今の会社で働き続ける気はないので、40歳代で「セミリタイア」「FIRE」を考えています。
貯金はいくら必要ですか?
このような疑問を持った方に向けて記事を書いています。
- 40歳代のセミリタイアには、いくら貯金が必要なの?
- 必要な貯金はセミリタイア後の生活スタイルで決まる
- セミリタイアに必要な貯金額を少なくするためには?
かいまるです。早期のセミリタイア生活に向けて5年ほど前から資産運用などの準備を進めています。
インターネット上には、
「セミリタイアは1億円貯金が必要」
「1,500万円の資金でも大丈夫」
とか、いろんな情報があふれています。
ただ、必要な貯金というのは家庭の事情や生活レベルをどの程度にするかなど、セミリタイア後の生活スタイルに強く依存するんですよね。
さらにセミリタイア後の労働収入や株や債券からの金融収入をどこまで見込むかによっても、必要な貯金額は変わってきます。
そこで、この記事では、夫婦2人で平均的な生活をするとの前提で、セミリタイアに必要な貯金額について取り上げたいと思います。
役立つ情報満載です。ぜひ最後までご覧ください。
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目次
40歳のセミリタイアに貯金はいくら必要か?
セミリタイアを目指す上で、一番問題になるのが必要な貯金はいくらかということですね。
会社を退職して自由な生活を楽しむためにセミリタイアするわけですから、基本的には働かず金融資産からの配当や貯金の取り崩しにより、生活費の大部分を賄うことになります。
なので、セミリタイア生活の生活費を全て貯金で賄おうとするのであれば、
生活費の総額 < 貯金
となる必要があります。
「セミリタイア前に知るべきお金のこと」という記事でまとめたとおりセミリタイアに失敗するリスクを考えた上で、しっかりとした資金計画を立てるべきですね。
以下、それぞれの項目について詳細を見ていきます。
セミリタイアには年間いくら必要か?
会社を早期リタイアして配当金生活をするためにはいくら必要か?
それは、どんな生活をしたいか、生活水準、家族構成によって大きく変わってきますよね。
独身であれば、月に15万円で十分に快適な生活を送ることはできますよね。都市圏は無理かもですけど、郊外や田舎に住めば生活は容易です。東南アジアあたりを拠点にすれば、さらに生活レベルを上げることができます。
ここでは、最も対象者が多いと考えられる、夫婦2人世帯で早期セミリタイアするケースを考えてみたいと思います。
いくら必要:夫婦2人の生活費は年間320万円
夫婦2人で標準的な生活を行う場合、ひと月あたり約27万円必要になります。
これは推測で言っているわけではなくて、総務省が高齢者夫婦の家計収支を調査しているんですよね。
以下が、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦世帯の家計収支です。
夫婦2人だけでも結構な金額が必要になるんですね。もちろんこの調査は高齢者世帯なので、完全に早期セミリタイア世帯に当てはまるものではありませんが、一応の目安にはなると思います。
なので議論の前提としては、
・ひと月あたり27万円 ⇒ 年間320万円必要
となります。
いくら必要:国民年金の保険料
若い早期セミリタイア世代の場合、国民年金の保険料を支払う必要がでてきます。上記の家計収支の場合、高齢者世帯なので国民年金保険料を含まれてないんですよね。
この保険料は、ひと月当たりに必要な金額は決まっているので、
・ひと月あたりの保険料:16,340円×2
・32,680円×12カ月 ⇒ 年間40万円必要
となります。生活費だけじゃなく、こういう税金的な色合いが強い費用が結構かかってくるということですね。
配当金生活の場合は、無収入という扱いになるので、保険料の免除を選択する人もいるかもしれません。
ただ、”人生100年時代”で長生きが生活破綻のリスクとなってますから、配当金生活世帯と言えども老後を考えて国民年金の保険料は払ったほうが無難です。
いくら必要:まとめ
上記をまとめると平均的な夫婦2人世帯の場合は、
・生活費+国民年金保険料
・320万円+40万円=360万円
が必要ということになります。
40歳のセミリタイアには貯金はいくら必要?
年間に必要な生活費をザクっと見積もったところで、夫婦二人の生活を前提としてどれくらい貯金が必要か計算していきたいと思います。
年齢別に必要な生活費
単純化するため以下のような仮定をおきます。
- 夫婦は同じ年齢
- 60歳以降は国民年金保険は支払わない
- 65歳以降に支払われる年金額は年間200万円
- 夫婦とも85歳が寿命
65歳以降の年金額は厚生年金の掛け金を支払う期間が短いのと、将来確実に年金額が減らされることを考慮して保守的に年間200万円としています(平均は240万円程度支払われます)。
なので年齢別に必要な生活費を計算すると、
・60歳までの生活費:年間360万円
・60歳〜65歳まで:年間320万円
・65歳以降:120万円
となりますね。この仮定をおいてしまうと、あとの計算は簡単です。
必要な貯金額
各年代での必要額が出ましたので貯金だけでこれらを賄おうとすると、40歳でセミリタイアするのであれば、
- 60歳まで:20年間×360万円=7200万円
- 65歳まで:5年間×320万円=1600万円
- 65歳以降:20年間×120万円=2400万円
合計:1億1200万円
となります。日本の場合は貯金してもほとんど金利が付きませんので、利息はゼロで計算しています。
なのでセミリタイアする年齢別の必要な貯金額は、
・45歳:9400万円
・50歳:7600万円
・55歳:5800万円
となりますね。こう見ると貯金の切り崩しだけでセミリタイアするというのはかなりハードルが高いですね。
セミリタイアへの貯金額を下げるには?
貯金の切り崩しだけで生活費全てを賄う場合は、
生活費 < 貯金
となってサラリーマンにはちょっと難しいですね。
しかし、貯金を投資に回して、セミリタイア後に多少の労働を行えば、ハードルがグッと下がりますね。必要な生活費は以下の式になります。
生活費 < 貯金+労働収入+金融収入
例えば、セミリタイア後の労働収入をまったく見込まない場合は、最低生活費360万円を20年間賄うのに7200万円必要。
労働収入
しかし、夫婦で少しアルバイトをして月10万円(年間120万円)程度見込むことができれば、以下の表のとおり必要な金融資産は4800万円まで下がります。
労働収入 | 必要貯金額 | 60歳まで |
---|---|---|
0円 | 360万円 | 7200万円 |
120万円 | 240万円 | 4800万円 |
セミリタイア後にパート労働などする必要はありますが、必要な資金額がかなり減りますね。1人あたり月5万円稼ぐので、時給1000円のバイドで週12時間〜13時間程度働くということ。何とか許容範囲なのではないでしょうか?
金融収入
あとは金融収入を得ることでさらに必要な貯金額を下げることができますね。貯金だと利息はつきませんが、株や債券などに保守的に投資をして金融資産から収入を得るということも現実的な方法です。
アルバイトなどの労働収入で月10万円得られるのであれば、貯金から月20万円必要で20年間で4800万円必要となります。しかし、3%の想定利回りで20万円を取り崩す場合、以下のとおり金融電卓を使って計算すると3600万円で良いということになります。
なので労働収入と金融収入を見込むことで、20年間で必要な貯金額を7200万円→3600万円まで減らせるということですね
資産運用は早く始めるほど有利
「おすすめの資産運用は何?」の記事にもまとめましたが、忙しい会社員が早く資産運用を始めるメリット、それは「時間」を利用できること何ですね。
自分が働いてお金を稼がなくても、時間をかけて「お金に働いてもらう」ことによって資産が加速度的に増えていくんです。
下の図は毎月の積立額5万円を年利6.5%で期間30何で運用した場合のシミュレーションです。
積立総額は5万円×12ヶ月×30年=1800万円。
図を見て分かるとおり複利運用で資産が約3倍にまで膨れ上がっています。
短期間でこれだけの資産を構築するのは非常に難しいですが、時間をかけてコツコツと資産運用を行えば大きく増やすことができるということです。
自分は会社で働きながら、お金が稼いでくれる状態になるんですね。
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手間を気にしなければ自分でもできるレベルなんですね。
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「セミリタイアに必要な貯金はいくら?」まとめ
今回は「セミリタイアに必要な貯金はいくら?」ということで、簡単にシミュレーションしてみました。
必要な貯金は、人によって千差万別なので一概に「○○万円必要」とは言えませんが、夫婦2人で平均的な生活をするためには、かなりの額が必要なのは間違いないです。
なので、セミリタイア後の資金計画に関しては、アルバイトなどの労働収入や投資などの金融収入などを見込んでいくのが現実解ですね。
特に投資は、セミリタイア後にいきなり始めるのではなく、現役時代から経験を積んでおくのが大事。
もちろん生活費を切り詰めるというのも選択肢ですが、自分は、質素・倹約してまでセミリタイア生活に入りたいとは思わないですね。年に数回は海外旅行も行きたいし。
自由である程度豊かな生活を送りたいと考えているので、そのスタイルを前提にセミリタイア後の資産を設計しています。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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