ルネサス(6723)の株価が下落しているようですが、その理由を何なんですかね?業績がヤバいことになっている、潰れるなんて話もあるようですが…
株は買うべきか、今後の見通しを知りたいです。
そんな疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- ルネサスはどんな会社なの?
- 株価の状況や配当実績、株主優待は?
- 業績悪化でやばい?潰れるのか?
- ルネサスの株価推移は?
- 今後の株は買い時か?
ルネサスの株価が長期的に低迷しています。
2010年に日立・三菱・NECの半導体部門の統合により誕生した企業ですが、経営悪化で2013年に産業革新機構の傘下に入りました。
その後、従業員を半分にするなど厳しいリストラにより経営危機は乗り切りましたが、相次ぐ海外企業の巨額買収の効果に疑問符がついていることもあり、株価は低迷したままです。
業績も2019年に赤字に転落するなど安定しないですね。
今回は、そんなルネサス株に買うべきなのか?業績悪化でヤバいのか?潰れるのか?分析です。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
ルネサスはどんな会社なの?
ルネサスは、自動車エンジンや車体制御用半導体や産業・Iot向け半導体などを製造・販売する国内最大手の半導体メーカーです。
三菱電機と日立製作所の半導体事業が統合した旧ルネサステクノロジと、NECエレクトロニクスが合併して2010年に誕生した企業です。東日本大震災の影響で経営危機におちいりましたが、産業革新機構(現・産業革新投資機構)の金融支援を受けて乗り切ったんですね。
産業革新機構から送り込まれた社長の下、従業員を半分にまで減らすなど、リストラに次ぐリストラを重ねて2014年に発足後初の黒字化。
経営危機を乗り越え、2021年における半導体売上高ランキングで15位、日本国内ではキオクシアに次ぐ2位。特に車載用の半導体では世界シェア3割を握ります。
2016年に米国半導体企業のインターシル社を買収(約3200億円)、2018年に米国半導体企業のIDT社を買収(約7300億円)するなど積極的なM&Aを進めています。
ルネサスの株価の状況は?
では早速ですがの株価データ(2023年9月25日現在)を見て行きましょう。
株価の指標に関しては、パッと見た感じ”あまり良くないな”というのが率直な感想。
2010年の設立以来、配当は出していないですね。株主還元よりも、企業の成長のために設備投資やM&Aなどの資金を使いたいということなのでしょう。
なお同業の半導体装置メーカーの東京エレクトロンや半導体検査装置を製造するレーザーテックも成長銘柄として人気です。
株は買いか分析していますので、ぜひご覧ください。
ルネサスの配当実績や株主優待は?
ルネサスは、急激な環境の変化に対応し、グローバルな競争に勝ち残るための戦略的な投資機会に資金をあてるため、配当も株主優待も実施していません。
株主還元よりも将来の成長に向けて資金を投資にまわしたいということなのでしょう。
なお日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。
ぜひご覧ください。
次にルネサスの株価推移と業績を見ていきましょう。
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ルネサスの株価推移は?株価は急落?
続いてチャートを確認していきましょう。半導体製造で国内最大手のルネサス。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
長期チャート
以下は過去のチャートです。景気敏感銘柄ということもあり、株価は上昇・下落を繰り返す循環型ですね。
米国半導体企業のIDTを約7300億円での買収を発表した2018年以降、株価が1500円から500円にまで大きく下落しています。
ルネサスは2013年に経営危機におちいり産業革新機構の管理のもと、大規模なリストラが行われました。
その後、従業員の容赦ないリストラにより業績が回復し株価は上昇したものの、シナジー効果に疑問符がつく大規模M&Aで株価が急落…
テクニカル的には500円あたりがサポートラインとなっており、この水準に達すると大きく反発しています。
短期チャート
以下がルネサスの1年チャートです。短期的に株価は横ばい傾向ですね。
新型コロナ収束による景気回復期待で半導体需要が大きく伸びましたが、22年に入って景気後退懸念が高まっており株価も軟調です。
このように短期的にも株価は大きく値動きしています。株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。
そういう方は1株価からの少額投資から初めてみてはどうでしょう?少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
次にルネサスの業績を見ていきます。
ルネサスの業績はヤバい?潰れる?
続いてルネサスの業績を見ていきます。
ルネサスの株価が下落していたのは業績が大幅に落ち込んでたからに他なりません。以下が過去10年の売上高、営業利益、純利益の推移です。
2017年以降、減収減益でヤバいかも。特に2019年は赤字転落しています。
また、キャッシュフローについては2017年以降、大きくマイナスになっていることがわかります。
これは
・2016年:米INTERSIL(インターシル)を約3,200億円で買収
・2018年:米IDT(アイディーティー)を7,300億円で買収
・2021年:英DIALOG(ダイアログ)を約6,200億円で買収
などの大規模M&Aが行われたためですね。2013年以降の経営危機で設備投資が抑制されているにもかかわらず、無理な買収に動いているとも指摘されています。
景気回復期待で半導体需要が大きく伸びたため、2021年の売り上げや利益は回復していますが、22年以降もこの傾向が続くのかどうかは要注目ですね。
良くも悪くも積極的な買収を行なっており、今後のルネサスの業績はこのM&Aの成果次第と言えそうです。
なお、ルネサスは半導体企業ということで景気敏感株ですが、通信株や医薬品株は景気動向に業績が影響を受けづらいディフェンシブセクターとして人気です。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧になってください。
ルネサス株は買い時?ヤバい?潰れる?
経営危機から復活しつつある半導体大手のルネサス。米国企業の巨額買収の効果が不明瞭なことで株価が大きく下落。他方、21年以降の景気回復期待もあり短期的に株価は回復しつつあります。
自分は景気動向に売り上げが影響を受けづらい銘柄が好みではあるのですが、ルネサス株は長期投資の観点からは様子見と考えています。
理由をたんてきに言えば、
・巨額M&Aの効果が不明瞭
・景気動向に影響を受けやすい半導体銘柄
・株価は長期的に低迷
・無配、無配、無配…
ということですね。
ルネサスはこれまで積極的に海外企業の巨額買収を行なってきましたが、これらの米国企業や英国企業とのばシナジー効果が薄いと見られています。
現に買収を発表するたびに株価が短期的に下落していることからも、巨額買収に対する投資家からの評価も低いと言えます。
三菱、日立、NECの半導体部門が統合して誕生した企業ですが、株価も長期にわたって低迷しています。
巨額買収を繰り返していることもあり、キャッシュフローも安定していないですね。21年は世界的な半導体不足もあり業績は回復していますが、この流れが今後も続くのかは不透明ですね。
景気動向に敏感な半導体銘柄で、株価も循環型ですね。短期的な値幅をとるトレードに向いた銘柄と言えそうです。
ルネサス株に長期投資をするのは、過去に行なった巨額M&Aの効果が十分で出てからで良いかと考えます。
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「ルネサスの株価が下落…やばい?」まとめ
今回はルネサスの株価分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
半導体最大手のルネサス。三菱電機、日立製作所、NECの半導体部門の経営統合により誕生した企業ですが、2013年に経営悪化で産業革新機構の傘下となりましたが、未だ経営は安定しないようです。
米国や英国の半導体企業を巨額買収していますが、シナジー効果は低いと見られており、株価も長期的に低迷しています。
21年は世界的な半導体不足もあり、短期的に業績は回復していますが、ルネサス株への投資は、この流れが今後も続くのか、買収した企業との統合効果が出るのかを見極めてからで良いかと思います。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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