博報堂DYホールディングスの株価が下落しているようですが、なぜ安いんですかね?博報堂の業績悪化がヤバいことになっているようですが…
株は買うべきか、今後の見通しを知りたいです。
そんな疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- 博報堂DYホールディングスはどんな会社なの?
- 株価の状況や配当実績、株主優待は?
- 博報堂の業績悪化でやばい?潰れるのか?
- 株価推移は?博報堂はなぜ安い?
- 今後の株は買い時か?
広告業界2位の博報堂。1895年に設立された、いわゆる広告代理店で企業や官公庁への広告の企画や実施、マーケティングサービスの提供などを行っています。
企業の広告需要がなくなることはないので、博報堂の株価は長期的にはしっかり上昇しているもの、
・景気が悪化すると広告費がカットされやすい
・デジタル事業への投資費用が重荷
・利益率が低い
もあり短期的に株価は急落しています。業績が、かなり悪化しているんですね。
景気敏感株と言われている製造業以上に、景気や経済の動向に影響を受けやすいと言って良いかと思います。
今回は、そんな博報堂の株を買うべきなのか?業績悪化でヤバいのか?分析です。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
博報堂はどんな会社なの?
博報堂DYホールディングスは、業界2位の総合広告グループで、広告事業の博報堂や総合メディア事業の博報堂DYメディアパートナーズなどを中核に、企業や官公庁に対して統合マーケティングサービスを提供しています。
2003年に、読売広告社および大広との経営統合により博報堂DYホールディングスを設立。業界1位の電通と合わせて、広告業界の2強を形成しています。
企業や官公庁などの広告戦略・広告計画の立案。新聞・雑誌・ラジオ・テレビ・インターネット・屋外広告等の広告媒体取扱い、広告制作、クリエイティブ、セールスプロモーション・PR・イベントの実施などを行っています。
一方、近年は売上高が電通の3分の1程度と伸び悩んでおり、大規模な海外広告会社を傘下にもつ電通との差が拡大してきています。
そんな博報堂の株価の状況や業績推移を見ていきます。
博報堂の株価の状況は?
では早速ですがの株価データ(2024年4月18日現在)を見て行きましょう。
株価の指標に関しては、パッと見た感じ”あまり良くないな”というのが率直な感想ですね。23年3月期の業績は減益。配当利回りも2%程度と、指標的には若干割高水準です。
なお同じ製造業の半導体装置メーカー東京エレクトロンや半導体検査装置を製造するレーザーテックは業績絶好調の成長株として人気です。
株は買いか分析していますので、ぜひご覧ください。
博報堂の配当実績や株主優待は?
続いて配当実績を見ていきましょう。以下が博報堂の配当金の実績です。
配当金は綺麗な右肩上がりで増配しています。競争の激しい広告業界で、ここ10年で減配が一度もないというのは意外ですね。
2015年3月期に15円だった配当金が、2023年3月期は32円にまで増配。8年で2倍以上にまで増えているので、まずまずな実績と言って良いかと思います。
配当の方針を見ると、
- 安定した配当を継続して実施することを基本とする。
- 経営状況を総合的に勘案する(資金需要の状況、業績の動向、企業競争力強化のための内部留保の充実 等。)
- 1株あたり5円を下限にする。(業績動向等に不測の事態が発生しない限り。)
としていて、下限値を設けている以外は、特に数値目標は設けていないですね。
実績ベースで22年3月の配当性向は21%程度なので余力は十分ですが、無理な増配は目指さないで、売上の回復とともに配当を伸ばしていく方針ということです。
博報堂の配当利回りは2%台と物足りない状況ですが、日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。
それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。ぜひご覧ください。
株主優待は…
博報堂は株主優待を実施していません。残念です…
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博報堂の株価推移は?株価は急落?
続いてチャートを確認していきましょう。広告業界で国内2位の博報堂。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
長期チャート
以下は過去のチャートです。長期的には上昇しているものの、2021年の後半以降、株価が急落していることがわかります。
2012年ごろは450円程度だった株価も、2021年12月ごろには1900円を突破するまで株価は上昇しました。
リーマンショック以降、日本企業の業績も悪くなく、企業の広告需要が底堅いことから株価も長期的に上昇しています。
短期チャート
以下が博報堂の1年チャートです。短期的には株価は横ばい傾向です。
短期的に株価は1000〜1600円程度を推移しています。2022年以降は円安もあり株価は急落しています。
22年以降、急速にインフレが進んでいて世界的に金利が上昇傾向です。先行きの景気悪化が懸念されているところ、広告費はカットされやすいんですね。
21年に比べて博報堂の業績が悪化したことも、株価を押し下げている要因となっています。
このように短期的にも株価は大きく値動きしています。株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。
そういう方は1株価からの少額投資から初めてみてはどうでしょう?少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
次に博報堂の業績を見ていきます。
博報堂の業績はヤバい?潰れる
続いて博報堂の業績を見ていきます。
株価が短期的に下落しているのは、デジタル関連の投資が膨らみ利益が減少していることや22年の業績が悪化していることが大きいですね。
以下が過去10年の売上高、営業利益、純利益の推移です。
20年3月期までは順調に売り上げが上昇していましたが、新型コロナ拡大して以降、企業の広告費が少なくなった影響もあり、売り上げが減少傾向です。
22年3月期はリクルート株の売却益もあり純利益が大幅に上昇していますが、23年は通常の利益水準に戻りました。
デジタル人材の採用やデジタル関連の新会社への投資費用が増加することも、最近の業績悪化の要因となっています。
なお、博報堂のキャッシュフローについては、非常に安定的でプラスになっていることもあり財務的には安定しています。広告事業は大きな設備投資が必要ないためですね。
企業や官公庁の広告需要がなくなることはないので、経営破綻することはないと思います。
なお、博報堂は景気の動向に敏感ですが、通信株や医薬品株は業績が安定しているディフェンシブ銘柄として投資家からの人気が高いです。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧になってください。
博報堂の株は買い時?
広告業界大手の博報堂。企業や官公庁のマーケティングサービスや広告、イベントなどの事業を展開し、広告業界では電通と2強体制となっています。
自分は景気動向に売り上げが影響を受けづらい銘柄が好みではあるのですが、博報堂株は長期投資の観点からは様子見と考えています。
理由をたんてきに言えば、
・景気が悪くなると企業の広告費は真っ先にカットされる
・今後、デジタル関係の投資が増加する
・利益率が低い
ということですね。
企業の広告需要がなくなることはないので、今後も売り上げは堅調かと思いますが、景気が悪化すると真っ先にカットされるのが企業の広告費やマーケティング費用です。
景気敏感株と言われている製造業以上に、景気や経済の動向に影響を受けやすいと言って良いかと思います。
旧来型のテレビCMや雑誌への広告出稿などから、インターネットやSNS、メタバースの活用など、デジタル化に対応した人材などへの投資も今後増えていくことも見込まれます。
22年以降の株価は冴えないですね。
広告業界は景気の動向に影響を受けやすいこともあり、景気が悪化して株価が下落したタイミングで購入し、景気が好転して株価が上昇した時に売却する。
博報堂はそんな銘柄といえそうです。
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「博報堂の株価が下落…やばい?」まとめ
今回は博報堂の株価分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
広告業界大手の博報堂。企業は官公庁の広告やマーケティングサービスを提供し、業界トップの電通と圧倒的な2強体制を築いています。
一方、景気が悪くなると企業の広告費は真っ先にカットされることもあり、新型コロナ拡大の際には大幅に業績が悪化しました。
その後、業績は回復しましたが、22年以降は、金利が大幅に上昇していることもあり、世界的に景気悪化の懸念が広がる中、博報堂の株価も短期的に下落傾向です。
景気に敏感な銘柄ということもあり、長期保有には向かない銘柄ですが、安い時に買って、高い時に売るという短期の値幅取りであれば、面白い銘柄かと考えます。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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