大王製紙の株価が下落しているようですが、なぜ安いんですかね?大王製紙の業績悪化がヤバいことになっているようですが…
株は買うべきか、今後の見通しを知りたいです。
そんな疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- 大王製紙はどんな会社なの?
- 株価の状況や配当実績、株主優待は?
- 大王製紙の業績悪化でやばい?潰れるのか?
- 株価推移は?大王製紙はなぜ安い?
- 今後の株は買い時か?
愛媛県を地盤としている製紙業界大手の大王製紙。新聞・雑誌・ダンボール用の紙、そしてティッシュやトイレットペーパ用の衛生用紙などを生産・販売しています。
大王製紙のブランドであるエリエールは、一度は皆さんも使ったことがあるのではないでしょうか。
紙需要はなくなることはないので、大王製紙の株価は長期的にはしっかり上昇しているもの、
・企業のペーパレス化・デジタル化の浸透
・原材料高・円安によるコスト増
・海外事業も赤字続き
もあり短期的に株価は急落しています。業績が、かなり悪化しているんですね。
今回は、そんな大王製紙の株を買うべきなのか?業績悪化でヤバいのか?分析です。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
大王製紙はどんな会社なの?
大王製紙株式会社は、国内第4位の製紙会社で、ティッシュ、トイレットペーパーなどの衛生用紙は国内最大手の規模です。
愛媛県を基盤に新聞用紙や包装用紙、ダンボールなどの紙・板紙、家庭用紙、ベビー用紙などのホーム&パーソナルケア商品の製造・販売。愛媛県に国内最大級の紙パルプの三島工場を保有しているんですね。
主力商品はティッシュペーパーの「エリエール」。日用品の有名ブランドということもあり日常的に使っている方も多いのではないでしょうか?
製紙業界の中では、売上高1兆円超えの王子ホールディングスや日本製紙には及ばないものの、この看板ブランドである「エリエール」やトイレットペーパーなどの衛生用紙で国内最大級というのが大王製紙の大きな強みとなっています。
最近では、オムツなどの機能性商品やダンボール製品に力を入れています。
ティッシュや新聞・雑誌、ダンボールなどの紙は、日常的に使用する商品なので売り上げは安定的です。
一方、電子化に伴うペーパーレス化などのトレンドもあり、新聞・雑誌などの紙需要が減少していることもあり、業績は悪化しています。
そんな大王製紙の株価の状況や業績推移を見ていきます。
大王製紙の株価の状況は?
では早速ですがの株価データ(2024年4月19日現在)を見て行きましょう。
株価の指標に関しては、パッと見た感じ”あまり良くないな”というのが率直な感想ですね。23年3月期の業績は赤字転落。配当利回りも1.5%程度と、指標的には割高水準です。
特に、ここ数年は企業のペーパレス化やデジタル化、原材料費の高騰もあり、大王製紙の株価は短期的に下落傾向にあリマス。
なお同じ製紙業界の最大手企業である日本製紙も、個人投資家に人気の銘柄となっています。
株は買いか分析していますので、ぜひご覧ください。
大王製紙の配当実績や株主優待は?
続いて配当実績を見ていきましょう。以下が大王製紙の配当金の実績です。
やはり新型コロナ拡大した2022年以降、材料費の高騰に伴う業績悪化に伴い配当金が大幅減配が見込まれています。
2022年3月期に22円だった配当金が、2023年3月期は16円にまで大幅減配見込み…。
配当の方針を見ると、
株主への利益還元を経営の最重要課題の一つと認識し、業績の状況や内部留保の充実等を勘案しながら安定的な配当を継続することを基本方針
としていて特に数値目標は設けていないですね。
実績ベースで22年3月の配当性向は15%程度なので余力は十分ですが、無理な増配は目指さないで、売上の回復とともに配当を伸ばしていく方針ということです。
大王製紙の配当利回りは1.5%台と物足りない状況ですが、日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。
それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。ぜひご覧ください。
株主優待は自社商品
大王製紙は、保有期間1年以上で100株以上を保有している株主を対象に、自社商品がもらえます。
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | 1,500円相当の商品 |
300株以上 | 3,000円相当の商品 |
3月31日現在の株主に対して毎年7月ごろに、以下のような商品詰め合わせセットが贈呈されるんですね。
ティッシュなどの日用品は、毎日使うものですので、もらってうれしい株主優待なのではないでしょうか。
参考URL >> 大王製紙公式HP
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大王製紙の株価推移は?株価は急落?
続いてチャートを確認していきましょう。ティッシュなどの衛生用紙で国内最大手の大王製紙。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
長期チャート
以下は過去のチャートです。最近の株価は下落傾向ですが、長期的には上昇しているものの、2021年の後半以降、株価が急落していることがわかります。
2012年ごろは450円程度だった株価も、2021年9月ごろには2200円を突破するまで株価は上昇しました。
日用品を扱う大王製紙の業績は底堅く、長期的に株価が上昇している要因となっています。
特に新型コロナ拡大した直後の2020年ごろも、マスクやティッシュなどの衛生用品の売り上げが堅調なことから株価は上昇しています。
短期チャート
以下が大王製紙の1年チャートです。短期的には株価は横ばい傾向です。
短期的に株価は1000〜1300円程度を推移しています。2022年以降は原材料・物流費の高騰や円安もあり株価は横ばい傾向です。
新型コロナ拡大で衛生用品の売り上げは堅調ですが、企業のペーパーレス化や紙媒体の需要が減少しています。この傾向は中長期的に変わらないとみられているので、経営環境的には厳しいと言えます。
日本製紙や王子ホールディングスとの競合が強いこともあり、株価には重荷となっています。
このように短期的にも株価は大きく値動きしています。株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。
そういう方は1株価からの少額投資から初めてみてはどうでしょう?少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
次に小田急電鉄の業績を見ていきます。
大王製紙の業績はヤバい?潰れる
続いて大王製紙の業績を見ていきます。
株価が短期的に下落しているのは、海外事業がうまくいっていないことと原材料費・物流費が高騰していることが大きいですね。
以下が過去10年の売上高、営業利益、純利益の推移です。
新型コロナ拡大以降でも、売り上げが堅調に伸びているのがわかります。一方、23年3月期は347億円の赤字。
紙の原材料である木材チップや石炭など原燃料の高騰に直面しており業績が急激に悪化しています。大王製紙だけではなく製紙業界は業績の下方修正が相次いでおり、かなり苦しい状況ですね。
コスト上昇による価格転嫁が追いついていない状況で、景気減速懸念が強まるなかで思うように価格上昇が進んでいないんですね。
長期的には紙需要は頭打ち
ペーパーレス化やデジタル化の浸透もあり、日本国内では、新聞紙や雑誌などの紙需要が急速に減少しています。
特に新型コロナ拡大以降、その傾向は加速していますね。
自分の会社でも、ここ数年で会議資料はほぼ全て電子化。また通勤時の電車の中でも、みんなスマホをいじっていて、新聞や雑誌を読んでいる方をあまり見かけなくなりました。
日本市場が縮小していることや競合他社との競争が厳しいこともあり、大王製紙は中国やブラジルなど海外への進出を進めていますが、赤字が続きで利益が出てないですね。
なお、大王製紙のキャッシュフローについては一時マイナスになったものの、22年3月はプラスに回復しています。
財務的には安定していて、紙需要はなくなることはないので、当面は経営破綻することはないと思います。
なお、大王製紙はコストの上昇に苦しんでいますが、通信株や医薬品株は業績が安定しているディフェンシブ銘柄として投資家からの人気が高いです。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧になってください。
大王製紙の株は買い時?
製紙業界大手の大王製紙。愛媛県を基盤に新聞・雑誌用の紙やティッシュ・トイレットペーパーなどの衛生用紙などを生産・販売しています。
自分は景気動向に売り上げが影響を受けづらい銘柄が好みではあるのですが、大王製紙株は長期投資の観点からは様子見と考えています。
理由をたんてきに言えば、
・国内の紙需要は減少傾向
・海外事業がうまくいっていない
・原材料高のコスト転嫁が進んでいない
ということですね。
大王製紙は衛生用品に強みがあるので、今後も売り上げは堅調かと思いますが、紙需要の減少や海外事業が赤字続きということもあり、大きな成長は見込めないと思います
2022年以降、世界的にインフレが進んでいて物価が上昇傾向である中、製紙業界は価格転嫁がうまくいっていないんですね。
株価も22年以降は急落しており、将来性に不安を感じる投資家が多いことが伺えます。
紙需要は底堅いこともあり、いずれ大王製紙の業績は回復すると考えられます。株価が下落したタイミングで購入し、長期保有をして株価上昇を待つ。
大王製紙はそんな銘柄といえそうです。
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「大王製紙の株価が下落…やばい?」まとめ
今回は大王製紙の株価分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
製紙業界大手の大王製紙。愛媛県を基盤に紙の生産を行い、ティッシュやトイレットペーパーなどの衛生用紙は業界トップの規模を誇ります。
紙需要は安定的ですが、企業のペーパレスかデジタル化が加速しており、特に新聞・雑誌用紙の国内需要は減少傾向。大王製紙の長期的な成長は見込みずらいですね。
そんな状況の中、株価は短期的に下落しています。海外事業の状況や価格転嫁の状況を踏まえて投資を検討するのが良いかと思います。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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