SPXLをNISAで積立てるのはありですか?そもそもレバレッジ3倍型のSPXLを購入できるのか知りたいです。
SPXLをNISAで購入するメリットは何ですか?
このような疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- そもそもSPXLとは?
- そもそもNISAに適した商品の条件とは?
- NISAでSPXLを購入するメリットとは?
自分は、NISA口座を活用してレバレッジ型ETFのSPXLを積み立てで定期的に購入するのは、ありと考えています。SPXLは値動きが大きいこともあり、一気に買うよりも時間を分散させて購入した方が良いですね。
SPXLは過去5年で6倍以上値上りしており、税金のかからないNISAの活用に優位性があります。歴史的に見てもS&P500の場合、配当益よりも値上り益の方が大きいですね。
以下のチャートが2022年3月までのSPXLの5年間のものです。
赤:SPXL 水色:S&P500
22年に入って金融引き締めによるSPXLは大きく下落しているものの、5年間で+143%と2.5倍に上昇しているんです。21年末までは+300%を超えていました。
NISA口座で運用していれば、この利益に税金がかからないことになります。
今回は、そんなSPXLについてNISA口座で積み立て運用するメリットについて、わかりやすく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資経験20年以上で、NISA口座でレバレッジ型ETFであるSPXLを時間をずらして積立運用しています。
その経験を踏まえて記事を書いています。
※米国ETF取引手数料0円の証券会社という選択
米国株の取引手数料は日本株に比べて実は割高…。できるだけコストをかけずに取引したいならDMM株が良いかも。米国株そして米国ETFの取引手数料0円なので、お得に取引するのもありですね。
目次
そもそもSPXLとは?
SPXLは、Direxion デイリーS&P500ブル3倍 ETFという名称で、このS&P500指数の日々の値動きの3倍を目指すレバレッジ型の米国ETFです。
インデックスで用いられているS&P500は、米国の代表的な株価指数の一つです。
ニューヨーク証券取引所やNASDAQ等に上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価をもとに算出されているもの。アップル、アマゾン、マイクロソフト、ボーイング、コカ・コーラ等々の銘柄が組み込まれています。
S&P500についてもっと詳細に知りたいという方は、以下の記事にわかりやすく解説しています。ぜひご覧ください。
ちなみにSPXLの経費率は1.01%。S&P500に連動する米国ETFであるVOOは0.03%と比較すれば高く感じるかもです。
信用取引には金利などのコストがかかることや、そもそも大部分の日本の証券会社では米国株の信用取引ができないことを考えると、妥当なところといえます。
なお、SPXLの特徴・魅力そしてパフォーマンスについては、以下の記事にまとめています。ぜひご覧ください。
SPXLの積立をNISAで行うことはありか?
自分はSPXLをNISAで購入するのはありだと考えていて、
- そもそもNISAでSPXLを取引できる
- 値動きの荒いSPXLこそ積立で時間分散
ということ。クイックに見ていきます。
そもそもNISAでSPXLを取引できる
まず、大前提としてSPXLはNISAで取引することができます。
NISAの対象となる金融用商品は、投資信託や国内株式、ETFだけではなく、海外株、海外ETF、REITも対象となっていて、これらの商品をでNISAで保有すれば、5年間は売却益や配当金にかかる日本の税金が非課税となります。
なので、海外ETFであるSPXLも対象です。ちなみに、自分も活用していますがジュニアNISAでもSPXLを保有することができます。
つみたてNISAは、投資信託が対象となりますので、SPXLを取引することはできません。ご注意あれ。
値動きの荒いSPXLこそ積立で時間分散
結論から言うとNISAでSPXLを定期的に積立てるのはありだと考えてます。むしろ値動きの荒いレバレッジETFこそ、一気に投資するのではなく時間を分散して積立購入した方が良いですね。
マネックス証券などの大手ネット証券の場合、NISA枠で海外ETFを購入する場合、購入手数料がかかりませんから、時間を分散して積み立てることもできますね。
自分の2020年2月21日時点の運用状況です。2019年にS&P500が大きく下がったタイミングで3回ぐらいに分けてSPXLを積立購入しました。
ご覧のとおり1年程度の運用で大きな含み益が生じているのがわかると思います。
NISA口座で運用しているので、この時点で売却しても利益に課税されることはないということです。
そもそもNISAに適した商品の条件とは?
NISAに適した商品とは、以下の2つ条件があると考えています。この条件を考えればSPXLがNISAに適している理由が分かります。
- リターンに対する配当金の割合が低いこと
- 大きい値上り益が期待できること
上記のとおり。クイックに見ていきます。
リターンに対する配当金の割合が低いこと
NISAは配当金も無税になることから、高配当の株やETFやを推奨している方もいますが、NISAの枠が毎年120万円であることを考えると、これは誤りです。
それは、配当を出してしまうと、その分株価が下がってしまうからです。いわゆる配当落ちというものです。
例えば、1年目に120万円投資した株が130万円まで値上りした場合、2年目は130万円のまま税金がかからず運用することができます。
他方、125万円まで値上りして、5万円の配当金が支払われたとすると、税金がかからないのは同じですが、NISAの枠が配当金分だけ減ってしまうことになります。
さらに、米国株や米国ETFの場合は、配当金に米国政府による10%の税金がかかることに注意が必要です。この税金は、確定申告することで戻ってくる場合がありますが、ちょっと面倒くさいですよね。
小さい話に見えますが、5年間の複利で聞いてくるので、NISAを利用するとき考慮すべき事項です。
大きい値上り益が期待できること
これは詳細説明は必要ないですね。
NISA最大の特徴は、値上がり益に対する税金がかからないことですから。なので、値上がり益が大きいほど、そのメリットを最大限享受することができます。
NISAでSPXLを購入するメリットとは?
上記の条件を見ると、おのずとSPXLを購入するメリットが見えてくるはず。具体的には、
- リターンに対する配当金の割合が低く
- 大きな値上がり益を期待できる
- NISAの購入枠を実質的に拡大できる
です。クイックに見ていきましょう。
リターンに対する配当金の割合が低い
S&P500の過去5年の年率リターンは約9%となっていて、配当金が占める割合はせいぜい2%程度。リターンの多くは値上がり益が占めています。
SPXLは、S&P500の3倍の値上り益が期待でき、かつ過去の年間配当利回りは0.7%程度ですので、配当金の割合が十分に低いと言えます。
大きな値上がり益が期待できる
これは、論より証拠でS&P500と比較したチャート見ていただければ、分かっていただけると思います。
以下のチャートは、SPXLが設定された2008年11月から22年3月のもの。
赤:SPXL 水色:S&P500
2020年2月のコロナショックの際には大きくSPXLは下落していますが、世界的な金融緩和やワクチン普及による景気回復期待などもあり株価は急回復。
22年に入ってロシアのウクライナ侵攻などもあり株式市場が大きく下落していますが、長期的にS&P500よりも大きなリターンが出ているのがわかります。
NISAの購入枠を実質的に拡大できる
S&P500に連動するETF(例えばVOO)を120万円購入するのと、SPXL40万円ぶん購入するのとリターン(当然損失も含む)が同じということなんですね。
なので、SPXLをNISA枠いっぱいの120万円購入すれば、実質的にはVOOを360万円購入するのと同じということになります。
言い換えれば、レバレッジ型のETFを購入することでNISA枠を実質的に拡大できるということです。
NISA枠でのSPXLの活用方法の例とは?
「NISA枠全部使って購入はできないよ。リスク高すぎ」、という場合には債券型のETFであるBNDをあわせて活用することで、保守的な運用ができます。
例えば、
・SPXL ⇒ 30万円
・BND ⇒ 90万円
を購入した場合、実質的に株:債券=50%:50%というわりと保守的なポートフォリオが組める上、NISA枠を実質的に180万円まで拡大することができるのです(30×3+90=180万円)。
マネックス証券などの大手ネット証券の場合、NISA枠で海外ETFを購入する場合、購入手数料がかかりませんから、時間を分散して積み立てることもできますね。
このように、レバレッジ3倍の特徴を生かして、債券ETFや日本株、REITなどを購入することで自分の好きなポートフォリオを作ることができるし、資金効率が高くなります。
なお債券型ETF BNDの特徴については以下の記事にまとめています。株価が暴落した時の安定感が秀逸です。
NISAでSPXLを積立購入するときの留意点とは?
これまで、良いところばかり説明してきましたが、当然デメリットもあります。詳細な説明は割愛しますが、以下の点については十分に留意するべきです。
- SPXLは、利益3倍だけど損失も3倍。
- NISA口座は、特定口座などの他の口座との損益通算ができない。
- SPXLの経費率は1.02%と、他の主要な米国ETFに比べて割高です。
- SPXLはレバレッジ型ETFという特性上、時間と共にS&P500からの乖離が大きくなります。
これらの詳細については、SPXLの特徴も含めて以下の記事にまとめています。ぜひご覧ください。
新NISAにレバレッジETFはロールオーバーできない
現行の一般NISAについては、制度内容が見直され2024年から『新・NISA』に引き継がれます。
詳細は割愛しますが、一般NISAは年間120万円までを最大5年間運用できましたが、新・NISAは2階建ての構造になり、原則として1階部分である年間20万円までの積立投資を必ず行う必要があるというものになります。
現行の一般NISAで運用してきた株式等については新・NISAに引き継ぐ(=ロールオーバー)ことができる見込みですが、リスクの高いレバレッジ型の商品はロールオーバーすることはできません。
なので現行のNISAで購入したSPXLについては、最長5年で運用期間が終了ということになります。
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なお、オックスフォードインカムレターの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。
「SPXLをNISAで積立はありか?」まとめ
今回は、SPXLはNISAで購入するのに適しているのかということで、そのメリットや活用方法について述べてきました。
NISA最大の特徴は、利益が非課税になることですので、SPXLはそのメリットを享受しやすいと言えます。
また、レバレッジ型ETFを利用することで、実質的にNISA枠を拡大することができることも、大きなメリットであると言えます。
S&P500や米国株にレバレッジ取引
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