高配当グローバルREITのETF SRETの株価やチャートの特徴について知りたいです。
他にも高配当リートのETFはありますが、これらに比べてSRETに投資するメリットは何でしょうか?配当実績についても知りたいです。
今回はこういった疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- SRET:株価の基本データと特徴は?
- SRETの構成銘柄とセクター比率は?
- SRETのチャートとリターンは?コロナ・ショックで激変!
- SRETの配当実績は?
高い分配金利回りが魅力となっているリートETF。今回は、その中でも特に高いインカムが期待できるETFがSRETです。
グローバルREITセクターのETF SRETについて特徴や株価の推移などを分析していきます。ぜひ最後までご覧ください。
自分は、米国株や米国ETFを中心に1500万円以上の資産を運用しています。これらの経験を踏まえて記事を書きました。
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目次
SRETとは?
グローバルREITのETF SRETは世界中の高配当リート60銘柄のうち、値動きが安定している30銘柄で構成されているETFです。
ソラクティブ・グローバル・スーパーディビィデンド・REIT・インデックスに連動するリターンを目指しています。
あまり知名度は高くありませんがグローバルXという資産運用会社が販売しているものになります。基本データは以下のとおりです(2023年11月現在)。
銘柄数 | 30 |
株価(52週) | 18.06 〜 24.86ドル |
分配金利回り | 8.08% |
経費率 | 0.59% |
配当支払月 | 毎月 |
設定日 | 2015年3月16日 |
運用会社 | Global X Management Company Inc. |
(出典:Bloomberg.co.jp)
経費率は0.59%となっていて、同じリートETFのVNQが0.12%と比較すると割高感があります。
高配当REIT中心のETFですので、直近の配当利回りは7%を超えていて、インカムは十分ですが、株価は下落傾向ということでトータルリターンはそれほど高くありません。
通常のリートに加えて、不動産ローン担保証券も組み入れられていることもあり、値動きの大きいETFとなっています。
ちなみに、米国リートだとIYR、RWR、XLREあたりが定番のETFとなっていて、日本の投資家からの人気も高いですね。
SRETの構成銘柄とセクター比率は?
SRETの構成銘柄TOP10
構成銘柄上位10社(2022年10月3日現在)は以下の表のとおりです。
(出典:GLOBAL X 公式HP)
SRETのセクター比率
続いてセクター比率です。
(出典:Globalxetf.co.jpより)
高配当のリート30銘柄で構成されているETFですが、幅広いセクターで構成されているのがわかります。
高い分配金利回りの秘密は…
モーゲージREITとは、不動産取得者への資金貸付や住宅ローン証券化による金利を収入として運営されているリートのことです。
モーゲージREITは、直接不動産に投資をしている商品ではなく、住宅を購入する際に組成された住宅ローンを担保として発行される債券なんですね。このようなモーゲージ債は、通常、レバレッジをかけて運用されることになります。
SRETが通常のREITに比べて高い分配金リターンを得ているのは、このような仕組みがあるからですね。
SRETの株価の推移(パフォーマンス実績)
直近6年のトータルリターンの推移を示したのが以下のチャートとなります。
赤:SRET 青:IYR
この時期のSRETの過去5年間のパフォーマンスは約マイナス40%。コロナショックの落ち込みは激しく、3分の1まで株価が暴落しています。
株価は暴落前の水準とは程遠く、2022年に入ってもようやく設定時の価値まで戻してきたところですね。
現物のリートだけではなく不動産ローン担保証券も組み入れられているため、金融危機や社会不安が高まり企業の倒産リスクが高まると、株式以上に急落するんですね。
SRETの短期チャート:コロナショック時で激変
コロナショック前後の値動きをみていきましょう。
緑:SRET 青:IYR 黄:VNQ
同じリートETFのIYRとVNQがコロナショック後右肩上がりで上昇していますが、SRETの株価の戻りは遅いですね。
2021年に入っても、暴落前の半値水準にやっと戻したぐらいです。リスクの高い住宅ローンや不動産債券で構成されるモーゲージREITの比率が高いことが価格が大きく下落した要因です。
コロナショックによる価格下落で、構成銘柄の約半数を入れ替えなども行われたんですね。
この値動きを見てしまうと、無難にIYRに投資して3〜4%の利回りを目指した方が良いかもですね。
SRETのこれまでの配当実績は?
SRETの過去の配当実績を見てみます。多くのリートETFと同様、SRETも毎月分配型となります。
やはりコロナショックのあった2020年の分配金が激減していますね。
SRETは分配金利回りが非常高いETFですが、新型コロナ拡大という社会不安が高まると株式以上に価格が下落して、分配金も少なくなるタイプのリートETFであるといえます。
ただ株価も大きく下落しているので分配金利回りは7%超えの高水準をキープしています。
SRETは買いか?
高リスク商品であるモーゲージREITの比率を4割未満ですが、金利変動によるリスクを大きく受けてしまうのがSRETのデメリットとなっています。
さらにコロナショックのような、大きな金融ショックがあった際の影響も株式市場全体と比べても大きいなど、ただ保有していれば良い商品ではないですね。市況が悪化すれば、機敏に売却を判断する必要があるでしょう。
これらのデメリットを理解した上で、現時点で”高いインカムを得たい”、”資産全体の利回りを高めたい”という方には、選択肢となる商品かと思います。
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「高配当リートETF SRETの株価推移」まとめ
今回は、米国の高配当リートに連動するETF SRETの特徴、株価の推移、分配金実績などについて見てきました。
米国の高配当リート、特に不動産ローンや債券で構成されているモーゲージリートを日本の個人投資家が買うのは簡単ではありません。
経費率が0.58%と割高ですが、高配当のリート30銘柄で構成されていることもあり、7%を超えている分配金利回りは非常に魅力的。
他方、分配金利回りが高いということはリスクが高いリートということであり、新型コロナ拡大などの社会不安や経済危機などがあると株式以上に価格が下落することは理解しておくべきでしょう。
現時点で”高いインカムを得たい”、”資産全体の利回りを高めたい”という方には、選択肢となる商品かと思います。
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