米国の債券ETFに投資するメリットを知りたいです。そもそも債券ETFの特徴とはどのようなものですか?
おすすめの債券ETFも知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- 米国債や米社債とは?
- 米国の債券ETFの特徴とは?
- ポートフォリオに加える理由とは?
- おすすめの米国の債券ETFとは?
投資歴20年のかいまるです。米国の債券ETFであるBLVを含め1500万円以上を資産運用しています。
債券といえば、株式と比較して値動きが安定していて、分配金を着実に受け取ることができるので長期の資産運用には欠かせない商品です。
その中で、最近では米国の債券ETFの人気が高まっていて、日本の個人投資家でもポートフォリオの主力として活用している人も多くなっています。
今回は、そんな米国の債券ETFの特徴やオススメの商品についてランキング形式で紹介していきます!
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
米国債や米社債とは?
米国債は、米国の財務省が発行する米国政府の債務証券のことで、主に利子付債と割引債(ゼロクーポン債)の2種類が存在します。利子付債の方がイメージがつかみやすいですかね。
要するに、額面で発行され、償還(満期)期日に購入した金額が償還される債券です。
債券を購入してから、定期的(半年に一度)利金が受取ることができて2年〜30年債が定期的に入札を通して発行されます。
基本的には満期まで保有することが前提の商品。なので特に個人投資家にとっては、短期での値上がりを期待するものではなく、長期投資を検討している方に向いている商品といえます。
発行するのが米国の財務省であれば米国債ですが企業が発行する債券が”社債”ですね。
金利を定期的に受け取ることができる点で同じ性質の商品ですが、企業が倒産した際に償還されなくなるというリスクがある分、社債の方が金利が高くなる傾向があります。
なお、米国の債券は当然ながらドル建てですので、売買時には円から外貨、外貨から円に為替を転換するための為替コストがかかり、為替変動リスクが存在します。
債券は価格が安定していることもあり、大きな値上がり益を期待できるS&P500などの株価とは異なり、分配金を期待して投資する商品とも言えるでしょう。
参考記事⏬
米国株価指数S&P500の特徴とは?
米国の債券ETFの特徴とは?
米国の債券ETFは、米国で発行される債券で構成されているETF(上場投資信託)のことで、以下のような特徴があります。
- 市場でいつでも売買できる
- 株式のような値動きがある
- いろんな時期や種類の債券に分散投資
- 金利が上昇する局面で債券価格は下落
以下クイックに見ていきますね。
特徴①:市場でいつでも売買できる
ETFは市場で売買できることが大きな特徴ですね。
国債などの債券は満期が決まっており、途中で売却するためにはいくつかの条件を満たす必要があり、すぐに売却できないデメリットがあります。特に個人投資家が頻繁に債券を売買するのは一般的ではないですね。
しかし、米国債や社債をETF(上場投資信託)で運用する場合、市場に上場されているので株と同じように売買が可能です。
期間の縛りがないという面で直接債券を買うよりも優れていると言えるでしょう。
特徴②:株式のような値動きがある
通常の債券は、購入して持ちづづけていれば満期日に購入した金額で償還。しかし、実は金利の動きに伴って債券価格は変動しているんですね。
通常、金利が上がると債券価格が下がり、逆に金利が下がると債券価格が上がるんです。
個人投資家には一般的ではないですが、投資銀行とか証券会社は債券をトレードすることで巨額の利益を叩き出してますね(もちろん、損失を出すこともありますが…)。
債券ETFは市場で価格が決まることから、以下の総合債券ETF BNDのチャートのように、金利の動きなどに応じてリアルタイムで値動きします。
米国の債券ETFの場合、1株から購入が可能なので、時間分散しながら購入することが可能。また、株価が低い時に購入をすると分配利回りが高いということですから、値動きに応じて買い増しを検討するというやり方もできます。
特徴③:いろんな時期や種類の債券に分散投資
商品にもよりますが、米国の債券ETFは複数の銘柄が組み込まれて運用がなされています。
純粋な米国債や社債1銘柄で運用すると、金利条件が悪い時に買い付けてしまう可能性がありますよね。そうなると償還される満期日まではその低金利が継続してしまうデメリットがあります。
しかし、債券ETFは様々な国債、社債、年限、利回りの物で運用されているので分散投資という面においてメリットがあります。
もちろん、買うタイミングを分散させたり、ETFの価格が下がった時に買い付けると行った手法も取ることができますね。
特徴④:金利が上昇する局面で債券価格は下落
債券は金利が上昇すると価格が下落する特徴があります。
例えば、米国の政策金利が大幅に引き上げられた2022年は、米国債券の価格は急落しました。米国の全債券で構成されているBNDは22年の1年間だけでマイナス14%。
株式ほどの値動きではありませんが、債券の値動きとしてはかなり大きい下落で、暴落と言って良いかと思います。
逆に金利が下がると債券価格は上昇する特徴があります。金利と債券価格はシーソーのような関係にあるんですね。
なお、長期投資にあたっては、しっかりとした投資理論を身に着けたいですよね。以下の記事では、初心者向けのものから古典まで、おすすめの米国株投資本を紹介しています。
おすすめの米国の債券ETFランキング!2023最新
長期でも短期でもインカムをしっかりと狙えるという点でオススメできる債券ETFをランキングまとめて見ました。
1位:米国総合債券ETFのBND・AGG
米国の債券市場全体に連動している債券ETFです。
長期・中期・短期の米国債券に幅広く投資されていて、値動きが安定していて、年率で2〜2.5%程度の安定した分配金利回りを期待できます。
バンガード社が発行しているものがBND、ブラックロック社が発行しているものがAGGとなっていて、特徴に大きな違いがありません。
どちらも委託手数料が安く、定番の米国ETFですね。
2位:長期国債ETFのTLT
20年を超える米国長期国債と同じ値動きを目指すETFですね。
最大の特徴は、安定したインカムだけでなく、値上がり益も期待できるということです。その分、日々の値動きが大きくなります。
長期債というと金利が高いイメージがありますが、タイミングによるもののBNDやAGGよりも分配金利回りが低いですね。1〜2%程度です。
3位:社債ETFのLQD
国債中心で構成されたETFよりも高いインカムが期待できる社債を集めたETFがLQDです。
簡単に特徴をまとめると、
・ETF1本で2000銘柄の社債に分散投資
・分配金再投資で年率6%近い高リターン
・年率3%程度の高い分配金利回り
ということで、非常に魅力的なETFなんですよね。詳細は以下の記事にまとめています。
4位:ハイイールド社債ETFのHYG・JNK
米ドル建てハイイールド社債に連動するETFですね。高利回り社債で構成される指数と同等水準の投資成果を目指したETFです。
特徴は何と言っても年率5%程度の高い分配金利回りということ。その分、値動きが激しいです。委託手数料が高いのもマイナスポイント。
とにかく高いインカムを追求したい人向きのETFです。
5位:レバレッジ型債券ETFのTMF
万人にオススメできるETFではありませんが、債券ETFにもレバレッジ型のものがあります。
TMFは分配金利回りが低く、20年超え長期国債ETFの値動きにレバレッジがかかっているので値動きが荒いです。完全に値上がり益を狙ったETFと言えるでしょう。
単品で保有するよりは、株式と一緒に保有してポートフォリオ全体の資金効率をあげると行った使い方になると考えます。
米国ETFを取引手数料ゼロで投資するには?
米国株や米国ETFにお得に投資をしたい方には”取引手数料ゼロ”のDMM株が圧倒的におすすめです。
米国株は、大手のネット証券であるSBI証券、楽天証券、マネックス証券で購入することが可能ですが、手数料は3社横並びで約定代金の0.45%(最大20ドル)。
日本株の売買手数料よりも、かなり割高な状態なんですよね。
その点、DMM株なら取引手数料ゼロで米国株を購入することが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
米国の債券ETFをポートフォリオに加えるべき理由?
債券というと株式と比較して大きく稼げないイメージがあります。
しかし、値動きが安定していて、分配金などのインカムが安定的に出ることもあり、意外とパフォーマンスがよくなるんですね。
債券ETFをポートフォリオに加えるべき理由については、以下のツイートをしています。
米国株と米国債券のポートフォリオで過去20年間のバックテストをしてみると、意外なことに株100%よりも債券を40%保有していた方が収益が高いんですね。
これは20年の間にITバブル崩壊とリーマンショックがあったため。なのでリタイア時期が近いときは、債券も含めて資産運用した方が良いです。— かいまる (@leverage_toushi) June 28, 2019
長期的に見れば株式の方がリターンが高いのは間違いありませんが、値動きが大きいため投資するタイミングによっては収益がマイナスになったり、債券よりもパフォーマンスが悪い期間が長くなることがあります。
なので債券をポートフォリオに加えることで、
- 債券でリターンが安定
- 債券を組み入れた方がマイナスの期間が短い
- 株式に比べて値動きがマイルド
- 着実な分配金が期待できる
というメリットが期待できるんですね。
実際、コロナショックのあった2020年3月前後の債券ETF BNDとS&P500のチャートを比較してみると、債券の方が値動きが安定していることが一目瞭然でわかります。
赤:BND 水色:S&P500
なので値動きを抑えて安定的に運用したい場合や、そう遠くない将来にリタイアなどで給与収入がなくなる人などは、債券の比率を増やした運用が最適ということです。
「米国の債券ETFとは?」まとめ
今回は、米国の債券ETFとは?ということで、その特徴とオススメの債券ETFについて取り上げてきました。
投資の基本は”大きく負けないこと”と”市場に居続けること”です。確かに株式の方が値動きが激しく短期で大きな利益が狙えますが、市場の動向次第で大きな損失を出すこともあります。
やはり多くの方が債券を勧めるには理由があって、値動きが株式に比べて激しくない分、大きく負けない、さらに安定的なインカムが見込めるということです。
特に米国の債券ETFは価格が安定していて、かつ分配金利回りが良いものが多いということもあり、長期保有にオススメできるといえます。
最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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