分配金額が安定していないですね。レバレッジETFということもあり、分配金や配当金を期待して保有するETFではないということです。

なお、米国株に投資する魅力は高配当で長期間連続増配している個別銘柄が多いことです。中には7%を超える銘柄や60年以上連続増配している銘柄も。おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。

【米国株】高配当の連続増配株に投資するメリットは?おすすめ8選!米国株は、高配当で連続増配している銘柄が多いと聞いていますが、これらの銘柄に投資するメリットは何ですか? 高配当の連続増配株でおす...

TMFの株価のリターンは?

次にTMFの分配金を含めたリターンを見ていきましょう。

TMFの年率リターン

TMFは2009年4月に設定されていますが、過去10年で年率10.32%と悪くないリターンとなっています。

 

設定来のTMFのリターンは年率6%ですから、株式並みのリターンを示していることがわかります。

時間と共に指数から乖離する

TMFは20年超の米国長期国債の3倍の収益を目指すものですが、リターンを見て分かるとおり綺麗に3倍を示していません。あくまでも1日の値動きについて3倍になるようにしているもので、期間が長くなると乖離していきます。

日本取引所グループHPに、レバレッジ型ETFの特徴について解説がありましたので、以下に引用します。 ざっくり言うと、

  • 投資期間が長くなればなるほど、指標と乖離する。
  • レンジ相場になると指標に比べてパフォーマンスが悪くなる。

ということです。

レバレッジ型指標は、相場の下落局面においては原指標よりも大きく下落していきますが、2営業日以上離れた日と比較した場合は、想定した変動率とは異なる下落率となってしまう点、そして、投資期間が長期になればなるほど、原指標の変動率とレバレッジ型指標の変動率の乖離が大きくなる可能性が高まる点に留意が必要となります。

相場の方向感が定まらず、原指標が上昇や下落を相互に繰り返した場合、レバレッジ型指標は複利効果によって、原指標と比較してパフォーマンスが逓減して行くという特性がありますので留意が必要です。

 出典:日本取引所グループHP 

なお、株式投資で勝率を高めるためには、しっかりとした投資理論を身に着ける必要があります。以下の記事では、初心者向けのものから古典まで、おすすめの米国株投資本を紹介しています。

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長期投資の視点からTMFをどのように活用するか?

TMF単体では長期保有は不向き

結論から言うと、TMFは単体で長期保有をするには向かない商品と言えます。何故なら、TLTに比べて、分配金利回りが1%以上低く、設定来のパフォーマンスも劣っているからです。

一般的に長期投資目的で債券を保有するメリットは、

  • ポートフォリオの値動きをマイルドにする
  • 安定的な分配金を得る

ということです。

確かに、過去の実績を見ると、FRBによる政策金利が引き上げがあったなか、全体的にはプラス圏内で推移しています。しかし、値動きが株式なみに大きい割には設定来リターンが5%弱ですので、これならS&P500に連動する商品のほうが良い結果が期待できます。

債券投資に期待されるメリットを考えると、レバレッジ型債券ETFは長期投資に向いていないと言えます。

株と組み合わせることで資金効率を上げる

TMF単体で長期保有はおすすめできませんが、米国の株価指数に連動するVTIやVOOと組み合わせてTMFを活用することは、十分メリットがあるといえます。

というのは、債券は株式の値動きと逆相関の関係がありますから、VTI+TMF又はVOO+TMFで資産全体の値動きを抑えた運用を行い、かつ資金効率を高めることができるからです。

例えば、以下の図はS&P500とTMFの値動きを比較したものですが、厳密には異なっている部分もあるものの、概ねS&P500が上げる局面ではTMFが下がり、下げる局面ではTMFが上がっているんです。

‐最近2年のチャート

赤:TMF  緑:S&P500

また、債券の値動きは株式に比べて少ないですが、レバレッジ3倍のTMFはS&P500よりも大きく動いていますね。そのため、TMFを活用すれば、少ない数量で資産全体の値動きを効率良く抑えることが可能と言えます。

したがって、TMFは単体で持つのではなく、米国株や米国ETFと組み合わせて、資産全体を低いレバレッジで長期運用するというのが合理的な手法だと考えます。

米国ETFに手間をかけずに自動運用する方法とは?

株式への資産運用が最もパフォーマンスが良いことは、過去のデータから明らかですが、コロナショックのように短期間で大暴落することも。

やはり資産運用の基本は米国株、日本株を保有しつつ、債券や金、不動産などに資産を分散して長期運用するというのが合理的な手法です。

自分でポートフォリオを作って運用するのも良いですが、ウェルスナビを活用して長期投資すれば、ロボアドバイザーが世界中の市場の株、債券、金、不動産などの米国ETFに分散投資してくれます。

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「レバレッジETF TMFの株価推移」まとめ

今回はレバレッジETFであるTMFの特徴について紹介するとともに、長期投資の観点からどう考えるかについてまとめました。

資産運用においては、”株式で大きな運用益を狙い、債券は資産全体の値動きをマイルドにしつつインカムを狙っていく”というのが定石ですが、レバレッジETFのTMFはむしろ値上がり益を積極的に狙うタイプのETFと言えるでしょう。

レバレッジがかかっているということもあり、万人におすすめできるETFとは言えませんが、株式と組み合わせて保有することで資金効率が高まり、大きな運用益を狙えるという点で面白いETFです。

最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

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PayPay証券の特徴を以下の記事にまとめてます。ぜひご覧ください。

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