エムスリー（2413）の株価が下落しているようですが株価の見通しについて知りたいです。
…エムスリーの株は買い時ですか？
新型コロナウイルスによる影響により、同社が提供している医療情報サイトの需要が高まったことから、株価が一気に高騰。
しかし、直近の株価はピーク時から一時3割近く下落するなど、今後の株価見通しに関心が集まっています。
「エムスリーの株価下落の理由は？」
「配当金への影響は？」
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- エムスリーの株価の状況は？
- エムスリーの配当金と株主優待は？
- エムスリーの株価の推移（チャート）は？
- エムスリーの株価はどうなる？見通しを予想。今後の株は買い時？
投資歴20年のかいまるです。日本株を中心に1500万円以上の資産を運用しています。
エムスリーは、医療従事者を対象とした医療ポータルサイト「m3.com」を運営している企業です。
国内医師の約9割が同社のサービスを利用していることを強みとしていますが、コロナ特需が一服したことで、株価が大きく下落しています。
今回は、そんなエムスリー株は買いか？について分析です。
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目次
エムスリーはどんな会社なの？
エムスリーは、医療従事者向けの情報サイトの他、医薬品情報の提供により製薬会社のマーケティング支援や遠隔医療も行っている企業です。
製薬会社の医薬情報担当者が医師のもとに日参してきた業務をネットで肩代わりするのが事業の柱となっています。
同社のサービスは、国内では30万人、世界では600万人以上の医師に利用されているといった強みも。
日経225銘柄にも選ばれており、TOPIX Large70、JPX日経インデックス400の構成銘柄でもあります。
なお、エムスリー株も業績好調ですが、同じ医療関連である 医薬品株も魅力的な銘柄です。医薬品株は買いか記事をまとめていますのでぜひご覧ください。
エムスリー（2413）の株価の状況は？
それでは早速エムスリーの株価データ（23年９月22日現在）を見ていきましょう。以下に簡単にまとめました。
一時200倍を超えていたPERも、40倍を割り込む水準まで低下しています。
株価は3000円を割り込み、2021年につけた高値10,675円から７割以上も安い水準です。
配当金に関しては未定ですが、23年3月期と同額の19円の場合、配当利回りは約0.69％とかなり低い水準だと言えるでしょう。
エムスリーの配当金と株主優待は？
配当金の推移
以下のグラフがエムスリーの配当実績です。
エムスリーの配当金は増配傾向となっていて、23年3月期の配当は3円増配して19円となっています。
ただ配当利回りは0.6％程度ということもあり、配当金を期待して投資をするタイプの銘柄ではないですね。
なお日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。
株主優待は…
残念ながら、エムスリーでは株主優待は提供されていません。
しかし、国内では株主優待を提供している銘柄は多いので、定期的な楽しみとして優待目的の銘柄を持つのもアリですよね。
次にエムスリーに株価推移と業績を見ていきましょう。
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エムスリーの株価の推移（チャート）は？
続いてチャートを確認していきましょう。
これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか？ここでは過去の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
エムスリーの長期チャート
次にエムスリーの株価推移を見ていきますね。以下のチャートは過去５年の株価推移です。
比較的穏やかに上昇していましたが、20年3月以降に大きく上昇。新型コロナウイルスによる影響から、10か月で4倍にまで急騰し、一時は1万円を超える場面もありました。
しかし、成長が鈍化していることもあり21年以降は大きく下落していることがわかります。
エムスリーの短期チャート
以下が直近１年のチャートです。21年以降の株価は短期的に下落傾向ですね。
医療関係情報を提供するメディカルプラットフォーム事業は、新型コロナ治療薬やワクチン臨床試験などのコロナ関係で売上が大きく底上げされました。
21年後半以降は、”コロナ特需”が収束したことで利益成長が鈍化したことが、株価下落の要因となっています。
3000円の大台を回復することができるかですね。
このように株は値動きが激しい、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。そういう方は１株からの少額投資はどうでしょうか？
少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
エムスリーの業績は？
コロナの影響によって株価が急上昇したエムスリーですが、業績はどんな感じなのでしょうか。ここでは過去5年間の業績推移と2020年決算を見ていきます。
過去の業績推移
以下がエムスリーの過去の売上高、営業利益、純利益、経常利益の推移（単位：百万円）。
2017年以降は、売上高・利益ともに順調に伸びており、コロナの影響がなかったとしても着実に成長できる、実力のある企業だと言えるでしょう。
22年3月期には21期連続での最高益更新を果たしています。
コロナ渦による製薬会社の医療情報担当者の活動が制限されたことを契機に、同社の医薬品サイト「エムスリードットコム」の利用が増加。
また、中国やインドなどのアジアを中心とした地域で、医療情報サイトの収益が拡大するなど、海外事業の売り上げも伸びているんですね。
なお、エムスリーは外部環境によって株価に影響を受けやすい銘柄です。一方で、通信株や医薬品株は外部環境や景気の動向に業績が影響を受けづらいディフェンシブセクターとして人気です。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧になってください。
エムスリーの株が下落する理由とは？
業績が好調にもかかわらず、エムスリーの株価が下落する理由は、
- 実力以上に株価が上昇し過ぎた
- 株価水準が割高
- コロナ特需一服
といったことが挙げられます。
チャートを見てもわかるように、コロナをきっかけに株価が急激に上がり過ぎてしまい、PERが200倍を超えるなど、企業の実力と株価が乖離してしまいました。
新型コロナ拡大で医療機関訪問が制限され、製薬各社が営業活動の主軸をネットに切り替えたことにより、エムスリーのこの事業が受け皿になったんですね。
また、現在の株価水準はバブルに近い状況であり、かなり割高な水準であることから上値が重く、材料出尽くしで売られる可能性が高くなるのです。
エムスリーの株は買い時か？
エムスリーの株は、今は買い時ではないでしょう。
理由を端的に言えば、
・特殊要因を除く利益成長は続いている
・割高感は一服
ということ。短期的に株価は大きく下落していることもあり、割高感はかなり緩和されました。
エムスリーは成長期待が大きい”グロース銘柄”であり、指標はあまり参考になりませんが、それでもPER200倍は相当割高だったと言えるでしょう。
21年当時の株高はコロナの影響で医療プラットフォーム利用が拡大したこともあり、期待感で大きく買われたものの、材料出尽くしで株価は急落しています。
売上成長は続いていることもあり、株価が下落したタイミングで購入するのも良いかと考えます。
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「エムスリーの株価が下落する理由」まとめ
今回はエムスリーの株価を分析ということ、株価の推移（チャート）や最近の業績、エムスリー株は買いかなどについて述べてきました。
エムスリーは順調に業績を伸ばし、成長し続けている優良企業ですが、バブルに近い状況となっていることから、現時点での買いはおすすめしません。
また、医療関連市場の動向に大きく左右されることから、市場の縮小や停滞といった外部環境にも注意が必要な銘柄です。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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