ANAホールディングス(全日本)の株は買い時ですか?交通インフラ企業として安定した株価推移が特徴でしたが、コロナ拡大の影響でANAの業績は悪化していますよね…。
危ないという声もありますが、今後の株価の見通しや配当、株主優待についても知りたいです。
そんな疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- ANA(全日空)の株価の状況は?
- ANA(9202)の配当実績は?
- ANAの株主優待は?
- ANAのチャートは?
- ANAの株は買い時?
ANAホールディングスは、航空輸送・国内路線トップの全日本空輸(ANA)を中心とする持株会社で、国内線旅客・国際線旅客・貨物事業のネットワーク、LCC便などの航空事業が中核になっています。
新型コロナ感染拡大の影響で、外出制限によるテレワークの急速な普及で、に人々の動きに大きな変化があったのが2020年。
現金と有価証券で4000億円以上の手元資金を保有し、政府からの支援、コロナ収束による航空需要の増大などがありすぐに破綻することはないですが、経営危機を迎えたことは間違いありません。
しかし、今後はコロナ収束で旅行や航空機需要が回復することは確実であり、業績のV字回復が期待できると考えます。
そんな苦境を迎えているANA。今回の記事では、株価の推移や業績について分析していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。今回は、これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
ANA(全日空)はどんな会社?
日本を代表する航空事業会社として、国内線の旅客数シェアNo.1を誇るANA。
2020年で300機を超える航空機を所有し、日本で唯一SKYTRAX社より世界最高評価の「5スター」を3年連続で獲得するなど日本を代表する企業ですね。
航空会社連合であるスターアライアンスのメンバーです。
ANA(全日本空輸株式会社)の前身は、1952年に設立された日本ヘリコプター輸送株式会社という会社。
ANAの航空便の頭文字にはNHが用いられていますが、日本ヘリコプターの頭文字をとってNHとしているんですね。
当初は30人にもみたない社員数でしが、1953年に旅客航空事業に参入、1957年に現在の社名になりました。現在、国内線、国際線で日本最大の売上を誇る航空会社になっています。
業績については、後ほど見ていきますが、新型コロナ拡大の影響を受け、2021年度3月期に連結純損益が4000億円を超える巨額赤字を計上。
創業以来最大の危機的な決算となりました。
2022年3月期に純損益が35億円の黒字に転換すると予想。コロナ禍で旅客需要の回復が遅れる中、人件費を含めて合計で3000億円規模のコスト圧縮を計画して、経営危機に対応しています。
ANA(9202)の株価の状況は?
全日空の株価は2015年以降3000円から4500円のレンジで往来していました。
しかし、2018年1月9日から下落が始まり、2020年の新型コロナによる緊急事態宣言で一気に急落し、11月9日に、高値から3分の1の水準で底打ちして株価は反転しています。
株価の状況は以下のとおりです(2024年1月16日現在)。
株価の指標は、かなり悪化していますね。
急激な重要減をによる業績不振を受けて、配当は20年3月期から無配を余儀なくされています。
PERはかなり高くなっていますが、コロナ収束後の航空需要の回復期待が強く業績の割には株価は高止まりしているということでしょう。
業績は悪化していますが、自己資本比率は45%もありますので、倒産の危険性は極めて低いといえると思います。
新型コロナ拡大により同業の日本航空(JAL)も厳しいですね。航空業界だけでなく、JRなどの陸運にも大きな影響が出ています。
ANAの配当実績は?
続いて配当履歴を見ていきます。以下が全日空の配当金の実績です。
過去の配当は増配傾向ででしたが、2020年3月期以降無配が続いています。人の移動が完全に制限されていて、海外渡航客も激減していた影響ですね…
他方、新型コロナ収束に伴い、航空需要が回復してきていて、ライバルのJALは既に復配しています。ANAも、24年は復配が期待できそうです。
なお日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。
ANA(全日空)の株主優待は?
ANAは株主割引券を株主優待にしており、ファンの多い株主優待の一つでした。
優待内容は
- 国内線片道1区間→株主優待割引運賃で利用可
- ANAグループ優待券1冊
- 株主専用サイト (100株以上)
①の運賃割引券は、
- 100株以上…1枚(100株超過分は100株ごとに1枚増)
- 400株以上…4枚(400株超過分は200株ごとに1枚増)
- 1,000株以上…7枚(1,000株超過分は400株ごとに1枚増)
- 100,000株以上…254枚(100,000株超過分は800株ごとに1枚増)
となっています。
その他、IHG・ANA・ホテルズグループジャパン優待、国内・海外パッケージツアー商品優待、空港内売店での買物優待や、ANA施設見学会の抽選申し込みなどが優待として提供されます。
盛り沢山の内容で、特に航空券の割引券は株主優待の中でも人気の高いものですね。
なお、株主優待目的で日本株に投資しようと思っても、どんな優待銘柄を買えば良いか迷うこともあるかと思います。
以下の記事で、優待銘柄を検討する時に本当に役に立つおすすめ本3選と雑誌を紹介しています。ぜひご覧ください。
次にANAの株価推移と業績を見ていきましょう。
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ANAの株価の推移(チャート)は?
それでは全日空のチャートを確認していきましょう。
これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?ここでは過去の長期チャートと直近2年の短期チャートを見ていきます。
ANAの長期チャート
以下は過去のチャートです。
2018年1月5日をピークに株価下落が始まり、新型コロナによる緊急事態宣言で下落が加速していますね。
感染症拡大で人の動きが制限されていたので、航空会社単体の努力では、どうにもなりません。
2020年4月6日に半分以下分の水準で下げ止まり、その後2000円と3000円をレンジに入りました。
ANAの1年短期チャート
以下が全日空の1年短期チャートです。
2019年2月26日の4173円から、2020年4月6日に、約半分の水準である2060円で底打ち。
2000円台のレンジから抜け出せないままの展開ですが、22年以降の航空機需要は堅調なこともあり株価は短期的に上昇傾向です。
コロナ拡大時期は、航空機の利用者が激減している最悪期を迎えていましたが、株価は2000円を底で反発していますね。ここが当面のサポートラインといえるかと思います。
このように投資初心者の方には、株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。そういう方は1株からの少額投資はどうでしょうか?
少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
次に全日空の業績を見ていきます。
ANA(全日空)の業績推移は?
過去10年の売上高、営業利益、純利益の推移は以下のとおりです。
2019年まで3月期までは順調に売上高を伸ばし、拡大成長してきました。
しかし、20年の新型コロナ拡大によるロックダウンが世界中で起こり、世界的な外出制限、在宅勤務・リモート会議が普及。
他の交通インフラ企業同様、売上高が半減する影響が出ました。利用客の減少で2021年3月期に4千億円の巨額赤字を計上しています。
一方、新型コロナ収束に伴い航空需要が完全に回復しています。売り上げも収益も、コロナ拡大前の水準に戻っており、今後の業績は期待できそうです。
航空株は景気敏感銘柄ということもあり、経済や社会状況で業績に影響が出やすいですが、通信株や医薬品株の業績は底堅いですね。
特徴を以下の記事にまとめています。
全日空は、コロナ拡大による業績悪化でキャッシュフローもマイナスにおちいりましたが、22年3月はプラスに回復。財務的には最悪期を抜けたと言って良いかと思います。
なお、この記事の株価分析はマネックス証券の銘柄スカウターを用いて行いました。口座開設すれば誰でも無料で利用できます。
特徴をまとめましたので、ぜひご覧ください。
ANAの株は危ない?買い時?
新型コロナの影響長期化を受け、全日空では現在、あらゆる経営危機に対処するために、手元流動性を高めています。
現金と有価証券で4000億円以上の手元資金、政府からの支援、コロナ収束による航空需要の増大などがありすぐに経営破綻することはないかと。
国内線の乗客はほぼコロナ前の水準まで戻ってきていますし、22年10月に海外旅行客受け入れを本格化したこともあり、国際線の航空需要も回復しています。
人の移動の正常化に伴い、元の株価に向けて上昇がすることが期待されます。
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「ANAの株は危ない?買い時?」まとめ
今回は全日空の株価の分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は売り時?買い時?などについて述べてきました。
2023年は、景気減速により業績の回復は鈍いと考えられるため、短期的には、株価は上値の重い展開が予想されます。
一方、今後、経済活動が正常化して人の移動、外国人観光客の復活しており、業績はV字回復しています。
コロナ収束による航空機需要の回復で、1日も早く立ち直ってもらいたいものです。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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