素材セクターのETF VAWの株価・配当・構成銘柄などについて知りたいです。
他にも高配当ETFやS&P500に連動するETFもありますが、これらに比べてVAWに投資するメリットは何でしょうか?配当実績についても知りたいです。
今回はこういった疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- VAW:株価の基本データと特徴は?
- VAWの構成銘柄とセクター比率は?
- VAWのチャートとリターンは?コロナからも完全回復!
- VAWの配当実績と増配率は?
素材セクターのETF VAWについて、特徴や株価の推移などを分析していきます。ぜひ最後までご覧ください。
自分は、米国株や米国ETFを中心に1500万円以上の資産を運用しています。これらの経験を踏まえて記事を書きました。
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目次
米国ETF VAWの株価と特徴とは?
米国の株式市場のうち、素材セクターの銘柄を組み入れたETFです。米Vanguard(バンガード)社のETFですね。
素材セクターというと、イメージが付きづらいかもですが、化学、産業用のガス、包装紙、金属、ガラス、鉄鋼、貴金属、農薬・肥料など製品を作るための「素材」を製造している企業を集めたセクターです。
ジェレミー・シーゲル博士の書いた”株式投資の未来”では、1957~2003年のトータルリターンは年率で8.18%。S&P500の10.85%をかなり下回っていて、全11セクター中で最低となっています。
基本データは以下のとおりです(2023年11月2日現在)。
銘柄数 | 115 |
52週株価レンジ | 162.48 〜 189.76ドル |
分配金利回り | 1.92% |
経費率 | 0.10% |
設定日 | 2004年1月26日 |
運用会社 | Vanguard |
経費率は0.10%となっていて、高配当ETFのVYMが0.06%と比較すると割高感があります。
分配金利回りは2%程度で、S&P500と同じくらいの水準ですね。分配金はそれほど期待できないということです。
ちなみに米国株は11のセクターに分類されます。おすすめのセクターは何か?記事をまとめていますので、ぜひご覧ください。
VAWの構成銘柄とセクター比率は?
VAWの構成銘柄TOP10
構成銘柄上位10社(2023年1月31日現在)は以下の表のとおりです。
あまり聞いたことのない企業が多いと思いますが、1位のリンデは産業用ガス事業を100カ国以上で事業を展開する世界最大手企業。
8位のダウ・インクは素材セクターの中で唯一のダウ工業平均30種の採用銘柄。5%超えの配当利回りということもあり、わりと人気のある銘柄です。
以前は、総合化学の”ダウ・デュポン”が構成比率1位でしたが、デュポン、ダウ、コルテバの3社に分割されました。
VAWのセクター比率
続いてセクター比率です。
No. | サブセクター | 構成比率 |
1 | 特殊化学品 | 29.0% |
2 | 産業ガス | 18.7% |
3 | 包装紙 | 8.5% |
4 | 基礎化学品 | 8.1% |
5 | 肥料・農薬 | 6.6% |
6 | 金属・ガラス容器 | 6.3% |
6 | 金 | 5.5% |
8 | 鉄鋼 | 4.9% |
9 | 建築資材 | 4.2% |
10 | 銅 | 3.6% |
特殊化学品と産業ガスの構成比率が高くなっていて、上位2セクターで50%近くを占めます。
参考URL:バンガード社公式HP
米国ETF VAWの株価の推移(パフォーマンス実績)
直近10年の株価推移を示したのが以下のチャートとなります。
赤:VAW 水色:S&P500
この時期のVAWの10年間のパフォーマンスは約116%程度。S&P500よりもかなりパフォーマンスが悪くなっています。
ジェレミーシーゲル博士の著書でも最も株価が上昇していないセクターとされており、堅実な業績は期待できても、大きな成長を見込めないセクターといえるでしょう。
ちなみに米国株のパフォーマンスが長期的に優れている点については、多くの本でも解説されています。以下の記事に、おすすめの本をまとめています。
コロナショック時のVAWのパフォーマンスは?
コロナショックのあった2020年のダメージと回復を見るために直近2年のチャートをもう少し詳細に見ていきましょう。
赤:VAW 水色:S&P500
2020年は、コロナの影響は、景気敏感セクターの代表である素材産業のダメージは、価値が35%近く吹き飛ぶような強烈な下げでした。
下げ幅はS&P500と同じくらいですね。9月には、吹き飛ぶ前の水準まで戻しました。その後も伸び続けました。
米国ETFに手間をかけずに自動運用する方法とは?
株式への資産運用が最もパフォーマンスが良いことは、過去のデータから明らかですが、コロナショックのように短期間で大暴落することも。
やはり資産運用の基本は、米国株、日本株を保有しつつ、債券や金、不動産などに資産を分散して長期運用するというのが合理的な手法です。
自分でポートフォリオを作って運用するのも良いですが、WealthNavi(ウェルスナビ)を活用して長期投資すれば、ロボアドバイザーが世界中の市場の株、債券、金、不動産などの米国ETFに分散投資してくれます。
自分も活用していますが、口座にお金を振り込めば基本的に何もしなくても良いんですよね。特に投資初心者の方で、かつロボバイザーも初めて利用するような方には、WealthNaviが圧倒的におすすめです。
詳しくは以下の記事にまとめています。
https://leverage-investment.com/wealthnavi-profitable/
VAWのこれまでの分配金の実績は?
VAWを分配金実績を見ていきましょう。
ちなみに素材セクターのETFはVAWの他にもあります。代表的なものは「XLB」「IYM」「MXI」の3つですね。
ただ、長期投資の面で見ると経費率が最も安い「VAW」を選んでおけば間違いないと思います。
なお、VAWは素材銘柄を集めたETFですが、他にもITセクターに投資できるものや高配当のものに投資できるETFもあります。
おすすめをまとめていますので、ぜひご覧ください。
「米国素材セクターETF VAWとは?」まとめ
VAWは景気敏感セクターということもあり、コロナショックなどの影響を受けやすいというのが大きな特徴です。
今後、コロナ収束で米国経済が景気回復期に入れば、商品の「原材料」を製造する素材セクターも、需要の増加することが予想されますので、株価的にはプラス材料といえるでしょう。
景気回復期には力強い株価上昇を期待されるセクターです。
長期的には大きな成長を見込めないセクターということもあり、短期目線で、景気後退期で株価が大きく値下がりしたときに買い進めるのが良いと思います。
最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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