信越化学工業の株価が下落しているようですが、なぜ安いんですかね?信越化学工業の業績がヤバいことになっているんですかね…
株は買うべきか、今後の見通しを知りたいです。
そんな疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- 信越化学工業はどんな会社なの?
- 株価の状況や配当実績、株主優待は?
- 信越化学工業の業績悪化でやばい?潰れるのか?
- 株価推移は?信越化学工業はなぜ安い?
- 今後の株は買い時か?
世界的な総合化学素材メーカーの信越化学工業。半導体シリコンウェハーや塩化ビニル樹脂などの製造・販売で世界シェアトップを誇る日本を代表する企業です。
株価は長期的にはしっかり上昇しているものの、
・世界的なインフレの影響による原材料高
・金利上昇による景気減速
もあり、22年に入って短期的に株価は下落。
一方、多くの企業が価格添加に苦しむ中、営業利益率は30%を超えており、自己資本比率も80%超えと業績・財務共に安定。株価も長期的に大きく伸びています。
今回は、そんな信越化学工業の株を買うべきなのか?株価下落でヤバいのか?分析です。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
信越化学工業はどんな会社なの?
信越化学工業は、国内の化学セクターの中では最大の時価総額を誇る総合化学メーカーです。塩化ビニル、苛性ソーダなどの生活に必要な基盤材料、シリコンウエハーなどの電子材料、シリコン、セルロースなどの機能材料を製造販売しています。
これらの素材は、建築・住宅、化粧品、トイレタリー、パソコン、スマートフォン、自動車、半導体に至る製品に利用されているんですね。
非常に地味で知名度がそれほど高くない企業かと思いますが、実はすごい実績の会社なんです。
主要製品は半導体シリコンウェハー(世界1位)、塩化ビニル樹脂(世界1位)、シリコーン(国内1位、世界4位)、か性ソーダ・メタノール、レア・アースマグネット(世界1位)などなど、多くの素材・製品で世界トップシェアを占めています。
特に自動車やスマホを製造するために必要な半導体を作るための基幹材料である、半導体シリコンウェハーで世界トップシェアである点は注目に値するでしょう。
信越化学工業といえば利益率の高さに特徴があり、営業利益率30%を超えています。
2021年度の営業利益は約6,763億円を計上し国内化学メーカー首位。同業種で2位の旭化成の約2,026億円の3倍以上なんですね。
そんな信越化学工業の株価の状況や業績推移を見ていきます。
信越化学工業の株価の状況は?
では早速ですがの株価データ(2024年4月19日現在)を見て行きましょう。
株価の指標に関しては、PER23倍、PBR2.8倍と割高水準。配当利回りも1%台でちょっと物足りない水準です。
なお同じ総合化学メーカーの旭化成や三菱化学も、個人投資家に人気の銘柄となっています。
おすすめの総合化学株を紹介していますので、ぜひご覧ください。
信越化学工業の配当実績や株主優待は?
続いて配当実績を見ていきましょう。以下が信越化学工業の配当金の実績です。
信越化学工業の配当金は安定的に支払われていて、ここ数年は右肩あがりで増配しています。
2013年に100円だった配当金が、2023年に500円にまで伸びています。10年で配当金は5倍超えですから、かなりの増配水準です。
配当の方針を見ると、
株主還元を資本政策の一環として重視し、諸事情を勘案しつつ、配当性向35%前後を中長期的な目安に安定的な配当に努めてまいります。
としています。実績ベースで22年3月の配当性向は33%程度なので余力はギリギリといったところです。無理な増配は目指さないで、事業の成長とともに配当を伸ばしていく方針ということです。
信越化学工業の配当利回りは2.6%程度と高配当水準ですが、日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。
それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。ぜひご覧ください。
株主優待は…
信越化学工業の株主優待はありません。残念です…
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信越化学工業の株価推移は?株価は急落?
続いてチャートを確認していきましょう。世界的な総合化学素材メーカー信越化学工業。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
長期チャート
以下は過去のチャートです。最近の株価は下落していましたが、長期的にはしっかり上昇していることがわかります。
2012年ごろは700円程度だった株価も、2023年には5000円の大台を突破するまで株価は上昇しています。
22年はインフレや金利上昇の影響もあり、株価は下落しました。
しかし、長期的には業績も右肩上がりで伸びていることもあり、株価も業績成長に合わせて上昇しています。
短期チャート
以下が信越化学工業の1年チャートです。短期的には株価は横ばい傾向です。
短期的に株価は上昇傾向で、6000円の大台を突破しています。
2023年1月に個人投資家が投資しやすくするため、信越化学工業は1対5の株式分割をすることを発表していて、その後の株価は短期的に上昇しています。
このように短期的にも株価は大きく値動きしています。株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。
そういう方は1株価からの少額投資から初めてみてはどうでしょう?少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
次に信越化学工業の業績を見ていきます。
信越化学工業の業績はヤバい?潰れる
続いて信越化学工業の業績を見ていきます。
21年末ごろに株価が短期的に下落していたのは、世界的に金利が上昇して景気が減速していることが大きいですね。
以下が過去10年の売上高、営業利益、純利益の推移です。
業績は”ヤバい”なんて事は全くなくて売り上げも利益も年々大きく伸びています。強いてあげれば、新型コロナが拡大した2020年ごろの業績が多少悪化したぐらい。
注目すべき点は営業利益率の高さで30%を余裕で超えています。半導体シリコンウェハーや塩化ビニルなど世界シェアトップということもあり、積極的な値上げを進めることができるんですね。
特にシリコンウェハーは微細化が進んでいて求められる技術が年々高まっていることに加え、巨額の設備投資が必要なことから実質的に市場は数社に寡占化されています。
途上国などの価格競争に巻き込まれないということが、高い営業利益率を維持できている要因となっています。
キャッシュフローについてはプラス。自己資本比率も80%を超えていて財務的にも極めて安定していますね。営業キャッシュフローの範囲内で投資を行っています。
信越化学工業の業績は安定的ですが、通信株や医薬品株は景気動向に業績が影響を受けづらいディフェンシブセクターとして人気です。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧になってください。
信越化学工業の株は買い時?
世界的な総合化学素材メーカーの信越化学工業。塩化ビニル、シリコンウエハーなどで世界シェアトップとなっていて、スマホや自動車に必要な素材をグローバルに供給しています。
自分は景気動向に売り上げが影響を受けづらい銘柄が好みではあるのですが、信越化学工業株は長期投資の観点からは様子見と考えています。
理由をたんてきに言えば、
・短期的な株価下落は景気悪化によるもの
・世界シェアトップの製品が多く高い営業利益率30%超え
・自己資本比率80%超えの鉄壁の財務
ということですね。
2022年以降、短期的に株価が下落する局面もありましたが、これは信越化学工業の株価が急上昇してきた反動と、世界景気が金利の上昇によって減速したことが要因。この時期でも業績は大きく伸びています。
景気が減速すると半導体の需要が落ちるのですが、信越化学工業の業績はほとんど影響を受けていないですね。
他の素材メーカーと同様にインフレによる原材料高の影響はありますが、価格転嫁を行うことでて高い利益率を維持しています。
株価も長期的に上昇傾向ですね。
景気に敏感な総合化学メーカーですが、売上高が右肩上がりで伸びていて、利益率も30%超えで安定しています。株価が下落したタイミングで長期保有をして株価上昇を待つ。
信越化学工業はそんな銘柄といえそうです。
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「信越化学工業の株価が下落…やばい?」まとめ
今回は信越化学工業の株価分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
信越化学工業は、世界的な総合化学素材メーカー。塩化ビニル、シリコンウエハーなどで世界シェアトップとなっていて、スマホや自動車に必要な素材をグローバルに供給しています。
高い営業利益率と売上成長率は日本の企業の中ではトップクラスといって良いでしょう。
一方、22年は世界経済の減速で売上や利益は安定しているものの短期的に株価が下落しました。この影響が、今後も続くのかどうか要注目です。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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