NEC（日本電気）の株価が上昇しているようですが、その理由はなんですか？短期的には下落傾向でやばいですかね？
今後どうなるか知りたいです。NEC（6701）の株価の推移や配当についても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- NEC（6701）の株価の状況は？
- NECの配当と株主優待は？
- NECの株価の推移（チャート）はどうなる？
- NECの株価はやばい？上昇する理由とは？
- NECの株は買い時？今後の株価の予想は？
総合電機メーカー大手のNEC。
株価は業績堅調もあり21年に過去最高を更新。しかし営業利益率は２％〜３％程度と低く、政府や法人需要が底堅いものの、稼げるビジネスモデルにはなっていません。
一方、５G需要や企業のデジタル・トランスフォーメーション（DX）需要が旺盛なこともあり、業績は堅調です。
自分のイメージはPC−98シリーズを販売していたメーカーというイメージが強いですが、実は企業向けのITサービスが稼ぎ頭なんですね。
今回は、そんなNECの株価はやばいのか、今後どうなるかについて分析です。ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
NEC（6701）はどんな会社なの？
NEC（日本電気）といえば、通信ネットワークサービスの構築、運用、保守などのITサービスを一体的に手がける総合電機メーカー。戦前から電話交換機やファクシミリなどの通信機器の製造・販売を行なっていたんですね。
自分なんかは大学が理系だったこともあり、NECといえばPC－98のイメージが圧倒的ですね。30年ほど前は国内PC市場を席巻していて、パソコンと言えばPC－98。憧れのシリーズでしたが値段が高かくて学生には手が出なかった…。自分はエプソン互換機でしたね。
しかしWindows95のブームが到来しPC/AT互換機対応に完全に乗り遅れて、PC－98は凋落。現在でも細々とPC製品を製造・販売しているようですが、海外メーカーや通販BTOに押されて、鳴かず飛ばずと言ったところですね。
プリンターや携帯、モデムなど個人消費者向けの商品も製造していますが、人気・知名度共にイマイチ。
しかし本業は、政府や法人向けに通信ネットワーク構築、システム運用、保守などのサービス事業は好調。最近は、顔認証技術なんかも手がけていて世界70の国と地域で、1000システム以上の導入実績を誇ります。
なにげに売上高約３兆円、従業員数11万人の大企業。今回は、いまだにPC-98のイメージが根強いNECについて取り上げます。
NECの株価はやばい？その状況は？
では早速ですがNECの株価データ（2024年３月15日現在）を見て行きましょう。
株価が上昇していることもあり配当利回りは1.1％と日本株の中では低い水準ですね。通信ネットワーク技術は日々進化していることもあり、研究開発への投資が必要ということ。
既存技術はいずれ淘汰されて、クラウドサービスやIoT、５G対応などで生き残れるか、株主還元よりも研究開発に投資をしたいということでしょう。
予想PERは未定となっていますが、実績ベースでは15倍程度です。
他の総合通信機器メーカーのPERと比較してみると、
- 富士通：12倍
- NTTデータ：19倍
となっていて、同業他社と比較してもNECのPERは必ずしも高いとはいえないですね。
後ほどふれますが、これらの通信システム企業の株価は絶好調なんですよね。５G対応などの需要が今後伸びるという期待から、投資家からの人気が高まっていてPERも割高になっていると言ったところなのでしょう。
ちなみに同じエレクトロニクスメーカーの業績はマチマチですね。パナソニックは業績悪化に苦しんでますが、ソニーは復活しました。
株は買いか記事をまとめました。
NECの配当実績と株主優待は？
続いて配当実績を見ていきますね。以下がNECの配当金の実績です。
長らく40円から60円を行ったり来たりでしたが、ここ数年の配当は増配傾向で、2023年は110円となっています。
過去５年の配当性向をみると13％〜54％で、余力がない年もあるようです。
NECの配当方針を見ると、
当社は、資本効率を重視した事業運営を行うとともに、成長領域への投資や財務基盤の充実をはかることが長期的な企業価値の創出につながると考えており、各期の利益状況や今後の資金需要等を総合的に考慮した株主還元に努めてまいります。
としていて、剰余金は成長分野への投資や内部留保にあてたいということですね。
過去の実績を見ると配当金はほどんど上がっていない時期もあり、配当利回りの低さを考えると、インカム目的で保有する銘柄ではないということですね。
なお日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。
ぜひご覧ください。
株主優待は…
過去10年間でほとんど配当金が増えていないNEC。株主優待はどうなっているのでしょうか？やはり自社サービスや商品の優待が改悪されるリスクが少なくて良いですよね。
残念ながらNECには株主優待がありません。残念です…。
今後、IoTや５G対応など次世代通信インフラ整備に関する対応が求められており、株主還元よりは研究開発や設備に投資を行いたいということなのでしょう。
なお、株主優待目的で日本株に投資しようと思っても、どんな優待銘柄を買えば良いか迷うこともあるかと思います。
以下の記事では、優待銘柄を検討する際に役に立つおすすめ本３選と雑誌を紹介しています。ぜひご覧ください。
次に株価の推移と業績を見ていきましょう。
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NECの株価の推移は？長期＆短期チャート
続いてチャートを確認していきましょう。
総合電機メーカー大手のNEC。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか？ここでは過去の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
NECの長期チャート
以下は過去５年のチャートです。
長期的に株価は、しっかりと上昇していますね。
2020年２月のコロナショックの際に大きく株価が下落したものの、６月には暴落前水準を回復。
その後、右肩あがりで上昇して2021年に入って6000円の大台を突破しました新型コロナ拡大でもITサービス全般を手掛けるNECの業績には、それほど影響はないこともあり買いが入っています。
2022年以降も、ITサービスは、国内の旺盛な需要を継続していて、企業向け・官公庁向けが好調ということもあり株価は１万円の大台を突破しています。
NECの短期チャート
以下がNECの１年チャートです。短期的には、下落傾向ですね。
22年に入って世界的な金利上昇の中、株価は短期的に下落する場面もありましたが、企業や官庁のデジタルトランスフォーメーション（DX）需要の高まりでITサービス需要が堅調なこともあり株価を押し上げています。
このように株は短期的に大きく値動きします。株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。
そういう方は１株価からの少額投資から初めてみてはどうでしょう？少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
NECの業績は？株価が上昇する理由とは？
続いてNECの業績を見ていきます。以下が過去５年の売上高、経常利益、純利益の推移。
過去５年間でほとんど売り上げはほぼ横ばいですが、営業利益が大きく増加しています。
20年12月から受注が本格化した高速通信規格「5G」の基地局の関連事業が利益を押し上げているのが要因です。
新型コロナ拡大もあり、DX（デジタルトランスフォーメーション）関連の需要が高まっていて、20年7～9月期に前年同期比3%減だった企業向け受注高は10～12月期に同5%増とプラスに転じています。
情報セキュリティの問題があるので、官公庁や法人向けサービスは外資に需要を奪われることはないため、業績は底堅いですね。
キャッシュフローもプラスを維持しており、財務的には問題ないと言えるでしょう。
なお、NECなどのエレクトロニクス企業は景気の動向に業績が左右されやすいと言われますが、配当利回りの高い商社株や銀行株は景気敏感セクターとして知られています。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧ください。
株価が過去最高値圏のNEC。株は買い時？
５G需要もあり業績が伸びているNEC。株は買い時でしょうか？
結論からいうと、NECは長期保有前提であれば買いを検討しても良いと思います。すいません、今回も全く自分の好みです。
理由を端的に言えば、
・法人向けや官公庁向けサービスの業績が安定的
・５GやDXの需要が堅調
ということですね。
情報セキュリティの関係から官公庁や法人向けのITサービスは外需に参入されないこともあり、通信システム整備の需要自体は絶対のなくならないですね。
長期的には、５GやIoTなどの新技術の対応が求められて、その関係で企業の設備投資が進んでいくため、これらの需要は今後伸びていくことが予想されます。
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「NECの株価はやばい？」まとめ
今回はNECの株価分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
政府や法人からの通信システム整備、運用、保守で底堅い売り上げのNEC。
20年12月から受注が本格化した高速通信規格「5G」の基地局の関連事業やDX（デジタルトランスフォーメーション）関連の需要が高まり業績が伸びています。
最近の株価高騰もあり、手が出しづらい状況ですが、長期的にはぜひとも欲しい銘柄ですね。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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