SUMCO（3436）の株価はなぜ上がらないのですか？業績は悪化しているようですが…
株価の推移（チャート）や株価の予想はどんな感じでしょうか？最近の株価動向や配当の実績や株主優待についても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- SUMCO（3436）の株価はなぜ上がらない？株価の状況は？
- SUMCOの配当と株主優待は？
- SUMCOの株価の推移（チャート）は？
- SUMCOの株価が上がらない理由とは？
投資歴20年のかいまるです。日本株を中心に2000万円以上の資産を運用しています。
半導体ウェーハ生産で世界２位のSUMCOですが、株価が長期的に冴えないですね。
株価の値動きも激しくて2018年も１年足らずで50％以上下落。景気敏感株ということもあり長期保有には全く向かない銘柄と言えますね。
SUMCOといえば景気敏感株の典型銘柄で、業績が安定しないこともあり、2019年、2020年の配当金も減配しました。
一方、半導体シリコンウエハーはパソコンやスマートフォン向けで需給や、データセンターや車載向けで需要が好調ということもあり短期的に売上高が大きく伸びています。
今回は、そんな半導体用ウェハーメーカーであるSUMCOの株は買いか？分析していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
SUMCO（3436）はどんな会社なの？
あまり馴染みのない会社かもですが、半導体用ウェーハ生産では世界シェア第２位の約30％を握る大企業です。
住友系と三菱系のシリコンウェーハ事業が統合して創業した会社です。
半導体を作る上で欠かすことのできない基板材料である半導体用シリコンウェハー（300mm、200mm以下）の開発・製造・販売を行っているんですね。
スマホやパソコン、テレビ・エアコンなど、身近にある電子機器の全てには半導体が搭載されていることを考えると、シリコンウェハーは日常の生活を支える製品と言えるでしょう。
世界の大手半導体メーカーのほぼ全てに対して、半導体用ウェーハ製品を供給しており、日本国内だけでなく海外５箇所に製造拠点を有しています。
SUMCOの株価はなぜ上がらない？｜株価の状況は？
では早速ですがSUMCOの株価データ（2024年１月５日現在）を見て行きましょう。
配当は未定ですが、実績ベースで配当利回りは約４％程度となっています。日本株の平均よりも高い水準ですね。
PERも過去の実績で10倍程度ということもあり、目安の13～15倍よりも割安な水準。
同業他者と比べて見ると、
・信越化学工業：21.5倍
となっているので半導体ウェーハメーカーとしては低いですね。
なお、半導体関連装置を製造するレーザーテックや電子部品の村田製作所も、世界的な半導体需要の増加で業績が堅調です。
株は買いか分析していますので、ぜひご覧ください。
SUMCOの配当実績と株主優待は？
続いて配当実績と株主優待を見ていきます。
以下がSUMCOの配当金の実績です。
21年、22年はデータセンターや車載向け半導体の需要が大きく伸びたこともあり業績が好調。配当金も大幅に増配しています。
業績悪化の影響で2016年に引き続き2019年も減配。そしてコロナ拡大の影響もあり2020年も減配と、景気敏感株ということで配当が安定しないですね。
配当性向が過去５年間で８％〜66％。景気の動向に影響を受けやすく、利益が安定していないということでしょう。
SUMCOの配当方針を見ると、
各事業年度における利益水準、次期以降の見通し、設備投資に係る資金需要及び内部留保の状況等を総合的に勘案した上で、株主への利益配当を実施していく方針
としているので、業績に応じて設備投資と配当金を両立していくということですね。
無理をしてまで株主還元は行わない方針なのでしょう。
なおSUMCOの株主優待はありません。株主還元は配当を中心に行うということですね。残念です…。
次にSUMCOの株価推移と業績を見ていきましょう。
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SUMCOの株価の推移は？割安水準か？
続いてチャートを確認していきましょう
導体用ウェーハ生産では世界シャア第２位のSUMCOですが、これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか？
ここでは過去の長期チャートと短期チャートを見るとともに、チャート分析していきます。
SUMCOの長期チャート
以下は過去の長期チャートです。
この10年で株価をがほとんど上がっていないですね。景気の動向に影響を受けやすい、典型的な循環型の株価推移です。
900円から1100円程度を底値として株価は反発・上昇しているものの、
・チャイナショックのあった2015年
・日中貿易戦争の影響がでた2018年
・ロシアのウクライナ侵攻のあった2022年
の時期に大きく株価が下落しています。
それぞれ１年程度で25〜50％以上も株価は大幅下落しています。かなり値動きが激しい銘柄だといえますね。
SUMCOの短期チャート
以下が直近１年の短期チャートです。
短期的には1700円ぐらいが底値になっていて、株価が反発しています。相当強いサポートラインですね。
一方、2023年に入って景気後退懸念が強いことから、株価は横ばい傾向です。
なお投資初心者の方には、株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。そういう方は１株からの少額投資はどうでしょうか？
少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
SUMCOの株価が長期的に上がらない理由とは？
SUMCOの株価が上がらない理由は、
- 2016年の業績が大幅に悪化
- 世界経済の状況や見通しに影響を受けやすい
- 2019年の業績が悪化
ということ。クイックに見ていきます。
理由①：2016年の業績が大幅に悪化
チャイナショックによる半導体市場の落ち込みで、2016年の業績が大幅に悪化したことが、株価が上がらない要因の一つです。
SUMCOの業績推移を見ていきましょう。売上高、営業利益、純利益の推移は以下のとおり（単位：百万円）。
これらの推移を見ると
・売上高及び利益は2016年に大幅に悪化
・2017年から2018年は増収増益
・2019年、20年に減収減益
・22年はシリコンウエハー需要好調で業績回復
というのがわかります。景気敏感株ということもあり、業績が安定しないですね。
チャイナショックの影響がでた2016年は営業利益および純利益が前年比で半分以下になっています。
配当金も20円から10円に減配。この時期の株価も１年で50％以上下落しています。ここまで株価が下落してしまうと、株価が回復するのに時間がかかりますよね。
ただ、2021年は景気回復の期待やテレワークの浸透もあり世界的に半導体需要が伸びていて、供給不足に陥るほど。景気敏感株SUMCOの業績も回復していますね。
業績は安定しないSUMCOですが、キャッシュフローは問題なく出ていることもあり、経営的にはそれほど問題なさそうです。
理由②：世界経済の状況や見通しに影響を受けやすい
半導体関連銘柄は、世界経済の状況や見通しに売り上げが影響を受ける景気敏感セクターというのも最近の株価が上がらない要因ですね。
例えば、2018年は米中貿易戦争の影響で世界的に
・スマートフォンの販売台数停滞
・データセンター向け半導体需要の減
となったこともあり、株価は2018年の１年足らずで50％以上下落しました。
業績は悪くなかったのですが、世界経済の先行き不透明感から株が大幅に売られたということでしょう。
株価が上がらないSUMCOの株は買い？
さて株価が上がらないSUMCO。株は買いでしょうか？
自分の好みもあるかもですが、長期保有を前提だとSUMCO株は全く買えないですね。
理由としては、
- 長期的に全く株価が上がっていない
- 景気敏感株で世界経済の動向に影響を受けやすい
- 株価の値動きが激しい
- 配当が安定していない
ということ。株価は景気動向に影響を受けやすい循環型タイプなんですね。
チャイナショックや米中貿易戦争など世界経済の減速が懸念が広がると、途端に株価が大幅下落しています。
１年足らずで50％以上も下落しており、値動きが凄まじく激しいです。景気敏感株の典型とも言える銘柄で、短期で株価の値幅を目的に売買するタイプの銘柄ですね。
特に2023年は金利の上昇で景気後退が確実といわれており、半導体関連企業の業績悪化が懸念されます。
株価も長期的にはそれほど上昇しておらず、配当も業績に連動して躊躇なく減配していることから、ちょっと手が出せない銘柄と言えます。
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「SUMCOの株価なぜ上がらない」まとめ
今回はSUMCOの株価がなぜ上がらないということで、株価の推移（チャート）、配当実績や今後の株は買いかなどについて述べてきました。
世界的な半導体ウェーハメーカーのSUMCO。半導体関連銘柄ということもあり世界経済の影響を受けやすく、株価の値動きが極めて激しいですね。
株価は長期的にも停滞しており、長期保有前提での投資には向かない銘柄と言えます。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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