NTTドコモ(9437)がTOBにより上場廃止になると聞きました。株価はTOB公表後ストップ高になってますが、今後株価はどうなりますか?
通信株なら今後何に投資したら良いかも知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
- NTTドコモ(9437)TOBで上場廃止へ
- NTTドコモはどんな会社?
- NTTドコモの株価がストップ高。今後株価はどうなる?
- NTTドコモ上場廃止で今後どうする?
- NTTドコモの株価の推移やこれまでの業績は?
投資歴20年のかいまるです。日本株を中心に1,500万円以上の資産を運用。NTTドコモやKDDIなどの通信株も保有しています。
いやー本当に驚きましたね。携帯通信サービス最大手のNTTドコモが親会社のNTTによるTOB(株式公開買い付け)で上場廃止になると発表されました。
今後、NTTグループ一体となって5Gや6Gなどの対応を進めるためということですが、ドコモ株ホルダーとしては、優良な投資先がなくなってしまうことは寂しい限りですね…
そこで、今回はTOBでNTTドコモの株価はどうなるか、今後どうするか、ドコモ上場廃止で通信株に投資するならどこが良いかについて解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください!
目次
NTTドコモ(9437):TOBで上場廃止へ…
2020年9月29日、NTTが系列会社のNTTドコモ(9437)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施し完全子会社化することが発表されました。
買収総額は4兆2500億円となる見通しで、国内企業に対するTOBとしては過去最大。
NTTは9月30日からTOBを行い取得価格は1株3900円。28日終値(2775円)になんと40%のプレミアム(上乗せ幅)が付きます。
NTTはTOBに応募したすべての株主から株式を買い取るので、NTTドコモの株主は、市場で株式を売却しても、TOBに応募しても、ほぼ同じ利益を手にすることになります。
通常のプレミアムは30%程度なのでNTTドコモ株を保有していた方はかなりラッキーと言えるでしょう。
参考記事:NTT、ドコモ完全子会社化29日決定へ TOB4兆円超(日経新聞)
NTTドコモ(9437)はどんな会社なの?
NTTドコモは、言わずと知れた携帯通信事業会社の最大手です。
携帯電話、衛星通信、無線LANサービスなどを提供する他、携帯電話関連機器などの販売も手掛けていて、日本で知らない人はいないほど知名度の高い会社ですね。
携帯電話の契約数は日本国内で第1位であり,45.3%(2018年)を占めています。ライバルの追い上げが厳しく、格安携帯が台頭する携帯事業でこのシェアを保っているのは、経営がうまく行っていると言えるでしょう。
もともとNTTドコモは、NTTの事業の一部でしたが1998年に独立。今ではNTTグループの稼ぎ頭で、時価総額はNTT本社を上回っていますね。
NTTグループの売上高は10兆円を超え,日本最大の通信事業グループ。国内通信インフラを実質的に独占していることもあり、他の企業よりも優位に5Gへの転換を進められる可能性が高いです。
今回は、そんな携帯通信事業の最大手であるNTTドコモを取り上げます。
NTTドコモの株価ストップ高?今後どうなる?
TOBで上場廃止となりますが、直近の株価データ(2020年9月29日現在)を見て行きましょう。
29日の段階でストップ高となっていますね。
冒頭で記載したとおりNTTは40%のプレミアムを乗せて3900円でTOBを行うことを表明しているので上場廃止まで、この株価で貼り付くことになると予想されます。
これまでの配当利回りは4%台と日本株の中では平均よりもかなり高い水準でした。通信株は景気動向にかかわらず収益が安定していることもあり、高配当と言うこと。
PERの目安は13~15倍ぐらいですから15倍というのは平均的な水準です。ただ他の携帯通信メーカーのPERと比較してみると、
- KDDI:10.3倍
- ソフトバンク:13.7倍
となっていて、NTTドコモのPERは同業と比べると若干高い水準と言えそうです。
5Gの本命銘柄として投資家からの人気が高い分、競合の2社よりもPERが割高と言ったところなのでしょう。
NTTドコモ上場廃止で、今後どうする?
通信事業最大手で景気動向に業績が安定していたNTTドコモ。
通信株大手の高配当ディフェンシブ銘柄として個人投資家から絶大な人気を誇っていました。
今回のTOBでドコモは上場廃止となりますから、同じ通信株に投資をするとなるとNTT、KDDI、ソフトバンク、楽天の4社ということになります。
この4社の中の本命銘柄ということになればやはりNTTとなるでしょう。長期投資の観点から購入を検討しても良いと思います。
理由を端的に言えば、
- NTTはドコモ子会社化で世界第3位の規模へ
- 国内通信インフラ網をほぼ独占
- 業績は景気動向に影響を受けず安定
- 5G、6Gへの期待
ということですね。
今後NTTは、インカム目的の投資先として欠くことのできない大本命銘柄と言えるでしょう。
通信インフラ事業は海外展開できないこともあり成長性に不安がありましたが、2020年から本格普及する5Gや6Gなどを考えると将来的な成長期待も十分と言えるでしょう。
特にNTTドコモの完全子会社化により、国内の5G通信インフラの大部分を押さえることになり、競合他社に比べて優位性が高いです。
他方、強いて懸念材料を上げるとすれば、
・菅政府の理不尽な携帯料金値下げ圧力
・莫大な有利子負債
ということですかね。
買収資金は、大手都市銀行などから最大4兆3,000億円を借入してまかなう予定で、莫大な有利子負債を抱えることになります。
しかし、通信インフラ事業は安定的なキャッシュを生み出しますし、携帯通信以外の事業も好調。大きく業績を悪化させたり、大幅に減配したりというのは考えずらいですね。
なので、インカム目的の長期投資であれば躊躇せず購入を検討しても問題ないと考えます。
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NTTドコモのこれまでの配当実績は?
続いて配当実績を見ていきますね。以下がNTTドコモの配当金の実績です。
完全に右肩上がりの上昇!エクセレントですね。コロナ拡大で業績が苦しい企業が多い中、今期も増配予定です。
2013年以降7年連続で増配される見込み。実はNTTドコモは1998年に上場して以降、一度も減配していないんです。
1株あたりの配当金は、
・2013年→60円
・2018年→110円
となっていて5年で2倍近くにまで増配しています。高い配当利回りも考えると、十分すぎるパフォーマンスと言えるでしょう。
こんな優良銘柄が今後保有できなくなるというのは寂しい限りです…。
NTTドコモの株価の推移(チャート)は?10年&短期チャート
続いてこれまでのチャートを確認していきましょう。
携帯通信事業の最大手NTTドコモ。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去10年の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
NTTドコモの長期チャート
以下は過去10年のチャートです。
長期的に株価は右肩上がりのように見えますが、2016年以降は2500円から3000円あたりのレンジで推移していますね。
過去の最高値は3500円程度だったことを考えると、今回のTOBによりNTTドコモを保有している者は全て利益を手にすることになります。
なお、株は値動きが荒くリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。
そういう方は1株価からの少額投資から初めてみてはどうでしょう?少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
次にNTTドコモの業績を見ていきます。
NTTドコモの業績は?
続いてNTTドコモの業績を見ていきます。
以下が過去5年の売上高、経常利益、純利益の推移。売り上げは4兆円を超えている巨大通信事業会社ですね。
2020年は新型コロナ拡大の影響で減収減益となっているものの、売上高、利益共に上昇基調といえますね。
こうして見ると、営業利益が1兆円の大台を超えて売上高に占める利益率が20%を超えていてしっかり稼いでいることがわかります。
格安スマホの台頭や楽天の携帯事業参入もあり、今後の携帯事業は苦しくなることが予想される中、他の事業がしっかり伸びているんですよね。
以下がdポイント事業などの営業利益で昨年度に比べて11%伸びるなど順調。
やはり通信事業は景気の動向に大きく左右されないというのが強みです。2015年のチャイナショックや2018年以降の米中貿易摩擦の影響をほとんど受けていないです。
NTTドコモ株価ストップ高。TOBで上場廃止|まとめ
今回はあのNTTドコモが上場廃止になるということで、今後の株価はどうなるか、今後どうするか、これまでの配当実績、株価推移などついて述べてきました。
携帯通信事業最大手のNTTドコモ。株価の推移、配当金の増配、業績、どれをとっても問題のない超優良銘柄。
改めて今回株価を分析してみて、素晴らしい銘柄だったと実感しています。
NTTによるTOB価格は3900円ということもあり、現在ドコモ株を保有している方は全て利益を手にすることとなります。
今後、通信株に投資をするのであればNTTが大本命ということになりますね。
- NTTはドコモ子会社化で世界第3位の規模へ
- 国内通信インフラ網をほぼ独占
- 業績は景気動向に影響を受けず安定
- 5G、6Gへの期待
だからです。NTTドコモは上場廃止となり寂しい限りですが、5Gや6Gの本命銘柄としてNTTに期待大です。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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