米国の債券ETFであるAGGへ投資することを考えているのだけど、株価の推移と特徴は?利回りや分配金(配当)実績も知りたいです。
高いリターンを得たいけど損はしたくありません。AGGの有効な活用法はありますか?
今回はこういった疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- 債券ETF AGGの株価と特徴とは?
- AGGのチャートは?
- AGGの分配金(配当)と利回りは?
- 長期投資の視点からAGGをどのように活用するか?
自分は、AGGに関して以下ツイートをしました。
やはり債券は持つべきですね。米中摩擦問題の影響でNYダウ冴えない展開ですが、債券etfであるAGGは直近1ヶ月で3%程度上げています。債券のメリットは
・ポートフォリオの値動きが安定
・安定した分配金を期待できる
ということ。
米国FRBは政策金利引き下げの方針で、債券価格上昇も期待出来ます。— かいまる (@leverage_toushi) August 27, 2019
やはり債券は持つべきですね。米中摩擦問題の影響でNYダウ冴えない展開ですが、債券etfであるAGGは直近1ヶ月で3%程度上げています。債券のメリットは
・ポートフォリオの値動きが安定
・安定した分配金を期待できる
ということ。
米国FRBは政策金利引き下げの方針で、債券価格上昇も期待出来ます。
上記を深掘りします。安定したインカムが期待できる債券ETFのAGG。その魅力について迫ります。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、20年以上投資経験がありますが、株式だけではなく債券ETFも保有しています。今回の記事は、この経験も踏まえて書いています。
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目次
米国株急落でもAGGは上昇?
2019年8月5日の米国株式市場は、米中貿易摩擦の悪化と世界経済の先行き懸念から大きく売られNYダウは終値で767ドル安と今年最大の下げ幅を記録しました。
しかし債券ETFであるAGGはしっかり値上がりしているんですよね。これは株式が売却された資金が安定資産である債券に流れるためです。
以下のチャートを見れば特徴がはっきりとわかりますね。NYダウとAGGの株価推移(チャート)を比較したもの。
赤:AGG 緑:NYダウ
NYダウなどの株式が大きく値崩れした際もAGGの株価は上がっています。むしろこの時期に限ってみるとAGGの方がパフォーマンスが優れていますね。
このように株式に比べて値動きが安定しているというのが債券ETFの大きな特徴の一つと言えます。
以下、その特徴と株価推移や配当実績などについて、詳細に見ていきます。
AGGの株価と特徴とは?
AGGは米国の債券市場全体と連動したETF
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(AGG)は、米国の債券市場全般の動きを示すインデックスとの連動を目指した債券ETFです。
主な構成は、米国政府機関が発行している債券が中心となっていますが、一部信用力の高い社債が含まれます。
長期・中期・短期の米国債券に幅広く投資しているETFということですね。マネックス証券、楽天証券、SBI証券等々の外国株証券口座で利用可能で、NISA口座でも取引することができます。
以下が2022年11月8日現在のAGGのデータです。
- 52週レンジ : 91.58 〜 100.98ドル
- 経 費 率 : 0.03%
- 分配金利回り : 3.28%(過去12ヶ月)
- 分 配 金 月: 毎月
- デュレーション: 6.35年
- ベータ値 : 0.14
- インデックス : ブルームバーグ・バークレイズ米国総合 インデックス
- 設 定 日 : 2003年9月
注目は経費率ですね。0.03%と極めて低いものとなっていて、iシェアーズシリーズのETFの中でも、最も低いETFの一つです。
分配金利回りは3%超え。米国の中央銀行による政策金利上昇もあり魅力的な分配金利回りとなっていて、インカムはかなり期待できると言えそうです。
なお、債券に投資するメリットについては、おすすめのETFも含めて以下の記事にまとめています。
AGGの株価の動きについて
AGGの過去3年間の標準偏差は4.76%と極めて低いですね。1年間の値動きが±3.5%程度と安定した値動きです。
デュレーションは約6年ですので、債券の金利が1%動くと6%程度の値動きすることになります。22年に入って米国の金利が多くく上昇しており、債券の価格も下落しています。
なので、米国FRBの政策金利を0.25%引き上げると、タイムラグはあるでしょうが単純計算でAGGの価格は1.5%下落することになります。
22年以降の金利上昇により、この債券価格は大きく下落しています。
なお、AGGは値動きの安定した債券ETFですが、値上がり益を期待できる長期国債ETF TLTや高いインカムを期待できるハイイールド債 ETFも人気です。
AGGの資産構成とは?
構成債券の信用格付けと残存期間
AGGは約7,500銘柄の債券で構成されています。以下が信用格付けと残存期間です。
トリプルAの債券が7割りを超えていますね。AGGの平均残存期間は3〜7年程度となっていて結構短めです。
高い信用格付けを持つ比較的短い期間の債券を中心に運用しているということです。
構成債券の発行体
以下がAGGを構成する債券の発行体となっています。
債券の発行体の大半は米国政府と信用格付けの高い機関ですね。一部AT&Tやバンカメなどの社債も含まれていますが、比率は極めて低いです。実質的に米国の政府系債券ということです。
債券に投資する際には、米国債や日本国債、ソフトバンクやオリックスなどの社債など生債券を直接買うという方法もあります。他方、AGGの方が広く分散されており、流動性が高い(現金化しやすい)というメリットがありますね。
売却しようと思えば米国の株式市場で簡単に売却することができる。これがAGGなどの債券ETFのメリットの一つです。
このように個別銘柄やETFの特徴に応じて投資を行うこと、しっかりとした投資理論を身に着けることが勝率を高める上で重要です。以下の記事では、初心者向けのものから古典まで、おすすめの米国株投資本を紹介しています。
AGGのチャート(株価推移)は?
ここではAGGのチャートを見ていきます。特徴を掴むために、
- TLT(米国の20年超え長期国債と連動)
- S&P500
と比較していきます。
AGGのチャート
過去5年の株価推移を示したのが以下のチャートとなります。
赤:AGG 緑:TLT 水色:S&P500
直近5年間のパフォーマンスは約マイナス10%。このチャートには分配金が含まれていませんので、これにプラスして年間2〜3%程度の分配金が支払われています。
21年末ごろから米国の金利が大きく上昇していることもあり、AGGの価格は下落傾向です。過去の債券価格は極めて安定していたことを考えると、短期的には暴落と言って良い水準です。
AGGは値上がり益を期待するETFではなく、インカム目的で保有するものということを考えれば、値動き安定していて期待どおりのパフォーマンスと言えます。
やはり長期的に大きなリターンを期待するなら株式ですね。今回比較した米国株価指数S&P500の特徴については、以下の記事でまとめています。
ぜひご覧ください。
AGGの最大の特徴は値動きの安定
TLTやS&P500とのチャート比較を見ると、
・TLTやS&P500と比較して値動き少ない
・S&P500が短期的に下落するところで上昇
・コロナショックのあった2020年も値動き安定
ということがわかりますね。
やはりAGG最大の特徴は株式に比べて値動きの安定と言えるでしょう。コロナショックの時を除いて直近5年間で±5%程度の範囲で収まっています。
債券ETFは、米国の中央銀行の政策金利の動向に非常に影響を受けやすいという特徴があります。債券価格が市場の金利に影響を受けやすいからですね。
2018年中頃はFRBの政策金利引き上げがあり、債券市場が大きく動いた時期でした。なので20年を超える長期債券で構成されるTLTもわずか1年程度で10%以上下落しています。
一方AGGは債券ETFらしくほとんど値動きがなく−5%程度です。これは構成債券が比較的短い期間の債券が多く含まれているためですね。
ちなみにリーマンショックのあった2008年ごろもAGGは−5%程度しか値下がりせず、金利の引き下げとともにすぐに値上がりに転じています。
この値動きの安定性こそがAGGの大きな特徴であり、保有するメリットとなります。
AGGの株価リターンは?
次に分配金も含めたAGGのリターンを見ていきましょう。以下が2024年2月29日現在のリターンです。
上の「トータル・リターン」がAGGのデータです。5年間で0.74%、2003年の設定来でも約3%程度となっています。
株式の期待リターンが6~7%程度ですから、値動きが安定している債券ETFということを考えれば長期的には、まずまずのリターンといえます。
さらに表の下に書かれているインデックスとリターンがほとんど変わらないことです。
通常ETFの優劣はインデックスとの乖離で評価されることになるので、この観点からもAGGは優れたETFであると言えます。
AGGの利回りと分配金(配当)実績は?
AGGの分配金(配当)利回りは2〜3%程度。毎月支給されます。以下が過去の分配金実績です。
リーマンショック後の2009年以降は、金利が大幅に下がったタイミングですので配当金も減少傾向だったんですね。
逆にFRBが金利を引き上げる局面だった2018年は配当金が増加。過去5年の配当利回りを見ると1.7〜3.2%程度となっています。
AGGは期間の短い債券を中心に構成されていることもあり、分配金利回りは、米国の政策金利の動向に大きく影響を受けます。
なお、AGGの配当金は3%台ですが、米国株には高配当でしかも連続増配を続けている企業があります。中には7%を超える銘柄や60年以上連続増配している銘柄も。
おすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。
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長期投資の視点からAGGをどのように活用するか
AGGの株価推移、リターンなどをみてきましたが、活用法として
- AGGの長期保有で安定的なインカムを期待
- AGGと株式と組み合わせて保有
ということです。クイックに見ていきましょう。
AGGの長期保有で安定的なインカムを期待
チャートを見てわかるとおり、AGGはほとんど値動きをせず年間±3〜5%程度です。この安定性こそがAGGの最大の特徴といえるわけです。
AGGへの投資は大きな値上がり益を期待する者ではなく安定的なインカムを得る目的ということですね。
なので、
・運用資産が大きくなった
・会社を退職して給与収入がなくなった
などの場合は、値動きよりも安定したインカムを得たいという需要の方が大きくなります。
こういう場合に、無理に株式に投資をしないでAGGを保有して値動きを気にせずに定期的に分配金を受け取ると行った運用法はありだと思います。
AGGは株式と組み合わせて保有
AGG単体でも悪くありませんが、株式と組み合わせて保有することにより、ポートフォリオ全体の値動きをマイルドにしつつ、より高いリターンを期待できます。
債券と株式は逆相関の関係ですから株式市場が軟調であった時には、債券市場に資金が集まり債券ETFであるAGGの価格は上がります。
2018年末のアップルショックで株式が大きく値下がりした状況でも、AGGはしっかりと値上りしていますね。
さらに2020年のコロナショックによる短期的な株価の大暴落局面でも、一時的にはAGGも下落しましたが、株式よりも早く価格が上昇基調に戻っています。
株式の方が長期的にみてリターンが高いですから、AGGに米国株式ETFであるVTIやVOOを組み合わせで保有することで、資産全体の値動きを抑えつつ長期的に高いリターンを狙えます。
ちなみにS&P500ETF VOOと米国の株式市場全体にまるっと投資できるVTIの特徴については、以下の記事にまとめています。
ぜひご覧ください。
「債券ETF AGGとは?」まとめ
今回は債券ETFであるAGGの株価とチャートの特徴にについて述べるとともに、長期投資の観点からどう活用するかについてまとめました。
AGGは債券ETFの特性上、値上がり益を狙った投資には向かないですね。最大の特徴は値動きと分配金の安定性ですからインカムを目的として投資するということになります。
日本の銀行に預金しても0.001%程度しか利息が付かないことを考えれば、3%という分配金利回りは非常に魅力的です。
特に株式に投資して積極的にリスクを取りに行く必要がないのであれば、AGGに投資することでリスクを抑えつつ安定的な収益を期待できます。
最後に米国株や米国ETFを賢く運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
S&P500や米国株にレバレッジ取引
株価指数、外国株、金、原油…などなど。いろんな商品に気軽に投資ができるCFD。最大の魅力はFXのようにレバレッジをかけて取引できること。
特に株価指数CFDはレバレッジをかけたインデックス投資なので、長期的に高いリターンが期待できます。
自分もS&P500CFDに長期投資しています!
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- Apple、Teslaなどの個別株にもレバレッジ
- 金、原油、コーンなどの商品にも投資可能
米国株式市場は長期的に右肩上がり。S&P500CFDやナスダックCFDを長期保有することで少ない資金でも大きなリターンが期待できます。
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なお米国株や資産運用に関連するお得な情報について、以下にまとめました。よろしければご覧いただければと思います。
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