米国ETFで金鉱株に連動するGDXとGDXJの株価や特徴について知りたいです。金価格に連動すると聞いたのですが…
金に連動するETFもありますが、これらに比べて金鉱株ETFに投資がおすすめな理由は何ですか?配当実績についても知りたいです。
このような疑問を持つ方にむけて記事を書いています。
- GDX:株価の基本データと特徴は?
- GDXの構成銘柄は?
- GDXのチャートとリターンは?
- GDXの配当実績と増配率は?
- GDXJの特徴とは?
投資歴20年のかいまるです。米国株や米国ETFを中心に2000万円以上の資産を運用しています。
金鉱株の値動きに連動するETF GDX。インフレなどで金価格が上昇する局面で狙い目となるETFです。
その特徴をまとめると、
・金鉱株は金価格と連動
・金鉱株の方が金より値動きが大きい
というもの。
2022年に入って、インフレが進んでいることやロシアによるウクライナ侵攻による金価格が上場しています。
金価格に連動するGDXやGDXJも短期的に上昇しています。
今回は、そんな金鉱株ETFの特徴や魅力にせまります。ぜひ最後までご覧ください。
大型・中型金鉱株GDXと小型金鉱株GDXJは特徴的に大きく変わらないこともあるので、よりメジャーなGDXを中心に紹介していきます。
DMM株なら米国株取引手数料が0円!
DMM株では、米国株を手数料完全無料で取引することができます。
米国株の取引手数料は、日本株に比べて実は割高…。
しかも大手ネット証券で横並びなんです。
少しでもコストを下げて米国株を取引したい…、そんな方はDMM株が良いかもです。
DMM株は、他の証券会社に先駆けて米国株そして米国ETFの取引手数料が完全無料。
取引手数料0円でお得に米国株を取引をしてはいかがでしょうか?
▼口座開設・維持費無料!▼
5分で申し込み完了!
目次
GDX、GDXJが連動する金鉱株の特徴とは?
最近、金価格の高騰と共に金鉱株への投資が注目されています。
金鉱株への投資は、金そのものに投資するものではなく、金を採掘したり精製したりする企業に対し投資をするものです。
ここで知っておくべき金鉱株の特徴は、
①金鉱株の株価と金の価格は連動している
②金鉱株の方が金の価格より値動きが大きい
の2つですね。
”有事の金”といわれるぐらいですから、政治情勢が著しく不安定な状況になったり、世界経済が不況入りしたときには金価格が上がる傾向があるということです。
なので金価格が上昇する局面では、金鉱株の上昇が期待できるということです。
また、金の価格よりも金鉱株の値動きが大きい理由としては、金鉱株銘柄の利益率は金の価格上昇率よりも大きくなるということです。
以下の記事がよくまとまっているので引用します。
なので、金相場は1,700ドルを超えている(2020年4月現在)ので、金鉱株銘柄は大きく利益を出している状況といえます。
その理由は金鉱株ETFが保有しているのはバリック・ゴールド(ティッカーシンボル:ABX)やニューモント・マイニング(ティッカーシンボル:NEM)のような産金会社の株式であり、それらの産金会社の業績は金価格の上昇幅より遥かに早いペースで拡大する傾向があるからです。
これは「オペレーティング・レバレッジ」と呼ばれる現象が起因しています。産金会社が地中からゴールドを掘り出してくる際にかかる採掘コストは、大体900ドル前後です。
すると金価格が900ドルを割り込むと、産金会社は赤字になってしまいます。逆に金価格が900ドルを超え、1000ドル、1100ドル、1200ドルとどんどん上昇してゆくと、産金会社の利幅の拡大率は金価格そのものの上昇率より数倍早いペースになるのです。
金鉱株ETF GDXの株価基本データ
金価格の上昇と共に高いリターン見込まれる金鉱株ETF GDX。
正式名称は”ヴァンエックベクトル金鉱株ETF”と呼びます。米国の資産運用会社VanEck社が運用しているETFです。
株価データは以下のとおりです(2024年3月8日現在)。
- インデックス : NYSE Arca 金鉱株インデックス (GDMNTR)
- 株 価 推 移 : 25.62 〜 36.26(過去1年)
- 信 託 経 費 率 : 0.51%
- 配 当 利 回 り : 1.69%
- 配 当 実 績 : 0.48ドル
- 組 入 銘 柄 数 : 56銘柄
- 設 定 日:2006年5月16日
手数料が0.52%とメジャーな米国ETFと比べてちょっと割高ですかね。VTIやBNDなどの株や債券に連動するETFは、0.1%を切るものも多いですから。
やはり金鉱株に連動するという特殊性もあり、若干高めということなのでしょう。
ただ、金価格に連動するETF GLDの経費率が0.40%ということを考えると、妥当なところなのかもです。
GDXは金鉱株に連動するETFですが、金価格に連動するGLDや金価格にレバレッジをかけて取引できるNUGTも人気の商品です。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧ください。
GDXの構成銘柄と国別比率は?
GDXの構成銘柄
構成銘柄上位10社(2024年3月7日現在)は以下の表のとおりです。
有名どころは1位と2位を占めているニューモント・ゴールドコープとバリックゴールドですかね。世界の二大金採掘会社といわれています。
パリックゴールドは、カナダを拠点にした巨大金採掘会社。また、ニューモント・ゴールドコープは世界最大の金鉱山を保有しており、金鉱株のうち唯一のS&P500構成銘柄です。
”投資の神様”バフェットがコロナショック後に購入した銘柄としても話題となりました。
資産総額に占める上位10社の割合は60%超えとなっていて、わりと高い割合を占めています。
金鉱山や金の精製など投資は莫大な資金が必要となるので、金鉱株の上位企業はおのずと時価総額の高い巨大企業になっていくということなのでしょう。
GDXの国別比率
続いて国別比率です。この比率は大きくは変わらないですね。
国名 | 比率 |
---|---|
カナダ | 43.35% |
米国 | 21.14% |
オーストラリア | 11.69% |
南アフリカ | 4.39% |
中国 | 3.40% |
北米、オーストラリア、南アフリカで8割以上を占めていますね。その他地域が1割と言ったところです。
金鉱山自体が米国やカナダに集中しているということなのでしょう。
GDXの株価の推移(チャート)は?
ここではGDXが設定された2005年からの長期チャートの分析と金価格に連動するGLDと比較していきます。
GDXの長期チャート
以下はGDXの設定来チャートです。
設定された2005年から株価はまったく上がっていないですね。非常に値動きの激しいETFというのがわかります。
2011年ごろに60ドルあった株価は、金価格の低迷と共に大幅下落して2015年には20ドル程度にまで落ち込みました。
金鉱株の人気が今ひとつなのは、鉱山への莫大な投資額に比べて金の生産量が小さいためなんですよね。
ただ2015年以降は価格が安定してきていて、15ドルを底値に30ドル程度まで株価が上がってきています。
GDXと金ETF GLD、S&P500との比較
ここでは直近5年チャートで比較してみます。S&P500と比較してもパフォーマンスが高いことがわかりますね。
赤:GDX 水色:GLD 緑:S&P500
このチャート比較は金鉱株の特徴を端的に表していますね。
GLDは金価格に連動するETFですが、直近5年チャートで比較すると、GDXの株価はGLDと相関していることがわかります。
例えば、GLDが上昇した2019年5月〜9月、2020年3〜8月、2022年2月の局面ではGDXの株価が短期的に大きく上昇しています。
逆にGLDが下落する局面の2021年以降は、GDXの株価も大幅に下落していますね。また金鉱株は金価格よりも価格変動が大きいという特徴も、チャート比較するとよくわかりますね。
ちなみに金ETFのGLDは日本市場と米国市場の両方で購入可能です。このETFの特徴は以下の記事にまとめています。
GDXのリターンは?
GDXの配当金も含めたトータルリターン(2023年12月31日現在)は以下のとおりです。
2005年6月からの設定来リターンはマイナスとなっています。過去10年の年率平均リターンも1%程度なので、長期保有には向かないETFと言って良いと思います。
チャートを見てもわかるとおりうまく金価格上昇の波に乗ることができれば、短期的に大きく金鉱株が上昇し、大きなリターンを得ることができる。
GDXはそんなETFということですね。
なお、株式投資で勝率を高めるためには、個別銘柄やETFのデータも大事ですが、しっかりとした投資理論を身に着けることから始まります。以下の記事では、初心者向けのものから古典まで、おすすめの米国株投資本を紹介しています。
GDXのこれまでの配当実績と増配率は?
GDXは、年に一度配当金が分配されます。配当実績は以下のとおり。
金鉱株銘柄は、金の採掘や精錬に多額の投資が必要ということがあり、ほとんど配当金が伸びてないですね。
配当利回りが1%程度とあまり高くないことを考えるとGDXはインカム収入を期待して保有するタイプのETFではないことがわかります。
なので配当金はオマケ程度で、値上がり益を期待して保有する。GDXはそんなタイプのETFということです。
なお、GLDの配当金はあまり期待できませんが、米国株には多くの高配当でしかも連続増配を続けている企業があります。中には7%を超える銘柄や60年以上連続増配している銘柄も。おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。
GDXへの投資:ちょっとだけ考察
世界的な金利低下の影響や世界経済の不透明感などもあって2018年の後半ごろから金価格が上昇。
それに伴いGDXの株価も大きく上昇しています。
これまで、GDXのチャートやリターン、配当実績をみてきましたが、特徴をまとめると
・長期的にはリターンがマイナス
・金価格に連動して短期的に大きな株価が値動きする
・配当金によるインカムは全く期待できない
ということ。なのでGDXは長期保有には向かず、金価格の上昇が見込まれるタイミングで短期的な値幅を狙うタイプのETFと言えるでしょう。
例えば、2018年後半からコロナショック前の1年程度で60%以上のリターンとなっているので、短期的には申し分ない水準ですね。
また、最近だとロシアがウクライナに新興した2022年2月には金価格に連動して、GDXの株価も大きく上昇しているので、地政学リスクが高まった際の短期トレードはありだと思います。
米国株の取引手数料ゼロの証券会社
米国株への投資を考えている方には”取引手数料ゼロ”のDMM株が圧倒的にお得でおすすめです。
米国株は、大手のネット証券であるSBI証券、楽天証券、マネックス証券で購入することが可能ですが、手数料は3社横並びで約定代金の0.45%(最大20ドル)。
日本株の売買手数料よりも、かなり割高な状態なんですよね。
その点、DMM株なら取引手数料ゼロで米国株を購入することが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
GDXJの株価データとチャートは?
より小型の金採掘会社を集めた金鉱株ETFにGDXJというものがあります。名称は”ヴァンエックベクトル ジュニア金鉱株 ETF”です。
特徴はGDXと大きく変わらないこともあり、簡単に株価データと株価の推移を紹介しておきます。
GDXJの株価データ
株価データは以下のとおり。
- インデックス : MVIS Global Junior Gold Miners Index (MVGDXJTR)
- 株 価 推 移 : 30.46 〜 43.89(過去1年)
- 信 託 手 数 料 : 0.52%
- 配 当 利 回 り : 0.76%
- 配 当 実 績 : 0.18ドル
- 組 入 銘 柄 数 : 96銘柄
- 設 定 日:2011年9月10日
小型の金鉱株を集めたタイプの割には、手数料がGDXと変わらないですね。
GDXJの株価推移(チャート)
続いてGDXJのチャートです。直近5年のものでGDXと比較しています。
赤:GDX 青:GDXJ
GDXJの値動きは、GDXとほとんど変わらないですね。小型の金鉱株ということもあり、若干値動きがGDXよりも激しいですかね。
チャートを見る限り、パフォーマンスがGDXとそれほど変わらないこともあり、積極的にGDXJに投資する理由はないかと思います。
ちなみに初心者には全くオススメできませんが、この金鉱株の値動きの2倍に連動するレバレッジタイプのETFもあるんです。
より資金効率をあげて投資を行いたい方には、面白いETFかもしれません。
「金鉱株ETF GDX・GDXJの株価」まとめ
今回は、金鉱株ETF GDXとGDXJの株価ということで、その特徴と株価の推移(チャート)、配当金の推移等について見てきました。
GDXとGDXJの特徴をまとめると、
・金価格に連動して短期的に大きな株価が値動きする
・インフレや政治・経済が不安定になると金価格上昇
・配当金によるインカムは全く期待できない
ということですね。この特徴を踏まえると、GDXはポートフォリオのコアとしての活用は全くできないですね。
長期保有ではなく金価格が上昇するタイミングで短期的な値幅取りを狙うタイプのETFということです。
新型コロナウイルス感染拡大により世界経済は不安定化したこともあり、2020年8月に”有事の金”に資金が集まり金価格が高騰。すでに売却したようですが、投資の神様バフェットですら、このタイミングでカナダの金鉱株バリックゴールド社の株を購入しました。
初心者にはおすすめできませんが、コロナショック以降、金価格は上昇する場面も多くなっているので、GDXやGDXJでに投資して短期的な値幅を取りに行くのも面白いかと思います。
最後に米国株やETFに賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
S&P500や米国株にレバレッジ取引
株価指数、外国株、金、原油…などなど。いろんな商品に気軽に投資ができるCFD。最大の魅力はFXのようにレバレッジをかけて取引できること。
特に株価指数CFDはレバレッジをかけたインデックス投資なので、長期的に高いリターンが期待できます。
自分もS&P500CFDに長期投資しています!
CFD取引ならGMOクリック証券!
S&P500、ダウ平均、ナスダックなどの株価指数や米国株にレバレッジをかけて投資できるCFDならGMOクリック証券です。
- 少額資金で5〜20倍の投資が可能
- Apple、Teslaなどの個別株にもレバレッジ
- 金、原油、コーンなどの商品にも投資可能
米国株式市場は長期的に右肩上がり。S&P500CFDやナスダックCFDを長期保有することで少ない資金でも大きなリターンが期待できます。
▼無料で始める▼
※5分で申込み完了!
GMOクリック証券の特徴・評判・口コミについては、姉妹サイトの記事でまとめています。ぜひご覧ください。
>> GMOの評判と口コミを見る(姉妹サイト)
なお米国株や資産運用に関連するお得な情報について、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
関連記事・おすすめ記事
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。
この記事を読まれた方は、以下に紹介する記事もご覧になっています。皆さんに少しでも役に立つよう、米国ETFに関連するトピックについて解説しています。ぜひご覧ください。
減配や業績悪化などの個別株リスクを回避したい場合は、高配当の米国株ETFに投資するという方法もあります。詳しくは以下の記事にまとめています。
米国のハイテク銘柄にまるっと投資できるETFについてまとめました。GAFAMやVisa、NVIDIA、Netflixなど今後の成長に期待できる銘柄などで構成されるETF。ぜひご覧ください。
米国ETFの中で自分がおすすめするETFをまとめました。株価指数に連動するETFは、鉄板商品ですが長期的に見て大きなリターンが期待できます。
最近人気が出てきている債券ETFのおすすめをまとめました。値動き安定していて、分配金しっかりの債券ETF。おすすめは何?
米国のセクターETFの特徴をまとめました。セクターによってはS&P500のパフォーマンスを凌駕しています。おすすめは何?
米国株といえばイノベーション力に優れたハイテク銘柄や新しいサービスで急成長している銘柄が多いことが特徴。その中で注目の成長銘柄をまとめました。
米国株を取引するにあたり、日本株に比べて割高な手数料が気になるところです。主要ネット証券会社の手数料を比較。オススメの証券会社はどこか?