商社株への投資を考えてますが、長期保有に向くのでしょうか?株価は上昇傾向ですが…今後の業績も期待できますか?
特徴や商社株でおすすめの銘柄や「買うならどこ?」についても知りたいです。
このような疑問を持つ方に向けて記事を書いています。
投資歴20年のかいまるです。商社株の”雄”三菱商事の株も含めて2000万円以上を運用しています。
今回は、世界をまたにかけたビジネスを展開、就職ランキングで常に上位の総合商社の株について取り上げます。
- 総合商社の事業の特徴とは?
- 商社株の特徴は?長期保有に向くのか?
- 商社株を買うならどこ?おすすめ銘柄5選!
自分の投資スタイルは、業績が安定していて高配当の銘柄を長期保有して配当金を再投資するもの。商社株は、その目的に適した銘柄何ですよね。
最近はちょっと株価が高騰していて手が出しずらいですが、高い配当利回りを考えれば、商社株は十分に長期保有すべき業種といえます。
今回は、そんな商社株の特徴やおすすめ銘柄は何なのか分析です。
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目次
総合商社の株はおすすめ?事業の特徴とは?
総合商社といえば、世界中のあらゆる商品の貿易を手がける巨大民間企業。多くの方は三菱商事、三井物産、伊藤忠商事など一度は聞いたことのあるでしょう。これら企業の売上高は数兆円のオーダーですから日本企業の中でもトップクラスの規模を誇ります。
商社の事業モデルは、物を安く買い、高く売る「トレーディング」と企業に出資する「事業投資」ですね。
トレーディングで取り扱う商品は、鉄鉱石などの金属資源や石炭、石油、LNG開発などのエネルギー資源に止まらず、食糧品や化学品、生活雑貨など多種多様。例えば、石油であれば中東から安く仕入れて、日本の市場に高く売るということ。
さらに事業投資では企業に出資して経営に参画し、企業を成長させることで利益をあげています。三菱商事が出資しているローソンが有名ですよね。実質的に子会社化しているわけですが、今の社長は三菱商事出身です。
このような「トレーディング」と「事業投資」により莫大な利益をあげているのが、総合商社のビジネスモデルということですね。
なお、商社株と並んで銀行株や通信株も業績堅調の高配当銘柄として人気です。特徴をまとめてますので、コチラもぜひご覧ください。
商社株の特徴とは?長期保有に向くの?
物を売り、事業に投資するビジネスで莫大な利益をあげる総合商社。株式という観点で見たときの商社株の特徴は、
- 商社株は高配当・低PER
- 株価は景気や経済の動向に影響されやすい
- 売り上げ堅調で長期保有向き
- ”投資の神様”バフェットも日本の商社株に投資
ということ。詳細に見ていきます。
特徴①:商社株は高配当・低PER
商社株の特徴といった時に真っ先に思いつくのが高配当・低PERということですね。実際のデータを簡単にまとめたのが以下の表。
※22年12月末現在
こうして見ると高配当利回りですね。他の商社もだいたい3〜4%となっています。
また、株式の平均PERは13〜15ぐらいですから10倍未満の総合商社は指標的には割安です。コロナショック以降の景気回復期待もあり株価が上昇傾向ですが商社全体で見るとPERはかなり低いですね。
総合商社は基本的に「物を売る」商売ですから大きなイノベーションや成長が見込めない成熟した業種であり、株価が加熱しずらいといえます。
特徴②:株価は景気や経済の動向に影響されやすい
これは物を売る商売である以上は、景気動向に敏感になるのはある意味でしょうがないですね。
最近で大きく株価に影響が出たのが、
・2015年の資源価格下落とチャイナショック
・2018年以降の米中貿易戦争、世界経済減速懸念
・2020年コロナショック
ですね。
特に2015年は中国の経済減速の影響もあり原油価格が暴落し、資源に強い三菱商事と三井物産は創業以来初の赤字決算。この時は、伊藤忠商事が業界首位に躍り出たんですよね。
以下の三菱商事の株価チャートを見ると2015年と2018年に大きく株価を下げているのがわかります。
一方、コロナショック後の景気回復期待や資源高もあり、21年半ばから大きく株価が上昇していて、過去最高値を更新しています。
株は値動きが大きくリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。そういう方は1株価からの少額投資から初めてみてはどうでしょう?少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。
詳しくは以下の記事にまとめています。
特徴③:売り上げ堅調・高配当で長期保有向き
自分は、商社株は配当利回りが高く低PERであることもあり、長期保有に向いている業種かなと考えています。例えば、三菱商事や三井物産は、累進配当を宣言したり配当総額の下限を設定したりと業績に関係なく安定的な配当を目指している点も安心材料。
確かに、経済の減速懸念や金融ショックなどがあると業績や株価に影響が出やすいものの、物を売る商売ということもあり売り上げが大きく落ち込むということは考えずらい。
さらに最近では業務の多角化を進めて、トレーディング事業だけでなく事業投資にも力を入れてますね。そもそも商社は、大きなイノベーションが期待できない業種ですので純利益は株主還元に向かいやすい。
なので堅調な売り上げが期待でき、高配当である商社株は、長期保有に向いているといえます。
特徴④:”投資の神様”バフェットも投資
”投資の神様”バフェットも日本の商社株を大量に保有しています。
2020年8月、バフェット率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが1年以上かけて日本の5大商社株(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅)の発行済み株式数の5%超えまで保有していることを発表しました。
さらに2023年4月に来日した際、日本経済新聞社の単独取材で、保有比率をそろっと7.4%にまで高めたことを公表しました。
参考記事:バフェット氏、日本株に「追加投資を検討」(日経新聞)
バフェットによる大量保有を受けて、商社株の株価は2020年以降、大きく上昇しています。
次におすすめ銘柄5選を見ていきましょう。
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買うならどこ?商社株のおすすめ銘柄5選!
これまで総合商社と商社株の特徴を見てきましたが、おすすめの商社株3選をあげると、
- 三菱商事
- 三井物産
- 伊藤忠商事
- 双日
- 住友商事
となります。どれも定番の銘柄ですが、特徴をクイックに見ていきます。
おすすめ①:三菱商事
やはり総合商社首位の三菱商事は、以下のツイートのとおり外せないですね。
総合商社業界首位の三菱商事。
エネルギー市況の低迷で2015年度に赤字決算となりましたが非資源分野の強化により業績がV字回復しました。
配当利回りは4.6%と高配当で、2021年に現在の125円から200円まで増配することを目標にしています。
インカム投資家としては、是非とも欲しい銘柄の一つですね。— かいまる (@leverage_toushi) October 13, 2019
ポイントは何といっても、減配せずに増配を目指す”累進配当”を方針としていて、配当利回りが高いことです。
総合商社売上Topということもあり、日本株全体で見ても、最も魅力の高い銘柄の一つですね。コロナショック後の株価も絶好調。
長期保有前提で、是非とも購入すべき銘柄です。
https://leverage-investment.com/mitsubishicorp-stockprice02/
おすすめ②:伊藤忠商事
非資源に強い伊藤忠商事。以下のツイートのとおり2015年には業界首位に踊り出るなど勢いがありますね。
総合商社で非資源分野トップの伊藤忠商事。
資源市況低迷や米中摩擦の影響で、他の商社が苦しむ中、非資源分野で利益を伸ばし業績も株価も絶好調です。
配当利回り3%台と他の商社に比べ物足りないですが、直近の業績上振れが期待されてます。
インカムだけじゃなく値上がり益も期待できる銘柄ですね。— かいまる (@leverage_toushi) October 20, 2019
2021年に入って株価は過去最高値を更新していて、投資家からの人気も高い銘柄。インカムだけでなく値上がり益も期待できます。
非資源に強いということで、原油や天然ガスなどの価格や需給に業績が左右されづらいのもポイントが高いです。
おすすめ③:三井物産
最後は総合商社で最も歴史の古い三井物産も外せないですね。以下のツイートのとおり、非資源の分野の強化により業績が回復。
巨大総合商社の三井物産。
エネルギー市況の低迷で2015年度に赤字決算となりましたが非資源分野の強化により業績がV字回復しました。
配当利回り4.4%と高配当で、配当総額の下限も1000億円に設定、安定配当を目指してます。
インカム投資家としては、三菱商事にするか三井物産か、悩ましいところです。— かいまる (@leverage_toushi) October 27, 2019
配当にも力を入れていて、配当総額の下限を1000億円に設定し、業績に影響されない安定配当を目指しています。三菱商事にするか悩むところですね。
おすすめ④:双日
総合商社の双日は、2004年ニチメン(日綿)と日商岩井との合併により設立。ともに「日」を頭文字とする商社2社が合併したことで「双日」という名前にしたんですね。
総資産は総合商社で7位ということなので、大手の一角を占める規模ですが、三菱商事、三井物産、伊藤忠とはかなり差がありますね。
大手商社の中でも非資源事業に注力している点に特徴があり、現在収益の7割以上を占めるまでになっています。
おすすめ⑤:住友商事
住友商事は総合商社の最大手の一つで、総資産4位です。名前のとおり住友グループの中核会社ですね。
資源関係はもとより、金属、輸送機・建機、メディア・生活関連が強み。他の商社と比べて売上高に占める国内比率が40%を超えていて、比較的高いことが特徴です。
他の大手総合商社と同様、2015年の資源価格下落の影響で米国のシェールガス開発やブラジル鉄鉱石開発事業等において巨額の減損損失を計上していますね。
収益を安定化をはかるため非資源分野で着実に利益をあげる体制へのシフトを進めています。
配当利回りも2022年4月段階で5%を超えており、三菱商事や伊藤忠と比べても見劣りしません。
「商社株は長期保有向き?おすすめ5選」まとめ
今回は、商社株は長期保有向き?買うならどこ?ということで、商社株の特徴とおすすめ5選を見ていきました。
商社株最大の魅力は、高配当・低PERということでしょう。高いイノベーションが見込めない業種ですから、研究開発や設備に投資するよりは株主還元に利益が向かいやすい傾向があります。
もちろん、物を売る商売ですので景気の動向に株価は敏感ですが、三菱商事や三井物産のように累進配当を宣言したり、配当総額の下限を設定したりと安定的な配当を期待できるのも安心材料です。
最近はちょっと株価が高騰していますが、高い配当利回りを考えれば、商社株は十分に長期保有すべき銘柄といえます。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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