米国株のP&G(PG)への投資を考えています。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の今後の株価の見通を知りたいです。
インフレの影響で減益となったようですが…株価の推移やチャートの特徴はどんな感じですか?P&Gの株は買いですか?
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- コロナショックでP&G(PG)の株価急落!
- プロクター・アンド・ギャンブル (P&G)って何の会社?
- P&Gの株価の推移(チャート)と特徴は?
- P&Gの配当金の推移は?
- P&Gの今後の予想は?成長期待で株は買いか?
投資歴20年のかいまるです。米国株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。
結論から言うとP&G(PG)株は、
・新型コロナの影響軽微
・世界最大の一般消費財を提供している企業の安心感
・強力なブランドを数多く抱えている
・不況に強い65年増配の業績鉄板
ということもあり、安心して長期保有できる銘柄といえます。コロナ拡大後の2020年1〜12月の業績も絶好調。
世界中の衛生意識が高まっていることもあり、石鹸や洗剤などの売れ行きが伸びているんですね。
また2021年4月に1株あたりの四半期配当を、これまでの79.07セントから、10%引き上げて86.98セントにすることを公表。
この増配により65年連続増配となります。スケール感が違います。
今回は、そんなP&Gについて銘柄分析です。株は買いなのか、死角はないのか、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
P&G(PG)ってどんな会社?
P&G(Procter & Gamble、プロクター・アンド・ギャンブル)は、洗剤や化粧品などの一般消費財を製造販売する企業で、世界最大の一般消費財メーカーで、生活必需品セクターに分類されます。
1837年にローソク業者のウィリアム・プロクターと石鹸業者のジェームス・ギャンブルの共同出資で設立された会社で、180年以上の歴史を誇ります。創業者の名前がそのまま社名となっているんですね。
世界180カ国で商品を販売していて、日本でも例えば洗剤の”アリエール”や”ボールド”、おむつの”パンパース”、化粧品の”SKーⅡ”、髭剃りの”Gillette(ジレット)、ヘアケアの”パンテーン”などのプランドが有名ですね。他にも多くのブランドを展開しています。
ちなみに日本で洗濯洗剤というと”アリエール”が有名ですが、米国だとP&Gの”Tide”というブランドが売り上げNo1となっています。自分も米国出張とかでウォルマートとかに行くと、洗濯洗剤売り場でもこの製品がところ狭しと並んでいます。
2019年の売上高は約676億ドル(約7.3兆円)。生活必需品セクターの企業としては最大の規模となっています。
次に株価や最近の動向について見ていきます。
P&G(PG)の株価の状況は?
では早速ですが、P&Gの株価の状況をみていきましょう。ここでは株価データと銘柄の特徴について取り上げます。
P&Gの株価データ(2024年4月24日現在)を簡単にまとめました。
生活必需品セクターとして、PERが26倍程度とちょっと割高な水準です。コロナ拡大による公衆衛生意識が高まっていて業績や株価が堅調。
配当利回りは2.5%程度と生活必需品セクターの平均ぐらいですかね。それほど高いという印象はないですが、P&Gは後述するように67年連続増配という、とてつもない実績なんですよね。
コロナ拡大でも業績堅調ということもあり、長期保有に向いた銘柄といえそうです。
なお、P&Gは業績が安定している生活必需品セクターの代表銘柄ですが、他にもコカ・コーラやタバコ株のアルトリアも安定した業績で人気です。
P&Gの株価の推移(チャート)は?
次にP&Gの長期チャート(10年)を見ていきます。以下が過去10年のチャートで、比較のためにS&P500も掲載しています。
赤:P&G 緑:S&P500
P&Gは10年間で株価は2.1倍程度とまずまずのパフォーマンスです。22年に入って株式市場は調整局面に入っていて、S&P500のパフォーマンスと差が縮小してきました。
P&Gはコロナショックや22年の下落局面における下落幅がS&P500よりも小さいですね。コロナショックで下落した株価も、1ヶ月後の20年4月の段階でほぼ回復。
P&Gは不況でも業績が落ちづらいディフェンシブ銘柄ですし、日用品メーカーとしてのブランド力も非常に高いので、今後の株価も期待できると思います。
P&Gの配当実績は?
次にP&Gの配当実績をみていきましょう。以下が過去10年間の実績となっていて、綺麗な右肩上がりです。
配当金は右肩上がりで上昇しています。配当金の状況をまとめると、
・連続増配:67年
・5年平均増配率:5.73%
となっています。
やはり注目点は、1957年以降連続増配となっていて67年連続増配を達成していることですね。これは米国株式市場でも3位の記録。創立180年を超える名門企業で、60年以上もの長い期間、売り上げを落とさずに業績を伸ばし続けた結果といえますね。
なお、米国は連続増配銘柄が多いことでも知られています。その理由とおすすめの銘柄について以下の記事にまとめています。ぜひご覧ください。
P&Gの売上高や利益は?
次にP&Gの業績をみていきます。以下のグラフは、売上高、営業利益、純利益、営業利益率の推移となっています。
P&Gは2014年ごろから年からブランドの売却・再編を進めていて、3年間で100近くあったブランドを、60程度のブランドに絞り込みました。2015年以降の売り上げが大きく減少しているのは、そのためですね。
他方、業績がふるわず17〜18%程度だった営業利益率はブランド再編に伴う経営効率の向上により、最近では20%を超えるところまで回復してきました。2018年以降に株価が大きく上昇しているもの、これらの取り組みが好感されたということでしょう。
2019年の純利益は大幅に悪化していますが、これは2005年に買収した髭剃りのブランドであるGillette(ジレット)について、投資金額が回収できないために価値を低くしたこと(減損処理)による影響によるものです。
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なお、オックスフォードインカムレターの特徴や無料メルマガのメリットについては以下の記事にまとめています。
P&Gの株価の予想は?
新型コロナ拡大の経済影響が未だ見通せない状況ですが、P&Gの業績は今後もかなり期待できることもあり、株価も底堅く推移すると予想します。理由を端的にいうと、
・新型コロナの影響軽微
・世界最大の一般消費財を提供している企業の安心感
・強力なブランドを数多く抱えている
・不況に強い67年増配の業績鉄板
・インフレでも商品に値上げ転嫁
ということ。特に新型コロナ拡大による外出規制もあり、家庭用洗剤などの日用品の需要が伸びています。P&Gはロングセラー商品が多いこともあり、この需要増は追い風になるといえますね。
消費者は一度使い慣れた商品は、使用し続ける傾向があるんです。安くて高品質のプライベートブランドやアマゾンなどによるEコマースの普及により、定番商品が昔ほど売れなくなってきているとの指摘もありますが、最近のP&Gの業績を見る限りは、その心配もなさそうです。
2021年以降、米国や欧州を中心に資源高などの影響でインフレ(物価高)が進んでいますが、P&Gは原材料価格の高騰を商品価格に転嫁できているので業績は伸びています。
強力なブランドを多く抱えており、新型コロナ拡大やインフレなどの市場環境が変化しても業績への影響を受けにくいんですね。長期的的にぜひとも欲しい銘柄です。
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P&Gの株は買いか?まとめ
今回は、P&G(PG)の銘柄分析ということで、株価の推移(チャート)や特徴、株は買いかについて述べてきました。
洗濯洗剤などの日用品最大手のP&G。強力なブランドを数多く保有しており、不況下でも業績が底堅いことから65年連続増配という実績を誇ります。新型コロナ拡大でも、家庭用洗剤などの需要が伸びており、業績も堅調に伸びています。
株価も2020年4月の段階でコロナショック前の水準にまで回復、その後も順調に株価が上昇しています。投資家の期待や人気の高い銘柄といえますね。
新型コロナ拡大の収束が長期化し、インフレが進んでいますが、P&Gの業績への影響は軽微です。長期投資先として、かなりおすすめできる銘柄と考えます。
最後に米国株やETFに賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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