富士通の株価が上昇がナゾだという声もあるようですが、なぜ上昇しているんですかね?
株価がおかしいということではないかと思いますが…富士通株は買うべきか、どうなるのか今後の見通しを知りたいです。
そんな疑問を持つ方に向けて記事を書きました。
- 富士通はどんな会社なの?
- 株価の状況や配当実績、株主優待は?
- 業績悪化でやばい?
- 富士通の株価推移は?上昇はナゾ?
- おかしい?今後の株は買い時か?
IT総合エンジニアリング企業最大手の富士通の株価が好調です。その要因は
・企業や官公庁のIT化・DX化が加速
・利益率の低いスマホやパソコン事業の縮小
ですね。
最近では、新型コロナ拡大に伴い、企業や官公庁でテレワークの導入が加速しており、企業向けのITサービスが特に堅調です。
また富士通は、単なるITエンジニアリング企業ではなく、理化学研究所と共同開発したスーパーコンピュータの富岳が2020年時点で計算速度ランキング世界首位を獲得するなど技術力にも定評があります。
今回は、そんな富士通株を売るべきか、買うべきか?株価が上昇のナゾとは?について分析です。
ぜひ最後までご覧ください。
自分は、投資歴20年を超えており日本株を中心に1,500万円以上の資産を運用しています。これらの経験も踏まえて記事を書きました。
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目次
富士通はどんな会社なの?
富士通といえば、法人や官公庁などにITシステム、通信システムなどを構築や電子デバイスの製造・販売を行う総合エレクトロニクス企業です。
自分なんかは「FM-TOWNS」などのパソコンのイメージが強いですが、むしろ法人や金融機関、官公庁向けのエンジニアリングサービスがメインの企業と言って良いでしょう。
世界100カ国にビジネスを展開し、関連会社を含めると約13万人の従業員を抱える巨大企業です。理化学研究所と共同開発したスーパーコンピューターの「富岳」が、2020年時点で計算速度ランキング世界首位を獲得。
単にパソコンやスマホなどの製造・販売だけではなく、メインフレームやサーバーなどのICTの開発、スーパーコンピュータの開発に至るまで、それらを繋げるシステムやネットワーク構築まで行うことができる点が強みと言えるでしょう。
ちなみに自分が勤めている会社でも、テレワークの実施に伴い支給されたノートパソコンは富士通製。システム全体の構築・保守などを富士通に委託しているんですね。
このような企業向けITエンジニアリングサービスは、富士通、NTTデータ、NECが最大手となっています。
参考記事⏬
NECの株価がヤバい?
富士通のITサービスに関しては国内No.1のシェアを誇っていて、世界でもNo.4に位置しています。日本を代表するIT企業ですね。
富士通の株価の状況は?
では早速ですがの株価データ(2024年3月27日現在)を見て行きましょう。
株価の長期的に上昇傾向ですが、PER的には22倍とIT系企業としてはそれほど高いとはいえないですね。配当利回りは2023年の実績で1%程度で日本株の平均と比較しても低い水準です。
2018年に株式併合で10株→1株となり、株価が10倍になりました。この時期の株価上昇したナゾは、この株式併合が要因ですね。
富士通の業績は、企業の旺盛なIT需要を背景に底堅いですが、NTTやソニーの業績も非常に好調です。
富士通の配当実績や株主優待は?
続いて配当実績を見ていきましょう。以下が配当金の実績です。
配当金は綺麗な増配傾向を示しています。
2015年ごろは80円程度でしたが、2023年は240円となっていて、8年で3倍近い配当金となっています。
もっとも株価が上昇していることもあり配当利回りも1%程度となっていて、日本株の平均よりも低い水準であり、それほど魅力的とは言い難いです。
配当性向は22年の実績で23%程度ですので、余力は十分です。安定した業績を考えると、減配する可能性は低いかと思います。
なお日本株の中にも減配せずに増配する”累進配当”を目指す方針の企業があります。それらの企業の中から高配当銘柄をまとめました。
ぜひご覧ください。
株主優待は…
そんな富士通ですが、株主優待制度はありません。
ITの総合エンジニアリングということもあり自社製品の設定が難しいんですね…残念ですね。
なお、株主優待目的で日本株に投資しようと思っても、どんな優待銘柄を買えば良いか迷うこともあるかと思います。
優待銘柄を検討する際に役に立つ本3選と雑誌を紹介しています。優待に関する情報は、これで十分です。
次に富士通の株価推移と業績を見ていきましょう。
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富士通の株価推移は?上昇のナゾとは?
続いてチャートを確認していきましょう。ITエンジニアリング最大手の富士通。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去10年の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
長期チャート
以下は過去の長期チャートです。22年に急落する場面もありますが、概ね右肩上がりで綺麗に上昇していますね。
ここ10年で法人向けにITシステムの導入するビジネスソリューションの売り上げが伸びていて、全体で75%以上を占めています。
クラウド導入など企業のIT化や5Gは加速していることもあり、富士通の業績も伸びていて株価も上昇傾向です。
ちなみに2018年に株式併合が行われ10株→1株となったことに伴い株価が10倍になりました。もちろん所有株式が10分の1になったので、資産価値は変わらずです。
なお、2024年4月1日に1株→10株への分割が予定されています。
短期チャート
以下が富士通の1年チャートです。
コロナショック以降、テレワークの浸透もあり株価は上昇しましたが、22年に入って調整していますね。
スーパーコンピューター「富岳」が世界ランキング1位になったこともあり、株価には追い風になっていました。
新型コロナ対策の拡大による、テレワークの浸透で企業のIT化が急速に進んでいることもあり、法人向けのITシステム需要も拡大しています。
このように短期的にも株価は大きく値動きしています。株はリスクが高い、コロナショックみたいな株価暴落が怖い…という方もいると思います。
そういう方は1株価からの少額投資から初めてみてはどうでしょう?少額投資でリスクを低く運用を行うことが可能です。詳しくは以下の記事にまとめています。
富士通の業績は堅調?おかしい?
続いて富士通の業績です。
以下が過去10年の売上高、営業利益、純利益の推移です。原油価格に業績が大きく依存することもあって、安定していないですね。
売り上げは減少傾向ですが、営業利益が大きく増加しています。
中国や韓国との価格競争で利益率の低くなったスマホやパソコンなどの事業を縮小し、富士通は成長の柱として、利益率の高い企業向けのITサービスの提供に力を入れています。
新型コロナ拡大もあり、テレワークやクラウドの導入など企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要が高まっていることもあり、ITシステムを提供する富士通の業績は堅調です。
情報セキュリティの問題があるので、官公庁や法人向けサービスは外資に需要を奪われることはないため、業績は底堅いですね。
キャッシュフローも安定的で、財務的には全く問題ないです。強いていえば、ちょっと投資が少ないですかね。
なお、富士通は業績が底堅い銘柄ですが、通信株や医薬品株も景気動向に業績が影響を受けづらいセクターとして人気です。
特徴をまとめていますので、ぜひご覧になってください。
富士通は株価上昇で売り時?
IT総合エンジニアリングの最大手である富士通。企業の旺盛なIT需要を背景に、業績は好調で株価も上昇傾向です。
自分は景気動向に売り上げが影響を受けづらい銘柄が好みではあるのですが、富士通株は長期投資の観点からは買いを検討しても良いかと考えています。
理由をたんてきに言えば、
・新型コロナ拡大を契機に企業のIT化が加速
・企業向け、官公庁向けサービスの業績が底堅い
ということですね。
テレワークの普及などもあり、官公庁や企業向けのIT需要は底堅く、システムの構築だけではなく、保守・管理を行うことで富士通は継続的な利用料を稼ぐことができます。
21年は半導体不足で業績が悪化しましたが、将来的にIT需要はますます加速するのは間違いありません。
株価は長期的に上昇傾向です。
配当利回りはそれほど高くありませんが、増配傾向ということもあり長期的に保有して手堅いインカムを得ることも期待できます。
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「富士通の株価上昇のナゾ…おかしい?」まとめ
今回は富士通の株価分析ということで、株価の推移、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
企業や官公庁の旺盛なIT需要の高まりもあり、これらのシステムを構築し、保守・管理するサービスを提供する富士通の業績は底堅いです。
中国・韓国との価格競争が激しいスマホやパソコンなどのハード事業を縮小したことで利益率も上昇していますね。
新型コロナ拡大によって、企業のIT化・DX化はますます加速するのは間違いないですから、長期的に富士通の業績も期待できると考えます。
最後に賢く株式投資や資産運用するための方法について紹介しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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