ライオンの株価が下落しているようですが、なぜ安いんですかね?業績がヤバいことになっているようですが…
ライオン株は買い時か、今後の見通しを知りたいです。
そんな疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- ライオンはどんな会社なの?
- 株価の状況や配当実績、株主優待は?
- 業績悪化でやばい?潰れるのか?
- ライオンの株価推移は?なぜ安い?
- 今後の株は買い時か?
ライオンの株価が短期的に下落しています。なぜ安いのか?その要因は
・新型コロナ収束で石けん・洗剤の売り上げが落ち着いた
・資源高、円安による原材料高
による業績が悪化しているんですね。新工場の減価償却費による利益が減少していることも要因の一つ。
石けんや歯磨き粉などの日用品ということでライオンの業績は底堅いものの、資源高・円安による原材料高もあり株価は冴えない状況が続いています。
今回は、そんなライオン株を買うべきなのか?なぜ株価が安いのか?について分析です。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
ライオンはどんな会社なの?
ライオンは、石けん・歯磨き粉・洗剤などのトイレタリー用品や医薬品、ペット用品、ビューティケア製品、健康食品などを製造・販売する生活関連の日用品最大手の企業です。現在は、中国や韓国、シンガポールなどアジアを中心とした海外にも事業展開しています。
歯磨き粉の「デンター」「クリニカ」「システマ」、解熱鎮痛剤の「バファリン」、ドリンク剤「グロンサン」、洗濯洗剤の「ソフラン」やハンドソープの「キレイキレイ」などのブランドは日常的に使用している方も多いかと。
100年以上の歴史をもつ歯磨き・歯ブラシなどのオーラルケア分野で国内トップ。日常生活に溶け込んでいて、自分も小さいときから台所用洗剤の「ママレモン」や洗濯洗剤の「トップ」など母が利用していた記憶があります。
この事業分野では花王が圧倒的な売り上げを誇っていて、競合する商品のほとんどはシェア2位となっていますが、歯磨き関連の商品はトップシェアとなっています。
日常的に使う商品ばかりでありテレビCMなどの積極的なマーケティング戦略もあって、ライオンの知名度は抜群です。ライオン製の商品を使ったことのない人は、いないのではないでしょうか。
ライオンの株価の状況は?
では早速ですがの株価データ(2024年1月27日現在)を見て行きましょう。
株価の指標に関しては、パッと見た感じ”ちょっと割高”というのが率直な感想。
配当利回りも2%程度でそれほど高くありませんが、業績が堅調なディフェンシブ銘柄ということもあり指標的にはまずまずといった感じです。
石鹸や歯ブラシなどの日用品は景気が悪くなっても需要が落ちないこともあり、ライオンだけじゃなく業界Topの花王も人気の銘柄となっています。
ライオンの配当実績や株主優待は?
続いて配当実績を見ていきましょう。以下がライオンの配当金の実績です。
2016年以降、配当金は増配を続けています。
業績安定している日用品の企業らしい安定的な配当ですが、増配率はそれほど高くなく配当利回りも1.7%程度とそれほど魅力的な水準ではないですね。
ライオンの配当方針を見ると、
連結収益力の向上により、株主の皆さまへの継続的かつ安定的な利益還元を行うことを経営の最重要課題と考え、配当は連結配当性向30%を目安として継続的かつ安定的に実施し、自己株式の取得は中長期的な成長のための内部留保を総合的に判断して実施を検討してまいります。
ということで、業績次第ですが配当性向30%というのを目安にしています。
22年の実績で配当性向は32.4%と苦しいですね。業績が底堅いこともあり減配はないと思いますが、今後の増配は利益成長次第といえるでしょう。
なお日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。
ぜひご覧ください。
株主優待は自社製品の詰め合わせ
株主優待は、もらってうれしいライオン製品の詰め合わせです。
100株以上を保有している株主に、新製品を中心とした自社製品詰め合わせを1セット進呈となっています。
日常的に利用する歯磨き粉や洗剤など、ライオン製品が定期的にもらえるので利用価値は高い優待なのではないでしょうか?
なお、株主優待目的で日本株に投資しようと思っても、どんな優待銘柄を買えば良いか迷うこともあるかと思います。
優待銘柄を検討する際に役に立つ本3選と雑誌を紹介しています。優待に関する情報は、これで十分です。
次にライオンの株価推移と業績を見ていきましょう。
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ライオンの株価は下落?なぜ安いの?
続いてチャートを確認していきましょう。日用品の最大手ライオン。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
長期チャート
以下は過去のチャートです。2020年末をピークに株価は下落傾向です。
景気が悪化しても業績が底堅いディフェンシブ銘柄ということもあり、株価は堅調に推移していました。
特に2020年は新型コロナ拡大があり、石けんや洗剤などの日用品の売り上げが大きく伸びたことから株価は上昇しました。
短期チャート
以下がライオンの1年チャートです。短期的に株価は完全に下落傾向ですね。
新型コロナの収束にともなり、ハンドソープなどの製品の売り上げが落ち着いてきたことと、原油高と円安による原材料高の影響を受けて利益が圧迫されていることが株価軟調の要因となっています。
円安傾向はしばらく変わらずなので、この傾向は当面続きそうです。
このように短期的にも株価は大きく値動きしています。株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。
そういう方は1株価からの少額投資から初めてみてはどうでしょう?少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
次にライオンの業績を見ていきます。
ライオンの業績はヤバい?
続いてライオンの業績です。
以下が過去10年の売上高、営業利益、純利益の推移です。石けんや洗剤などの日用品事業ということもあり、業績は底堅いですね。
新型コロナ拡大で、ハンドソープや洗剤などの衛生商品の売り上げが大きく伸びたことから、2020年の業績は増収増益となっています。
一方、21年以降は、新型コロナが収束したことに加えて、原油高や円安による材料費の高騰で売上高は伸びているものの減益となっています。
商品の売り上げは伸びても、価格転嫁が難しいことから、利益が伸びないということです。
直近の2023年1〜9月は、国内の一般用消費財は微増にとどまったものの、アジアの売り上げが円安もあって伸び、売上高は前年同期比4%増えました。
一方、利益面では、国内の伸び悩みで売上総利益率が0.3ポイント低下。競争激化による販促費の増加、本社移転に伴う費用の発生があり、本業の儲けを示す事業利益は27%減益となりました。
業績改善の兆候は見えないですね。
ただし、キャッシュフローについて日用品を行なっていることもあり、わりと安定しています。
ただ21年は資源高や円安による原材料の高騰もありキャッシュフローはマイナスとなっています。
今後は、商品への価格転嫁を進めることができるかどうかですね。
なお、ライオンは日用品株で業績は底堅いですが、通信株や医薬品株は景気動向に業績が影響を受けづらいディフェンシブセクターとして人気です。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧になってください。
ライオンは株価下落で買い時?
歯ブラシや歯磨き粉の業界最大手ライオン。誰しもが日常的に利用する製品を製造・販売していることもあり、売り上げは堅調で業績は底堅いです。
自分は景気動向に売り上げが影響を受けづらい銘柄が好みではあるのですが、ライオン株はインカム期待の長期投資の観点からは買いを検討しても良いと考えています。
理由をたんてきに言えば、
・高いブランド力で業績は堅調
・景気の動向に影響を受けづらいディフェンシブ銘柄
・海外事業の成長期待
ということですね。
そもそも日用品のようなディフェンシブ銘柄は短期的な株価値上がりを期待するような銘柄ではなく、長期目線で投資するものです。
歯ブラシや歯磨き粉、石けん・洗剤などの日用品需要がなくなることはないので、普通に考えれば経営はかなり安定していると言って良いかと思います。
普段使用する日用品については、ライオンや花王、ユニチャームのようなブランド品を利用したいと考える消費者が多いです。
株価は原油高や円安の影響もあり短期的には下落傾向ですが、長期的には上昇傾向とも言えるかと思います。
日用品ということで業績が底堅いこともあり、長期保有するのであれば投資はありかと考えます。
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「ライオンの株価が下落…なぜ安い?」まとめ
今回はライオンの株価分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
歯磨き粉などの日用品トップシェアのライオン。100年以上の歴史をもつ歯磨き・歯ブラシなどのオーラルケア分野で国内トップ。これらの商品は日常生活に溶け込んでいることもあり業績は底堅いです。
一方、原油高や円安による原材料高もあり短期的には株価は下落傾向です。売り上げはしっかりと伸びていることもあり、今後は商品に価格転嫁できるかが株価上昇のポイントとなりそうです。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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