パナソニック（6752）の株価が長期的に低迷していますね。今後の株価はどこまで下がる見込みですか？
売り上げは問題ないはずですが…業績が悪化しているんですかね？配当の実績や株主優待についても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- パナソニック（6752）の株価が低迷？株価の状況は？
- パナソニックの配当と株主優待は？
- パナソニックの株価の推移（チャート）はどうなる？
- パナソニックの今後の株価の予想は？
世界的電機メーカーのパナソニックの株価が長期的に冴えないですね。
理由としては
- 2020年、21年の業績は減収減益
- テスラ事業の不透明感
あたりが要因かと。製造業は、景気の動向に売り上げの影響を受けやすい景気敏感セクターということもあり、新型コロナ拡大などの影響で業績がイマイチです。
一方、株価はコロナショックの時で株価は850円の水準まで落ち込みましたが、その後は反発しています。この850円というのが当面のサポートラインと言えそうです。
今回は、そんなパナソニックの株価はどこまで下がるのか、株は買いかについて分析です。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に 2000万円以上の資産を運用しています。今回は、これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
パナソニック（6752）は何の会社？
今回は電機メーカー最大手である世界のパナソニックをとりあげます。
パナソニックは、国内トップの総合電機メーカーで、個人向け電化製品・電気機械器具から産業向け電子部品、情報通信機器、車載機器・電池、住宅関連事業に至る生産・販売・サービスなどを展開しています。
パナソニックはテレビや洗濯機などの総合家電メーカーとしてのイメージが強いですが、売り上げ全体に占める割合は20％程度しかありません。
2009年に三洋電機を子会社化して車載事業（電気自動車の電池など）に取り組むなど、企業向けの製品・サービスに力を入れていますね。
創業者は”経営の神様”といわれた松下幸之助。今では社名がパナソニックに統一されましたが「松下イズム」は今も健在の会社です。
この世界のパナソニック株はなぜ低迷するのか、今後買いなのか、以下見ていきたいと思います。
パナソニック（6752）の株価は低迷｜株価の状況は？
では早速ですがパナソニックの株価データ（2023年９月28日現在）を見て行きましょう。
株価の指標は悪くないですね。今期未定です23年３月期の配当利回りも２％程度と日本企業の中では平均的な水準。
PERの目安は13～15倍ぐらいですから７倍というのは割安な水準で、過熱感は全くないですね。
パナソニックを含む製造業は、景気敏感株ということもありコロナ収束期待で短期的に株価は堅調です。
同業のシャープや日立について株は買いか記事にしていますので、ぜひご覧ください。
パナソニックの配当実績と株主優待は？
続いて配当実績と株主優待を見ていきます。
以下がパナソニックの配当金の実績です。
配当金は順調に伸びてましたが、2018年以降30円で横ばい。残念ながら新型コロナの影響もあり21年３月は10円減配となってしまいました。
もっとも配当性向が28％程度ですので、無理のないレベルといえます。
パナソニックの配当方針を見ると、
連結業績に応じた利益配分を基本
としているので、配当金は業績次第ということですね。
気になるのは、利益が赤字になったことで13年３月期に無配になっていることですかね。
世界的な電機メーカーといえども、赤字になれば躊躇なく無配にする。ここが事業売却や借金をしてでも配当を出す米国企業との大きな違いですね。
配当性向も28％と余力十分ですが、無理をしてまで株主還元は行わない方針なのでしょう。三菱商事や三井住友FGのように減配せずに増配を目指す累進配当政策を採用している企業もあるんですけどね…
参考記事＞＞高配当の累進配当銘柄には何がある？
なおパナソニックの株主優待はありません。株主還元は配当を中心に行うということですね。残念です…。
なお、株主優待目的で日本株に投資しようと思っても、どんな優待銘柄を買えば良いか迷うこともあるかと思います。
以下の記事では、優待銘柄を検討する際に役に立つおすすめ本３選と雑誌を紹介しています。ぜひご覧ください。
次にパナソニックの株価推移と業績を見ていきましょう。
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パナソニックの株価の推移は？どこまで下がる？
続いて株価の推移（チャート）を確認していきましょう
世界的電機メーカーのパナソニックですが、これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか？
ここでは過去の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
長期チャート
以下は過去のチャートです。典型的な循環型の株価推移となっています。
この10年で株価はほとんど上がっていないですね。
景気に敏感な製造業らしく株価も循環型になっていて、800円から1600円のレンジを行ったり来たりです。
・チャイナショックのあった2015年
・米中貿易戦争の影響が出てきた2018年以降
・2020年のコロナショック
の時期は大きく株価が下げています。
どれも１年程度で40％近く調整していますね。なのでチャート的には、世界経済の動向に影響を受けやすい景気敏感株と言えるでしょう。
チャート的には800円のラインで株価が反発していることもあり、この水準がサポートラインと言えそうです。
パナソニックの短期チャート
以下が直近１年の短期チャートです。
2020年のコロナショックで株価は1200円台から800円割れのレベルまで大幅下落。その後、ジリジリと株価は上昇して1700円を突破しています。
このように株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。そういう方は１株からの少額投資はどうでしょうか？
少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
世界的電機メーカー、パナソニック。最近の株価が割安な水準になってる理由は何故なのでしょう？
パナソニックの株価が低迷している理由とは？
パナソニックの株価が大幅に下落している理由は、
- 米中貿易摩擦やコロナの影響で業績悪化
- テスラ事業の不透明感
ということ。クイックに見ていきます。
理由①：米中貿易摩擦やコロナの影響で業績悪化
2020年の業績予想が引き下げられたことや新型コロナ拡大の影響で業績が悪化していることが、株価低迷の大きな要因ですね。
売上高、営業利益、純利益の推移は以下のとおり。
これらの推移を見ると
・2020年、21年は減収減益
・22年以降は回復
というのがわかります。
実はチャイナショックの影響がでた2015年から2016年にかけても売上高が落ち込んだんですよね。やはり製造業ということもあり世界経済や景気動向に業績が影響を受けやすいということです。
以下のように、2016〜2020年までフリーキャッシュフローもほとんど出ていなかったこともあり、苦しいですね。
なお、パナソニックの業績はイマイチですが、商社株や銀行株の業績は安定していて高配当の人気セクターです。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧ください。
理由②：テスラ事業の不透明感
テスラの電気自動車事業との関係が不透明なことも、リチウム電池を供給するパナソニックの業績不安の要因となっています。
パナソニックはテスラが製造する電気自動車に搭載する円筒型リチウムイオン電池を生産するため、米国の工場に2000億円を投資。
しかし、その後テスラが自前の電池工場を作る計画があったり、イーロン・マスク社長が「テスラ株を非上場にする」と言ったりと、いろいろ問題が出てきたんですね。
テスラ『モデル3』採算ラインと見られる週産5000台の達成時期を2度にわたり延期していましたが、2020年に入って量産体制が整いつつあります。
パナソニックもテスラ事業に多額の投資をしているので、このテスラへの供給が今後もうまくいくのか？
この不透明感が株価が低迷した要因の一つです。
参考記事：パナソニックとテスラの「夫婦関係」、市場は悪化を懸念（Bloomberg）
一方、2024年３月までにテスラEV向け大容量電池を和歌山の工場で量産開始するとの報道もあり、引き続きテスラの動向に業績が左右されそうです。
株価は割安？パナソニックの株は買い？
さて株価が長期で低迷しているパナソニック。株は買い時でしょうか？
少し自分の好みも入っていますが、パナソニック株は少し様子を見た方が良いと考えます。
理由としては、
・テスラ事業に業績が左右
・世界経済の動向に株価が敏感
・インフレの影響
ということ。
テスラと一連託生と言って良いぐらい、パナソニックはテスラの電気自動車事業に力を入れていますよね。
ただテスラは自前で電池供給を行う計画もあり、長期的に蜜月関係が続くのかどうか？
株価が長期的に800円から1600円のレンジで推移していて、ほぼ横ばい傾向です。製造業で景気の影響を受けやすい業態であるのでしょうがない面もありますが…。
また21年末以降、原材料の高騰が急速に進んでいて、パナソニックの収益性を低下させています。
一方、今はコロナ収束で景気回復期待が強い反面、22年に入ってウクライナ危機で株価が下落していることもあり、短期の値幅取りには面白いかもしれません。
いずれにせよ長期的に株価が上昇していないこともあり、パナソニック株の購入は様子見ということで良いと思います。
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「パナソニックの株価が低迷」まとめ
今回はパナソニックの株価が低迷ということで、株価の推移（チャート）、チャート的にどこまで下がるか、配当実績や今後の株は買いかなどについて述べてきました。
世界的電機メーカーのパナソニック。製造業ということもあり世界経済の影響は受けやすいものの、意外と業績が底堅いですね。
しかし、テスラ事業が不透明なことから米国に建設したリチウム電池工場への投資が回収できる見込みが立っていないことが株価低迷の一因です。
景気の回復期待が強いこともあり、短期の値幅取りには面白い銘柄ですが、長期的にはちょっと様子見というところですね。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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