米国のETFの中でも特に利回りの高い、高配当ETFへの投資を考えています。利点が多いと思いますが、デメリットなんてあるんですか?
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- 米国の高配当ETFとは?
- 米国の高配当ETFのデメリットとは?
投資歴20年のかいまるです。米国株や米国ETFを中心に1500万円以上の資産運用をしています。
米国株というと業績の安定した高配当銘柄多いという印象がありますが、特に
などの高配当銘柄を集めたETFは定番商品として日本でも人気がありますね。
倒産などの個別株リスクが限りなく”ゼロ”。それでいて高配当であるのが”米国の高配当ETF”。株価にもよりますが配当利回りが4%を超えるETFもあり注目大ですね。
ネット証券の台頭により米国市場へアクセスしやすくなっていて、手軽に米国の高配当ETFも購入できるようになりました。
そこで今回は、そんな米国の高配当ETFについてデメリットを分析するとともに、おすすめランキング5選についても取り上げます。
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目次
米国の高配当ETFの特徴とは?
米国市場で売買されている配当利回りの高いETF(上場投資信託)ですね。
NYダウやS&P500などの株価指数に連動するタイプではなく、特に配当利回りの高い銘柄を中心に組み入れられたETFです。
株価にもよりますが、市場の配当利回り平均が約1.5%〜2%程度である中で、高配当ETFは3〜6%程度あるところが大きな特徴。
株式の利益には、株価の値上がり益を狙う「キャピタルゲイン」と、配当金をもらう「インカムゲイン」の2種類がありますが、高配当ETFは「インカムゲイン」に狙いを絞ったETFと言えるでしょう。
人気の高配当ETFの魅力については以下の記事にまとめています。おすすめのETFも紹介していますので、ぜひご覧ください。
高配当ETFに投資するメリットは?
そんな人気の高配当ETFですが、メリットを簡単にまとめると
- 分配金利回りが高い
- 値動きが個別株に比べて安定
- 高配当銘柄に分散投資ができる
ということです。一般的な上場株式の配当利回りの平均は1%後半なので、3%を超えている高配当ETFは魅力的な水準といえるでしょう。
また、高配当ETFは多くの銘柄に分散投資されていることもあり、個別株に比べると値動きは安定していて、ゆっくりですが長期的に右肩上がりの上昇が期待できます。
米国の高配当ETFのデメリットとは?
人気の高配当ETFですが、当然ながらデメリットもあります。
たんてきにいえば、
- 配当を受け取る都度税金がかかる
- 大きな成長が見込めない
- S&P500に比べてパフォーマンスが悪い
- 減配リスクがある
ということ。クイックに見て行きます。
デメリット①:受け取る都度税金がかかる
これは株価指数に連動するインデックスファンドやグーグルやアマゾンなど配当金を出さない成長株との比較においてということです。
高配当ETFではなく個別株にもあてはまることですが、配当金は支払われる都度、税金が源泉徴収されます。確定申告すれば米国の税金分は戻ってきますが、ざっくりと米国10%+日本20%=30%近くが税金が引かれてしまいますね。
他方、インデックスファンドや配当金を出さない企業は、再投資に活用する資金には税金がかからない、なので”税の繰り延べ効果”があるんです。
投資家が配当再投資すると、税引き配当金を再投資するわけですから、その分不利になるということですね。
デメリット②:大きな成長が見込めない
これはGAFAなどの成長株との比較においてということですね。企業は自分たちの事業によって得られた利益を、主に
・生産工場などの設備や研究開発に投資
・配当金などの株主還元
などに使います。
ITなどの成長産業は、投資するだけ会社の規模や利益が大きくなるので、設備や研究開発への投資にお金を回すインセンティブが働きますね。
その反対に高配当の企業というのは、利益を投資しても市場が成熟しているので、利益を投資しても得られる利益が限られる。
高配当銘柄というと生活必需品や公益事業、金融、不動産、エネルギーあたりが代表的なセクターということになりますが、情報技術やAI技術などに比べると市場が成熟していて成長性が限られる分野なんですね。
なので一概には言えませんが高配当銘柄は「すでに市場は成熟していて大きな成長が見込めない企業」ということもできます。
デメリット③:S&P500に比べてパフォーマンスが悪い
高配当銘柄は大きな成長が見込めない企業が多いということは、株価のパフォーマンスも”そこそこ”だということです。
以下のチャートは、高配当ETFのVYMとS&P500を比較したものです(5年チャート)。
青:VYM 黄色:S&P500
同じような値動きをしていますが、配当金が含まれていないことを考慮したとしても、5年間で大きな差がついていることがわかります。
定期的な分配金は不要という方や長期的に資産形成したいという方は、高配当ETFは適さない場合があるということです。
なおETFの定番はダウやS&P500などの株価指数に連動するタイプのものです。人気の株価指数ETFをまとめていますので、ぜひコチラもご覧ください。
デメリット④:減配リスクがある
これはしょうがないことですが、配当金は企業の利益から支払われているので、企業全体の業績が悪化すれば高配当ETFの分配金が減る(=減配)ことになります。
ETFの場合、数十〜数百の銘柄で構成されているので、個別銘柄よりも減配リスクは低いと言えますが、リーマンショックやコロナショックなど企業全体の業績が悪化するような状況になると高配当ETFでも減配することがあります。
例えば、高配当ETFとして人気のSPYDは、新型コロナ拡大による企業業績の悪化もあり79%以上の減配に追い込まれています。
参考記事:SPYDが79%超えの大減配に…
高配当ETFの良いところは?
高配当ETFのメリットをザックリというと、配当金は企業の業績が大きく悪化しない限りは安定的に支払われるため定期的な収益が期待できることです。
というのも、個別銘柄の株価変動を読むのは投資のプロや専門家でも困難です。業績に関係なく政治・経済・社会情勢などで株価が大きく下落することも良くあります。
その点、配当金は政治情勢や株価の値動きに関係なく企業が収益を上げていれば定期的に支払われるもの。
また、減配というのは経営者にとってはマイナス評価になることもあり、業績が相当悪化しない限りは増配するインセンティブが働きます。
米国株は日本株に比べて業績堅調な高配当銘柄が多いことからインカムゲイン狙いの投資に適しているといえます。
なお、インカム目的の投資なら価格が安定している債券ETFやミドルリスク・ミドルリターンと言われるリートETFも選択肢です。
特徴やおすすめのETFをまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください。
「米国高配当ETFのデメリットとは?」まとめ
今回は、人気の米国高配当ETFのデメリットについて述べてきました。
色々書いていますが、今回言いたかったことは、人気の米国高配当ETFはオールマイティーな商品ではないということです。
長期的なリターンは、米国の株価指数であるS&P500よりも悪いので、これからガッツリと資産形成したい方や現状インカムが必要ない人は、高配当ETFに投資する意義が薄いということですね。
例えば、”既にリタイアしていて分配金を生活費に充当したい”、とか”得られた分配金を成長銘柄に投資したい”という方には高配当ETFは最適な商品と言えそう。
なので、自分の投資スタンスや投資する目的を踏まえた上で、どんな商品を購入するかを決めるとことが重要ということです。
最後に米国株や米国ETFを賢く運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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なお、オックスフォードインカムレターの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。
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最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。
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